ターネーション
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ターネーション (2003)
TARNATION
 映画『 ターネーション (2003) TARNATION 』を紹介します。

 映画『 ターネーション TARNATION 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 ターネーション TARNATION 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 ターネーション TARNATION 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ターネーション TARNATION 』の主なスタッフ
■映画『 ターネーション TARNATION 』の音楽・音響
■映画『 ターネーション TARNATION 』のあらすじ
■映画『 ターネーション TARNATION 』の受賞
■映画『 ターネーション TARNATION 』のスタッフとキャスト
■映画『 ターネーション TARNATION 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ターネーション 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ターネーション (2003) TARNATION 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ターネーション TARNATION 』の更新記録

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幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 ターネーション (2003) TARNATION 』のポスター、予告編および映画データ
ターネーション
ターネーション
Links:  Official Web Site
Trailers:

公式サイトで観られます。

上映時間 Runtime: 1:27
製作国 Country: アメリカ
USA
製作会社
Production Company:
 -
全米配給会社 Distributer: Wellspring Media [us] (2004) (USA) (theatrical)
全米初公開 Release Date: 2004/10/08 (limited)
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/08/06 予定
日本公開情報 : 日本ヘラルド映画
ジャンル Genre: ドキュメンタリー/ドラマ
Documentary / Drama
MPAA Rating 指定: Not Rated but contains language, mature thematic material, and minor nudity, an R.
日本語公式サイト
http://www.herald.co.jp/official/tarnation/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ターネーション TARNATION 』の解説

 映画『 ターネーション (2003) TARNATION 』はジョナサン・カウエットという 32 歳の男性が、自虐的な過去をヴィデオで撮り続けて一本の映画に編集した大変インディもインディ、極めて個人的なドキュドラマ。『 ターネーション 』ではカウエット自身が監督・製作・脚本・撮影・編集・音響・出演の七役も務めている。『 ターネーション 』はカウエットが借りた iMac で自ら編集して、制作費わずか 218 ドル 32 セント(約 24,000円)という異色で革命的な映画製作である。『 ジェリー (2002) GERRY 』『 エレファント (2003) ELEPHANT 』のガス・ヴァン・サントも製作総指揮に名を連ねている。音響担当も人気作品多数に携わっている人だけど、こういうのって報酬なしで請け負ったのだろうか?

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■映画『 ターネーション TARNATION 』の主なスタッフ
○監督・製作・脚本・撮影・編集・音響・出演のジョナサン・カウエットは 1972 年生まれ、米国テキサス州ヒューストン出身 Houston, Texas 。

○『 ターネーション 』の製作総指揮: ジョン・キャメロン・ミッチェル
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ (2001) HEDWIG AND THE ANGRY INCH 』

○『 ターネーション 』の製作総指揮: ガス・ヴァン・サント
ジェリー (2002) GERRY
エレファント (2003) ELEPHANT

○『 ターネーション 』の共同編集:ブライアン・A・ケイツ
クレア・ドーラン (1998) CLAIRE DOLAN
ショコラーデ (1998) MESCHUGGE (原題) / THE GIRAFFE (英題)

○『 ターネーション 』の共同編集:シェルビー・シーゲル
グリーン・デスティニー (2000) 臥虎藏龍 (原題) / CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON
セレンディピティ (2001) SERENDIPITY

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■映画『 ターネーション TARNATION 』の音楽・音響
○『 ターネーション 』の音楽: マックス・アヴェリ・リヒテンシュタイン
エデンより彼方に (2002) FAR FROM HEAVEN

○『 ターネーション 』の音響: ショーン・イングランド Sean England
ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET
マーズ・アタック! (1996) MARS ATTACKS! 』
タイタニック (1997) TITANIC
アメリカン・ビューティー (1999) AMERICAN BEAUTY
グラディエーター (2000) GLADIATOR
ホワット・ライズ・ビニース (2000) WHAT LIES BENEATH
スペース カウボーイ (2000) SPACE COWBOYS
インビジブル (2000) HOLLOW MAN
DADDY AND THEM (2001)
パンチドランク・ラブ (2002) PUNCH-DRUNK LOVE
ウインドトーカーズ (2002) WINDTALKERS
マイノリティ・リポート (2002) MINORITY REPORT
アダプテーション (2002) ADAPTATION
メイド・イン・マンハッタン (2002) MAID IN MANHATTAN
なんちゃってガールズ (2003) GIRLS WILL BE GIRLS
ミスティック・リバー (2003) MYSTIC RIVER
ファインディング・ニモ (2003) FINDING NEMO
ハルク (2003) THE HULK
ピーター・パン (2003) PETER PAN
世界で一番パパが好き! (2004) JERSEY GIRL
ヘルボーイ (2004) HELLBOY
隣のリッチマン (2003) ENVY
華氏911 (2004) FAHRENHEIT 9/11
キャットウーマン (2004) CATWOMAN
ヴィレッジ (2004) THE VILLAGE
ネバーランド (2004) FINDING NEVERLAND
ポーラー・エクスプレス (2004) THE POLAR EXPRESS
こんな売れっ子テクニシャンも『 ターネーション 』に携わっている。ジョナサン・カウエットの友達か何かで、「俺、やってやるよ」とかでタダで裏方さんをしてくれたりして?

○『 ターネーション 』の音響: ローラ・ヒルシュベルク Lora Hirschberg
真夏の夜の夢 (1999) WILLIAM SHAKESPEARE'S A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM
ギャラクシー・クエスト (1999) GALAXY QUEST
バンディッツ (2001) BANDITS
卒業の朝 (2002) THE EMPEROR'S CLUB 』
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (2003) THE LORD OF THE RINGS: THE RETURN OF THE KING
ヤング・ブラック・スタリオン (2003) THE YOUNG BLACK STALLION
ツイステッド (2004) TWISTED

○『 ターネーション 』の音響: ジム・ブラック Jim Black
Kissingジェシカ (2001) KISSING JESSICA STEIN
スーパーサイズ・ミー (2004) SUPER SIZE ME
ユー・ガット・サーブド (2004) YOU GOT SERVED

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■映画『 ターネーション TARNATION 』のあらすじ
※本作『 ターネーション 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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 さて、映画『 ターネーション 』のストーリー。
 映画『 ターネーション 』の‘tarnation’という単語のそもそもの意味は、「非難したりひどくけなしたり呪ったりする行為; また、そのようにされる状態」で、怒りや苛立ち・当惑を表現するのに使われる語<The American Heritageョ Dictionary of the English Language: Fourth Edition よりの直訳>である。 映画『 ターネーション 』は自己破滅と生まれ変わりを生々しく描いたもので、非凡な新しい映像の到来を告げるものとして注目されている。ドキュメンタリーの概念を覆(くつがえ)した、ジョナサン・カウエットの魅力的なデビュー作である。

 ジョナサン・カウエットは 11 歳の時、隣人からヴィデオカメラを借りてきて自分の人生をドキュメンタリーとして記録し始めた。使用したのは、6機種のカメラによるスナップ写真、 Super-8 ホームヴィデオ等による莫大な長さの記録画像、留守電の声、ヴィデオ日記、初期の短編映画、 80 年代のポップ文化の断片等。それらを駆使して、機能しなくなったが愛というパワーによって再結合したあるアメリカの家庭を叙事詩のごとく描いている。ニ十年間以上の記録は 160 時間にも及び、それをカウエットは編集して短く切っていった。

 映画『 ターネーション 』の始まりは 2003 年、ジョナサン・カウエットは電話で叩き起こされる。故郷テキサスにいる母親ルネ(ルネ・ルブラン)がリチウムの飲み過ぎで入院したのだ。ジョナサンは自分の過去の嫌な思い出に取り付かれ、母親の精神病や虐待やレイプや乱交やドラッグ中毒や自殺未遂や育児放棄といった家庭問題の悩みを抱えて生きてきた。そこで、この機会に、母親の回復の手助けをしようと故郷に帰ってくるのだ。彼の母親の悲劇的人生は強烈だ。そうして、フィルムはジョナサンの子供時代に戻っていく・・・。

 ジョナサンの祖父に当たるアドルフ(アドルフ・デイヴィス)と祖母ローズマリー(ローズマリー・デイヴィス)は 1951 年に結婚して、テキサス郊外で中流の暮らしを営んでいた。アドルフとローズマリーの娘ルネ<後にジョナサンの母になる>は可愛く綺麗でモデルをしていたが、ある時から両親は突然、娘ルネを監禁するようになった。ルネはそれで精神を病んでショック療法を受けるが、精神病に、肉体への虐待に、病院を転々とさせられ、それ以来ルネの人格は一生変えられてしまった。

 ルネはある男性との間に子を妊娠したが、その男はそのことを知る前に去ってしまう。 1972 年にジョナサンが生まれ、二年間もの治療生活の後に一種の光明となった。それで一生懸命に赤ん坊を育てようとしたけれど、正常な精神ではないので、母親としては適切でなかった。ある時など、ルネは息子ジョナサンの目の前でレイプすらされてしまう。ルネの両親は、孫のジョナサンを児童養護施設を転々とさせて大きくした。母ルネはジョナサンが5歳の頃に近くに戻れたらしい。

  11 歳の頃、ジョナサンは自分がゲイだと知る。ゴシックロックの女の子の格好をして、‘ 18 歳未満お断り’のクラブにこっそり入っていった。そして劇場でミュージカルを観たり、B級映画を観たりポップ文化を通して自分のアイデンティティを偽造したのである。家庭のトラウマから逃げるためにカメラを支えにして成長していたころのことだ。これからジョナサンは演劇に目覚めて、俳優になるために二十代になってニューヨーク New York に移り住むようになる。この時、両親からの虐待の続く母ルネもジョナサンと一緒にNYにわたる。

 これまでまともな母子関係の持てなかった二人にとって、このNYでの生活がこれまでで一番家族の絆というものを感じるものだった。ルネをこういうシーンで観るのは断腸の思いがするくらいだそうだ。ルネは明らかに精神が異常であり、救いと世話が山ほど必要な状態である。このシーンは観ていても苦痛だけど、この母子がこれまで一緒にいた期間、つまりジョナサンが母親に‘育てられた’という期間は非常に短いにも拘らず、親子の情、親子の切っても切れない関係が感じられるという。ジョナサンは家族の絆というのは決して真にありえないということはないと発見する。だからこそ、荒れ狂った子供時代に自分だけでなく、もう一人の犠牲者 - 母親ルネ - がいたという事実を受け止め、母親との感動的な関係を築き直すことになるのだ。

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■映画『 ターネーション TARNATION 』の受賞

 映画『 ターネーション 』は 2004 年 1 月のサンダンス映画祭 Sundance Film Festival で喝采を浴びた。
 また、先日 10 月末に開催されたばかりの東京国際映画祭 Tokyo International Film Festival でも出品されて話題を集めている。東京国際映画で出品されたのは他に:
ターミナル (2004) THE TERMINAL
ハウルの動く城 (2004) HOWL'S MOVING CASTLE
イブラヒムおじさんとコーランの花たち (2003) MONSIEUR IBRAHIM ET LES FLEURS DU CORAN
ニュースの天才 (2003) SHATTERED GLASS
舞台よりすてきな生活 (2000) HOW TO KILL YOUR NEIGHBOR'S DOG
プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング (2004) THE PRINCESS DIARIES 2
運命を分けたザイル (2003) TOUCHING THE VOID
ホワイト・ライズ (2004) WICKER PARK
カンフーハッスル (2004) 功夫 (原題) / KUNG FU HUSTLE (英題)
五線譜のラブレター (2004) DE-LOVELY
ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 (2004) THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS 』
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (2004) SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW 』等である。

 映画『 ターネーション 』は受賞まで達成。 2004 年ロンドン映画祭 London Film Festival で、監督・製作・脚本・撮影・編集・音響・出演の七役を務めるジョナサン・カウエットがサザランド・トロフィー( Sutherland Trophy 最も印象深くオリジナリティに溢れる作品が対象の賞)を獲得したのだ。『 ターネーション 』と同じスペシャル・スクリーニングズ Special Screenings 部門で上映されたのは:
2046 (2004) 2046
LOVERS (2004) 十面埋伏 (原題) / HOUSE OF FLYING DAGGERS (英題)
ハッカビーズ (2004) I HEART HUCKABEES / I LOVE HUCKABEES
Mr.インクレディブル (2004) THE INCREDIBLES 』
悪女 (2004) VANITY FAIR 』等であった。
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【『 ターネーション 』のスタッフとキャスト】
監督: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette (Directed by)
製作: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette (producer)
    スティーヴン・ウィンター Stephen Winter (producer)
    ジェイソン・ベイカー Jason Banker (associate producer)
製作総指揮: ジョン・キャメロン・ミッチェル John Cameron Mitchell (executive producer)
    ガス・ヴァン・サント Gus Van Sant (executive producer)
脚本: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette (Writing credits)
撮影: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette (Cinematography by)
編集: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette (Film Editing by)
    ブライアン・A・ケイツ Brian A. Kates (co-editor)
    シェルビー・シーゲル Shelby Siegel (additional editor)
音楽: ジョン・カリフラ John Califra (Original Music by)
    マックス・アヴェリ・リヒテンシュタイン Max Avery Lichtenstein (Original Music by)
音響: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette (sound)

出演: ジョナサン・カウエット Jonathan Caouette as Himself
    マイケル・コックス Michael Cox
    アドルフ・デイヴィス Adolph Davis
    ローズマリー・デイヴィス Rosemary Davis
    ルネ・ルブラン Renee Leblanc
    デヴィッド・サニン・パス David Sanin Paz

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 ターネーション (2003) TARNATION 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語)
       http://www.i-saw-tarnation.com/
■映画『 ターネーション (2003) TARNATION 』の更新記録
2004/11/18新規: ファイル作成
2004/12/05更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/09/05更新: ◆データ追加
2005/10/13更新: ◆追記
2005/12/04更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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