デュエット | |
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映画の森てんこ森■映画解説とレヴュー | |
デュエット (2000) | |
DUETS | |
映画『 デュエット (2000) DUETS 』を以下に目次別に紹介する。 ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の解説 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。 ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』のデータ ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』のトリビア ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』のスタッフとキャスト ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の<もっと詳しく> <もっと詳しく>は映画『 デュエット (2000) DUETS 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 デュエット (2000) DUETS 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の感想 ■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の更新記録 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え) |
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■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の解説 | |
デュエット |
【解説】 映画『 デュエット (2000) DUETS 』を紹介します。映画『 デュエット (2000) DUETS 』は、父ブルース・パルトロウと娘グウィネス・パルトロウが初共作の 2000 年映画。カラオケを通して人間模様を描いたドラマだ。 映画『 デュエット 』のストーリー...母親の死で初めて顔をあわせた父(ヒューイ・ルイス)と娘(グウィネス・パルトロウ:『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』等)。アメリカン・ドリームを追うことに疲れた営業サラリーマン(ポール・ジアマッティ:『 アメリカン・スプレンダー (2003) AMERICAN SPLENDOR 』『 サイドウェイ (2004) SIDEWAYS 』等)と脱獄犯(アンドレ・ブラウアー)。理想主義のタクシー・ドライバー(スコット・スピードマン:『 アンダーワールド (2003) UNDERWORLD 』等)と現実主義の女(マリア・ベロ)。この三組が、カラオケの決勝大会の行われるオマハに向かう…。 父親がこの映画『 デュエット 』の監督ということもあり、グウィネス・パルトロウは穢れのない天使のように描かれていた。やっぱり娘は可愛いんだなーという感じ。『 デュエット 』の中で唄う歌も結構上手で、本当にキュートだった。ヒューイ・ルイスは役どころにピッタリ。 80 年代に聞いたハスキーな歌声が今も健在で、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」( 1985 )の挿入曲「 The Power Of Love 」を思い出した。懐かしかった。映画『 デュエット 』通り、グウィネスが父役のヒューイ・ルイスとデュエットで唄うシーンがある。映画『 デュエット 』では、ビリー役のスコット・スピードマンがよかった。これからブレイクしてくれたらいいのにな。 |
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 | |
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■『 デュエット (2000) DUETS 』のデータ | |
上映時間 112分 製作国 アメリカ 公開情報 HRSフナイ 初公開年月 2001/09/29 ジャンル ドラマ 《米国コピーTagline》Six lost souls in search of a little harmony. |
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■映画『 デュエット (2000) DUETS 』のトリビア | |
・『 デュエット 』 トリビア#01 グウィネス・パルトロウと父ブルース・パルトロウが映画で共同作業したのは、この作品だけである。 |
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■映画『 デュエット (2000) DUETS 』のスタッフとキャスト | |
監督: ブルース・パルトロウ Bruce Paltrow
製作: ケヴィン・ジョーンズ Kevin Jones ブルース・パルトロー Bruce Paltrow ジョン・バイラム John Byrum 製作総指揮: ニール・キャントン Neil Canton トニー・ルドウィグ Tony Ludwig アラン・リッシュ Alan Riche リー・R・メイズ Lee R. Mayes 撮影: ポール・サロッシー Paul Sarossy 音楽: デヴィッド・ニューマン David Newman 出演: マリア・ベロ Maria Bello スージー・ルーミス アンドレ・ブラウアー Andre Braugher レジー・カーン ポール・ジアマッティ Paul Giamatti トッド・ウッズ ヒューイ・ルイス Huey Lewis リッキー・ディーン グウィネス・パルトロウ Gwyneth Paltrow リヴ スコット・スピードマン Scott Speedman ビリー マリアン・セルデス Marian Seldes ハリエット・ガーガン キルステン・ウォーレン Kiersten Warren キャンディ・ウッズ アンジー・フィリップス Angie Phillips アーリーン アンジー・ディキンソン Angie Dickinson ブレア ロックリン・マンロー Lochlyn Munro ロニー マイケル・ロジャース Michael Rogers バーテンダー |
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◆俳優について | |
*映画『 デュエット (2000) DUETS 』のブルース・パルトロー監督とグウィネス・パルトロー この映画『 デュエット (2000) DUETS 』の監督は、ブルース・パルトロー Bruce Paltrow 。グウィネス・パルトロー Gwyneth Paltrow の父親である。ブルース・パルトローは、公開のあと少し経った 2002 年 10 月 3 日に食道ガンの再発と肺炎の合併症でイタリアのローマで逝去した。 59 歳の若さだった。本作で結構上手い歌を披露したグウィネス・パルトローの歌唱力についての彼の面白いコメントがある。 <"When Gwynnie was a baby, she and Blythe would harmonize together. I wasn't allowed to sing because Blythe didn't want me to damage the children's ears." 和訳:グウィニーが子供の時、ブライス(母親)とよくハモって一緒に歌ったものだ。ぼくは、歌わせてもらえなかったよ。ブライスが僕の歌がグウィニーの耳を悪くするからってね。> 推察するに、きっと温かいいい家庭だったのだろう。この映画を観ると、可愛いグウィニーはいかに父親ブルース・パルトローに愛されていたかわかる。いいお父さんに合掌。 因みに、グウィニーは、グウィネス・パルトローの愛称。詳しくは、幸のレヴュー『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』でグウィネス・パルトローを紹介しているが、ここにほんの少し書いておく。彼女は既にアカデミー主演女優賞に輝いている。彼女の映画キャリアは『 フック (1991) HOOK 』から始まる。主だった作品は、『 過ぎゆく夏 (1992) SHOUT 』『 Emma エマ (1996) EMMA 』『 ダイヤルM (1998) A PERFECT MURDER 』『 大いなる遺産 (1998) GREAT EXPECTATIONS 』『 リプリー (1999) THE TALENTED MR. RIPLEY 』『 デュエット (2000) DUETS 』『 偶然の恋人 (2000) BOUNCE 』『 ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001) THE ROYAL TENENBAUMS 』『 愛しのローズマリー (2001) SHALLOW HAL 』『 オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER 』『 デブラ・ウィンガーを探して (2002) SEARCHING FOR DEBRA WINGER 』『 抱擁 (2002) POSSESSION 』『 ハッピー・フライト (2003) VIEW FROM THE TOP 』など、28 本ある。〔2003/09/04現在〕 |
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<もっと詳しく> | |
ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。 |
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■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー 【デュエット 第01段落】 リッキー(ヒューイ・ルイス)は、アメリカ中を渡り歩くカラオケ嵐。今日も地方のカラオケ・バーで、ヒーロー気取りのカラオケマニアをカモにする。カラオケなどしたこともないように、カラオケマニアの青年に近寄って口車に乗せ、カラオケの腕を競う。もちろん軍配は、超、歌のうまいリッキーに上がる。強い男には、女が近づく。いつものようにその場限りの、女と一夜を過ごす。そんな時、ホテルの部屋に電話がかかってきた。彼の知り合いが亡くなったらしい。その知り合いとは…。 【デュエット 第02段落】 タラスの町からラスベガスの教会に来たリッキーは、棺に横たわる昔の知人の姿を見る。懐かしげに眺めていると、若い美しい娘が現れる。彼女は亡き人ドナのラスベガスのトップ・ダンサー仲間で、祖母から三代続くショー・ガールらしい。その死を心から悼んでいるその女の子は、慰めにリッキーに抱きしめてもらう。「やはり絆は絶ち切れないわね。」現れたおばさんは、ここにいる女の子のおばあさん。ここに永遠の眠りにつく友人とは彼女の母親。そしてリッキーはなんと彼女の父親だ。 【デュエット 第03段落】 母親を失ったばかりのこの娘リヴ(グウィネス・パルトロウ)は、ずっと憧れていた父親の登場に胸を弾ませる。そんな彼女を見て、彼女の祖母はこれからカンザスに行くリッキーと一緒に行くように言う。「嬉しくてオシッコが出そう。」とリヴがトイレに立った後、「連れていけない」とリッキーはおばあさんに言う。おばあさんは自分の娘を妊娠させたまま蒸発した後、何の音沙汰もなかったリッキーに「罪を償う時だ」と怒る。 【デュエット 第04段落】 舞台は変わって、トッド(ポール・ジアマッティ:『 トゥルーマン・ショー (1998) THE TRUMAN SHOW 』『 交渉人 (1998) THE NEGOTIATOR 』『 デュエット (2000) DUETS 』『 PLANET OF THE APES 猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES 』『 コンフィデンス (2003) CONFIDENCE 』『 アメリカン・スプレンダー (2003) AMERICAN SPLENDOR 』『 ペイチェック 消された記憶 (2003) PAYCHECK 』『 サイドウェイ (2004) SIDEWAYS 』『 ロボッツ (2005) ROBOTS 』等等)は猛烈営業サラリーマン。しかし、出張ばかりの生活に疲れ果てていた。心身の疲労のため、出張先を間違えるという失敗を犯す。その上、家に戻っても妻や子供は一家の主の帰宅に知らんぷり。また、自分が商談を成立させたテーマパークの建設地が、北米最古のハ虫類であるカメの産卵場であることに心痛めている。絶滅に瀕しているカメをより危険に陥れたのは自分だ。妻のキャンディ(キルステン・ウォーレン)に胸の内を吐露するが、彼女はコンピュータをネット接続するのに夢中。「邪魔しないで」という彼女の言葉にキレたトッドは、吸えもしないのに「たばこを買いに行ってくるよ。」という言葉を残して家を出る。 【デュエット 第05段落】 トッドは、当て所もなく車を走らせ、ニューメキシコにあるホテルにやってきた。さぁ、今こそ念願が叶う。出張でためたマイレージでホテルに泊まろう。トッドは80万もマイレージをためていた。しかし、マイレージは使えなかった。意気消沈のトッドは、ホテルのバーに向かう。その中では可愛い女の子が舞台の上で上手に歌を歌っていた。その娘に魅力を感じたトッドは、歌い終わった彼女に話しかける。そして、彼女から初めてカラオケという言葉を聞く。働き詰めの人生にぶち切れたような、自分が今どこの町に来ているかも知らないトッドを気に入った女の子は、彼にカラオケを勧める。恥ずかしがるトッドだったが、彼女から安定剤だとドラッグをもらい、強烈なキスを受けて俄然その気になって舞台に立つ。初めての経験のため、出だしを失敗してしまうが、歌っている内にノリノリになって、カラオケの魅力にすっかりはまってしまう。トッドは別世界に足を踏み入れた。 【デュエット 第06段落】 またもや舞台は変わって、ビリー(スコット・スピードマン:『 死ぬまでにしたい10のこと (2003) MY LIFE WITHOUT ME 』『 アンダーワールド (2003) UNDERWORLD 』等)は、友人とタクシー一台を共同経営しているタクシー・ドライバー。ショックな出来事が二つ起こる。一つは、自分が学んだ小学校の先生が万引きで犯罪者となっていたこと。ビリーは釈放犯を送り届ける仕事のため、いつものようにシンシナティ警察署へ行った。なんと今日の釈放犯は、小学校の時の女の先生だ。彼女はビリーのことを覚えていたが、落ちこぼれの生徒と言い捨て、子供の頃の夢であった聖職者にはならずに、タクシー・ドライバーとなっているビリーの気持ちを逆撫でするようなことを言う。そんな彼女に、ビリーはこの仕事の報酬である10ドルを、生活に困って万引きに走る可哀想な老女となり果ててしまった先生に施し、「僕は落ちこぼれじゃない。みんなと目指すものが違っただけだ。」と言い返す。ビリーの目指すものが「調和」だと知った先生は、「この世はドブまみれよ」と車を降りていった。 【デュエット 第07段落】 二つ目は、自分の彼女が共同経営者の友人に寝取られていたこと。それを知り落ち込んで酒場で飲むビリーの許に、彼女がよりを戻すため謝りに来るが、先生の言葉を裏付けるような出来事に、ビリーは彼女を受け入れることができない。純粋で浮き世離れしたビリーに、彼女は「天使が見つかると良いわね。」と言って去る。 【デュエット 第08段落】 二人のやり取りを横で聞いていたスージー(マリア・ベロ:『 ザ・クーラー (原題) (2003) THE COOLER 』『 シークレット・ウインドウ (2004) SECRET WINDOW 』等)。彼女も前述のリッキーのような各地を転々としているカラオケ・バーの賞金稼ぎだ。自分の目的を達成するためならなんでもやってしまう、強引で魅力的な女性だ。ビリー達の話から、ビリーが車を持っていることを知った彼女は、遥かカリフォルニアまで送ってほしいと頼む。道中ビリーを慰めると誘惑するスージーの言葉に、ビリーは騙されることはないが、全く道に不案内な彼女を見捨てておくことはできず、これからの生活にやけっぱちになっていたこともあって、彼女を車に乗せることにする。 【デュエット 第09段落】 カンザスのリッキーの宿泊しているホテルの一室に、リヴが現れた。リッキーを探してやってきたのだ。リッキーはリヴには自分が理解できないし、ソロ歌手に相棒は要らないと彼女を突き放す。悲しくなるリヴ。 【デュエット 第10段落】 リッキーが例の仕事のためにホテルのカラオケ・バーにやってきた。舞台ではリヴが、可愛い衣装を着てとてもチャーミングに歌を歌っている。彼女は父リッキーの歌を聞きに来たのだ。リヴが歌い終わった後に付いたテーブルには、今夜のカモがいる。いつものように相手をけしかけ、勝負を挑む。リッキーの歌声を聞いたとたん、彼がプロの歌手で、ハメられたと知った今夜のカモのマネージャーが、舞台のリッキーに喧嘩を挑む。父親を助けようと、リヴは加担しようとする勝負相手の男を椅子でブッたたくが、結局リッキーは頭をビンで殴られ、倒れてしまう。 【デュエット 第11段落】 西部のハイウェイをぶっ飛ばすトッドは、ヒッチハイクをするいわくがありそうな黒人の男レジー(アンドレ・ブラウアー)を車に乗せる。ドラッグでイカれたトッドには、相手が危険そうであろうがなかろうが、もうどうでもいいのだ。通りかかったカラオケのできる居酒屋で、デュエットで歌を歌った二人。レジーの見事なはもりで、トッドの歌にも熱が入る。酒場は大盛り上がり。この居酒屋のカラオケ・コンテストで優勝した二人は、5000 ドルもの賞金が出るオマハで催される大会への決勝進出を決める。二人連れの警官の姿に警戒するレジーだが、二人がカラオケをするためにやって来たと知って、ほっとする。 【デュエット 第12段落】 車の運転ができないレジーに運転を教えるトッド。キレてるトッドは、初心者のレジーに無理な追い越しをどんどんさせる。向かってくる大型トラックを逸らすため、車は道路をはずれる。その時、レジーの持っていた銃がトッドの方に振り落とされる。銃の存在を知ったトッドはレジーに銃の使い方を教えろと言う。しかし、レジーがそんなものの使い方を知る必要がないと断ると、トッドは車から降りろとレジーに怒る。レジーがトッドから銃を奪い返して車から降りようとすると、トッドはレジーを引き留めようとする話の中で、<カメ>について熱く語る。レジーはトッドと旅を続けることにする。絆を深めた二人だが、銃を手にしたトッドは暴走する。またもやマイレージが使えないホテル、途中で立ち寄ったガソリンスタンドのコンビニでトッドは銃をぶっ放す。レジーに車に連れ戻され助手席に座るトッドは、運転するレジーに「こんなに目覚めたのは初めてだ」と語る。レジーにはトッドが彼の住む世界ではない世界に首を突っ込んでいることがわかっていた。こうなってしまったのはオレの銃のせいかもしれない。トッドから彼が見捨てようとしている家族の写真を見せられたレジーは、トッドを元の世界に戻すために、彼に隠れてトッドの妻キャンディに「オマハまで来られるか」と電話をかける。 【デュエット 第13段落】 二日酔いのビリーが目覚めると、スージーが何の衒い(てらい)もなく素っ裸で服を着替えている。家に帰ると言うビリーだったが、スージーにあの二人のところに戻るよりマシでしょと説得され、タクシーの共同経営者に車を半分奪われないように車を塗装しようと言うスージーの意見を採り入れる。塗装のお金など持ち合わせていなかったが、スージーが塗装屋の男を誘惑し、見事なピンク色の車になった。宿泊するホテルでも、スージーはフロントの男を誘惑し、ただで部屋を取る。彼女のそんなやり方に納得のいかないビリーだったが、ホテルでのカラオケ・コンテストでスージーの素晴らしい歌声を聞き、本当の彼女は純粋な女であると感じ、オマハでの決勝進出を決めた彼女と一緒に行くことにする。 【デュエット 第14段落】 こうして三組のデュエット唱者たちがカラオケ・コンテストの決勝が行われるオマハのホテルにぞくぞく集合する。 【デュエット 第15段落】 ホテルのショッピングモールで、服を物色するリッキーに付いてまわるリヴ。彼女は母親のドナがよく歌っていたリッキーの好きな曲を口ずさみ、なぜ葬儀に現れたのかリッキーに尋ねる。「その話はしたくない…家族の絆を取り戻そうとしても無理だ…俺は父親向きじゃない」とリヴを拒絶しようとするリッキーに、リヴは「…ないものねだりはしないわ。ただ友達になりたいだけ。それさえ拒絶して良心が痛まないの?…」と訴え、その場を去る。・・・ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! 【デュエット 第16段落】 トッドとレジーの部屋に、トッドの妻キャンディが現れた。レストランで三人で話をするが、すっかり変わってしまったトッドに、キャンディは涙して席を立つ。妻が去ってしまい、ホテルの部屋でイライラするトッド。そんな彼にレジーは家族の元に戻るようにほのめかす。「中流家庭は牢獄だ」というトッドに、レジーは「おまえに本当の牢獄がわかるか。」と怒りを露にする。トッドは自分を知る。 【デュエット 第17段落】 ホテルでリヴとすれ違って目と目を合わせたビリーは、彼女に運命的なものを感じる。決勝大会の観客席のテーブルについているリヴの隣に座るビリー。リヴはまさに天使のようだ。スージーの出番がやってきた。しかし、彼女は現れない。心配になったビリーは、リヴに「ちょっと失礼」と言って彼女を捜しに行く。スージーは緊張の余りトイレで吐いていた。情けない自分の姿に気を落としているスージーに、ビリーは話を聞かせる。自分が本当は神父になりたかったこと。人助けが天職だと思い上がっていたこと。学校の教師がこの世はドブまみれだと言ったこと。彼の結論はこうだ。「世界は美しくて人間は善良だと信じたい。そう信じて生きられるならバカと呼ばれてもいい。汚れた現実を受け入れるよりも。」彼の言葉に励まされたスージーは、「私も救って」と舞台に向かう。 【デュエット 第18段落】 スージーの歌が無事終わり、リッキーの番が回ってきた。リッキーは娘リヴを舞台に上げ、二人で母親がよく歌っていたという歌をデュエットする。嬉しがるリヴ。その頃、警察がホテルにやって来た。トッドとレジーを捜しているようだ。部屋に警察がやって来たときは、二人はもう会場に向かっていた。独りで決勝に出るレジーは、「親友にこの曲を捧げたい」と客席にいるトッドの方を見る。自分のオリジナル曲を「…鳥のように自由に生きたい…俺は変われない」とアカペラで見事に歌い上げるレジー。その彼を包囲する警察。歌い終わった後、わざと銃をかまえたレジーは警官に射殺される。駆け寄ったトッドにレジーは「シャバは融通がきかねぇな。家に帰れ。」と言い遺す。レジーは脱獄犯だったのだ。 【デュエット 第19段落】 誰もいなくなった決勝会場で、レジーを失って悲嘆にくれているトッドのところに、妻キャンディがやって来た。彼女はトッドにコーヒー、そして<たばこ>を渡し、「何年も言ってなかったけど、あなたを心から愛しているわ。」と言う。寄り添う二人。 【デュエット 第20段落】 次の日、ホテルを出るリッキーとリヴの親子は、ピンクの車をホテルの玄関につけるビリーと会う。昨日の事件のレジーを可哀想に思って、元気のないリヴ。ビリーとスージーはカリフォルニアへ行くつもりだが、リッキーとリヴがネバダで賞金の出るカラオケ・コンテストに行くことを聞いて、途中ネバダに寄ることにする。ビリーはリッキーとリヴに別れを告げようとするが、せっかく出会えたリヴと離れるのは惜しすぎる。一緒に車に乗っていかないかと二人を誘う。リヴの嬉しそうな顔を見たリッキーは、ビリーの申し出を受ける。 【デュエット 第21段落】 キャンディと一緒に家に戻るトッドは、空港でマイレージは使えるかと訊く。初めて使えると言われ、「シャバも融通が利く」と喜ぶのだった。 【映画『 デュエット 』の感想】 人間には種類がある。この映画では4つの生き方が描かれていた。リッキーは自分の腕一つで世の中を渡ってきた自営業者タイプ。スージーもこのタイプ。トッドは会社という組織の中で我武者羅に働いてきたまさにサラリーマン。レジーは罪を犯して生きてきた犯罪人。ビリーは自分の理想を信じて生きる芸術家、それとも宗教家っぽいかな。ビリーと心通わせるリヴも彼と同類項。二人はこの映画の中でピュアな存在だ。生き方は様々だけれども、誰にとっても必要なのは、映画に出てきた歌詞にもあるように<ちょっとした優しさ>。この映画のメッセージは、トイレでのビリーのセリフに凝縮されていると思う。「世界は美しくて人間は善良だと信じたい。」 以上。 <もっと詳しく>からスペースを含まず6210文字/文責:幸田幸 参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com Yahoo! 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■映画『 デュエット (2000) DUETS 』の更新記録 ◆解説とネタばれファイル作成:2002/06/08 ◆俳優についてリンク更新:2003/09/04 ◆テキスト一部とリンクおよびファイル書式更新:2002/11/07 2003/10/02更新: ◆一部テキスト追記と書式変更 2004/07/11更新: ◆一部テキスト追記と書式変更 2005/02/27更新: ◆ファイル変更 |
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