ムーラン・ルージュ
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ムーラン・ルージュ (2001)
MOULIN ROUGE!
 映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』をレヴュー紹介します。

 映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』を以下に目次別に紹介する。
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の解説及びポスター、予告編
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の映画データ
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の主なキャスト
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』のスタッフとキャスト
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』のトリビア
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ムーラン・ルージュ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の結末
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の感想
■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』の解説及びポスター、予告編
ムーラン・ルージュ
ムーラン・ルージュ
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■映画『 ムーラン・ルージュ MOULIN ROUGE! 』の解説

 映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』は、バズ・ラーマン監督(『 ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET 』等)の愛をテーマにした赤のカーテン三部作の最終作品である。この映画『 ムーラン・ルージュ 』は、 20 世紀のポップ・ソング、煌びやか映像で彩られた、ナツメロミュージカル作品。当時トム・クルーズとの離婚が話題となったニコール・キッドマン(『 めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』等)と、私のお気に入り俳優の一人ユアン・マクレガー(『 ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH 』等)が、「ムーラン・ルージュ」の高級娼婦と初心な才能溢れる貧乏作家の青年の恋をロマンティックに歌い上げる。この映画『 ムーラン・ルージュ 』はニコール・キッドマンがゴールデン・グローブ賞に輝くなど、色々な賞を受賞した。『 ムーラン・ルージュ 』撮影中の事故や離婚と、色々あったニコール・キッドマンはよく頑張った。
 オーストラリア出身の監督ということだからか、とても懐かしいオーストラリア女性も登場。今もご活躍中のカイリー・ミノーグ!♪ I should be so lucky, lucky, lucky, lucky ♪(彼女の世界デビュー曲「ラッキー・ラブ」、映画の挿入曲ではない)を思い出させるキュートな風貌に驚いた。
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』の映画データ
 上映時間:127分
 公開情報:FOX
 アメリカ初公開年月:2001年5月18日
 日本初公開年月:2001年11月17日
 ジャンル:ドラマ/ミュージカル/ロマンス
 《米国コピーTagline》No Laws. No Limits. One Rule. Never Fall In Love.
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■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』の主なキャスト
●ニコール・キッドマン as サティーン
めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS
ドッグヴィル (2003) DOGVILLE
白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』
コールド マウンテン (2003) COLD MOUNTAIN
ステップフォード・ワイフ (2004) THE STEPFORD WIVES
バース (2004) BIRTH
奥さまは魔女 (2005) BEWITCHED
ザ・インタープリター (2005) THE INTERPRETER 』等に出演
イン・ザ・カット (2003) IN THE CUT 』<プロデューサー>

●ユアン・マクレガー as クリスチャン
トレインスポッティング (1996) TRAINSPOTTING
ブラス! (1996) BRASSED OFF
リトル・ヴォイス (1998) LITTLE VOICE
恋は邪魔者 (2003) DOWN WITH LOVE
猟人日記 (2003) YOUNG ADAM
ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH
ロボッツ (2005) ROBOTS
スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 (2005) STAR WARS: EPISODE III - REVENGE OF THE SITH
アイランド (2005) THE ISLAND 』
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■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』のトリビア
 「映画の森てんこ森」にある『 ムーラン・ルージュ 』のような泣ける(?)ロマンス映画レヴュー
シザーハンズ (1990) EDWARD SCISSORHANDS
マディソン郡の橋 (1995) THE BRIDGES OF MADISON COUNTY
イングリッシュ・ペイシェント (1996) THE ENGLISH PATIENT
ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET
タイタニック (1997) TITANIC
恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE
アンナと王様 (1999) ANNA AND THE KING
マレーナ (2000) MALENA
エデンより彼方に (2002) FAR FROM HEAVEN
めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS
イザベル・アジャーニの惑い (2002) ADOLPHE
コールド マウンテン (2003) COLD MOUNTAIN 』等があります。
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【『 ムーラン・ルージュ 』のスタッフとキャスト】
監督: バズ・ラーマン Baz Luhrmann
製作: フレッド・バロン Fred Baron
    マーティン・ブラウン Martin Brown
    バズ・ラーマン Baz Luhrmann
脚本: バズ・ラーマン Baz Luhrmann
    クレイグ・ピアース Craig Pearce
撮影: ドナルド・M・マカルパイン Donald M. McAlpine
衣装デザイン: キャサリン・マーティン Katherine Martin
    アンガス・ストラティー Angus Strathie
音楽: クレイグ・アームストロング Craig Armstrong
    マリウス・デ・ヴリーズ Marius De Vries
    スティーヴ・ヒッチコック Steve Hitchcock
プロダクションデザイン: キャサリン・マーティン Katherine Martin
歌:  デヴィッド・ボウイ David Bowie

出演: ニコール・キッドマン Nicole Kidman サティーン
    ユアン・マクレガー Ewan McGregor クリスチャン
    ジョン・レグイザモ John Leguizamo トゥールーズ・ロートレック
    ジム・ブロードベント Jim Broadbent ジドラー
    リチャード・ロクスバーグ Richard Roxburgh ウースター公爵
    ギャリー・マクドナルド Garry McDonald 医者
    ジャセック・コーマン Jacek Koman アルゼンチン人
    ケリー・ウォーカー Kerry Walker マリー
    マシュー・ウィテット Matthew Whittet サティ
    キャロライン・オコナー Caroline O'Connor ニニ
    デヴィッド・ウェンハム David Wenham オードリー
    カイリー・ミノーグ Kylie Minogue 緑の妖精

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 ムーラン・ルージュ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

【ムーラン・ルージュ 第01段落】  舞台の赤い幕が開くと、そこは 1900 年のパリ。モンマルトルの安宿の一室。輝くダイヤモンドと謳われた愛しい恋人サティーン(ニコール・キッドマン)を亡くした悲しみに沈む青年クリスチャン(ユアン・マクレガー)。作家の彼はタイプライターに向かい、サティーンとの愛の日々を振り返る…。「 The greatest thing you’ll ever learn just to love and be loved in return 」♪ NATURE BOY♪( Original :ナット・キング・コール)

【ムーラン・ルージュ 第02段落】  1989 年の夏、作家を志すクリスチャンは父親の反対を押し切って、真実・自由・美・愛を理想とするボヘミアン革命真っ只中のモンマルトルにやってきた。愛を理想とするクリスチャンだが、まだ彼自身の恋愛経験はない。退廃的な雰囲気の漂うその街は、ボヘミアンな理想を持つ音楽家、作家、画家といった芸術家達の坩堝だ。なんとクリスチャンは当時最高のグラフィック・アーティストと知り合う。やっぱりムーラン・ルージュといえば、この人。その芸術家とはアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(ジョン・レグイザモ)。

【ムーラン・ルージュ 第03段落】  クリスチャンの部屋の上で世界初のボヘミアン・ショーのための芝居練習をしていたトゥールーズを始めとするボヘミアンな芸術家たち。ナルコレプシー(居眠り病)のアルゼンチン人(ジャセック・コーマン)など個性豊かな面々である。彼らが練習している芝居は、 20 世紀 FOX の映画だからだろうか、それとも同じミュージカル映画としてその最高峰であることに敬意を表しているのだろうか『 サウンド・オブ・ミュージック (1964) THE SOUND OF MUSIC 』である。「 I go to the hill with the sound of music …」と歌い出した才能溢れる作家の卵であるクリスチャンを気に入ったボヘミアンな芸術家達は、彼を代役の作家に起用した。“スペキュタクラー・スペキュタクラー”という、未完のその舞台をムーラン・ルージュで上演するためには、ムーラン・ルージュの出資者に気に入ってもらわなければならない。しかし、アンチ・ブルジョアであるモンマルトルの芸術家たちのボヘミアン魂を理解してもらえるかどうか。

【ムーラン・ルージュ 第04段落】  トゥールーズたちはその舞台の主演女優となるムーラン・ルージュの花形高級娼婦サティーンにこの舞台を気に入らせ、彼女目当ての出資者を説得してもらう腹積もりだ。サティーンにどうやってこの舞台を気に入ってもらおうか?トゥールーズはクリスチャンに英国の有名作家の振りをさせ、サティーンの前で舞台の詩を朗読させることにした。憂いに満ちた瞳を持つ魅力的で初心な青年クリスチャンのことをサティーンは必ず気に入る。そうすれば…。パリにやってきたばかりのクリスチャンは、モンマルトルの洗礼として、このとき初めて「緑の妖精」つまりアプサンと呼ばれたアニスシードの酒を口にした。美しい緑の妖精(カイリー・ミノーグ)の幻覚に導かれ、みんなで退廃的パリの象徴であるナイトクラブ、ムーラン・ルージュへとのりこんだ。

【ムーラン・ルージュ 第05段落】  光るネオンの風車がまわるムーラン・ルージュは豪華絢爛。このヨーロッパ最大の肉体市場の所有者である小太りの男ハロルド・ジドラー(ジム・ブロードベント:
『 未来世紀ブラジル (1985) BRAZIL
リトル・ヴォイス (1998) LITTLE VOICE
ブリジット・ジョーンズの日記 (2001) BRIDGET JONES'S DIARY
アイリス (2001) IRIS 』<2002年アカデミー助演男優賞受賞>
ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK
80デイズ (2004) AROUND THE WORLD IN 80 DAYS
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12カ月 (2004) BRIDGET JONES: THE EDGE OF REASON 』等)がショーを盛り上げる。踊り子たちの激しいカンカンが上流階級の男達を魅了する。
♪ジドラーのラップ♪
♪LADY MARMALADE ♪( Original :ラベル)
♪ SMELLS LIKE TEEN SPIRIT ♪( Original :ニルヴァーナ)
♪ BECAUSE WE CAN ♪( Original :ファットボーイ・スリム)といったアップ・ビートなメドレー。
そう言えば、
リトル・ダンサー (2000) BILLY ELLIOT
パリの確率 (1999) PEUT-ETRE 』でもファットボーイ・スリムが挿入曲になっていた。

【ムーラン・ルージュ 第06段落】  本物のムーラン・ルージュの創始者はシャルル・ジドレールというそうだ。ジドラーという名前はジドレールを文字っているのだろうか。それにしてもジドラーを演じるジム・ブロードベントの変わりようにはビックリした。以前に観た『 リトル・ヴォイス (1998) LITTLE VOICE 』のミスター・ブー、『 ブリジット・ジョーンズの日記 (2001) BRIDGET JONES'S DIARY 』のブリジッドの父親とそれぞれ全く違う風貌なのだから。イギリスの最も多才な俳優の一人である彼は、このジドラーで英アカデミー助演男優賞に輝いた。米アカデミー賞でも「アイリス」( 2001 )で助演男優賞を受賞している。

【ムーラン・ルージュ 第07段落】  辺りがさっと暗くなり、天井からブランコに乗った美女が現われた。暗闇でライトに照らされた白い肌がダイヤモンドのように美しく輝く。彼女がサティーンだ。サティーンの歌声と美貌がダンスホールの男達の心を奪う。もちろんクリスチャンもその一人だ。
♪ DIAMONDS ARE A GIRL'S BEST FRIEND ♪( Original :ジュリー・ロンドン、マリリン・モンロー「紳士は金髪がお好き」より)
♪ MATERIAL GIRL ♪( Original :マドンナ)のメドレー。
 彼女は今夜、店に出資してくれるというウースター公爵(リチャード・ロクスバーグ)と過ごすことになっていた。ところが彼女はクリスチャンを公爵だと勘違いしてしまう。金持ちのパトロンができれば、サラ・ベルナールのような本物の女優になれる、と自分の夢に燃えるサティーンだったが、彼女には死の影が忍び寄っていた。

【ムーラン・ルージュ 第08段落】  ムーラン・ルージュのVIP客専用と思われる豪華でエキゾチックな象の部屋で、詩を読むためにクリスチャンはドキドキしながらサティーンを待っていた。実際、ムーラン・ルージュの庭には、オーケストラ全員が中に入れるほどの巨大な張子の象があったそう。その象は 1889 年の万国博で幻想的な内装を施した小さなアラビアのテーマ館だったらしい。クリスチャンを公爵だと思っているサティーンは、いつもと同じように自分の体にしか関心がないと思っていた男の口から、意外にもロマンティックな詩が歌われるのを聞き、一気に恋に落ちる。クリスチャンが歌う歌とは、誰だってこんなこと言われたらマイッてしまうエルトン・ジョンの名曲♪ YOUR SONG♪。ニコール・キッドマンもこの映画での一番のお気に入りソングはこの歌だそう。「… How wonderful life is now you’re in the world 」 

【ムーラン・ルージュ 第09段落】  クリスチャンが才能だけあって貧乏なボヘミアン作家だとサティーンが知ったとき、本物の公爵が部屋を訪れる。慌ててクリスチャンを隠したサティーンは、公爵に悟られまいと必死に演技をする。「お楽しみは(舞台)初日の夜に」と公爵を部屋から追い出したあと、弱った体に耐えられない急激な心労で、サティーンは気を失って倒れてしまう。クリスチャンは介抱しようとベッドに彼女を横たえるが、そのとき再び公爵が部屋に戻ってきた。気が付いたサティーンは、パトロンがいなくなっては大変と、作家と緊急リハーサルをしていたと言うが、公爵は信じない。そこへクリスチャンの様子を象の頭の上から覗っていたトゥールーズたちが、ここぞとばかりに部屋の中へ入ってきた。象の部屋での騒動に気付いたジドラーも慌ててやって来る。全員で公爵に緊急リハーサルであることを説得し、公爵に出資させるため、ショーの素晴らしさを歌とダンスで表現する。
♪カンカン♪(歌劇「地獄のオルフェイス(天国と地獄)」より)
♪ THE SOUND OF MUSIC ♪( Original :『 プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング (2004) THE PRINCESS DIARIES 2: ROYAL ENGAGEMENT 』等のジュリー・アンドリュース
サウンド・オブ・ミュージック (1964) THE SOUND OF MUSIC 』より)
♪ YOUR SONG ♪( Original :エルトン・ジョン)のメドレー。
 そのショーの舞台はインド。日陰の花である高級娼婦は、マハラジャだと勘違いした貧しいシタール奏者と愛し合うといった、サティーンと公爵とクリスチャンの三角関係をなぞらえたもの。まだそのことには気付いていない公爵はショーへの出資を承諾する。

【ムーラン・ルージュ 第10段落】  目前となった仕事の成功、すっかり忘れていた純粋な恋心。突如として変化してきた人生に、未来への希望と不安を感じるサティーンは、ムーラン・ルージュの人々が大きな仕事を祝福して沸きあがっている中、一人象の部屋にいた。「 One day I'll fly away Leave all this to yesterday What more could your love do for me? When will love be through with me? …」<♪ ONE DAY I’LL FLY AWAY ♪( Original :クルセイダーズ、ランディ・クロフォード)>とサティーンは歌う。彼女の気持ちを確かめにやってきたクリスチャンは、愛のない暮らしは悲惨だ気持ちを歌い上げ、サティーンの戸惑いを取り払おうとする。。
♪ ALL YOU NEED IS LOVE ♪( Original :ビートルズ)
♪ I WAS MADE FOR LOVING YOU ♪( Original :キッス)
♪ ONE MORE NIGHT ♪( Original :フィル・コリンズ)
♪ PRIDE( IN THE NAME OF LOVE )♪( Original : U2 )
♪ DON’T LEAVE THIS WAY ♪( Original :テルマ・ヒューストン)
♪ SILLY LOVE SONG ♪( Original : ポール・マッカートニー&ウィングス)
♪ UP WHERE WE BELONG ♪(Original ジョー・コッカー&ジェニファー・ウォーンズ「愛と青春の旅立ち」より)
♪ HERO ♪( Original :デビッド・ボウイ)
♪ I WILL ALWAYS LOVE YOU ♪( Original :ドリー・パートン、ホイットニー・ヒューストン「ボディーガード」より)
♪ YOUR SONG ♪( Original :エルトン・ジョン)のメドレー。
 サティーンはクリスチャンの歌に応え、二人は完全に愛し合うようになるが…。

【ムーラン・ルージュ 第11段落】  公爵は一筋縄ではいかない男だった。出資の見返りとしてサティーンの独占を要求し、その保証としてムーラン・ルージュの権利書を渡すことをジドラーに迫った。公爵に仕えている殺し屋ワーナーの存在にビビッたジドラーは、その脅しに仕方なく従った。しかし、サティーンは公爵からの食事の誘いを断り続け、仕事を口実にクリスチャンと逢瀬を重ねた。痺れを切らした公爵は、その夜の夕食にサティーンが現われなければ、出資を降りると言い始めた。サティーンは同じ夜同じ時間にクリスチャンと会う約束をしていたが、作家とショーガールとの関係を知ったジドラーに咎められ悩む。気苦労は体に悪い。サティーンは倒れ、どちらの約束も果たすことができなかった。

【ムーラン・ルージュ 第12段落】  ジドラーは公爵に取り成すため、慌てて出かけた。サティーンは公爵との初夜にそなえ、穢れを払うために懺悔しに行ったとうそぶいた。ジドラーは「… Like a virgin Touched for the very first time …」<♪ LIKE A VIRGIN ♪」( Original :マドンナ)>と歌う。公爵はジドラーの歌にすっかりその気だ。一方クリスチャンは初めて嫉妬に苦しむ夜を経験した。

【ムーラン・ルージュ 第13段落】  ムーラン・ルージュに戻ったジドラーは医者の言葉に耳を疑った。サティーンは助からない。彼女は結核なのだ。可愛い小鳥のように目をかけてきたショーガールの不幸にジドラーは心傷めるが、彼はヨーロッパ一の娯楽地ムーラン・ルージュの経営者だ。ショーは続けなければならない。病のことはサティーンには秘密にされた。

【ムーラン・ルージュ 第14段落】  お互いの仕事の成功のため、サティーンを失わないためにも、クリスチャンは嫉妬を乗り越えなければならなかった。たとえ何が起こっても二人が愛を忘れないために、彼はショーに一曲♪ COME WHAT MAY ♪を付け加えた。「 …Come what may I will love you until my dying day 」
 結ばれたインドの日陰の花とシタール奏者が「秘密の愛の歌」と名付けられたその歌をショーのエンディングで高らかに歌い上げることにした。しかし、クリスチャンとサティーンの関係を知った公爵は、ショーの内容の変更を指示。日陰の花はマハラジャを選び、「秘密の愛の歌」はカット!そんなことをすれば、真実・自由・美・愛を表現するためのショーの芸術性が損なわれてしまう。それにこのショーはサティーンとクリスチャンの愛の証だ。ラストを変えるわけにはいかない。サティーンは公爵に申し出た。今夜食事をし、二人でラストを決めましょうと。

【ムーラン・ルージュ 第15段落】  ムーラン・ルージュの広いダンスホール。ショーのラストが決まるまで舞台関係者達は待つより他はなかった。嫉妬で気も狂わんばかりのクリスチャン。初心な彼にはハードな恋愛だ。シタール奏者役のアルゼンチン人が彼にアルゼンチン・タンゴで嫉妬を表現してみせる。
♪ ROXANNE ♪( Original :ポリス)
♪ LE TANGO DU MOULIN ROUGE ♪
♪ COME WHAT MAY ♪のメドレー。
 スティングの声が好きな私にとっては、あまりのだみ声の「 ROXANNE 」にちょっとひいてしまったけど、アルゼンチン・タンゴは素晴らしかった。

【ムーラン・ルージュ 第16段落】  公爵邸のバルコニーからうな垂れるクリスチャンの姿を見たサティーンは、やはり公爵に体を許すことはできなかった。彼女に襲い掛かってきた公爵を殴り、屋敷を飛び出した。クリスチャンの部屋に泣いて戻ってきたサティーン。舞台なんてどうでもいい、二人がいれば十分だと、今夜一緒に逃げることを約束する二人。そのころ公爵はジドラーを呼びつけていた。自分の思い通りにならなければ、クリスチャンを殺す。

【ムーラン・ルージュ 第17段落】  荷造りをするサティーンのもとにやってきたジドラーは、公爵の言葉を伝える。しかし、サティーンの恋の炎は収まらない。出て行こうとするサティーンに、ジドラーは彼女の死期が近いことを教える。クリスチャンを救いたければ、彼を追い払え。裏社会に生きる私達は恋をしてはいけないのだ。サティーンに残酷な宣告をした自分の判断に悩むジドラーだが、でもショーは続けなければならない。
♪ THE SHOW MUST GO ON ♪( Original :クイーン)
 意を決したサティーンはクリスチャンに別れを告げに行く。

【ムーラン・ルージュ 第18段落】  「私はインドの日陰の花、マハラジャを選んだの」とサティーンに去られたクリスチャンは、塞ぎこんでしまった。しかし、トゥールーズの「物事は見かけとは違う」という励ましの言葉に、もしかしたらという疑惑を抱き、ショーの当日、彼はムーラン・ルージュへと出かけた。 ・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【ムーラン・ルージュ 第19段落】  紳士・淑女の前で、インドをモチーフにしたエキゾチックでエキサイティングな舞台が繰り広げられているムーラン・ルージュ。
♪チャマ チャマ♪( Original :ポリス)
♪ DIAMONDS ARE A GIRL'S BEST FRIEND ♪( Original :ジュリー・ロンドン、マリリン・モンロー「紳士は金髪がお好き」より)
♪ HINDI ♪のメドレー。
 インドの日陰の花サティーンが、マハラジャ役のジドラーに「 She is mine. 」と抱きしめられる。やはり舞台の内容も公爵の思い通りになってしまったようだ。

【ムーラン・ルージュ 第20段落】  サティーンの本当の心を知らないクリスチャンは、舞台裏にいた彼女に自分のやり場のない嫉妬心をぶつける。そんな彼の背後には、公爵の手下ワーナーの銃口が向けられていた。ワーナーが引き金をひく瞬間、偶然舞台装置の扉が開き、クリスチャンとサティーンは観衆の前に現われることになる。ただならぬ二人の様子に、観衆は唖然。マハラジャのジドラーが気を利かせ、変装したシタール奏者が、日陰の花のもとへやってきたという設定にしてしまった。クリスチャンは「この女を引き取れ、俺は金を払う」と札束をサティーンに投げつけ、舞台を降りていく。悲しみに胸が張り裂けそうなサティーンは、舞台に倒れたまま動けない。遠のいてくクリスチャンの後ろ姿。そこに魔法のシタール役のトゥールーズの声が響く。「 The greatest thing you’ll ever learn just to love and be loved in return 」この魔法の言葉が二人の心をとかす。サティーンは立ち上がり、二人の「秘密の愛の歌」をクリスチャンに歌いかける。彼女の歌に応えるクリスチャン。そんな彼を再びワーナーが銃で狙うが、ムーラン・ルージュの仲間達が阻止。ワーナーの手から観客席側に落ちた銃を、サティーンとクリスチャンの姿を忌々しく観ていた公爵が拾う。舞台上のクリスチャンに銃を向ける公爵を、ジドラーがぶん殴る。衝撃で公爵の手から離れた銃は窓ガラスを割って外に飛び出し、カンッとエッフェル塔に当たる。

【ムーラン・ルージュ 第21段落】  公爵はガックリとしてムーラン・ルージュを出て行き、ショーは大成功のうちに幕を閉じる。観客からのカーテンコールにクリスチャンはサティーンの手を取り舞台へ出ようとする。しかし、彼女はその場に倒れ、舞台裏に緊張が走る。胸が苦しいのにもかかわらず、後に残されるクリスチャンを思いやる言葉をかけるサティーンは、彼の胸の中で息を引き取る。彼女を抱きしめ泣き崩れるクリスチャン。

【ムーラン・ルージュ 第22段落】  月日がたち、クリスチャンはモンマルトルの安宿でタイプに向かう。二人の愛の物語を残すために。♪ NATURE BOY ♪( Original :ナット・キング・コール)

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■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』の感想

 「 NATURE BOY 」は『 忘れられない人 (1993) UNTAMED HEART 』でも使われていた、哀愁漂う名曲。「人の一番の幸せは愛し、愛されること」という歌詞はこの映画のテーマだ。ラーマン監督はストーリーにあった曲をこの映画のために 1000 曲選定したそうだ。どうりでどの歌詞もストーリーにピッタリだった。子供の頃ミュージック・プロモーション・ビデオを観るのが好きだったので、私にとってはこの映画はMTVみたいなノリでとても面白かった。『 リトル・ダンサー (2000) BILLY ELLIOT 』でも挿入歌だった♪ CHILDREN OF THE REVOLUTION ♪( Original :T−レックス)とか、どこかで聞いたことのある有名な曲ばかりで、見終わったあとついつい歌を口ずさんでしまった。また、ユアン・マクレガーの希望に満ちた顔がとてもよかった。そういう顔をする時のユアンは本当に魅力的。「Emma エマ」「普通じゃない」「ベルベット・ゴールドマイン」でも彼の歌声を聞いたが、結構イケテルと思う。

 舞台の赤の幕で始まる、ラーマン監督の赤のカーテン三部作「ダンシング・ヒーロー」「ロミオ&ジュリエット」「ムーラン・ルージュ」は全部観た。学校をサボって「ダンシング・ヒーロー」を映画館に観に行ったのは懐かしい思い出。後の二作は何だか観た後に疲れを感じた。年のせい?「ムーラン・ルージュ」を試写会に友達と一緒に観に行った母は、「若いころなら、この手の映画にはもっと感激できたのに…」と嘆いていた。

■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』のクラブ「ムーラン・ルージュ」とロートレック
 夜になると明かりのつく赤い風車にちなんで名付けられたクラブ「ムーラン・ルージュ」は、 1889 年にクリシー大通りの「レーヌ・ブランシュ(白の女王)」という安ダンスホールの跡地に開店した。その開店の夜からの常連客であるロートレック。裕福な上流貴族の家に生まれたにもかかわらず、彼はナイトクラブやキャバレーといったパリの夜の世界にのめりこんだ。 1891 年にムーラン・ルージュから依頼を受けた、彼の最初のポスターで名声が確立される。骨なしヴァランタンと呼ばれた男のシルエットの背後に、当時のショーガールの女王ラ・グーリュ(食いしん坊)がフリルの着いた下着をひらめかせ踊っている、あの有名なポスターだ。 10 代の初めに両足の骨を骨折し、下半身の成長が止まった彼は、映画でジョン・レグザイモが演じていたように、鼻眼鏡をかけ、山高帽をかぶり、ステッキを持った奇妙な小男だった。不摂生な生活のためアルコール中毒や梅毒に冒されていたロートレックの健康状態は、この映画の舞台となった 1899 年 には実際かなりヤバかった。 1901 年に 36 歳の若さで亡くなっている。史実に反してかなり元気に動き回っているロートレックが、映画で道化役として重要な役どころを演じているのが楽しい。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず9112文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      Los Angeles Times
      The Great Artists 7 ロートレック
      公式サイト(英語版)
       http://www.clubmoulinrouge.com/
■映画『 ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE! 』の更新記録
2002/09/29新規: ファイル作成
2004/07/08更新: ◆テキストとリンク一部およびファイル書式
2005/03/15更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/04/01更新: ◆データ追加
2005/05/24更新: ◆データ追加
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幸田 幸
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