シカゴ | |||||||||||||||||||||||||||
|表紙|目次|読む映画試写会|レヴュー|観たい度映画|予告編|エッセイ|日誌|試写会情報|リンク集| | 映画人 |解説・レヴュー一覧表 |映画ゲーム |思い出映画|ブロードバンド(B)版|旅行の森てんこ森| |
|||||||||||||||||||||||||||
映画の森てんこ森■読む映画試写会■映画レヴュー | |||||||||||||||||||||||||||
シカゴ (2002) | |||||||||||||||||||||||||||
CHICAGO | |||||||||||||||||||||||||||
映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』をレヴュー紹介します。 映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』を以下に目次的に紹介する。 ■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』のポスター、予告編および映画データ ■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』の解説 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。 ■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』のスタッフとキャスト ■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』の<もっと詳しく> <もっと詳しく>は映画『 シカゴ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』の結末 ■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』の更新記録 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え) |
|||||||||||||||||||||||||||
幸の鑑賞評価: 8つ星 | |||||||||||||||||||||||||||
■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』のポスター、予告編および映画データ | |||||||||||||||||||||||||||
シカゴ
|
|
||||||||||||||||||||||||||
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com. Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc. |
|||||||||||||||||||||||||||
▲TOPへ | |||||||||||||||||||||||||||
■映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』の解説 映画『 シカゴ (2002) CHICAGO 』のアメリカのワーキングタイトルは『 Chicago: The Musical (シカゴ:ミュージカル)』という。『 シカゴ 』は、1920年代の怒涛のシカゴを舞台にしたブロードウェイ・ミュージカルの映画化。競演する二大女優と大物俳優リチャード・ギア(『 Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? (2004) SHALL WE DANCE? 』)が織り成すドラマを、ミュージカルで派手にノスタルジックに魅せる。『 シカゴ 』は歌も踊りも衣装も雰囲気も絢爛華麗なミュージカル。ミュージカル好きの方は必見。 映画『 シカゴ 』のストーリー...シカゴのコーラスガールを夢見るロクサーヌ・ハート(レニー・ゼルウィガー:『 コールド マウンテン (2003) COLD MOUNTAIN 』)が恋人を射殺して投獄される。そこで出会ったのが一足早く殺人で投獄されたヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ:『 ターミナル (2004) THE TERMINAL 』)という売れっ子コーラスガール。この女性にはビリー・フィン(リチャード・ギア)という腕利きの弁護士がつき、世間の注目を浴びている。しかし、フィン弁護士が新入りのロクサーヌの弁護も引き受けると、世間の興味の対象はヴェルマからロクサーヌへと移っていき、今度はロクサーヌがスター扱いになる。この二人の女性が求める自由と名声は果たして得ることが出来るのだろうか…?映画『 シカゴ 』では、キャサリン・ゼタ・ジョーンズとレニー・ゼルウィガーの歌と踊りが見ものである。 |
|||||||||||||||||||||||||||
▲TOPへ | |||||||||||||||||||||||||||
【『 シカゴ 』のスタッフとキャスト】 | |||||||||||||||||||||||||||
監督: ロブ・マーシャル Rob Marshall (Directed
by) 製作: マーティ・リチャーズ Marty Richards (producer) ハーヴェイ・ウェインスタイン Harvey Weinstein (producer) ドン・カーモディ Don Carmody (co-producer) 製作総指揮: ジェニファー・バーマン Jennifer Berman (executive producer) サム・クロザーズ Sam Crothers (executive producer) ニール・メロン Neil Meron (executive producer) メリル・ポスター Meryl Poster (executive producer) ボブ・ウェインスタイン Bob Weinstein (executive producer) クレイグ・ゼイダン Craig Zadan (executive producer) ジュリー・ゴールドスタイン Julie Goldstein (co-executive producer) 原作: モーリーン・ダラス・ワトキンス Maurine Dallas Watkins (play Chicago) ミュージカル: フレッド・エブ Fred Ebb (musical Chicago) ボブ・フォッシー Bob Fosse (musical Chicago) 脚本: ビル・コンドン Bill Condon (screenplay) 撮影: ディオン・ビーブ Dion Beebe (Cinematography by ) 編集: マーティン・ウォルシュ Martin Walsh (Film Editing by) 音楽: ダニー・エルフマン Danny Elfman (Original Music by) ジョン・カンダー John Kander (Non-Original Music by) 配役: アリ・ファレル Ali Farrell (Casting by) ローラ・ローゼンタール Laura Rosenthal (Casting by) 出演: キャサリン・ゼタ・ジョーンズ Catherine Zeta-Jones ヴェルマ・ケリー レニー・ゼルウィガー Renee Zellweger ロクサーヌ・ハート リチャード・ギア Richard Gere ビリー・フィン クイーン・ラティファ Queen Latifah ママ・モートン ジョン・C・ライリー John C. Reilly エイモス・ハート ドミニク・ウェスト Dominic West フレッド・ケイスリー クリスティーン・バランスキー Christine Baranski メアリー・サンシャイン ルーシー・リュー Lucy Liu キティ・バクスター テイ・ディグス Taye Diggs バンドリーダー コルム・フィオール Colm Feore マーティン・ハリソン スーザン・ミズナー Susan Misner リズ デニーズ・フェイ Denise Faye アニー ディアドレ・グッドウィン Deirdre Goodwin ジューン エカテリーナ・シェルカノワ Ekaterina Schelkanova ハンヤック ミア・ハリソン Mya Harrison モナ ▲TOPへ |
|||||||||||||||||||||||||||
<もっと詳しく> | |||||||||||||||||||||||||||
ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。 |
|||||||||||||||||||||||||||
■映画『 シカゴ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。 ▲TOPへ 【シカゴ 第01段落】 時は 1920 年代のアメリカはシカゴ。「ギャングの街」シカゴで繰る広げられるのは殺人。女性でさえ、ピストルで夫を殺すのが珍しくないという背景。チャールストンの軽快な音楽に合わせて踊って酒を飲むクラブやキャバレー。ここの専属コーラスガール<ザ・ケリー・シスターズ The Kelly Sisters >の出番の時刻だが、楽屋入りが遅れている。バンドリーダー(テイ・ディグス)は心配しながら演奏を引き伸ばして時間を稼ぐ。雪の降り積もる楽屋入り口にやっと到着したのはヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)。楽屋で大慌てで血の付いた両手を洗っている。そしてステージ衣装に着替えて舞台へ立った。 1 月 14 日のことであった。 【シカゴ 第02段落】 " The Kelly Sisters! "とバンドリーダーが紹介したのに、ステージに現れたのは姉妹でなくてヴェルマ独りだ。それでも体をくねらせ、睨むような歌唱法で、" ♪… all that's jazz …"と見事な肢体でキャサリン・ゼタ・ジョーンズが歌い踊る。それを憧憬の眼で見ているのは、コーラスガールになりたいと思っているちょっと素人っぽい女性、ロクサーヌ・ハート(レニー・ゼルウィガー)だ。舞台で脚光を浴びているヴェルマ・ケリーに自分の姿を重ねてうっとり夢を見ている。夢の中でレニー・ゼルウィガーもここで歌い踊る。そして、ロクサーヌは恋人のフレッド・ケイスリー(ドミニク・ウェスト)とお熱くアパートに戻る。ベッド脇の夫の写真立ては倒して。そう、ロクサーヌ、愛称ロクシーは結婚しているのだが、わけあって不倫。ちょうどその頃、キャバレーに警官達が急行してきた。 【シカゴ 第03段落】 舞台関係にコネがあると言われて体の関係を続けていた恋人フレッドが、実はステージと何の関係もないと知って、この日、ロクシーとフレッドは口げんかし、フレッドはロクシーを投げ飛ばす。騙されていたことを知って激怒したロクシーは、家に置いてあったピストルでフレッドを撃ってしまった。刑事の事情聴取に、夫エイモス・ハート(ジョン・C・ライリー)は初めは妻をかばって、男が窓から侵入したので撃ったと偽証するが、アパートの隣室の住人の証言で、この二、三ヶ月、週に3回はこの男が来ていると分かって、夫は妻をかばえなくなった。エイモス・ハート役のジョン・C・ライリーは 『 ブギーナイツ (1997) BOOGIE NIGHTS 』 『 シン・レッド・ライン (1998) THE THIN RED LINE 』 『 25年目のキス (1999) NEVER BEEN KISSED 』 『 マグノリア (1999) MAGNOLIA 』 『 めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』と、完全にハンサムの逆だが助演や脇役に重宝されている俳優さんだ。 【シカゴ 第04段落】 こうして、マーティン・ハリソン刑事(コルム・フィオール: 『 トータル・フィアーズ (2002) THE SUM OF ALL FEARS 』等に出演)に手錠をかけられて、刑務所に入る羽目になってしまったロクシー・ハート。この刑務所の東棟は殺人を犯した者の収容される棟だ。ここの係はママ・モートン(クイーン・ラティファ)という恰幅のいい、気のいい女性看守だ。このクイーン・ラティファは" USA. Rap's first lady "と呼ばれ、 『 ボーン・コレクター (1999) THE BONE COLLECTOR 』のセルマを演じた人だ。 『 カントリー・ベアーズ (2002) THE COUNTRY BEARS 』 『 ピノッキオ (2002) PINOCCHIO 』 『 女神が家(ウチ)にやってきた (2003) BRINGING DOWN THE HOUSE 』 『 TAXI NY (2004) TAXI 』にも出ている。看守なのだけど、この映画は半分ミュージカルなので、キャバレーで大柄の体を揺さぶって南国の女王みたいに歌って踊って先ず登場する。このママ・モートンは、気は優しく、この刑務所のいわば実力者で、"袖の下"次第で何でも調達してくれる便利屋さんでもある。 『 ショーシャンクの空に (1994) THE SHAWSHANK REDEMPTION 』でも囚人の便利屋さんモーガン・フリーマンがいたみたいに。 【シカゴ 第05段落】 監獄の第一夜は、寒い。これで初めて暖かい一般家庭ではなくなったことを実感する。それに、足音や奇怪な音にドキッとするロクシー。この東棟には夫を殺した女性達が数人収容されている。リズ(スーザン・ミズナー)、アニー(デニーズ・フェイ)、ジューン(ディアドレ・グッドウィン)、ハンヤック(エカテリーナ・シェルカノワ)、モナ(ミア・ハリソン)らである。それぞれの夫を殺した理由とやり方を一人ずつ踊って歌って華やかにおどろおどろしく魅せるのだ。このうちハンヤックは、エカテリーナ・シェルカノワというバレリーナだ。他の出演者達がミュージカル的に歌って踊る中、彼女だけは古典的な美の極みのバレーを見せてくれる。 【シカゴ 第06段落】 兎に角、ここはシカゴ。こういう殺しが山ほどあるから「シカゴ」なのだ。ボブ・フォッシーの大ヒット・ロングランのミュージカル Musical Chicago を映画化したこの作品『 シカゴ 』は、製作総指揮のジュリー・ゴールドスタインは 『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』 『 セレンディピティ (2001) SERENDIPITY 』を手掛けた人物。『 シカゴ 』製作のハーヴェイ・ウェインスタインは 『イングリッシュ・イシェント (1996) THE ENGLISH PATIENT 』 『 リトル・ヴォイス (1998) LITTLE VOICE 』 『 サイダーハウス・ルール (1999) THE CIDER HOUSE RULES 』 『 マレーナ (2000) MALENA 』 『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』 『 アイリス (2001) IRIS 』 『 ニューヨークの恋人 (2001) KATE & LEOPOLD 』 『 ヘヴン (2002) HEAVEN 』 『 ビロウ (2002) BELOW 』と目が丸くなるほどのヒットメーカー。 【シカゴ 第07段落】 ロクシーより一足早く投獄されているのが、冒頭のコーラスガール、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ扮するヴェルマ・ケリーだ。ヴェルマは、あの日、遅れて楽屋入りする直前、 The Kelly Sisters として二人で組んでいる妹(姉?)と自分の夫の不倫現場に遭遇して、二人とも射殺したのだった。それで逮捕され、ここに入れられている。しかし、看守のママ・モートンの紹介で凄腕の弁護士がついて、マスコミを躍らせ、世間の注目を一身に浴びている。裁判で無罪を勝ち取るのに有利に展開させる目的と、出所後、話題性からショービジネスでもっと出世する目的だ。今はマスコミはヴェルマに関心が集中しているので、ヴェルマは態度が大きい。新入りのロキシーに威張っている。 【シカゴ 第08段落】 ロクシーは小柄で、ブロンドのカーリーなヘアスタイルで親しみやすい容姿。マリリン・モンローも大柄ではなかったし、髪の感じといい、マリリン・モンローを意識した役作りだと思う。また、ベティちゃんのようでもある。いつの世でも愛されるタイプなのだろう。一方のヴェルマ・ケリーは、スタイルも抜群で、黒いピッタリとしたストレートヘアに豹(ヒョウ)のような目と雰囲気で、女王の貫禄。対照的だ。配役のローラ・ローゼンタールは 『 スコルピオンの恋まじない (2001) THE CURSE OF THE JADE SCORPION 』でも仕事をしている、気のきいた巧い配役だ。 【シカゴ 第09段落】 ヴェルマ役のキャサリン・ゼタ・ジョーンズは英国のウェールズ出身。幼い頃から歌と踊りが好きで、 10 歳になる前に(その頃から目立って奇麗だったのだろうナ)地元のカトリックの集会の歌唱隊に入っていた。そして舞台にも立つようになり、 15 歳の時、控えの準代役だったのが、プロデューサーの目に留まり、一躍、主役に抜擢された。その後は、英国の最も人気のあるタレントとして送ってから、映画界でもブレイク。 『 ハイ・フィデリティ (2000) HIGH FIDELITY 『 アメリカン・スウィートハート (2001) AMERICA'S SWEETHEARTS 』 『 シンドバッド 7つの海の伝説 (2003) SINBAD: LEGEND OF THE SEVEN SEAS 』 『 ディボース・ショウ (2003) INTOLERABLE CRUELTY 』 『 ターミナル (2004) THE TERMINAL 』 『 オーシャンズ12 (2004) OCEAN'S TWELVE 』等に出演。マイケル・ダグラスと夫婦だ。誕生日は夫婦一緒の 9 月 25 日。身長は 171 cm。歌と踊りが得意で見栄えもする彼女には、この役はまさにうってつけだ。 【シカゴ 第10段落】 片や、ロクシー役のレニー・ゼルウィガーは、スイス系の父親とノルウェー系の母親の間に、米国テキサス州で生まれ、大学もテキサス大学。ハリウッドはまだ手が届かず、暫くは地元ヒューストンで女優業をしていた。 ロサンゼルスに上って、キャメロン・ディアス Cameron Diaz 、ブリジット・フォンダ Bridget Fonda 、ウィノナ・ライダー Winona Ryder 、マリサ・トメイ Marisa Tomei を押しのけて、トム・クルーズ Tom Cruise 主役の『 ザ・エージェント (1996) JERRY MAGUIRE 』助演に抜擢された。それから 『 ベティ・サイズモア (2000) NURSE BETTY 』 『 ブリジット・ジョーンズの日記 (2001) BRIDGET JONES'S DIARY 』 『 恋は邪魔者 (2003) DOWN WITH LOVE 』 『 コールド マウンテン (2003) COLD MOUNTAIN 』 『 ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12カ月 (2004) BRIDGET JONES: THE EDGE OF REASON 』 『 シンデレラマン (2005) CINDERELLA MAN 』と、この人のキャラを生かした作品で大成功している。身長は 163 cm と非常に小柄だ。 【シカゴ 第11段落】 レニー・ゼルウィガーは歌も踊りも経験ないのによく選ばれたし、やり遂げたなぁと思う。彼女はこの映画の為に 10 ヶ月間ダンスと発声法の特訓に耐えて、プロのレベルまで持ってきたそうだ。このミュージカル映画では、俳優や女優達は歌は吹き替えなのかしらと気になっていたが、そうではなく、本物。批評家達は、この映画でレニー・ゼルウィガーが歌うのを聞いて、彼女の声がこんなにいい声だったかと驚嘆したという。それに、レニー・ゼルウィガーは、競演のキャサリン・ゼタ・ジョーンズが歌ったり踊ったりするのを観察して勉強したそうだ。 【シカゴ 第12段落】 さて、ストーリーに戻る。ヴェルマについている凄腕の弁護士は、ビリー・フィン(リチャード・ギア)という、未だ嘗て敗訴した事がないというやり手。ロールスロイスに乗って、リッチでオシャレな中年紳士だ。リチャード・ギアだって歌って踊るのだ。何てったって、これはミュージカルだもの。リチャード・ギアは 『 プリティ・ブライド (1999) RUNAWAY BRIDE 』 『 プロフェシー (2002) THE MOTHMAN PROPHECIES 』 『 運命の女 (2002) UNFAITHFUL 』 『 Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? (2004) SHALL WE DANCE? 』 等で観るが、ここでも彼らしい味で楽しげに演じている。看守ママ・モートンはフィン弁護士に電話を繋ぐだけでも百ドル($1=¥ 120 換算で1万2千円、もし当時の換算が$1=¥ 360 であれば3万6千円)取るという要領よしだけど、この刑務所のことなら何でも彼女にお任せなのだ。 【シカゴ 第13段落】 フィン弁護士に仕事を依頼するのには費用は5千ドル($1=¥ 120 換算で 60 万円、$1=¥ 360 換算なら 180 万円)が必要だ。ロクシーの夫エイモスは、いくら不倫を働いたとはいえ妻なので、依頼しに来る。ただし、お金が足りなくて2千ドル分しか用意できなかった。すると、金銭に厳しい筈のフィン弁護士は、夫の献身的な姿を買ってくれて、OKした。これからフィン弁護士のロクシー無罪を勝ち取る作戦が始まる。 【シカゴ 第14段落】 先ず、町の全ての新聞の第一面にロクシーの記事を載せさせる。マスコミの力で世間にアピールさせるのだ。プレスの取材では、女性記者のメアリー・サンシャイン(クリスティーン・バランスキー)等の記者達の同情を買うようにロクシーに芝居させる。そして罪を悔いていて、生涯を通して薄幸の女性という像をでっち上げていく。ヘアスタイルもバッチリきめて、マスコミを意識したロクシー・ハートが出来上がった。取材で記者達に答えるシーンは、あやつり人形のミュージカルにして、いかにもフィン弁護士に教わった通りを話しているという感じが面白く出ていた。 【シカゴ 第15段落】 翌朝の新聞は第一面にデカデカとロクシー・ハートの記事が出て大成功。、<これまでにシカゴで告訴された最も可愛らしいちっちゃなご婦人>と書かれて大センセーションを起こす。だからこそ配役がレニー・ゼルウィガーなのだ。刑務所の彼女の許にはファンレターや花束がどっと届く。看守のママ・モートンまでロクシーの髪型を真似ている。こうした、ロクシーに世間の目が行ってしまった事実に、それまで同じフィン弁護士の操りで注目を一身に浴びてきたヴェルマ・ケリーは穏やかではない。少し前まで、威張った態度でロクシーを見下していたのが、負けてしまったのだから。 【シカゴ 第16段落】 もうすぐ裁判という日、ロクシーは気が気でない。新聞ばかり目を通して、自分の記事を読んでいる。ヴェルマはそっと寄ってきて、(殺した)妹と同じサイズだから、一緒に組んでコーラスガールをしましょうよ、と誘ってくる。しかし、今や世間の注目が自分にあるロクシーは強気で断る。「あなたなんか嫌いだし、今や私がトップ。あなたは新聞の裏面に数行出ているだけよ。」と、きつい事を言ってのける。 【シカゴ 第17段落】 こうして鼻高々になっているロクシーも、その"地位"が危ぶまれてくるのだ。 『 シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON 』 『 チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS 』 『 バリスティック (2002) BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』 『 チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE 』 『 キル・ビル (2003) KILL BILL: VOLUME 1 』 『 キル・ビル Vol.2 (2004) KILL BILL: VOL. 2 』等のルーシー・リューがここで登場する。両親がハワイでパイナップル農場を経営しているという裕福で気高いキティ・バクスター(ルーシー・リュー)が、帰宅すると夫が浮気中。怒りで、女性二人とベッドにいた夫の三人全員をライフルで射殺するという事件が起こる。そうすると、記者達は、刑務所に送られてきたキティ・バクスターに釘付けになる。注目が自分でない新人に向いてしまったことで、ロクシーはすぐに対応する。何と、か弱く倒れこんで、「お腹の子が・・・」と記者達に聞こえるように呟くのだ。 【シカゴ 第18段落】 すると、注目はまたロクシーに戻ってくる。記者達は" Baby!!! "と言って、可愛いちっちゃい被告がお腹に赤ちゃんがいるという、またしても凄いスクープとなって注目を戻すのに成功。「父親は誰?」と大変な騒ぎだ。フィン弁護士は、妊娠かどうかの診察をした医師に、法廷で証言してくれますね、と釘をさす。しかし、妊娠の期間を計算すると、夫の子ではなさそうなのだ。それを聞いて、夫エイモス・ハートは気が沈む。・・・ ▲TOPへ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! 【シカゴ 第19段落】 勝訴に向けて対策や準備万全のフィン弁護士は、法廷にはマタニティ・ドレスを着ていくようにロキシーに指示する。それが気に入らないロキシーは、知らず知らずにフィン弁護士にまで"天狗"になって、そんなまねしなくたって、世間は私を愛していると大言し、フィン弁護士と喧嘩別れになった。無罪の自信があるわ、と。けれども、同じ棟の囚人でバレリーナの女性が絞首刑となり、急に怖くなる。イリノイ州で最初の死刑囚だという。やっぱり死刑はあるのだ…。しおらしくなったロキシーは、フィン弁護士とヨリを戻して、指示の通りマタニティ・ドレスを着ていくことに決める。そして最後の打ち合わせ。 【シカゴ 第20段落】 怯えるロキシーに、フィン弁護士は法廷はサーカスみたいなもの、ショービジネスみたいなものだと言って勇気付ける。君はスターだ、とも言ってあげる。ロキシーの夫も協力して、妻と仲がいいように印象付けたり、ロキシーもフィン弁護士に教えてもらった一字一句を復唱したりして裁判はいい方向へ。途中、ヴェルマ・ケリーがロキシーの獄中の日記を見つけて証拠物件として暴露する。これには口汚く罵る言葉が綴られ、創られたロキシーの可憐なイメージを台無しにしそうになるが、これもフィン弁護士の必死の弁護トークでクリアした。結局、「夫の罪のないお腹の子を守るために撃った」という最高にアピールする言葉で無実を勝ち取る。なお、お腹に赤ん坊はいなかった。狡猾なロキシー。 【シカゴ 第21段落】 街の人々も、メアリー・サンシャイン女性記者の現場からの報道のラジオにかじりついて今か今かと待っていた。街の新聞売りは「有罪」「無罪」のそれぞれの記事を印刷した二種類の新聞の束を用意して、その瞬間を待った。そして「無罪」が決定し、ロキシーに記者達がどっと集まってくる・・・筈だったし、ロキシーもそう期待していた。が、街角で一発の銃声がこだまし、別の事件が起こると、記者達はもう裁判の終わったロキシーには目もくれず、その犯人の女性の方にダッシュして写真を撮りまくる。 【シカゴ 第22段落】 こんなものなのだ。初めヴェルマ・ケリー、次はロクシー・ハート、次はちょっとだけルーシー・リューのキティ、そして、ロクシー・ハートは忘れられ、また別の人へ・・・。こういう風刺のストーリーでもあるのだろう。諸行は無常だ。 【シカゴ 第23段落】 無罪で釈放されたロキシーは、バンドのオーディションを受けているが、不合格。そこに、やはり釈放されたヴェルマがまた誘ってきた。二人で組みましょうよ。初めは嫌がっているが、ロキシーは承諾する。そしてシーンは格段に華やかな一層レベルの上がった舞台。「二人の殺人者」「初めての罪人コンビ」として脚光を浴びてデビューの二人。ステージの幕には< Roxie and Velma >と大きく書かれ、拍手喝采の大ステージとなった。白いオモチャのライフルで撃つダンスの余興まである。まさに殺人をショービジネスの武器に利用した、チャッカリ二人組。客席にはビリー・フィン弁護士も、看守ママ・モートンも、ロキシーの夫エイモスも、みんな笑顔で見守って楽しんでいる。 【シカゴ 第24段落】 音楽のダニー・エルフマンは 『 ナイトメアー・ビフォア・クリスマス (1993) THE NIGHTMARE BEFORE CHRISTMAS 』 『 マーズ・アタック! (1996) MARS ATTACKS! 』 『 スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW 』 『 PLANET OF THE APES 猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES 』 『 ノボケイン 局部麻酔の罠 (2001) NOVOCAINE 』 『 スパイダーマン (2002) SPIDER-MAN 』 『 レッド・ドラゴン (2002) RED DRAGON 』も担当している。 【シカゴ あとがき】 以上、ストーリーは書いたものの、この映画はミュージカルなので、話の筋の何十倍も派手で贅沢で豪華で時代性があって、それこそ「ザッツ・エンタテインメント!」だから、ご自分の目と耳でどうぞたっぷりご鑑賞ください。 以上。 <もっと詳しく>からスペースを含まず8292文字/文責:幸田幸 参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com 公式サイト(英語版) http://www.miramax.com/chicago/index.html いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年1月30日の時点で [ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE. |
|||||||||||||||||||||||||||
■映画『 シカゴ 』の更新記録 2003/01/30新規: ファイル作成 2004/07/11更新: ◆テキスト一部とリンクおよびファイル書式 2004/12/28更新: ◆一部テキスト追記と書式変更 2005/03/30更新: ◆データ追加 2005/10/06更新: ◆追記 |
|||||||||||||||||||||||||||
▲TOPへ | |||||||||||||||||||||||||||
幸田 幸 coda_sati@hotmail.com |
「映画の森てんこ森」へ | 「旅行の森てんこ森」へ | |||||||
映画解説・レヴュータイトル一覧表
|
幸のイタリア各都市情報へ 136x70 |
|||||||
本サイトの作文、データ及び画像などのコンテンツの無断転用はお控え下さい。 貴サイトへの御掲載についてはメールにてお知らせ頂ければ幸いです。 |
||||||||
© 2003-2005 Sachi CODA at Eigano-Mori Tenko-Mori, CODA21. All Rights Reserved. |