バリスティック | |||||||||||||||||||||||||||
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バリスティック (2002) | |||||||||||||||||||||||||||
BALLISTIC: ECKS VS. SEVER | |||||||||||||||||||||||||||
映画『 バリスティック (2002) BALLISTIC:
ECKS VS. SEVER 』をレヴュー紹介します。 映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』を以下に目次的に紹介する。 ■映画『 バリスティック 』のポスター、予告編および映画データ ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の解説 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。 ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の主なスタッフ ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の主なキャスト ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』のスタッフとキャスト ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の<もっと詳しく> <もっと詳しく>は映画『 バリスティック 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 バリスティック (2002) BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の結末 ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の更新記録 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え) |
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幸の鑑賞評価: 7つ星 | |||||||||||||||||||||||||||
■映画『 バリスティック 』のポスター、予告編および映画データ | |||||||||||||||||||||||||||
バリスティック アントニオ・バンデラスのエクス VS ルーシー・リューのシーバー(セヴァ)
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●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com. Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc. |
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■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS
VS. SEVER 』の解説 映画『 バリスティック (2002) BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』は、ラテン系の男優アントニオ・バンデラス VS. アジア系の女優ルーシー・リューの対決。そう、原題の ECKS VS. SEVER とは、主人公二人の名前、エクス(バンデラス) VS. シーバー(リュー)ということ。それに「バリスティック BALLISTIC 」とは「弾道」という意味。初めて原題を見たときは読みにくくて変なタイトルだなぁと奇妙に思えたが、自分でこう分析すればスッキリ。『 バリスティック 』の米国の業界タイトルは思いきり簡潔に『 X vs. Sever 』だ。 『 バリスティック 』のストーリー。元FBIと元DIAのこの二人のエージェントは宿命のライバルだったが、その奥には更に別の組織が動いていることが発覚。最後には二人協力して悪と戦う。アクションと爆発シーンの非常に多い作品。監督・製作のカオスは『 ファー (1998) FHA 』という映画をタイで監督し、タイ歴代興行収入1位の成績を上げて華々しくデビュー。 1974 年生まれのアジアの若手ホープだ。その成功で次作に当たるこの映画『 バリスティック 』がハリウッドでワーナーに配給されるという世界的な大出世をした。 ▲TOPへ ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の主なスタッフ ○『 バリスティック 』の製作総指揮のオリヴァー・ヘングストはドイツ人で、 『 K−19 (2002) K-19: THE WIDOWMAKER 』も製作した大物。 ○『 バリスティック 』の製作のエリー・サマハは 『 フィオナが恋していた頃 (1998) THIS IS MY FATHER 』や 『 フィアー・ドット・コム (2002) FEAR DOT COM 』では製作総指揮。 ○『 バリスティック 』の撮影のジュリオ・マカットは 『 ウォーク・トゥ・リメンバー (2002) A WALK TO REMEMBER 』を。 ○『 バリスティック 』の音楽のBTは本名 Brian Wayne Transeau のイニシャルらしい。 『 ズーランダー (2001) ZOOLANDER 』でも活躍。 ○『 バリスティック 』の音響のアルバート・シャピロは 『 ベティ・サイズモア (2000) NURSE BETTY 』 『 13ゴースト (2001) THIR13EN GHOSTS 』でも仕事をしている。 ▲TOPへ ■映画『 バリスティック BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』の主なキャスト ●アントニオ・バンデラス as エクス 『 フリーダ (2002) FRIDA 』 『 ファム・ファタール (2002) FEMME FATALE 』 『 レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード (2003) ONCE UPON A TIME IN MEXICO 』 『 ジャスティス 闇の迷宮 (2003) IMAGINING ARGENTINA 』 『 シュレック2 (2004) SHREK 2 』等に出演、濃〜いラテン系のマスク。 ●ルーシー・リュー as シーバー 『 シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON 』 『 チャーリーズ・エンジェル (2000) CHARLIE'S ANGELS 』 『 HOTEL (2001) HOTEL 』 『 シカゴ (2002) CHICAGO 』 『 チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE 』 『 キル・ビル (2003) KILL BILL: VOLUME 1 』と、ますます好調。 |
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【『 バリスティック 』のスタッフとキャスト】 | |||||||||||||||||||||||||||
監督: カオス Wych Kaosayananda ( Kaos ) 製作: カオス Wych Kaosayananda ( Kaos ) クリス・リー Chris Lee エリー・サマハ Elie Samaha 製作総指揮: タラク・ベン・アマー Tarak Ben Ammar オリヴァー・ヘングスト Oliver Hengst トレイシー・スタンリー Tracee Stanley アンドリュー・スティーヴンス Andrew Stevens 脚本: アラン・マッケルロイ Alan McElroy 撮影: ジュリオ・マカット Julio Macat 編集: ジェイ・キャシディ Jay Cassidy キャロライン・ロス Caroline Ross 音楽: ドン・デイヴィス Don Davis BT Brian Wayne Transeau 音響: チャド・アルガリン Chad Algarin アルバート・シャピロ Albert M. Shapiro 出演: アントニオ・バンデラス Antonio Banderas ジェレミー・エクス ルーシー・リュー Lucy Liu シーバー グレッグ・ヘンリー Gregg Henry ロバート・ガンツ/クラーク捜査官 レイ・パーク Ray Park ロス タリサ・ソト Talisa Soto エクスの妻ヴィン/レイン エイダン・ドラモンド Aidan Drummond マイケル ミゲル・サンドヴァル Miguel Sandoval ジュリオ・マーティン テリー・チェン Terry Chen ハリー ロジャー・クロス Roger R. Cross ゼーン サンドリン・ホルト Sandrine Holt ベネット捜査官 スティーヴ・ベーシック Steve Bacic フレミング捜査官 エリック・ブリカー Eric Breker カーティス捜査官 ▲TOPへ |
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<もっと詳しく> | |||||||||||||||||||||||||||
ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。 |
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■映画『 バリスティック 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。 ▲TOPへ 【バリスティック 第01段落】 初めての映画が母国タイで歴代興行収入1位の成績を上げたとは並大抵の人物ではなさそう。監督・製作のカオス Wych Kaosayananda ( Kaos )は、 1974 年バンコク生まれだが両親が外交官だったせいで、モスクワ、コペンハーゲン、イスラマバード、ニュージーランドで成長し、米国はポストンのエマソン大学に入学。 1996 年に同大学映画科を卒業。友達に長い異国の苗字を Kaos と縮めた愛称で呼ばれていたのを映画のプロとなっても使っている。小さい頃から各国の大使館内で育ったため、楽しみは映画を観ること。それが昂じて自分でも作りたくなったのは当然の成り行きだろうし、彼の恵まれた家庭環境の賜物だろう。 【バリスティック 第02段落】 大学卒業後、母国タイに戻り、ハリウッド映画に匹敵させる目標で『 ファー FHA 』というアクション映画の台本を作って地元の映画会社に持っていった。予算もタイ映画界史上最高の額で、しかも出演者はトップ・スター達を配し、彼は監督として製作に情熱を注ぎ込む。すると 1998 年、封切されるや、何とタイで歴代興行収入1位を上げてしまったのだ。凄い才能!それで、この『バリスティック』は彼のたった二本目の作品だというのに早やハリウッド・デビューを果たしたという成功物語。これはタイ人が監督した史上初の英語映画となる。 【バリスティック 第03段落】 アジア人の映画関係者は最近ハリウッドで花を咲かせている。 『 M:I−2 (2000) MISSION: IMPOSSIBLE 2 』 『 ウインドトーカーズ (2002) WINDTALKERS 』のジョン・ウー監督(呉宇森 John Woo )は中国・広州の出身。 『 ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ/烈火風雲 (1993) THE LAST HERO IN CHINA 』の武術指導や 『 マスター・オブ・リアル・カンフー/大地無限 (1994) 太極張三豊 THE TAI-CHI MASTER 』のアクション監督として香港で名声を轟かせたユエン・ウーピン(袁和平 Yuen-Woo-ping )も中国・広州の出身で、ハリウッドに渡ってからは『チャーリーズ・エンジェル』『 マトリックス THE MATRIX 』シリーズ等メジャー作品でますますアクション監督として冴えを見せている。 【バリスティック 第04段落】 監督では、 『 いつか晴れた日に (1995) SENSE AND SENSIBILITY 』 『 グリーン・デスティニー (2000) 臥虎藏龍 CROUCHING TIGER, HIDDEN DRAGON 』のアン・リー監督(李安 Ang Lee )は台湾の出身。 『 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲 (1997) 黄飛鴻之西域雄獅 ONCE UPON A TIME IN CHINA & AMERICA 』等で知られる"香港のスピルバーク"ツイ・ハーク(徐克 Tsui Hark )はヴェトナム・サイゴンの出身で、 1997 年からは 『 ウェイク・オブ・デス (原題) (2004) WAKE OF DEATH 』のジャン=クロード・ヴァン・ダム主演で『 ダブルチーム (1997) DOUBLE TEAM 』『 ノック・オフ (1998) KNOCK OFF 』の監督をしている。 【バリスティック 第05段落】 俳優でもアジア系がハリウッドで頑張っている(ルーシー・リューはアメリカ本土NYの生まれだが)。日本人では古くは千葉県出身の早川雪洲( Sessue Hayakawa )、神戸出身のマコ(マコ岩松 Mako Iwamatsu )、ハワイ出身のジェームズ繁田( James Shigeta )、若いところでは八王子市出身の工藤夕貴( Youki Kudoh )。香港出身のジャッキー・チェン(成龍 Jackie Chan )とジョン・ローン(尊龍 John Lone )、同じく香港出身で米国に移住したチョウ・ユンファ(周潤發 Chow Yun-fat )、中国・瀋陽出身で南カリフォルニアに豪邸を構えるジェット・リー(李連杰 Jet Li )、マレーシア出身のミシェール・ヨー(揚紫瓊 Michelle Yeoh / Michelle King )等、逞しい限りである。 【バリスティック 第06段落】 殊に香港の映画人では、 1997 年の香港の中国返還を機にハリウッドに渡った監督や俳優が多い。香港が中国の一都市に戻るのに伴う経済的な打撃や環境の大変革を恐れて、自由の国アメリカに(財産確保の目的で)逃れたとも考えられよう。それに、リッチな国アメリカの俳優達の遇され方が驚くほど恵まれているそうだから、そんな事も大きな魅力なのだろう。例えば、「楽屋」一つをとっても、香港では共通の場所が皆が化粧や食事をする所だったのが、ハリウッドでは 40 メートルものコンテナが一人の俳優の控え室として与えられるのだという。撮影の番外のときはいつでもその中に入って、好きなように休憩でき、食事もよく、本当に待遇がいいそうだ。 さて、お待たせしました。ストーリー。 【バリスティック 第07段落】 夜の闇に包まれた都会の街の明かり。ロケ地は全編カナダのヴァンクーヴァーである。そこに自家用機が着陸する。降り立った少年マイケル(エイダン・ドラモンド)は母レイン(タリサ・ソト)に迎えられ、自宅の豪邸に到着。しかし父親の部下のカーティス(エリック・ブリカー)達に別の所に車で移動される最中、街のど真ん中で大爆発が起こり、火炎と煙で現場はごったかえす。そこに格闘技のメチャ強い東洋系の女性が黒ずくめの服で現れ、大の男達と格闘。何台も横倒しになった車の陰に隠れていたその少年を連れ去る。 【バリスティック 第08段落】 この女性はシーバー(ルーシー・リュー)という暗号名の謎の工作員。シーバー( Sever )は実際には「セヴァ」と聞こえるが、日本語版公式サイトの表示に倣って、一応「シーバー」と書こう。彼女はDIA(国防情報局 Defense Intelligence Agency )の元諜報員で、格闘技・剣道・柔道・カンフー・射撃・化学・科学と万能なスーパー・エージェントだ。それが、ある日、組織に自宅を爆撃されて家族を殺される。まだ幼い赤ん坊も殺されてしまった。その犯人がこの少年マイケルの父親ロバート・ガンツ(グレッグ・ヘンリー)なので、復讐の意味で息子を誘拐したのだった。DIAというのは初耳だったので間違いかと思ったが、実際の米国の政府機関であり、一般大衆には殆ど知られていないそうで、ホッ。英語版公式サイトに説明が載っている。 【バリスティック 第09段落】 このロバート・ガンツはマイクロ・チップのように極小の、身体に埋め込む殺人秘密兵器を開発している。ミジンコの極小ロボットのような…。どうやら、実験で?息子の腕にそれを打っているらしく、生命が保たれるのはあと 28 時間しかない。息子を誘拐されたガンツは、付き添っていた部下カーティスの失態を責め、直臣ロス(レイ・パーク)に殺させ、息子を死ぬ前に取り戻すように命じる。このガンツの台詞は非常に漫画的な仰々しい言い方で、コミック・ブック風にわざと言わせているのか、俳優がへたなのか?判断に苦しんだ…。 【バリスティック 第10段落】 一方、酒場で落ち込んでいる中年の男ジェレミー・エクス(アントニオ・バンデラス)の許へ、ある組織のジュリオ・マーティン(ミゲル・サンドヴァル)が仕事を依頼しに来る。謎の宿敵工作員シーバーを暗殺する仕事だ。エクスは妻ヴィンを数年前に車の爆破で殺されており、打ちひしがれていた。それで元FBIの誇る捜査官だったにも拘わらず、もう仕事から遠ざかっている。嫌がるエクスに、マーティンは死んだ筈の妻ヴィンの声を聞かせて、仕事をすれば奥さんの居所を教えると言い、結局エクスは引き受けた。「エクス」という名からヴィン・ディーゼルの 『 トリプルX (2002) XXX 』を思い浮かべてしまった。 【バリスティック 第11段落】 アントニオ・バンデラスはスペインはマラガ出身、初期はスペインで俳優をしていて、ハリウッド進出に成功して十年である。『 エビータ (1996) EVITA 』ではマドンナの相手役をし、『 インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア (1994) INTERVIEW WITH THE VAMPIRE: THE VAMPIRE CHRONICLES 』等に出演、渋く個性的なラテン系のマスクで人気を博している。一方、ヒロインのルーシー・リューはTVの『アリー・myラブ』シリーズから人気沸騰、それから映画の主役級に抜擢、今回の作品で、バンデラスと対等の主役を演じるまでにハリウッド街道を上昇中である。 【バリスティック 第12段落】 ロバート・ガンツはモニターで息子の誘拐現場を映してみて、犯人がシーバーだと知る。シーバーは中国出身で、恐怖心も良識も道徳心もない元DIAだと、部下ハリー(テリー・チェン: 『 ロミオ・マストダイ (2000) ROMEO MUST DIE 』にも出演)に語る。秘密兵器開発のロバート・ガンツは、実はもう一つの顔を持っていて、クラーク捜査官でもあるようだ。ハリーは気のよさそうな若い中国系男性で、妻子持ち。エクスは、ハリーと一緒に行動をし始めて、愛する妻子がいるならこの仕事はやめろとアドヴァイスする。エージェント業の危険さを、自分の妻の惨事から身にしみて分かっているからだろう。 【バリスティック 第13段落】 ここから暫くは、エクス側とシーバーとの派手な銃撃戦。それが済んだら、シーバーは棒状の武器を両手にして戦い続ける。その間、ずっと無言で無表情。戦いの後は、まるで戦争の後のような惨状だ。『 バリスティック 』では爆弾のシーンが多かったからか、音楽担当の BT という人は" Smartbomb "という曲を手掛けている。この映画はアクションが殆どと言っていいほど多いので、スタントマンが大きく貢献している。エクス役のアントニオ・バンデラスのスタント、ラウロ・チャトランドは 『 デュエット (2000) DUETS 』でも出演、また、同じくアントニオ・バンデラスの代役は 『 サンタクロース・リターンズ! クリスマス危機一髪 (2002) THE SANTA CLAUSE 2: THE MRS. CLAUSE 』のアレッサンドロ・アベランという人が演じているそうだ。 【バリスティック 第14段落】 また、ルーシー・リューのスタントは、マーニー・インという人や、『チャーリーズ・エンジェル』でもルーシー・リューの代役をしたミン・リュー。それに、メリッサ・スタブズは 『 ダブル・ジョパディー (1999) DOUBLE JEOPARDY 』 『 ミッション・トゥ・マーズ (2000) MISSION TO MARS 』、ジョエル・クレイマーは 『 交渉人 (1998) THE NEGOTIATOR 』 『 マーシャル・ロー (1998) THE SIEGE 』 『 アリ (2001) ALI 』、ティム・トレラは 『 タイタニック (1997) TITANIC 』 『 リーサル・ウェポン4 (1998) LETHAL WEAPON 4 』 『 ラスト・キャッスル (2001) THE LAST CASTLE 』等でスタント関係に携わった。でも流石 『 ザ・ワン (2001) THE ONE 』のような本格的な格闘武術のスタントには誰も出ていないけど。 【バリスティック 第15段落】 街中での銃撃戦後、シーバーはマーティン(エクスへの仕事依頼者)を撃ち、マーティンはエクスに「彼女は君の妻のことを知っている」と話して倒れる。次はカーチェイス。エクスはシーバーを追う。そしてエクスは「私を殺せば誘拐したマイケルを取り戻すことは出来ないわよ」と言い、エクスは「俺は妻を取り戻したい」と言い合う。ビルの屋上で二人はまた格闘。しかし、それを遠くのビルから狙撃しようとしている第三者がいる。撃たれまくり、二人はとりあえず逃げる。どうやら、エクス対シーバーの他に、もっと奥深い敵がいるようだ。・・・ ▲TOPへ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! 【バリスティック 第16段落】 シーバーは、隠れ家で人体の胸のX線をとって、ミジンコのマイクロ・ロボットのようなものが入っているのを確認する。それは恐らく人質としているマイケル少年の体のようだ。彼女は工事現場の上階の檻に少年を拉致しているが、手荒なことはしていない。毎度の食事を運び、優しく接している。それは母子の写真が飾ってあるので分かるように、シーバーは赤ん坊を殺された母親でもあるからだろう。彼女は檻に入っていって、少年の腕に何か施している。後で分かったのだが、ここであのミジンコみたいな殺人秘密兵器を取り出してやっていたのだ。そして、それをライフルの弾の中に挿入した。 【バリスティック 第17段落】 エクスはマーティンを撃ったという疑いで警察に取り調べられ、護送される。それをシーバーが陸橋の上から銃撃して護送車を転倒させ、エクスは脱走。すると今度はエクスとシーバーのオートバイでのチェイス。更に、別の組織の二台の車かそれをチェイスと、忙しい…!やたらと多い車の転倒シーン。この時、シーバーはエクスにメモを渡してくれた。 【バリスティック 第18段落】 息子マイケルの生命もあと 12 時間しかない。息子がちっとも見つからないので、ロバート・ガンツの妻レインは夫と喧嘩して、気分転換に水族館に赴く。そこに、シーバーからもらったメモを頼りに来たエクス。「やあ、ヴィン…」とエクスが彼女に声をかける。信じられない二人だが、現実だ。抱き合う二人。実は、エクスがFBIエージェント時代、ロバート・ガンツの陰謀で妻ヴィンの乗っている車が爆破され、エクスは完全に妻は死んだと信じさせられていた。だが、ヴィンはロバート・ガンツに捕まっていて、名前をレインと変えさせられ、ガンツの妻にさせられていたのだった。そしてマイケル少年は、ガンツの子供ではなく、エクスの子供だと彼女は話す。 【バリスティック 第19段落】 子供を捜さなければ!「僕の息子はどこ?」と訊いたエクスの言葉に、シーバーは「あなたの息子ですって?」と真相を知る。追っ手も来るので、エクスと妻ヴィンはシーバーの車に合流して逃げる。そしてシーバーは子供を隠している所に案内し、母は息子マイケルと嬉し泣きで再会。「そこのオジさんは?」と訊くマイケルに、エクスは「ジェレミー・エクス」と自己紹介。そこに追っ手が来るので、妻子は安全な上階に避難させて、エクスとシーバーは協力して武装する。 【バリスティック 第20段落】 ここでロバート・ガンツ=クラーク捜査官だとわかるが、その後は、列車の格納場での戦い。銃撃戦に、点火装置をつけた爆弾の破裂。おびただしい量の爆破だ。撮影はどんなに困難をきたしただろうと推測できる(スタントマンさん達はお疲れ様でした)。次はシーバーとロスとがカンフーをして戦う。ロス役のレイ・パークは武術の世界選手権でも優勝したことのある本当の実力者で、 『 スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW 』では首なし騎士の代役もしている。兎に角、強いルーシー・リュー。ルーシー・リューは代役の部分もあるが、自分で格闘しているシーンも随分あるらしい。この映画ではルーシー・リューは黒っぽい細身のコートに細いパンツ、髪は相変わらずロングのストレート。化粧っけもない。女優さんは『チャーリーズ・エンジェル』のアレックス役のように、明るくカラフルな衣装で可愛く芝居するのが一番綺麗だなぁ。 【バリスティック 第21段落】 さあ、事件解決の場面。ロバート・ガンツが来て、上階の隠れ家から息子と妻を降ろした。そして息子の腕から例のマイクロサイズの殺人秘密兵器を吸い取ろうとするが、もう体内になくて驚く。それはシーバーがさっき抜き取って、弾丸に入れ込んだのだ。妻レインだったヴィンは、よくも子供にそんな危険物を埋め込んだものだと怒る。そして、マイケルはあなたの子ではなくてエクスの子だと伝える。そうして、エクスとヴィンとマイケルの親子三人は Good luck! と冷たく言って去って行く。シーバーは一人残されたガンツを撃って、家族を皆殺しにされた復讐を果たす。その弾丸にはあの極小の殺人秘密兵器が入っているから、ガンツは撃たれた瞬間にショックを受ける…。ヒロインのシーバーが射撃の腕前も凄いということと、このマイクロ殺人兵器の詰められた弾丸が結末の大切なファクターなので、この映画は「弾道」を意味する「バリスティック BALLISTIC 」という言葉がついているのかな。 【バリスティック 第22段落】 最後、ヴァンクーヴァーの海を見下ろして、かつては宿敵だったエクスとシーバー。シーバーは「ご家族を大切にね」と言って去る。その寂しい後姿は、謎の殺人者でなく、子供を殺された母親の姿だった…。 初めてハリウッドに進出したタイ人の監督カオス氏は、これから色々試行錯誤して、場数を踏んで成長していって欲しい。願わくは、この『 バリスティック 』より、もっと面白くして!(キツイ?) 以上。 <もっと詳しく>からスペースを含まず7005文字/文責:幸田幸 参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com バリスティック 公式サイト(英語版) http://www2.warnerbros.com/ecks_vs_sever/index_flash.html アジア映画フォーラム http://www.nifty.ne.jp/forum/fmvasia/yunfat_main.html アジア映画の魅力を語ろう http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/back/no14/tokushu/tokushu02.html DIRECTOR BIO Wych Kaosayananda http://www.tribute.ca/DIRECTORS/BIOS/8321.htm いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年1月15日の時点で[ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE. |
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■映画『 バリスティック 』の更新記録 2003/01/15新規: ファイル作成 2004/12/28更新: ◆一部テキスト追記と書式変更 2005/10/06更新: ◆追記 |
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幸田 幸 coda_sati@hotmail.com |
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