メイド・イン・マンハッタン
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メイド・イン・マンハッタン (2002)
MAID IN MANHATTAN
 映画『 メイド・イン・マンハッタン (2002) MAID IN MANHATTAN 』をレヴュー紹介します。

 映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 メイド・イン・マンハッタン 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』のスタッフとキャスト
■映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 メイド・イン・マンハッタン 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』の結末
■映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 7つ星 
■映画『 メイド・イン・マンハッタン 』のポスター、予告編および映画データ
メイド・イン・マンハッタンメイド・イン・マンハッタン

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上映時間 Runtime: 1:45
製作国 Country: アメリカ USA
製作会社
Production Company:
Hughes Entertainment
Red Om Films [us]
Revolution Studios [us]
Shoelace Productions [us]
全米配給会社 Distributer: Columbia Pictures [us]
Sony Pictures Entertainment [us]
全米初公開
Release Date:
2002/12/13
日本初公開
R. D. in Japan:
2003/05/10 予定
日本公開情報 : UIP
ジャンル Genre: コメディ/ロマンス
Comedy / Romance
MPAA Rating 指定: Rated PG-13 for some language/sexual references.
日本語公式サイト
http://www.uipjapan.com/manhattan/index.htm
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 メイド・イン・マンハッタン MAID IN MANHATTAN 』の解説

 映画『 メイド・イン・マンハッタン (2002) MAID IN MANHATTAN 』は、
ザ・セル (2000) THE CELL
イナフ (2002) ENOUGH
ジーリ (2003) GIGLI
世界で一番パパが好き! (2004) JERSEY GIRL
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? (2004) SHALL WE DANCE? 』のジェニファー・ロペスと
レッド・ドラゴン (2002) RED DRAGON 』のレイフ・ファインズのラブロマンス。
 『 メイド・イン・マンハッタン 』のジェニファー・ロペスは貧しいシングルマザーの役で、ニューヨークはマンハッタンに立地する一流ホテルのメイドさんをしている。だからタイトルが『 メイド・イン・マンハッタン 』。そこで偶然出会ったのが、裕福な家系で代々国会議員の筋のリッチなお坊ちゃまレイフ・ファインズ。初めはロペス扮するマリッサをホテルの上流客かと勘違いしてしまうファインズのクリストファー。そしてお互いラブラブになってしまうが、マリッサが「身分」の違う世界の女性だと分かって、二人は…。
 映画『 メイド・イン・マンハッタン 』は米国では、依然として存在する人種差別の壁のストーリーとして話題になっている。片やプエルトリコ系の使用人、片や白人いわゆるWASPの上流階級。なお、タイトル『 メイド・イン・マンハッタン 』は勿論「マンハッタンのお手伝いさん」という意味だが、MADE IN MANHATTAN「マンハッタン製」と発音的にかけている。
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【『 メイド・イン・マンハッタン 』のスタッフとキャスト】
監督: ウェイ・ウォン Wayne Wang (Directed by)
製作: エレーン・ゴールドスミス=トーマス Elaine Goldsmith-Thomas (producer)
    ポール・シフ Paul Schiff (producer)
    デボラ・シンドラー Deborah Schindler (producer)
    リチャード・バラッタ Richard Baratta (co-producer)
製作総指揮: ベニー・メディナ Benny Medina (executive producer)
    チャールズ・ニューワース Charles Newirth (executive producer)
原作: ジョン・ヒューズ John Hughes (story)
脚本: ケヴィン・ウェイド Kevin Wade (screenplay)
撮影: カール・ウォルター・リンデンローブ Karl Walter Lindenlaub (Cinematography by)
編集: クレイグ・マッケイ Craig McKay (Film Editing by)
音楽: アラン・シルヴェストリ Alan Silvestri (Original Music by)

出演: ジェニファー・ロペス Jennifer Lopez マリッサ・ヴェンチュラ
    レイフ・ファインズ Ralph Fiennes クリストファー・マーシャル
    ナターシャ・リチャードソン Natasha Richardson キャロライン・レイン
    タイラー・ガルシア・ポージー Tyler Garcia Posey  タイ・ヴェンチュラ
    プリシラ・ロペス Priscilla Lopez ヴェロニカ・ヴェンチュラ 
    スタンリー・トゥッチ Stanley Tucci ジェリー・シーゲル
    フランシス・コンロイ Frances Conroy ポーラ・バーンズ
    クリス・アイグマン Chris Eigeman ジョン・ベクストラム
    エイミー・セダリス Amy Sedaris レイチェル・ホフバーグ
    マリッサ・マトローネ Marissa Matrone ステファニー
    ボブ・ホスキンス Bob Hoskins ライオネル・ブロック
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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 メイド・イン・マンハッタン 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【メイド・イン・マンハッタン 第01段落】  ニューヨークのブロンクス地区が軽快な音楽と主に映って、若いシングルマザーのマリッサ・ヴェンチュラ(ジェニファー・ロペス)がせわしく朝の準備をしている。この映画全編に流れる軽やかなBGMは
フォレスト・ガンプ/一期一会 (1994) FORREST GUMP
ホワット・ライズ・ビニース (2000) WHAT LIES BENEATH
セレンディピティ (2001) SERENDIPITY
ハムナプトラ2/黄金のピラミッド (2001) THE MUMMY RETURNS
リロ&スティッチ (2002) LILO & STITCH 』のアラン・シルヴェストリの音楽だ。

【メイド・イン・マンハッタン 第02段落】  息子タイ(タイラー・ガルシア・ポージー)は 10 歳くらいで母親と似たプエルトリコ系のヒスパニックだ。今日は午後から小学校でスピーチ大会があり、タイはその発表会を思うと心配でたまらない。そんな息子を一緒にバスに乗って学校に送り、マリッサは勤務先のホテルに着く。ここはニューヨークのマンハッタンの一流ホテル。ロケは二つのNYのホテルで行われた。マディソン・アヴェニュー Madison Avenue にあるルーズヴェルト・ホテル Roosevelt Hotel と、パーク・アヴェニュー Park Avenue にあるウォルドルフ・アストリア・ホテル Waldorf Astoria Hotel だ。どちらも実際にニューヨークはマンハッタンに立地する有名ホテルだ。

【メイド・イン・マンハッタン 第03段落】  マリッサは服装はセーター姿で、生活の出ている感じ。街角の売店で買った軽食を歩きながら頬張って、従業員用入り口から出勤、タイムカードを押す。次にクリーニングされたメイドさんのワンピースの制服を窓口で受け取る控え室で着替え、パリパリのエプロンもする。それが出来ると、階ごとのメイドに、その日の到着する大切な客を教え、指示を与える。この指示する係は、マネージャー級らしい紺のスーツを着た女性ポーラ・バーンズ(フランシス・コンロイ:
セント・オブ・ウーマン/夢の香り (1992) SCENT OF A WOMAN 』等に出演)。ホテルの管理室からは廊下がモニターで常時映し出されている。一連のこのルーティンで、ホテルの内側を見られて面白かった。

【メイド・イン・マンハッタン 第04段落】  マリッサは上階のスイート・ルーム( suite:ホテルで、居間と寝室の続いた部屋のこと)が担当だ。今日のスイートのお客は二組ある。パーク・スイートに宿泊するのはキャロライン・レイン(ナターシャ・リチャードソン)という裕福な女性。キャロラインはラヴァンダーが好みと過去のお得意さん宿泊データから調べられ、枕もとにラヴァンダーのブーケの匂い袋を置いて、到着そうそう喜ばれる。この客にはマリッサは「マリア」と名乗って、いろいろ気が利いていると思われ、便利に使われてチップを貰っている。キャロライン・レインには、お付きの女性レイチェル・ホフバーグ(エイミー・セダリス)が一緒だ。

【メイド・イン・マンハッタン 第05段落】  もう一組のスイート客は、ニューヨーク・スイートに宿泊する上院議員候補のクリストファー・マーシャル(レイフ・ファインズ)だ。まさに政治家一家に生まれ、親に続いて当選を期待されている富豪の御曹司である。愛犬ルーファス(犬種はワイマラナー?)という大型で短毛でツヤツヤのワンちゃんもいつもお連れになるということで、その支度もしている。アメリカだと、こんな一流ホテルで犬も同宿できるのかな?しかも一番高額な部屋だから調度品も凄いし、汚されるという事はどうするのかな?それとも、映画だから?レイフ・ファインズ扮するクリストファー、愛称クリスは側近達を従えて到着した。トイレに入ろうとして、部屋の準備中だったメイドのマリッサとすれ違うが、ここではただの客と使用人で、顔も見ていない。

【メイド・イン・マンハッタン 第06段落】  パーク・スイート客のキャロライン・レインはなかなか人使いが荒く、マリッサに買い物に行かせたり無理を言っている。その代わり、米国社会だからチップは弾んでいるが。このため、マリッサは息子タイのスピーチ発表会に行くのがギリギリになってしまう。やっと学校に到着すると、タイのスピーチはもう始まっていた。政治関係のスピーチで、一生懸命暗記したのを発表しているが、途中でクスクス笑いされるし、言えなくなって、舞台の袖に入ってしまった。母マリッサは慰めて、抱きしめてやる。そして、(週末は学校が休みだからだと思うが、)次の日は母親と共にホテルに向かって、母親が働いている間、裁縫係の部屋で勉強等をして時間を潰させてもらう。

【メイド・イン・マンハッタン 第07段落】  ホテルの従業員、それもタイムカードの出入り口やメイドや修繕係など、いわゆる下級の従業員は、マリッサのようにヒスパニックか黒人か東洋人である。有色人種がこのように指図されて働く構図で、白人はホテル内でも支配人などトップの層についている。そして、客は白人である。ストーリーが運ぶ前から、このような構図になっているのは、米国社会の縮図なのだろう。

【メイド・イン・マンハッタン 第08段落】  クリス・マーシャルは一息つくと、犬のルーファスの散歩に行こうとしてエレベーターに乗り込む。すると、丁度、今日は母親マリッサと共にホテルの従業員室に来ていたタイが、気分転換にホテル内をうろうろしていてエレベーターでクリスと遭遇する。クリス・マーシャルは雑誌の表紙に顔が載るくらい有名な時の人なので、タイは子供でも彼のことを知っていた。スピーチ大会の為に偶然覚えた政治関係の用語を並べ立てて会話するその少年にクリスは関心を示し、その上、タイが犬をなでて可愛がるので好感を持った。それで側近のジェリー・シーゲル(スタンリー・トゥッチ:
真夏の夜の夢 (1999) WILLIAM SHAKESPEARE'S A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM
ロード・トゥ・パーディション (2002) ROAD TO PERDITION 』等に出演)に犬を持たせて、少年と共にエレベーターを降りる。

【メイド・イン・マンハッタン 第09段落】  「お母さん!」とタイが呼んだ所が悪かった。パーク・スイートで、母マリッサは同僚ステファニー(名前は偶然「マリッサ」・マトローネ)とあの裕福な女性客キャロライン・レインの部屋を片付け中だったのだ。そして五千ドル($1=¥ 120 換算で 60 万円)もする新品の真っ白なブランドもののパンツスーツを見つける。そして、あろうことか、ステファニーはサイズもピッタリだからと言って、マリッサに着させてしまったところなのだ。だから、タイが「お母さん!」と呼んでパーク・スイートに来た時、そばに上院議員候補クリス・マーシャルが立っているので、ステファニーは咄嗟に「キャロライン…」とマリッサのことを呼んでしまう。

【メイド・イン・マンハッタン 第10段落】  こんな信頼を失う行為をホテル関係者がしていいの?!客の物をいじるだけでなく、試着してしまうなんて!この映画はここら辺からして現実離れしていると感じる。(怒っている私。)白いその服を着て目の前に現れたマリッサを、クリスは「キャロライン」だと信じ、眩い美しさに彼は一瞬にして心を奪われる。そして「ご主人が許してくれるなら、散歩をご一緒したい。」と申し出る。タイは「父はいません」と言うし、マリッサはこの時点で全然ウソを否定しなかった。天に昇るような気持ちで、息子タイと、犬のルーファスと、クリス・マーシャルとセントラル・パークへ散歩に出る。値札もまだついているような新品の真っ白な超高級服を、部屋の中だけでなく、外にも着ていって、公園のベンチにまで座ってしまう。信じられない!

【メイド・イン・マンハッタン 第11段落】  昨日のスピーチが上手くいかなくて沈んでいたタイがお蔭さまで明るくなった、と微笑んで話すマリッサ。タイがスピーチでドキドキするという話をすると、クリスはスピーチでも上がらないお呪(まじな)いを教えてあげる。相手のクリスはマリッサをどこかの上流階級のご婦人だと解釈しているし、マリッサも、ほんの一時間でも、いつもの労働を忘れて、そんな奇麗な格好をしている自分に酔っているのかもしれない。公園では、木陰からパパラッチに写真を撮られ、マリッサは顔を隠す。この後は水族館でペンギンを見たり、虚構ながらマリッサは楽しく時を過ごした。クリスが高価な料理の話をすると、それなら寄付したら?とマリッサは本音を言う。そういう生活観の違う意見を述べる女性が珍しいらしく、クリスは月曜日にその意見を述べに来てくれないかと言うが、メリッサはメイドのお勤めがあるのだ。ちょっと先約があるので…と誤魔化して、この日は別れた。

【メイド・イン・マンハッタン 第12段落】  思いがけない夢が終わって、また翌日の勤務が始まった。今日も息子タイが一緒に来て、ホテルマンの控え室に預かってもらうことにする。シングルマザーとして頑張っているマリッサは、メイドのままでいようとは思っていない。上昇意欲があり、マネージャーに昇進したいと望んでいる。そんな時、メイド達の上司ポーラ・バーンズから、マネージャー昇進テストの件をメリッサは聞き、俄然張り切ってやろうと思う。ただし、心配な事が出てきた。セントラル・パークでクリスと一緒にいるところをスクープされたパパラッチの写真が新聞に載ってしまったのだ。顔は隠したからはっきりは写っていないが、客の白い服である。"独身貴族"の上院議員候補クリス・マーシャルは世間では注目の的。今度のお相手はどんな女性?と興味しんしんに書かれている。

【メイド・イン・マンハッタン 第13段落】  クリスは、「キャロライン」が忘れられず、「パーク・スイートのキャロライン様」へディナーの招待状をホテルマンに託す。招待状を受け取った本当のキャロラインは大喜びする。ちょうど部屋の掃除で居合わせたマリッサに、着ていくドレスのアドヴァイスを求めたりして有頂天だ。それに応えなければならないマリッサは複雑な気持ち。更にひどいことには、二人がディナーをするクリスのニューヨーク・スイートで、給仕をするように言い渡されてしまった。顔をクリスに見られたら全てバレてしまう。マリッサはドキドキで、花やグラスで顔を隠して目立たないように給仕を務める。こういうマリッサに、老齢のベテラン・ホテルマンのライオネル・ブロック(ボブ・ホスキンス:
スターリングラード (2000) ENEMY AT THE GATES 』等に出演)はうすうす気付き、何かとかばう仕草をしてもらってこの場を切り抜けられた。

【メイド・イン・マンハッタン 第14段落】  クリスは招待した筈の「キャロライン」でないキャロライン・レインが満面に笑みを浮かべて現れて、当惑する。仕方なく二人で食事をするが、クリスの気持ちは彼女(マリッサ)のことばかり。このキャロライン・レインはいかにも嫌われるように演出されている。贅沢すぎる服装や下品な笑い方、犬のルーファスに飼い主クリスの前では可愛いワンちゃんですねぇ、と言いながら、陰ではシーッ、シーッ、向こうへ行けと言っているように。食事を早めに済ませてキャロライン・レインを自室に帰し、クリスは「タイという 10 歳くらいの男の子のいる女性客」を探してくれと、またホテルマンのライオネルに頼む。

【メイド・イン・マンハッタン 第15段落】  ちょうどマリッサが勤務を終えて息子と帰途に着いているとき、車で通りかかったクリスが見つける。再会できて喜ぶクリスに、「私達はあの辺りに住んでいる」とアップタウンを指差し、苗字はヴェンチュラだと話す。この時はブランドのスーツに身を包んでいなくて、ごく普段着なのだが、ホテルのメイドのユニフォームを着ているわけではないから、まだメイドだとは気付かれない。でも、これ以上、深く近づかれたらあとにも引けなくなってしまうので、マリッサはわざと感傷的にならないようにしてその場は別れる。自宅に戻ると、息子にも、クリス・マーシャルに接しないように話して聞かせる。

【メイド・イン・マンハッタン 第16段落】  数日後、クリスの側近がホテルに使いに来て、クリスの主催するパーティに招待状を持ってくる。マネージャーとして晴れの場に出られるのだ。マリッサが行けることになり、ドレスとヒール靴と宝石とを選ばせてもらい、髪も化粧も美容院で奇麗にしてもらい、まるでシンデレラのようなマリッサが出来上がった。このレヴューの上のポスターがそれだ。鏡の前にいるいつものメイド姿のマリッサと、虚構のお姫様のマリッサ。こういう時は流石にジェニファー・ロペスは光り輝く。この J. Lo は
ザ・セル (2000) THE CELL 』や
イナフ (2002) ENOUGH 』で観ているが、FHMの投票による世界で最もセクシーな女性に 2000 年と 2001 年に選ばれた。二度も選ばれたのは未だ嘗て彼女だけだそうだ。ボディには保険を 10 億ドル(約 1200 億円)、背中には3億ドル(約 360 億円)かけてあるとのもっぱらの噂。離婚歴二度、そして 2002 年 10 月にベン・アフレック Ben Affleck と婚約した。スケールの凄い女優さんだなぁ。

【メイド・イン・マンハッタン 第17段落】  クリスはマリッサの美しさに感激し、ダンスする。キャロライン・レイン(マリッサが客室の白いスーツを勝手に着て、名前も「キャロライン」と偽ったパーク・スイート客)もパーティ会場に来ていて、ドレス姿のマリッサにどこかであったような気がする。そんなこんなでこの場にいたたまれなくなったマリッサは逃げるように会場から走り出ていく。この辺り、本当にシンデレラ物語や
エバー・アフター (1998) EVER AFTER 』を彷彿とさせる。クリスはマリッサを追い、二人はこの大雨の夜、ホテルの彼の部屋で結ばれた。

【メイド・イン・マンハッタン 第18段落】  しかし、メイドだとバレる日が来てしまった。クリスのニューヨーク・スイートから貸し衣装のドレスを抱えてこっそり出てくるマリッサがモニターに写り、メイドの制服のマリッサを見て、キャロライン・レインが見破ってしまうのだ。私の高級服も"盗み"、キャロラインという名前まで"盗んだ"と、早速ホテル側に抗議しに行く。クリスも駆けつけてマリッサに「本当なのか…?」と訊き、ショック。でも告訴まではする必要ないでしょうと治めてくれる。けれども当然、マリッサは解雇されてしまった。この時、ベテラン・ホテルマンのライオネルは自分から進んで一緒にクビになる。そして、人生では、陥落した後、どんなに上手に蘇るかが大切なのだと励ましてくれる。そしてきっと君はいつか優秀なマネージャーになれるよと言ってくれるのだ。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【メイド・イン・マンハッタン 第19段落】  クビになって、メイドの服にセーターを引っかけて帰るマリッサにクリスが駆け寄ってくる。「キャロライン、マリッサ、どちらでもよい、どちらだって構わない」と。その間も大勢のパパラッチに囲まれる。傷心のマリッサは言葉も返せず、硬い表情で歩みを進める。自宅に帰ると、「洗濯の仕事に就いて一から始めるわ。そしてマネージャー・プログラムに入って、マネージャーになってみせる。」と決意する。当分はパパラッチどもに引っ付かれて大騒ぎされるが。「クリス・マーシャルの彼女はホテルのメイドと判明」などと書き立てられる。

【メイド・イン・マンハッタン 第20段落】  暫く経った。上院議員の選挙演説会場でスピーチするクリスを、マリッサの息子タイが目の前で聴いている。そして、クリスに教えてもらった<スピーチで上がらない>お呪いを実行して、政治論をぶる。側近達は驚いてどかそうとするが、クリスはにこやかにタイの話を続けさせる。すると、タイは「母は間違いを犯したけれど、二度目のチャンスってないですか?完璧な人間はいません。」と語る。それを聞いてクリスは迷いが吹っ飛んだように、タイと一緒に会場をあとにして…。あとはご想像の通りです。

【メイド・イン・マンハッタン 第21段落】  1年後のグラビアには、<元メイドと当選上院議員、依然として強し>というタイトルで、お熱い二人が写っている。マリッサはマネージャーにも合格して昇進できている。レイフ・ファインズは
イングリッシュ・ペイシェント (1996) THE ENGLISH PATIENT
スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする (2002) SPIDER
『 ギャンブル・プレイ (2002) THE GOOD THIEF
レッド・ドラゴン (2002) RED DRAGON 』と、色々な役柄があるが、ここでは立派な背広姿でいかにもリッチな政治家を演じている。

【メイド・イン・マンハッタン 第22段落】  この映画のポスタータイトルは『 Made in New York 』で「ニューヨーク製」、完全に Maid と Made をかけている。ワーキングタイトルはそのものズバリ『 The Chambermaid (女中・侍女・部屋係メイド)』と『 Uptown Girl 』。このアップタウン Uptown というのは、ニューヨーク独特の呼称で、 60番通り以北( 60th St. 〜 )を指し、ヒロインのマリッサの居住地区を言うのだろう。因みにこの映画の舞台ルーズヴェルト・ホテルとウォルドルフ・アストリア・ホテルはミッドタウン Midtown にあり、これは 34 番通りから 59 番通り( 34th 〜 59th St. )の間の地域を指す。そしてエンパイア・ステート・ビル周辺がダウンタウン Downtown で、33番通り以南( 33th St. 〜 )を指すのだそうだ。

【メイド・イン・マンハッタン 第23段落】  製作総指揮のチャールズ・ニューワースは
パッチ・アダムス (1998) PATCH ADAMS
ギャラクシー・クエスト (1999) GALAXY QUEST
ザ・ワン (2001) THE ONE
アメリカン・スウィートハート (2001) AMERICA'S SWEETHEARTS 』 等を成功させている人物。果たしてこの人種差別・身分の違いを扱った作品が世界でどんな評価を受けるだろう。少なくともアメリカでは話題性もあって大ヒットしているが。少年タイとクリスの結びつきが、あまりにも出来すぎで、作り話っぽさが大きく感じられるのは私だけではないのでは?それに、クリスが一目惚れしたのは、<スイートに宿泊しているブランド物の服に身を包んだ女性>だったのだから、もしマリッサがメイドのユニフォームを着て働いていたら、見とれて声をかけるってことないと思うんデス…。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず7787文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.sonypictures.com/movies/maidinmanhattan/
      ACCOMMODATIONS of United States
       http://www.travelparts.co.jp/usa_htl_list.htm

いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年2月8日の時点で[ データ ]及び [ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE.
■映画『 メイド・イン・マンハッタン 』の更新記録
2003/02/08新規: ファイル作成
2004/12/28更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/03/30更新: ◆データ追加
2005/10/06更新: ◆追記
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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