ドッグヴィル
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ドッグヴィル (2003)
DOGVILLE
 【解説】  映画『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』を紹介します。この映画『 ドッグヴィル 』は、日本公開が2004年02月21日が予定だ。
 映画『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』は、ラース・フォン・トリアー監督の”USA - Land of Opportunities (アメリカ−ランド・オブ・オポチュニティーズ〔機会の国〕)”と題された三部作の第1作。”善”という概念を再び探求するトリアー監督だが、『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』は、『 奇跡の海 (1996) BREAKING THE WAVES 』『 イディオッツ (1998) THE IDIOTS 』『 ダンサー・イン・ザ・ダーク (2000) DANCER IN THE DARK 』のゴールド・ハート三部作 Gold Heart Trilogy とは異なった作風になっている。

 トリアー監督の実験的な取り組みである『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』は、プロローグと9つの章で構成され、演劇と小説と映画という各表現方法を融合させた作品だ。演劇的な映像にナレーター(ジョン・ハート:『 ミッドナイト・エクスプレス (1978) MIDNIGHT EXPRESS 』と『 エレファント・マン (1980) THE ELEPHANT MAN 』でアカデミー賞にノミネート。他『 ハリー・ポッターと賢者の石 (2001) HARRY POTTER AND THE SORCERER'S STONE / HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE 』等)が読む小説のような文章が流れる。

 映画『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』の共同製作総指揮にラース・ヨンソンが名を連ねている。彼は『 ダンサー・イン・ザ・ダーク (2000) DANCER IN THE DARK 』『 エヴァとステファンとすてきな家族 (2000) TILLSAMMANS (原題) / TOGETHER (英題) 』『 IT'S ALL ABOUT LOVE (2003) 』『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』を手がけている。

 映画『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』では、スタジオ内にロッキー山脈中にある 1930 年代アメリカの小さな町を作り上げ、その中だけで撮影が行われた。”作り上げる”といっても、ハリウッド映画のように高度な技術を使って本物のようなセットを作成するのではなく、通りや家の間取りを白い線で引いただけの舞台のような空間に最小限の小道具を配置しただけ。そこでトリアー監督は、俳優たちに自由な演技を求め、劇的な雰囲気を高める為に、光や音や音楽を広範囲に使用している。

 映画『 ドッグヴィル 』の出演俳優は主演のニコール・キッドマン(
ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE!
めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS
ドッグヴィル (2003) DOGVILLE
白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』
コールド マウンテン (2003) COLD MOUNTAIN
ステップフォード・ワイフ (2004) THE STEPFORD WIVES
バース (2004) BIRTH
奥さまは魔女 (2005) BEWITCHED
ザ・インタープリター (2005) THE INTERPRETER 』等に出演、
イン・ザ・カット (2003) IN THE CUT 』の製作)を筆頭に、『 マンハッタン・ラプソディ (1996) THE MIRROR HAS TWO FACES 』でアカデミー賞ノミネートのローレン・バコール、『 ゴッドファーザー (1972) THE GODFATHER 』でアカデミー賞ノミネートのジェームズ・カーン(『 フィオナが恋していた頃 (1998) THIS IS MY FATHER 』『 シティ・オブ・ゴースト (2002) CITY OF GHOSTS 』等)、ベン・ギャサラ(『 バッファロー'66 (1998) BUFFALO '66 』等)、フィリップ・ベイカー・ホール(『 ブギーナイツ (1997) BOOGIE NIGHTS 』『 エアフォース・ワン (1997) AIR FORCE ONE 』『 トゥルーマン・ショー (1998) THE TRUMAN SHOW 』『 リプリー (1999) THE TALENTED MR. RIPLEY 』『 マグノリア (1999) MAGNOLIA 』『 トータル・フィアーズ (2002) THE SUM OF ALL FEARS 』『 ブルース・オールマイティ (2003) BRUCE ALMIGHTY 』等)などの豪華な面々が揃っている。

 カンヌ国際映画祭で数々の賞に輝くトリアー監督は、2003 年もパルム・ドールの呼び声が高かったが、結局は無冠に終わってしまった。トリアー監督は、アメリカを題材にしている三部作の後の2作『 MANDERLAY (2004) 』『 WASHINGTON 』でも、同じ役で二コール・キッドマンを起用しようとしていたが、忙しいキッドマンは役を降りたそうだ。

▽簡単なストーリー
 美貌の逃亡者、グレース(ニコール・キッドマン)は、ギャングから姿をくらます為に、ロッキー山脈の孤立した町ドッグヴィルへと辿り着いた。グレースの美しさに心奪われた町のスポークスマン、トム(ポール・ベタニー:『 ROCK YOU! [ロック・ユー!] (2001) A KNIGHT'S TALE 』等に出演。『 ビューティフル・マインド (2001) A BEAUTIFUL MIND 』で共演したジェニファー・コネリー Jennifer Connelly 〔『 ポロック・2人だけのアトリエ (2000) POLLOCK 』『 ハルク (2003) THE HULK 』等〕と 2003 年 1 月 1 日に結婚。)に説得されたドッグヴィルの地域住民は、グレースが労働することを条件に、彼女を匿(かくま)うことに同意した。

 初めはグレースを快く受け入れていたドッグヴィルの住民たちだったが、ギャングや警察の捜索が始まると、貧しいグレースを匿う危険と交換に、より卑劣な取引を求めてきた。グレースは町から逃げられないように、鉄の首輪をはめられる。主演のニコール・キッドマンが「大画面で見るにはレイプシーンや悲鳴などがあまりにもつらすぎる」と『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』の試写会を途中で退席したくらいだから、グレースはかなり可哀想な目に遭うのだろう。しかし、グレースは、住民たちが後悔するような、ある危険な秘密を持っていた…。

 『 ダンサー・イン・ザ・ダーク (2000) DANCER IN THE DARK 』の時のように、『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』でも、飛行機嫌いで有名なトリアー監督は、アメリカに行く事なしにアメリカを描き、大国批判をしている。ドッグヴィルの偽善的で傲慢な住民は超大国アメリカの姿だっていうことみたい。

幸の観たい度: 8つ星 
ドッグヴィル
ドッグヴィル

Links:  Official Web Site
Trailers: Official Web Site
上映時間 Runtime: 2:57
製作国 Country: デンマーク/スウェーデン/フランス/ノルウェー/オランダ/フィンランド/ドイツ/イタリア/日本/アメリカ/イギリス
Denmark / Sweden / France / Norway / Netherlands / Finland / Germany / Italy / Japan / USA / UK
製作会社
Production Company:
Alan Young Pictures
Canal+ [fr]
Det Danske Filminstitut [dk]
Edith Film Oy [fi]
Film i Vast [se]
Isabella Films B.V. [nl]
J&M Entertainment
KC Medien AG [de]
Kushner-Locke Company [us]
Kuzui Enterprises [jp]
Pain Unlimited GmbH
Sigma Films Ltd. [gb]
Slot Machine
Zoma Ltd. 等
全米配給会社 Distributer: Lions Gate Entertainment [us]
全米初公開 Release Date: 2003/08/29 (Telluride Film Festival)
2003/10/03 (New York Film Festival)
日本初公開 R. D. in Japan: 2004/02/21
日本公開情報 : ギャガ・コミニュケーションズ
ジャンル Genre: ドラマ/サスペンス
Drama  / Thriller
MPAA Rating 指定: Not Rated.
日本語公式サイト
http://www.gaga.ne.jp/dogville/index.shtml
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
【スタッフとキャスト】
監督: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier (Directed by)
製作: ヴィベク・ウィンドレフ Vibeke Windeløv (producer)
製作総指揮: ペーター・オールベック・イェンセン Peter Aalbæk Jensen (executive producer)
   レネ・ボルグルム Lene Borglum (co-executive producer)
   ペーター・ガルデ Peter Garde (co-executive producer)
   ラース・ヨンソン Lars Jönsson (co-executive producer)
   マリアンヌ・スロット Marianne Slot ( co-executive producer)
脚本: ラース・フォン・トリアー Lars von Trier (screenplay)
撮影: アントニー・ドッド・マントル Anthony Dod Mantle (Cinematography by)
編集: モリー・マレーネ・ステンスガード Molly Marlene Stensgård (Film Editing by)
美術: ピーター・グラント Peter Grant (Production Design by)
衣装: マノン・ラスムッセン Manon Rasmussen (Costume Design by)

出演: ニコール・キッドマン Nicole Kidman as Grace
   ハリエット・アンデルセン Harriet Andersson as Gloria
   ローレン・バコール Lauren Bacall as Ma Ginger
   ジャン=マルク・バール Jean-Marc Barr as The Man with the Big Hat
   ポール・ベタニー Paul Bettany as Tom Edison
   ブレア・ブラウン Blair Brown as Mrs. Henson
   ジェームズ・カーン James Caan as The Big Man
   パトリシア・クラークソン Patricia Clarkson as Vera
   ジェレミー・デイヴィス Jeremy Davies as Bill Henson
   ベン・ギャザラ Ben Gazzara as Jack McKay
   フィリップ・ベイカー・ホール Philip Baker Hall as Tom Edison Sr.
   シオバン・ファロン・ホーガン Siobhan Fallon Hogan as Martha
   ジェリコ・イヴァネク Zeljko Ivanek as Ben
   ウド・キア Udo Kier as The Man in the Coat
   クレオ・キング Cleo King as Olivia
   マイルズ・パリントン Miles Purinton as Jason
   ビル・レイモンド Bill Raymond as Mr. Henson
   クロエ・セヴィニー Chloë Sevigny as Liz Henson
   シャウナ・シム Shauna Shim as June
   ステラン・スカルスガルド Stellan Skarsgard as Chuck
   ジョン・ハート John Hurt as Narrator
<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
好評の「テキストによる映画の再現(あらすじとレヴュー)」は、鑑賞後アップします。
(■解説とネタばれ:2003/10/28 ◆俳優についてリンク更新:2003/10/28)
■2004/05/03書式とテキスト一部手直し更新アップ
2005/05/24更新: ◆データ追加
幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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