雲 息子への手紙
表紙目次読む映画試写会レヴュー観たい度映画予告編エッセイ日誌試写会情報リンク集
映画人解説・レヴュー一覧表映画ゲーム思い出映画ブロードバンド(B)版旅行の森てんこ森
映画の森てんこ森■読む映画試写会■映画解説
雲 息子への手紙 (2001)
NUAGES: LETTRES A MON FILS (仏題)
CLOUDS: LETTERS TO MY SON (英題)
 映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS (仏題) / CLOUDS: LETTERS TO MY SON (英題) 』を紹介します。『 雲 息子への手紙 』は 2004/06/24 の時点で邦題が分らなかったので「 ヌアージュ」としておいたら、『 雲 〜息子への手紙 』に決定しかけて、最終的に『 雲 息子への手紙 』に落ち着いた。

 映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS / CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』』の主なスタッフ
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』のナレーション女優
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』のあらすじ
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』の母親・息子関係
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』のトリビア
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』のスタッフとキャスト
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 雲 息子への手紙 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』の更新記録

>>
「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え)
幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS / CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』のポスター、予告編および映画データ
雲 息子への手紙
雲 息子への手紙
これはドイツ語のポスター。

Links:  Official Web Site
Trailers:
上映時間 Runtime: 1:16
製作国 Country: ドイツ/ベルギー
Germany / Belgium
製作会社
Production Company:
Man's Films [be]
Pegasos Film [de]
全仏配給会社 Distributer: Films Distribuiton [fr]
全仏初公開 Release Date: 2001/05/11
日本初公開 R. D. in Japan: 2004/09/11 予定
日本公開情報 : ギャガ・コミュニケーションズ
アップリンク
ジャンル Genre: ドキュメンタリー/ロマンス
Documentary / Romance
MPAA Rating 指定: Kids rating … ALL.
日本語公式サイト
http://www.uplink.co.jp/nuages/index.html
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
▲TOPへ
■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』の解説

 映画『 雲 息子への手紙 』のフランス語原題「 ヌアージュ」とは英語の「 clouds 」に当たるフランス語の「雲」のこと。それに、その後に続くサブタイトルは仏・英語とも「息子への手紙」。だから邦題『 雲 息子への手紙 』は直訳そのまま。この映画『 雲 息子への手紙 』は、雲を映しながら、巣立っていく息子への母親の愛情を詠った珍しい種類のドキュメンタリーである。それに、『 雲 息子への手紙 』は低予算映画ながら、非常に美しく感性に訴える感動作だ。

▲TOPへ

■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』の主なスタッフ

○『 雲 息子への手紙 』の音響: アンリ・モレルやブルーノ・タリエールらが裏方さんとしてよく頑張った。
ジャンヌ・ダルク (1999) JOAN OF ARC / THE MESSENGER: THE STORY OF JOAN OF ARC 』『 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン (2002) CATCH ME IF YOU CAN

○『 雲 息子への手紙 』の製作: カール・バウムガートナー
春夏秋冬そして春 (2003) SPRING, SUMMER, FALL, WINTER... AND SPRING

○『 雲 息子への手紙 』の音楽: マイケル・ガラッソ
花様年華(かようねんか) (2000) 花様年華 IN THE MOOD FOR LOVE
東洋の作品にも携わっているようだ。

▲TOPへ

■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』のナレーション女優

○映画『 雲 息子への手紙 』の製作国はドイツ・ベルギー合作であるが、手紙を語るのはフランス語。それも、超一流のカトリーヌ・ドヌーヴが朗々と読み上げる。近年では
ダンサー・イン・ザ・ダーク (2000) DANCER IN THE DARK
リトル・トム (仮題) (2001) LE PETIT POUCET (原題) / TOM THUMB (英題)
8人の女たち (2002) 8 FEMMES (原題) / 8 WOMEN (英題)
永遠の語らい (2003) A TALKING PICTURE

 『 雲 息子への手紙 』は上映国によってナレーションの言語を四つ揃えている。ドヌーヴのフランス語バージョンの他に、

○ドイツ語バージョンはドイツ人の女優バーバラ・アウアー

○オランダ語バージョンはベルギー人の女優アンチュ・デゥ・ブック
マグノリア (1999) MAGNOLIA

○そして英語バージョンはイギリス人女優シャーロット・ランプリング
スパイ・ゲーム (2001) SPY GAME
デブラ・ウィンガーを探して (2002) SEARCHING FOR DEBRA WINGER
スイミング・プール (2003) SWIMMING POOL 』が近年では評判。
ウーマン・トラップ (仮題) (2003) TRILOGY 』=『 ゴッド・ディーバ (2004) IMMORTEL AD VITAM

▲TOPへ

■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』のあらすじ
※本作『 雲 息子への手紙 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
▲TOPへ

 映画『 雲 息子への手紙 』は監督・製作・脚本の三役を務めるマリオン・ヘンセルが 1999 年から撮影を始めた作品だ。その時、彼女の一人息子は 16 歳で、間もなく巣立っていくのを彼女は感じ取っていた。マリオン・ヘンセルは離婚しているので、息子との関係は殊のほか密接で、もうすぐ息子と別れるのかと思うと辛くてたまらなかった。それで、別離を悲嘆な思いだけで味わうのを避けるために、美しい思い出として潔く息子の巣立ちを受け入れようと自分で自分を奮い起こした。息子は山と雪とに魅了されており、将来はスキーのインストラクターになるという望みを抱いている。

 息子の好きな雪山には背景に大空がある。大空には美しい雲が浮かぶ。空は“ the biggest screen in the world (世の中で一番大きなスクリーン)”だとマリオン・ヘンセルはいつも思っていた。それで、世界各地から仰ぎ見た様々な形の雲を映して、それを背景に、有名な詩人の空や雲に関する詩を述べようかと最初は考えた。でもそれだけでは「幸福に子離れする」のに何か不足と気付き、自分の書いた息子への何通もの手紙を使おうと思い立ったわけである。

 タイトルにもなっている「 Nuages: Lettres a mon fils / Clouds: Letters to My Son」つまり『 雲 息子への手紙 』は、マリオン・ヘンセルが妊娠中にお腹の子に向けて書いた手紙もある。そして成長して思春期の青年になった時まで、母親の愛情を込めて息子に手紙を書き続けたものをカトリーヌ・ドヌーヴが読み上げるのだ。もっとも、手紙は書き綴ってはいるが、一度も息子に送ったことはないそうだ。この映画『 雲 〜息子への手紙 』は成る程、マリオン・ヘンセルが息子への母の愛を‘告白’したものに違いないが、母親の子への愛情は普遍的なものであるから、何も、彼女の個人的な愛情表明に留まるだけでなく、全世界の母親の子供への‘愛の賛歌’なのである。

 映画『 雲 息子への手紙 』の雲の撮影には世界の色々な地点が使われている。実際、マリオン・ヘンセル自身も息子を連れて世界各地を回って雲を見続けた。

アイスランド Iceland
007/ダイ・アナザー・デイ (2002) DIE ANOTHER DAY
K−19 (2002) K-19: THE WIDOWMAKER
リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い (2003) THE LEAGUE OF EXTRAORDINARY GENTLEMEN 』等のロケ地
では火山の噴火のバックにはどんな雲が見られるのだろうか。

 スコットランド Scotland, UK
炎のランナー (1981) CHARIOTS OF FIRE
トレインスポッティング (1996) TRAINSPOTTING
ハリー・ポッターと賢者の石 (2001) HARRY POTTER AND THE SORCERER'S STONE / HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE 』『 エニグマ (2002) ENIGMA
ブラウン夫人の秘めごと (仮題) (2002) 24 HEURES DE LA VIE D'UNE FEMME (原題) / 24 HOURS IN THE LIFE OF A WOMAN (英題)
ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002) HARRY POTTER AND THE CHAMBER OF SECRETS
マグダレンの祈り (2002) THE MAGDALENE SISTERS
ヤング・アダム (原題) (2003) YOUNG ADAM
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (2004) HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN 』等のロケ地
では広々とした草原に壮大な雲が見られることだろう。

 ベルギー Belgium
ポーリーヌ (2001) PAULINE & PAULETTE (原題) / PAULINE AND PAULETTE (英題) 』等のロケ地
では雨の風景の中を車を走らせ、マリオン・ヘンセルが初期に息子へ書いた手紙が読まれる。それは初めて赤ん坊と離れることになった時の寂しさを歌ったものだそうだ。アメリカでは竜巻の直前の雲の凄まじい形も見事にとらえている。この際はナレーションはなくて、何を表現しようとしているかは観客各自の捉え方に任せる。別離を控えた絶望感なのか、世代間の違いの葛藤なのか、観る者が想像するようにと。

 また、マダガスカル Madagascar 、
ザ・セル (2000) THE CELL
ヤング・ブラック・スタリオン (2003) THE YOUNG BLACK STALLION 』等のロケ地アフリカ南部の国ナミビア Namibia 、
アフリカ大陸最南端の喜望峰 Cape of Good Hope, South Africa へ。雲を観察し撮影しながら、日食、北極光、森林の火事、汚染、火山の噴火等の事象もきっと写っているのだろう。

 マリオン・ヘンセルが幼い時から魅惑されてきたという「雲(ヌアージュ)」は、絶えず形を変え、永久に変化する魅惑的なショーでもある。大自然のそういう雲を見せながら、母親としての愛情を雲の映像と美しい音楽に乗せて表明していくのだ。

▲TOPへ

■映画『 雲 息子への手紙 (2001) CLOUDS: LETTERS TO MY SON 』の母親・息子関係

 母親・息子関係がキーワードの映画を拾ってみよう。幸が解説やレヴューを書いた中だけでも
フォレスト・ガンプ/一期一会 (1994) FORREST GUMP
ブギーナイツ (1997) BOOGIE NIGHTS
トゥルーマン・ショー (1998) THE TRUMAN SHOW
アンナと王様 (1999) ANNA AND THE KING
シックス・センス (1999) THE SIXTH SENSE
アンブレイカブル (2000) UNBREAKABLE
エリン・ブロコビッチ (2000) ERIN BROCKOVICH
ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK
きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー (2002) ANTWONE FISHER
アバウト・ア・ボーイ (2002) ABOUT A BOY
アララトの聖母 (2002) ARARAT
ウォーク・トゥ・リメンバー (2002) A WALK TO REMEMBER
スパイダー パニック! (2002) EIGHT LEGGED FREAKS
スピリット (2002) SPIRIT: STALLION OF THE CIMARRON
ソニー (原題) (2002) SONNY
デュース・ワイルド (2002) DEUCES WILD
ウィラード (2003) WILLARD
ウォルター少年と、夏の休日 (2003) SECONDHAND LIONS
グッバイ、レーニン! (2003) GOOD BYE, LENIN!
チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE
ドッグヴィル (2003) DOGVILLE
ハウ・トゥ・ディール (原題) (2003) HOW TO DEAL
ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH
白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』
シュレック2 (2004) SHREK 2
テイキング・ライブス (2004) TAKING LIVES
パッション (2004) THE PASSION OF THE CHRIST 』らがあるのだ。

▲TOPへ

■映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』のトリビア

 この映画『 雲 息子への手紙 』は、 2001 年カンヌ国際映画祭 Festival de Cannes / Cannes Film Festival の権威ある批評家ウィークで初公開され、話題になった。ベイルート Beirut のヨーロッパ映画祭 European Film Festival でも発表された。日本には三年半ほど経ってやってくる。

 この時のヨーロッパ映画賞は、
アメリ (2001) AMELIE POULAIN / LE FABULEUX DESTIN D'AMELIE POULAIN
ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』等が受賞し、
ブリジット・ジョーンズの日記 (2001) BRIDGET JONES'S DIARY 』等がノミネートされていた。

 また、カンヌ映画祭では、
息子の部屋 (2001) LA STANZA DEL FIGLIO (伊題) / THE SON'S ROOM (英題) 』がパルムドール Palme d'Or / Golden Palm 獲得
シュレック (2001) SHREK
ピアニスト (2001) LA PIANISTE (原題) / THE PIANO TEACHER (英題) 』らがノミネートされていた。
 因みに、この『 息子の部屋 』は、『 雲 息子への手紙 』のような母親・息子関係よりもむしろ父親・息子関係に主にテーマが置かれている。
▲TOPへ
【『 雲 息子への手紙 』のスタッフとキャスト】
監督: マリオン・ヘンセル Marion Hansel (Directed by)
製作: マリオン・ヘンセル Marion Hansel (producer)
    カール・バウムガートナー Karl Baumgartner (co-producer)
    エルンスト・セベディッツ Ernst Szebedits (co-producer)
脚本: マリオン・ヘンセル Marion Hansel (Writing credits)
撮影: ピオ・コラーディ Pio Corradi (Cinematography by)
    ディディエ・フラター Didier Frateur (Cinematography by)
編集: ミシェール・ウビノン Michele Hubinon (Film Editing by)
音楽: マイケル・ガラッソ Michael Galasso (Original Music by)
音響: アンリ・モレル Henri Morelle (Sound Department)
    ブルーノ・タリエール Bruno Tarriere (Sound Department)

ナレーター Narrator:
    バーバラ・アウアー Barbara Auer (German language version ドイツ語版)
    アンチュ・デゥ・ブック Antje de Boeck (Dutch language version オランダ語版) (voice)
    シャーロット・ランプリング Charlotte Rampling (English language version 英語版)
    カトリーヌ・ドヌーヴ Catherine Deneuve (French language version フランス語版)/ Recitante 朗詠者

▲TOPへ
<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 雲 息子への手紙 (2001) NUAGES: LETTRES A MON FILS 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
■映画『 雲 息子への手紙 』の更新記録
2004/06/24新規: ファイル作成
2004/07/18更新: ◆タイトル変更
2004/12/10更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
▲TOPへ
幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
「映画の森てんこ森」へ 「旅行の森てんこ森」へ
映画解説・レヴュータイトル一覧表
映画の森てんこ森 バナー03

映画の森てんこ森 coda21幸田幸 クレジット バナー01
幸のイタリア各都市情報へ
旅行の森てんこ森 バナー03
136x70
本サイトの作文、データ及び画像などのコンテンツの無断転用はお控え下さい。
貴サイトへの御掲載についてはメールにてお知らせ頂ければ幸いです。
© 2003-2005 Sachi CODA at Eigano-Mori Tenko-Mori, CODA21. All Rights Reserved.