ショコラ
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ショコラ (2000)
CHOCOLAT
ショコラ
ショコラ
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【『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』の解説】
 映画『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』を紹介します。
 映画『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』は、「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」( 1985 )「ギルバート・グレイプ」( 1993 )『 サイダーハウス・ルール (1999) THE CIDER HOUSE RULES 』のスウェーデン出身のラッセ・ハルストレム監督の2000 年作品。『 ショコラ 』はジョアン・ハリス著の「ショコラ」が原作であり、2001 年第 73 回アカデミー賞で、5部門にノミネートされた佳作である。監督の奥さんはこの映画『 ショコラ 』にも出演しているレナ・オリン。ジプシー役のジョニー・デップがまたいい。(※ジョニー・デップについてもっと詳しくはこちら...。04/06/26リンク更新)
 さて、映画『 ショコラ 』のストーリーは、古い因習にとらわれている保守的なフランスの村に、風変わりな美しい母親のヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)とその娘アヌーク(ヴィクトワール・ディヴィソル)がショコラテリー(チョコレート店)を開いたお蔭で、村が少しずつ変わっていく…。これがタイトル『 ショコラ 』の由来だ。
 映画『 ショコラ 』では、ラディカルとコンサヴァティヴの対立と和解を、 ショコラ chocolat を通してファンタジックに描いた心温まるヒューマン・ドラマである。
 余談だが、『 ショコラ 』の舞台であるランスケネ村は、一体どこにあるのだろうか?
■映画『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)ご注意:『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
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●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
■『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』のデータ
 上映時間 121分
 製作国 アメリカ
 公開情報 アスミック・エース=松竹
 初公開年月 2001/04/28
 ジャンル コメディ/ロマンス/ファンタジー
 《米国コピーTagline》One Taste Is All It Takes
【『 ショコラ 』のスタッフとキャスト】

監督: ラッセ・ハルストレム Lasse Hallstrom
製作: デヴィッド・ブラウン David Brown
    キット・ゴールデン Kit Golden
    レスリー・ホレラン Leslie Holleran
製作総指揮: アラン・C・ブロンクィスト Alan C. Blomquist
    メリル・ポスター Meryl Poster
    ボブ・ウェインスタイン Bob Weinstein
    ハーヴェイ・ウェインスタイン Harvey Weinstein
原作: ジョアン・ハリス Joanne Harris
脚本: ロバート・ネルソン・ジェイコブス Robert Nelson Jacobs
撮影: ロジャー・プラット Roger Pratt
音楽: レイチェル・ポートマン Rachel Portman
 
出演: ジュリエット・ビノシュ Juliette Binoche ヴィアンヌ
    ヴィクトワール・ティヴィソル Victorie Thivisol アヌーク
    ジョニー・デップ Johnny Depp ルー
    アルフレッド・モリナ Alfred Molina レノ伯爵
    ヒュー・オコナー Hugh O'Conor アンリ神父
    レナ・オリン Lena Olin ジョゼフィーナ
    ピーター・ストーメア Peter Stormare セルジュ
    ジュディ・デンチ Judi Dench アルマンド
    キャリー=アン・モス Carrie-Anne Moss カロリーヌ
    レスリー・キャロン Leslie Caron オデル婦人
    ジョン・ウッド John Wood ギヨーム
<もっと詳しく>
ネタばれ御注意!
 このレヴューは「テキストによる映画の再現」を目指して作文しています。よって、ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 ショコラ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

【ショコラ 第01段落】  1959 年の冬、フランスの静かなランスケネ村に、赤いマントを着た不思議な母娘がやって来た。村から村へと渡り歩く美しい母親のヴィアンヌ・ロシェ(ジュリエット・ビノシュ:『 ポンヌフの恋人 (1991) LES AMANTS DU PONT-NEUF (原題) / THE LOVERS ON THE BRIDGE (英題) 』『 イングリッシュ・ペイシェント (1996) THE ENGLISH PATIENT 』『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』『 シェフと素顔と、おいしい時間 (2002) DECALAGE HORAIRE (原題) / JET LAG (英題) 』等)と元気のいいその娘のアヌーク(ヴィクトワール・ディヴィソル)が、古めかしい固く口を閉ざした村に衝撃を与えるようになるとは、誰も思いも寄らなかった。アヌークは定住しない生活を嫌っていたが、足の悪いカンガルーのパントゥーフルという架空のペットを飼う事で、精神のバランスをとっていた。アヌークはヴィアンヌにおじいちゃまの話をせがむ。この話はアヌークのお気に入りの話で、嘘か真かヴィアンヌは彼女にこんな話をしていた。

【ショコラ 第02段落】  −昔々、おじいちゃまのジョルジュ・ロシェはオル・レ・バンの町で薬局を開いていました。 1927 年の春、自然の中の医薬を研究するために、薬剤師協会は中米への探検隊を組織しました。ジョルジュは真っ先に志願したのです。そこで、古代マヤ人が聖なる儀式に用いた、チリ入りのカカオの飲み物を飲みました。昔からカカオは心の鍵を開け、運命を解き放つと信じられていました。ジョルジュ自身の心も解き放たれ、村の美しい娘チザと恋に落ちました。ジョルジュは敬虔なカトリックでありましたが、教義を曲げてその娘と結婚し、ヨーロッパへと連れて行きます。娘ヴィアンヌにも恵まれ、幸せな日々を送っていましたが、部族の長老が警告していたことが起こります。元々チザは、北風と共に村から村へと渡り歩いて、古代の薬を処方する流れ者でした。ある朝、ジョルジュが目覚めると二人の姿がありませんでした。チザとヴィアンヌは古代の薬カカオを処方しながら村から村を渡り歩く運命だったのです。

【ショコラ 第03段落】  数日後、ヴィアンヌは、口がとろけるようなお菓子で一杯の、まさに風変わりなチョコレート店<マヤ>を開業する。ヴィアンヌは中米のもののような円盤を回し、その中央に何が見えるかで、お客の個人的な欲望に気付き、それにちょうどピッタリのチョコレートで満足を与えることができた。ヴィアンヌの神秘的な、ほとんど魔法とも思える能力で、村人たちは誘惑と幸福に身を任せるようになる。

【ショコラ 第04段落】  倦怠期の夫婦は情熱を取り戻し、 14 歳の犬シャルリーを連れるギヨーム・ブルロ老人(ジョン・ウッド)は 15 年間夫の喪に服しているオデル婦人(レスリー・キャロン)への恋に目覚め、貝殻型のチョコレートを贈る。

【ショコラ 第05段落】  偏屈な大家の老女アルマンド・ウォザワン(ジュディ・デンチ:『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A VIEW 』『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』『 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ (1999) THE WORLD IS NOT ENOUGH 』『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』『 007/ダイ・アナザー・デイ (2002) DIE ANOTHER DAY 』『 アイリス (2001) IRIS 』『 ホーム・オン・ザ・レンジ (原題) (2004) HOME ON THE RANGE 』『 リディック (2004) THE CHRONICLES OF RIDDICK 』等 )はヴィアンヌに心を開くようになり、娘カロリーヌ(キャリー=アン・モス)と疎遠になっているために孫のリュック(オーレリアン・ケーリング)と会えない寂しさを語る。ヴィアンヌは絵が得意なリュックに肖像画を描きに店に来て欲しいと町で頼み、アルマンドとリュックを会わせることに成功する。リュックは祖母の肖像画を描くために、母が美容院に出かける間にヴィアンヌの店にやって来るようになる。父の死後、変に厳しくなった母カロリーヌのお蔭で、リュックの精神はギリギリのところまできていたが、型に捕われない考え方を持つアルマンドのお蔭で、元の快活さを取り戻して行く。

【ショコラ 第06段落】  村の人から気が狂っていると思われていたジョゼフィーヌ(レナ・オリン)も、ヴィアンヌに助けを求めてやってくる。彼女はずっと夫セルジュ(ピーター・ストーメア)の暴力に耐え続けていたのだ。村の古い考え方と夫の暴力のために、彼女は少し精神がおかしくなっていたのだが、夫のもとを離れてヴィアンヌの店を手伝っているうちに、本来の自分を取り戻して行く。

【ショコラ 第07段落】  しかし、村の全員がヴィアンヌの努力を受け入れたわけではなかった。特に伝統に基づくこの村の指導者を自認するレノ伯爵(アルフレッド・モリナ)は、ミサに来ず断食期間の四旬節にチョコレート店を開店し私生児を育てているヴィアンヌを敵視した。恐ろしく真面目な性格のためか、彼は妻に逃げられていたが、村人に知られては自分の威厳が損なわれると思い、妻はイタリアに旅行中だと言ってある。彼の秘書であるカロリーヌは、彼に気があるようだが、真面目同士の二人の関係は発展しない。また、今は断食期間で、キリスト教の教義にあまりにも忠実であろうとするあまり、レノ伯爵はいつも空腹でいた。満たされない日々を送り、欲求不満がたまっているためか、彼は村の秩序が崩壊することを恐れて執拗にヴィアンヌを町から追放したいと思う。レノ伯爵はヴィアンヌに対抗するため、セルジュを立派な紳士に生まれ変わらせることに必死になるが、三つ子の魂百までで、うまくいくはずがない。

【ショコラ 第08段落】  その頃、村の川にジプシーの一行がやって来るが、彼らも村の人々から不道徳者の烙印を押される。レノ伯爵の指導のもと、村中に彼らをボイコットする張り紙が張られた。ジプシーのリーダー格のハンサムなルー(ジョニー・デップ:『 プラトーン (1986) PLATOON 』『 シザーハンズ (1990) EDWARD SCISSORHANDS 』『 妹の恋人 (1993) BENNY & JOON 』『 GO!GO!L.A. (1998) L.A. WITHOUT A MAP 』『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』『 スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW 』『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』『 ロスト・イン・ラ・マンチャ (2001) LOST IN LA MANCHA 』『 ブロウ (2001) BLOW 』『 フロム・ヘル (2001) FROM HELL 』『 パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (2003) PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL 』『 レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード (2003) ONCE UPON A TIME IN MEXICO 』『 シークレット・ウィンドウ (原題) (2004) SECRET WINDOW 』『 チャーリー・アンド・チョコレート・ファクトリー (原題) (2005) CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY 』『 パイレーツ・オブ・カリビアン2 (仮題) (2006) PIRATES OF THE CARIBBEAN 2: TREASURES OF THE LOST ABYSS 』)が体調を崩した少女にソーダ水を飲ませてあげようと町にやってきたとき、飲み屋のセルジュは冷たく追い返すが、ヴィアンヌは自分の店の前を歩いていた彼らを優しく迎え入れる。ルーは親切のお礼として、セルジュがジョゼフィーヌを連れ戻すためにやってきたときに壊したドアを直してくれることになった。

【ショコラ 第09段落】  またまた村の方針に背いて流れ者と親しくするヴィアンヌに対し、怒り心頭のレノ伯爵は、若い新任のアンリ神父(ヒュー・オコナー)がするミサでの説教の内容を伯爵自身が作成し、ヴィアンヌの店への出入りを禁じることを人々にほのめかせる。信仰で雁字搦めの村の人々は、説教を鵜呑みにし、店から足が遠のいて行く。

【ショコラ 第10段落】  ヴィアンヌに対する風当たりが強くなる中、彼女を助けようと、アルマンドは自分の誕生日パーティを開くようにヴィアンヌに言う。重度の糖尿病に苦しむアルマンドを気遣うヴィアンヌに、アルマンドはヴィアンヌがパーティを開いてくれる代わりに、自分は体調管理のためにトゥールーズにある<死の館>と呼ばれる老人ホームへ入ると言う。そこは娘のカロリーヌがアルマンドに勧めていた所だが、頑なに入るのを拒んでいた。ヴィアンヌはアルマンドのために、親しい人々をパーティに呼ぶ。ヴィアンヌのチョコレートのお蔭で倦怠期を抜け出せた夫婦、ギヨームとオデル婦人、ジョゼフィーヌ、アヌーク、ルーといった面々。そして完成したアルマンドの肖像画を持って家を抜け出したリュックも途中でパーティに参加する。カカオを使った素晴らしい料理に皆大満足。デザートはルーの船の上でだ。村のボイコット運動も忘れて、船でジプシーの奏でるメロディーに合わせてダンスに興じる。リュックを探しに川辺にやってきたカロリーヌは、楽しそうに踊るアルマンドとリュックの姿を見る。カロリーヌに気付いたアルマンドと視線を交わす。この瞬間二人は蟠りを解いたのかもしれない。カロリーヌはそのまま家に戻る。

【ショコラ 第11段落】  宴も終わり、アルマンドはリュックに引かれて家に戻り、アヌークとジョゼフィーヌは船の上で眠っている。ヴィアンヌとルーは別の船に乗り込む。アヌークが旅の暮らしを嫌がっていると泣くヴィアンヌに、ルーは身体を寄せる。

【ショコラ 第12段落】  ヴィアンヌとルーが気付くと、空は炎で光っていた。ヴィアンヌ達のパーティを見ていたレノ伯爵の「何とかして手を打たなければ」という言葉を聞いて、セルジュが船に火を放ったのだ。ヴィアンヌは気が狂ったかのようにアヌークを探し、川に飛び込んで燃え盛る船のほうに泳いでいこうとする。ルーは船が爆発することを察知し、ヴィアンヌを岸へ連れ戻す。船の爆発音を聞いて、岸で泣き崩れるヴィアンヌのもとにジョゼフィーヌとアヌークがやってくる。アヌークを強く抱きしめるヴィアンヌ。

【ショコラ 第13段落】  アルマンドの家でリュックがパーティの片付けをしている間に、アルマンドは息を引き取る。アルマンドの死に気付いたリュックは家に帰り、カロリーヌに抱きつく。アルマンドのお葬式で、アンリ神父がレノ伯爵の作成した言葉を読み上げるのを聞いたヴィアンヌは、お葬式を途中で抜ける。ルーが村を出て行き、ヴィアンヌも次の場所へ移る決心をする。荷造りをするヴィアンヌを見て、またもとに戻ってしまうとジョゼフィーヌは止めようとするが、ヴィアンヌは聞かない。ジョゼフィーヌは何とかしようとカロリーヌに助けを求める。

【ショコラ 第14段落】  レノ伯爵に罪を告白したセルジュは、保身を図る伯爵に村からの追放を宣告される。・・・

◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【ショコラ 第15段落】  ヴィアンヌは、旅を嫌がるアヌークをむりやり連れて行こうとする。そのとき弾みでトランクが開き、ヴィアンヌの母の遺骨だと思われる灰色の粉の入った中米風の壷が落ちて割れる。アヌークはヴィアンヌに謝りながらその灰を拾い集めようとする。その姿を見て居たたまれない気持ちになるヴィアンヌ。すると、台所で物音が。ヴィアンヌがドアを開けると、村の親しかった人々やカロリーヌがジョゼフィーヌの指導のもと、チョコレートを作っている。ヴィアンヌは村に残ることにする。

【ショコラ 第16段落】  カロリーヌがヴィアンヌの店に足を運ぶのを見たレノ伯爵はショックを受け、夜中にヴィアンヌの店を襲撃に出かける。ショーウィンドウに美しく飾ってあるチョコレートをナイフで切りつけるうちに、口にチョコレートが入ってしまう。その味に目覚めたレノ伯爵は、チョコレートにむさぼりつく。

【ショコラ 第17段落】  朝、アンリ神父がヴィアンヌの店の前を通ると、口の周りをチョコレートで汚したレノ伯爵が、ショーウィンドウで眠りこけている。驚いたアンリ神父は店内に入る。レノ伯爵が目を覚ますと、コップを差し出すヴィアンヌと、アンリ神父の姿が目に入る。村人には黙っておくと言うヴィアンヌに、レノ伯爵は決まりが悪そう。今日のイースターの説教をまだ書いていないと言うレノ伯爵に、アンリ神父は自分が考えると張り切って言う。

【ショコラ 第18段落】  アンリ神父は、神の神秘性や奇跡についてではなく、人間性について語った。そして、人間の価値は何を受け入れるかによって決まると述べた。その話は、村人に新しい感動を持って受けとめられた。この村におけるルネサンスである。イースターのお祭りで大道芸人がやってきている村の広場には、皆に打ち解けているヴィアンヌとアヌークの姿がある。カロリーヌの傍にレノ伯爵もいるが、彼が彼女を食事に誘うにはまだ6ヶ月要する。ジョゼフィーヌはいなくなったセルジュの後を継いで、「カフェ・アルマンド」という店を経営する。

【ショコラ 第19段落】  北風が吹いてくる頃になると、ヴィアンヌの旅心がうずうずしてくる。しかし、アヌークの幸せのために、ヴィアンヌは母の遺骨と思しきものを、窓から北風に投げ、旅に出たい気持ちを抑える。

【ショコラ 第20段落】  北風がなえ、村に南風が吹き始めた頃、ヴィアンヌのもとにルーが戻ってきた。アヌークにはもうカンガルーの架空ペットのパントゥーフルは必要なくなった。パントゥーフルは足の怪我が奇跡的に治って、冒険を求めて元気に飛んでいった。アヌークはそれで満足だった。

【ショコラ 第21段落】  赤いマントを羽織って北風の中、モノトーンの村にやってきたヴィアンヌとアヌークの母娘。この物語における二人の役割を暗示しているかのようなシーンだ。それから二人の行動のお蔭で人々の精神が解放されていくのが、視覚的にも伝わってくる。アルマンドやジョセフィーヌの服装が華やかになっていき、最初グレーだった村の建物の屋根も、最後にはフランスの村らしくオレンジ色になる。色のない街に色が添えられていくのだ。とてもいい映画だった。

【ショコラ 第22段落】  ジュリエット・ビノシュはそんなに美人という感じがしないが、モテ女役が多いような気がする。やはりフランス女優は個性が大切なのだろう。実生活でもモテ女だと思う。レオス・カラックス監督(「ポンヌフの恋人」は珍しく映画館に見に行った思い出がある。)は彼女と別れてから、失恋のショックのためか、「ポンヌフの恋人」( 1991 )から「ポーラX」( 1999 )まで、8年のブランクがあるし、「年下のひと」( 1999 )で共演したブノワ・マジメルはなんと 10 歳も年下で、彼との間に子供もいるみたい。


以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず6210文字/文責:幸田幸

参考資料:IMDb
       allcinema ONLINE
       Nostalgia.com
       CinemaClock.com
       CHOCOLAT〜アマゾネットの提唱する幸せショコラ論〜
       Miramax Highlights 2000
(■解説とネタばれ:2003/08/24アップ ◆俳優についてリンク更新:2003/09/30)
■テキスト一部とリンクおよびファイル書式更新:2004/07/11
coda_sati@hotmail.com
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