ナインスゲート
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ナインスゲート (1999)
THE NINTH GATE
 映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』をレヴュー紹介します。

 映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の解説及びポスター
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の映画データ
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』のようなサスペンス・ホラー映画レヴュー
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』のスタッフとキャスト
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ナインスゲート 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の結末
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の感想
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の 9 枚の版画
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』の解説及びポスター
ナインスゲート
ナインスゲート
■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE  』の解説

 映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』は、『 戦場のピアニスト (2002) THE PIANIST 』で2002年アカデミー監督賞、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した、ロマン・ポランスキー監督による 1999 年度のサスペンス・ホラー。映画『 ナインスゲート 』は、スペインのカタルーニャ地方出身のアルトゥーロ・ペレス=レヴェルトの原作の映画化。
 映画『 ナインスゲート 』の主人公、阿漕(あこぎ)で知られる古本ディーラー、ディーン・コルソ(ジョニー・デップ:『 シザーハンズ (1990) EDWARD SCISSORHANDS 』等に出演)は、ボリス・バルカン(フランク・ランジェラ:『 1492・コロンブス (1992) 1492: CONQUEST OF PARADISE 』等に出演)という出版会社のオーナーから高額の依頼を受ける。それは、バルカンの持つ貴重な本、「影の王国への九つの扉 The Nine Gates of the Kingdom of Shadows 」の2冊のコピーを探し出し、バルカンの本の真贋を確かめるというもの。ヨーロッパに渡り、その本について調べていくコルソの周囲で、次々と奇怪な事件が起こるが、何時しかコルソも本の魅力に取り憑かれて…。
 映画『 ナインスゲート 』はおもしろい作品で、近所の TUTAYA でもロングセラーの棚にあった。悪魔系のホラーは、怖くて寝られないものが多いけど、映画『 ナインスゲート 』は大丈夫だと思う。
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』の映画データ
 上映時間:133分
 製作国:フランス/スペイン
 公開情報:ギャガ=ヒューマックス
 スペイン初公開年月:1999年8月27日
 日本初公開年月:2000年6月3日
 ジャンル:ホラー/サスペンス
 《米国コピーTagline》Leave the unknown alone
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■映画『 ナインスゲート THE NINTH GATE 』のようなサスペンス・ホラー映画レヴュー
「映画の森てんこ森」ではサスペンス・ホラーは
スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW
フレイルティー/妄執 (2001) FRAILTY
フロム・ヘル (2001) FROM HELL
ドニー・ダーコ (2001) DONNIE DARKO
13ゴースト (2001) THIR13EN GHOSTS / 13 GHOSTS
ハンニバル (2001) HANNIBAL
28日後... (2002) 28 DAYS LATER
“アイデンティティー” (2003) IDENTITY 』
マーダー・ライド・ショー (2003) HOUSE OF 1000 CORPSES
シークレット・ウインドウ (2004) SECRET WINDOW 』等のレヴューを書いています。
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【『 ナインスゲート 』のスタッフとキャスト
監督: ロマン・ポランスキー Roman Polanski
製作: ロマン・ポランスキー Roman Polanski
原作: アルトゥーロ・ペレス=レヴェルト Arturo Perez-Reverte
脚本: エンリケ・ウルビス Enrique Urbizu
    ロマン・ポランスキー Roman Polanski
    ジョン・ブラウンジョン John Brownjohn
撮影: ダリウス・コンジ Darius Khondji
音楽: ヴォイチェフ・キラール Wojciech Kilar

出演: ジョニー・デップ Johnny Depp ディーン・コルソ
    フランク・ランジェラ Frank Langella ボリス・バルカン
    レナ・オリン Lena Olin リアナ・テルファー
    エマニュエル・セニエ Emmanuelle Seigner 女の子
    バーバラ・ジェフォード Barbara Jefford ケスラー男爵夫人
    ジェームズ・ルッソ James Russo バーニー
    ジャック・テイラー Jack Taylor ヴィクター・ファルガス
    ホセ・ロペス・ロデーロ Jose Lopez Rodero パブロとペドロのセニサ兄弟/2人の作業人
    トニー・アモニ Tony Amoni リアナのボディガード
    ウィリー・ホルト Willy Holt アンドリュー・テルファー

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ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

【ナインスゲート 第01段落】  沢山の古い本が詰まった本棚のある書斎で、 70 歳くらいの老人、アンドリュー・テルファー Andrew Telfer (ウィリー・ホルト)が机に向かって書き物をしている。重厚なヨーロッパ風の家具からして、この老人はお金持ちに違いない。スツール( stool 背もたれのない腰掛け。<「大辞林」より>)の上のシャンデリアには首吊り縄がぶら下がっている。一段落着いたテルファー氏は、部屋の中央へ行き、その椅子の上に登った…。自分で死ななくても、もうすぐ自然にお迎えがやってくる年齢のテルファー氏が、そんなにも死を急いだのは何故だろう。彼の本棚からは一冊の本がなくなっている。

【ナインスゲート 第02段落】  その本の隙間にカメラが寄り、観客の視線が暗闇に吸い込まれていくと、暗い映像の中に古いヨーロッパのお城の扉が現れ、ゆっくりと開く。これから観客は9つの扉をそれぞれ訪れていくという趣向のオープニングだ。暗い道を歩いて、扉に辿り着いていくという感じを出すように、白字のキャストやスタッフ名が徐々に大きくなって奥から前方に向かってくる。このタイトルデザインは、とてもいいと思う。何となく怖い音楽と共に、ミステリアスでワクワクする。

【ナインスゲート 第03段落】  その音楽を担当しているのは、『 死と処女(おとめ) (1995) DEATH AND THE MAIDEN 』『 戦場のピアニスト (2002) THE PIANIST 』でもポランスキー監督と仕事をしている、現ウクライナ Ukraine 領であるポーランドのルヴォフ Lvov, Poland 出身のヴォイチェフ・キラール。彼は、クシシュトフ・ザヌーシ Krzysztof Zanussi 監督や、アンジェイ・ワイダ Andrzej Wajda 監督といったポーランド出身の名監督(ポランスキー監督はパリ生まれだが、3歳の時にポーランドに移住。)との作品で有名。アメリカ人のフランシス・フォード・コッポラ Francis Ford Coppola 監督が『 ドラキュラ (1992) BRAM STOKER'S DRACULA 』で、彼を起用したのは東欧の雰囲気を出したかったからかな。

【ナインスゲート 第04段落】  ニューヨークのマンハッタン Manhattan, New York にある高級そうなアパートの一室。30 代くらいの痩せた男が稀覯本(きこうぼん…めったにない珍しい本。<「大辞林」より>)の鑑定をしている。高齢の父親が不随になってしまったため、本には興味のない息子夫婦が父親のコレクションを売ろうとしているのだ。メガネの奥の瞳に知恵が光る、その古本ディーラーの男、ディーン・コルソ Dean Corso (ジョニー・デップ)は、言葉巧みに一番希少価値の高い本を安く買い取った。余りにも優秀だからだろうか、それともやり口が汚いからだろうか、コルソは同業者の間でも阿漕で通っているようだ。馴染みのバーニー Bernie (ジェームズ・ルッソ)の古本屋 Bernie's Rare Books でコミッションを叩き、コルソはそのハントした本を売った。

【ナインスゲート 第05段落】  ジョニー・デップ(
シザーハンズ (1990) EDWARD SCISSORHANDS
妹の恋人 (1993) BENNY & JOON
GO!GO!L.A. (1998) L.A. WITHOUT A MAP (クレジット無し)』
ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE
スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW
ショコラ (2000) CHOCOLAT
フロム・ヘル (2001) FROM HELL
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (2003) PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL
レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード (2003) ONCE UPON A TIME IN MEXICO
シークレット・ウインドウ (2004) SECRET WINDOW
リバティーン (2004) THE LIBERTINE
チャーリーとチョコレート工場 (2005) CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト (2006) PIRATES OF THE CARIBBEAN: DEAD MAN'S CHEST 』等、※ジョニー・デップについてもっと詳しくはこちら...。04/07/11リンク更新)は、この処世術に長けた古本狩猟家ディーン・コルソを演じるために、ちょっとオジン臭い風貌にしている。口髭と顎鬚を生やし、髪の色がいつもの黒髪ではなく、ちょっと灰色っぽい褐色といった感じだ。この髪の色は彼を老けて見させている。他の映画で観るような、ビックリするような男前ぶりはこの映画では観られないが、謎めいたストーリーと相俟って彼が持つ独特の神秘的な雰囲気が魅力的である。この映画では、3箇所ほど彼がフランス語を話すシーンがある。ご指導はやっぱりマンハッタンで一緒に暮らすヴァネッサ・パラディ Vanessa Paradis (『 橋の上の娘 (1999) LA FILLE SUR LE PONT 』等に出演の可愛いフランス女優)?

【ナインスゲート 第06段落】  タクシーを降りたコルソは、"バルカン出版 Balkan Publication "の巨大なビルの中へ。その会社のオーナー、ボリス・バルカン Boris Balkan (フランク・ランジェラ)が悪魔と中世文学について講義をしている部屋では、主に中年の女性達が熱心の彼の話を聞いている。灰色の髪、太い眉毛、鼈甲のメガネ、恰幅のいい体をしたバルカンは、知的に洗練された男だ。その中にジーンズにスニーカーといったラフな格好の女性 The Girl (エマニュエル・セニエ)を見たコルソは、周りの雰囲気から浮いた彼女を不思議に思った。コルソにとっては、その講義は興味外らしく、後ろの席で爆睡。

【ナインスゲート 第07段落】  エマニュエル・セニエが演じる不思議な女性の役名は、ただ"女の子 The Girl "。スニーカーをはき、無造作にポニーテールをしていても、どう観たってエマニュエル・セニエは、通例 17〜18 歳までの女の子に用いられる Girl という単語のカテゴリーには入らないような気がする。バリバリに妖艶な雰囲気だ。 1933 年生まれの彼女の夫、ポランスキー監督からすれば、 1966 年生まれのエマニュエル・セニエは Girl かもしれないけどさ。講義室で The Girl が映るシーンの時、ちょうどバルカンが魔女について話しており、独特のミステリアスなセニエの美しさのせいで、観客は彼女が魔女に違いないと感じるのだ。

【ナインスゲート 第08段落】  お互いに友人を必要としない部類の人間であるコルソとバルカンの関係は、稀覯本狩猟家と払いのいい依頼人。それ以上でもそれ以下でもない。しかし、今日はいつもと違うようだ。バルカンはコルソと一緒に乗ったエレベーターのコード・ボタンを666(ヨハネの黙示録で"獣の印 the mark of the beast "とされている。)と3度押した。バルカンはコルソに、滅多に人を入れないという書庫の部屋を見せた。その部屋には中世の城の後ろに日の光が当たっている大きな写真が飾られてあり、ガラス張りの書庫があった。バルカンの蔵書の全ては悪魔についての本だ。このようなコレクションのためなら人は殺人も犯すと話し、その書庫の入室暗号も666にしている、バルカンはかなり悪魔に魅了されている。でも666がパスワードなら、分かりやすくない?

【ナインスゲート 第09段落】  生涯をかけて集めてきたその蔵書の中に、最高傑作が抜けていると語ったバルカンは、コルソに一冊の本を見せた。表紙に金で五角形の星 pentagram が描かれた黒っぽい本を見て、コルソはそれが「影の王国への九つの扉 The Nine Gates of the Kingdom of Shadows 」だと言い当てた。コルソによると、その本は 1666 年のヴェネチア Venice のもので、著者アリスティデ・トルキア Aristide Torchia は異端審問で火あぶりにされ、彼の作品も焼かれた。カタログでは、現存する彼の3つのコピーは、それぞれファーガス、ケスラー、テルファーの個人所有となっている。バルカンの持つ本は、テルファーが自殺する前の日に彼から買ったものだそうだ。

【ナインスゲート 第10段落】  バルカンの調べたところによると、その3冊のうち、1冊だけが本物らしいのだ。トルキアはデロメラニコン Delomelanicon と呼ばれる、悪魔が実際に書いた本を持っていたそうで、その本の版画を「影の王国への九つの扉」の本の挿絵にしている。その9枚の版画は悪魔的な謎解きになっており、原本を十分に理解して、絵の示す正確な意味を知れば、闇の帝王を呼び出せることができるそうだ。

【ナインスゲート 第11段落】  宗教を信じず、お金を拠り所にしているコルソを信頼するバルカンは、彼に高額の依頼をした。それは、他の2冊があるポルトガルとフランスへ行き、それぞれをバルカンの本と比較することだ。バルカンの本の紙の音を聞きながら、この本が本物ではないかと言うコルソに、バルカンはどうもおかしいと答える。「悪魔が出てこないから?」というコルソのふざけた発言をバルカンは無視した。もし3冊とも偽物だと分かれば、そこでコルソの仕事は終わるが、本物が見つかれば、もっと支払う代わりに、どんな手を使ってでもそれを手に入れる。コルソはバルカンから渡された小切手を受け取った。

【ナインスゲート 第12段落】  コルソのアパートは、女性の存在も匂わせない、事務的な部屋だ。彼は煙草(ラッキー・ストライク LUCKY STRIKE 映画によく商標が出てくるので、スポンサーか?)に火をつけ、コンピュータの前に置いた「影の王国への九つの扉」の本のページをめくった。偶々彼がめくったのには、指を唇に当て、「静かに。」というジェスチャーをしている鎧の騎士が馬に乗ってお城に向かって行くという挿絵のページ。九つの扉の1つを開けようとしているコルソは、一体何を黙っていればいいのだろうか。

【ナインスゲート 第13段落】  コルソはもともとバルカンの本の持ち主だった故アンドリュー・テルファーの邸宅を訪ねた。黒いパンツスーツを着込んだ美貌の未亡人、リアナ・テルファー Liana Telfer (レナ・オリン:『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』等に出演)は、コルソがいつも持っているカバンから「影の王国への九つの扉」を持ち出すと、一瞬表情が固まった。彼女は、元々夫のものだったこの本の現在の持ち主は誰なのかコルソに尋ねたが、彼は自分の依頼人の名前を明かさなかった。首吊り自殺の跡が生々しく天井のシャンデリアに残る、テルファーの書斎に通されたコルソ。テルファーがここで悪魔を呼び出す儀式をしていたのではと疑うコルソに、リアナはきっぱりと否定した。屋敷を後にしたコルソが待たせておいたタクシーに乗った時、庭にはサングラスを掛けた金髪の黒人の男(トニー・アモニ)が煙草を吸って寛いでいた。未亡人にはもう男が?

【ナインスゲート 第14段落】  図書館で「影の王国への九つの扉」の本について調べているコルソ。燃えているお城を背景に裸の女性が7つ頭の竜に乗っている版画についての本を棚にとりに行ったとき、コルソはバルカンの講義にきていた例のスニーカーの女性を見た。コルソは何か彼女に見張られているような感覚を持つ。コルソがアパートに戻ると、部屋の鍵は開いていて、中が荒らされていた。今度の仕事がかなり危険であることを、身をもって知ったコルソは、その高価で怪しい本をバーニーに預かってもらうことにした。バーニーの古本屋は古いビルの地下にある。本の見事さに感嘆するバーニーの背後にある窓に、2人は気付かないが、観客には歩道に立ち止まっている人の足が見える。コルソが不安に思ったように、やっぱり彼は尾行されているようだ。それも2人の人間に。歩道にいる人物が煙草を足元に捨て、歩き去っていった後、別のスニーカーがそのポイ捨て煙草の火を足で消していった。

【ナインスゲート 第15段落】  ヨーロッパへの旅支度をしているコルソのアパートをリアナが訪れた。本を買い戻したい彼女は、コルソを誘惑。黒いミニスカートのスーツを着た妖艶な彼女からのアグレッシヴな誘いに、コルソは思わず乗ってしまう。画面に彼女の臀部にあるヘビの刺青が映し出される。本の中表紙と同じ図柄のヘビだ。汗だくになって床に倒れているリアナは、コルソがいつも持っているカバンの中を探ったが、本が見つからない。" Don't fuck with me! (バカにしないで。)"というリアナの台詞を文字通りに受け取ったコルソは、" I thought that's what we were doing. (したと思うよ。)"と答える。怒ったリアナは、コルソに飛び掛かり、お酒のボトルで彼の頭をブッ叩いた。気絶するコルソ。

【ナインスゲート 第16段落】  空港へ行く前、コルソはバーニーの古本屋へ寄った。さっきコルソがアパートから彼に電話をかけたときも出なかったし、店に入って彼を呼んでも返事がない。バーニーは殺されていた。それも奇妙な格好に逆さ吊りにされて。コルソは壁の隠し穴の中にある、預けていた本を取って、待たせていたタクシーのところに戻った。コミカルなインド人運転手が"ノー・プロブレム?"(このインド人の口癖みたい。)と表情の険しいコルソに尋ねる。問題は大有りだ。コルソは公衆電話から仕事を下りたいとバルカンに伝えた。しかし、バルカンは額を上げるからと、コルソの話に取り合わない。結局コルソは飛行機に乗った。機内でコルソが見ている本のページには、バーニーがされたように、足を4のような形にして、逆さに吊るされている男の版画がある。

【ナインスゲート 第17段落】  コルソはテルファーが本を購入した、スペインのトレド Toledo, Spain にある、ペドロとパブロのセニサ兄弟の製本屋 P y P Ceniza Restauracion de Libros を訪ねた。三方をタホ川 Tagus River に囲まれた古都トレドは、町全域が世界遺産となっている。中世そのままの迷路のような狭い通りの一画にその店はある。ハゲ頭にメガネと口髭がお茶目な双子の兄弟、パブロ Pablo とペドロ Pedro の両方ともをホセ・ロペス・ロデーロが演じている。兄弟によると、本はリアナがテルファー氏に高額で買わせたそうだ。版画の意味についてコルソが尋ねると、兄弟は一枚の版画を例に取った。橋を渡ろうとしている旅人が空の雲の間にいる人物から矢で狙われている絵だ。この絵は警告で、"あまり深入りをするな、危険が空から降ってくる"という意味らしい。

【ナインスゲート 第18段落】  また、長年本を所有していて、本を調べ尽くした兄弟は、版画の小さな謎についても教えてくれた。著者であるトルキアの署名は9枚の版画のうち6枚にしかない。他の3枚にはLCFのサインが入れられている。LCFはキリスト教で言う堕天使、つまり悪魔であるルシファー Lucifer のこと。兄弟はトルキアが協力者である悪魔と一緒に本を作ったので、火あぶりになったとコルソに話した。そんな話を信じようとはしないコルソに" Even Hell has its heroes, senor. (地獄にも英雄はいるのさ。)"と怪しく微笑む兄弟。トルキアは火あぶりにされたことで、悪魔と同じに地獄のヒーローになったということだろうか。

【ナインスゲート 第19段落】  店を後にしたコルソが狭い通りを行こうとした時、壁を補修する為に築かれた足場がガラガラと崩れてきた。急いで走り去り、コルソは難を逃れたが、これが版画にあった、空からの警告なのだろう。ポルトガルへと列車で移動するコルソは、食堂車で本の"警告"の版画のページをじっくりと観ていた。雲の間にいる矢で狙いをつけている人物の顔がセニサ兄弟に似ている?寝台車へ向かう途中、列車の細い通路でコルソは、バルカンの講義室で見たスニーカーの女性に会った。コルソは名前を尋ねるが、彼女は答えず、逆にコルソに名前を訊いた。彼女のことをバルカンの手下だと思っているコルソは、隠し立てすることなく名前を言った。コルソ corso というのは、イタリア語で"走る"という意味(正確には、「走る」「経過する」「旅する」という意味の動詞 correre <コレッレ>の過去分詞)だそうだ。本の謎を探って旅をする主人公にピッタリの名前だ。

【ナインスゲート 第20段落】  列車がポルトガルのシントラ Sintra, Portugal (だと思う。)の駅に到着した。中世の宮殿や教会が多く残るシントラの街もその歴史的中心地区が世界遺産に認定されている。列車から降りたのはコルソ一人。彼は本のコピーを持つ、ヴィクター・ファルガス Victor Fargas (ジャック・テイラー)の館を訪れた。ファルガスは斜陽貴族なのだろう、庭は荒れ放題だし、屋敷の中も家具はほとんどなくなっていた。老人は自分で弾くヴァイオンリンの音を頼りに、一人寂しく暮らしているようだ。

【ナインスゲート 第21段落】  嘗ては 5000 冊あったと言うファルガス・コレクションの稀覯本も、今は 834 冊。本棚にではなく床に並べられた本の中から、ファルガスは例の本を取ってコルソに見せた。バルカンの本の後ろには傷があるだけで、保存状態や印字の欠けた所まで全くソックリの2冊。しかし、コルソは、版画に違いがあることに気付いた。ファルガスの本にもLCFのサインの入った版画が3枚あった。しかも、バルカンの本とは違う絵にそのサインがある。それらの版画を見比べたコルソは、それぞれに違いを見つけた。ファルガスの本では、犬を連れた老人が鍵を持っている版画で、老人は左手に鍵を持っている。迷路が描かれた版画では、ゴールの門が開かれている。男が逆さに吊るされた版画では、左足にロープが巻かれている。

【ナインスゲート 第22段落】  ファルガスの屋敷の門を出たところで、コルソはテルファー邸の庭にいたリアナのボディガード Liana's Bodyguard の乗った黒いBMWに襲われた。車から例の黒人の男が出てきたが、スニーカーの女の子が乗っているバイクがやってきたせいで、男は再び車に乗って走り去ってしまった。女の子もそのまま車が向かった方向にバイクで行ってしまったが、コルソはホテル Hotel Central (シントラの二つ星ホテル)のロビーで彼女に出会った。その時、バルカンからコルソに電話がかかってくる。コルソはバルカンに本について分かったことを伝えた。話を聞いて、バルカンはファルガスの本を手に入れて欲しいとコルソに頼んだ。しかし、ファルガスは死んでもその本を売るつもりはない。コルソからそのことを聞いたバルカンは「そうか。」とだけ言って電話を切った。

【ナインスゲート 第23段落】  コルソはドアをノックする音で翌朝早くに起こされた。ドアを叩いていたのは、同じホテルに泊まるスニーカーの女性だ。彼女はこれからファルガスに会いに行くと言った。有無を言わせない彼女の態度に、コルソはついて行くしかない。彼女のバイクの後部座席に乗って再びファルガス邸を訪れると、ファルガスは庭の人工池で溺れて死んでいた。コルソはファルガスの本を取りに行こうとしたが、屋敷のドアに鍵が掛かっている。するとスニーカーの女性が身軽に樋を上がって中へと侵入し、鍵を開けてくれた。しかし、本は絵の違う版画のページだけ切り取られ、暖炉の中で半分燃やされていた。コルソは彼女と一緒に飛行機でパリ Paris へと向かった。

【ナインスゲート 第24段落】  飛行場でスニーカーの女性を見失ったコルソは、よく利用しているパリの4つ星ホテル The K and K Hotel Cayre (だと思う)に一人でチェックインした。パリには「影の王国への九つの扉」の3つ目のコピーを持つケスラー男爵夫人 Baroness Kessler (バーバラ・ジェフォード)がいる。コルソはケスラー財団のある建物を訪ねた。男のような厳つい女性の秘書に通され、コルソは上品な老婦人である男爵夫人に会った。聡明で歯に衣着せぬ物言いの男爵夫人は、電動車椅子に座り、右腕がない。 15 歳のときに悪魔を見たという彼女は、悪魔の存在を信じている。もしかしたら 15 歳のときに今のような体になってしまう原因となった事故にあったのかな?「影の王国への九つの扉」を研究し尽くし、トルキアに関する著書もある彼女は、自分の本が本物だと自信を持っているようだ。そんな彼女は色々とコルソに教えてくれた。

【ナインスゲート 第25段落】  男爵夫人によると、プラハ Prague 滞在中にデロメラニコンを手に入れたトルキアは、その悪魔の著作を彼なりに書き直した。それが「影の王国への九つの扉」だ。彼の死後、その記憶と秘密を保持するために秘密結社"銀のヘビ"が作られた。その秘密結社は何世紀にも渡って存在してきたが、今では秘密結社のお陰で人生の成功を得たと思っている暇なお金持ちや有名人たちが肉欲に耽るための社交クラブのようなものになっている。それでも、毎年トルキアの命日に行われるその結社の集会では、「影の王国への九つの扉」が朗読されるそうだ。読まれている本は、嘗てはこの結社に属していたという男爵夫人のものではなく、リアナ・テルファーのものだ。

【ナインスゲート 第26段落】  フランスの貧乏貴族、サンマルタン家の出身であるリアナは、財産目当てに裕福なアメリカ人、テルファー氏と結婚し、夫のドルで城を修復し、本を買った。もしテルファー氏が妻の集会での行いを知ったら自殺すると話す男爵夫人に、コルソは本当にそうなったことを教えた。すると男爵夫人の態度は一変した。コルソの雇い主がバルカンであることに気付いた男爵夫人は、彼にすぐに出て行くように言った。男爵夫人とバルカンはかなり仲が悪いようだ。

【ナインスゲート 第27段落】  コルソが外に出ると、リアナのボディガードが外で待っていた。コルソが歩くと、反対側の歩道にいるその男も歩く。身の危険を感じたコルソは、すぐに近くのカフェに入った。外に男の気配がなくなるまで、カフェにいるつもりのコルソだが、辺りが暗くなると、店の明かりで窓が反射して外の様子が窺えない。思い切って店を出たコルソを目がけて車が猛スピードで走って来た。コルソは急いで細い階段を下り、セーヌ川 la seine の岸辺に行くが、その黒人の男に見つかり、襲われる。そこへ階段からフワーッと飛んで現れたスニーカーの女性。やけに強い彼女に、コルソは助けられる。

【ナインスゲート 第28段落】  コルソと黒人の男が殴り合っている時、弾みで顔にパンチを食らったため、鼻血が出てきたスニーカーの女性を介抱するため、コルソは彼女を部屋に入れた。ベッドの上に座り、頭の後ろをビニール袋に入れた氷で冷やす彼女に向き合ったコルソ。彼女の目は、人間とは違う別の生き物のような光を帯びている。彼女は自分の鼻血をコルソの額と鼻筋に塗った。コルソは彼女にこの「影の王国への九つの扉」を巡る一連の出来事の中で彼女の役割は何なのか尋ねた。ちょうどその時、部屋の電話が鳴った。バルカンからの電話を知らせるホテルのフロントからだ。

【ナインスゲート 第29段落】  コルソはロビーの公衆電話にバルカンからの電話を繋いでもらった。コルソは自分の命が狙われたこと、ファルガスが殺されたこと、ケスラー男爵夫人に追い出されたこと等をバルカンに伝えた。男爵夫人には秘書がいるので再び訪ねるのは無理だと言うコルソに、バルカンは昼休みに彼女を訪れるように伝えてすぐに電話を切った。コルソが部屋に戻ると、スニーカーの女性は姿を消していた。コルソは危険負担を考えて、本をホテルの冷蔵庫の裏に隠した。

【ナインスゲート 第30段落】  昼休み。秘書が食事をしに建物を出た。コルソはインターフォンに出た男爵夫人に、いい物を持って来たと話して、彼女の気を引き、中に入れてもらう。コルソはホテルのフロントでコピーしたバルカンの本の版画を見せ、ファルガスの本との違いを話した。それぞれの本には3枚の他とは違う絵があり、それらを合わせると全体で9枚の絵になる。バルカン、ファルガス、ケスラーの3冊の本はどれも本物で、それぞれに秘密が隠されたのだという、コルソの新しい説を聞いた男爵夫人は、コルソに自分の本を調べる許可を与えた。

【ナインスゲート 第31段落】  コルソが書庫でケスラー男爵夫人の本を開くと、中世の城の後ろに日の光が当たっている写真の葉書が一枚出てきた。その葉書には、「悪いね。僕が先に見た。」というバルカンからのメッセージがある。気になったコルソはその葉書を机の上に置き、本の調査を続けた。男爵夫人の本では、馬に乗ってお城に向かっていく、指を唇に当てて「静かに。」というジェスチャーをしている鎧の騎士の版画、チェスをする2人の男の版画、後ろから斧で首を切られようとしている男の版画にLCFのサインが認められた。斧で首を切られようとしている男を良く見ると、コルソと同じような髭が生えている。自分の顎鬚を触るコルソ。

【ナインスゲート 第32段落】  背後から狙われていることに気付かないコルソは、何者かに後ろから思い切り頭を殴られた。コルソが気がつくと、男爵夫人が殺されており、彼女の部屋からは炎が上がっていた。コルソは急いで机上の自分のものをカバンに入れ、書庫を出た。燃える男爵夫人の机にある「九つの扉」の本を取ろうとするが、熱くて取れない。コルソは階段を上がってくる秘書を突き飛ばして、外へ出た。

【ナインスゲート 第33段落】  ホテルの部屋に戻り、隠しておいたバルカンの本が盗まれたことに気付いたコルソは、至急フロントに行き、誰か部屋に入ったかと尋ねた。フロント係の男はコルソの妻が入ったと告げた。ちょうどその時、バルカンから電話がかかり、彼に本がなくなったことが知れてしまった。バルカンはコルソを脅して電話を切った。コルソはそこへ現れたスニーカーの女性を疑ったが、フロント係から彼女が妻を装ったのではないと聞き、犯人はリアナ・テルファーだとピンと来る。コルソはリッツ Hotel Ritz Paris に泊まっているバルカンにファックスを流し、犯人の名を教えた。以前、顔馴染のホテルマンにリアナ・テルファーとその連れの泊まっているホテルを探してもらっていたコルソ。彼らの宿泊ホテルがホテル・プラザ・アテネ Hotel Plaza Athenee Paris だと知り、コルソはスニーカーの女性と一緒に、高級ブティック街のモンテーニュ通り Avenue Montaigne にある赤いひさしがトレードマークの5つ星ホテルへと向かった。

【ナインスゲート 第34段落】  ホテルを発ったリアナと黒人の男が乗った車を追う為、タクシーに乗ろうと思ったコルソだが、パリのタクシーは中々捕まらない。すると、スニーカーの女性が真っ赤なランボルギーニ Lamborghini (だと思う。)に乗って来た。ホテルの客の車をうまく盗ってきたみたい。コルソは彼女が運転するカッコいいオープン・カーに乗り込んだ。途中で彼らを見失ったが、なんとかサンマルタンにあるリアナの城へと辿り着いた。今日が秘密結社の集会のあるトルキアの命日らしく、城には美しく炎が燈されている。

【ナインスゲート 第35段落】  城に侵入したコルソとスニーカーの女性は、リアナの部屋を見つけ、本を奪い返した。ところが、金髪の黒人の男が部屋へやって来たのに気を取られた隙に、リアナが銃を取り、形勢は逆転。リアナは下にある部屋で二人を殺すように黒人の男に指示した。コルソは背中に銃を向けられながら、階段を下りて行くときに、不意をついて、黒人の男を階段から突き落とすのに成功。男を石(?)で殴って殺害する。そんなコルソを見て、スニーカーの女性は" I didn't know you had it in you. (素質があったのね。)"と微笑んだ。

【ナインスゲート 第36段落】  黒人の男が着ていた魔女の衣装を着て、集会にもぐりこんだコルソ。壇上ではリアナが「九つの扉」を読み上げ、集まった信者たちがそれを復唱している。そこへバルカンが現れ、リアナをペテン師だと糾弾した。怒ってバルカンに飛び掛ったリアナだが、バルカンに首を絞められ殺される。コルソはリアナを助けようとしたが、スニーカーの女性に止められる。パニックになり、慌てて城を出て行く信者たち。任務は終えたのだが、コルソもすでに本の謎に魅了されていた。コルソは、本を奪って意気揚揚とレンジローバー Range Rover に乗って行ったバルカンの後を追う。しかし、相手はどこでも行けるオフロード車。コルソの乗った乗用車は川の真ん中で止まってしまった。

【ナインスゲート 第37段落】  食堂で朝食をとるコルソは、ケスラー男爵夫人の本に挟んでいたバルカンからの葉書を持っていたことに気付く。そこの食堂の人に葉書の写真の城がどこにあるのか教えてもらったコルソは、ヒッチハイクで夕方近くにその城に辿り着いた。中世の要塞のような城の前には、すでにバルカンのレンジローバーが駐車してある。コルソは城の中へと入って行った。 ・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【ナインスゲート 第38段落】  バルカンは集めたLCFの9枚の版画を城の中で並べ、これから儀式を行おうとしていた。コルソは版画を奪おうと、バルカンを銃で脅そうとしたが、もみ合いになり、腐った床の木の間に入れ込まれ、動けなくなってしまう。バルカンはコルソを殺さず、自分が不死身の悪魔となるところを見届けさせようとした。悪魔に祈りを捧げ、床に撒いた油に火を放つバルカン。そして終には自分の体に油を掛けた。火がメラメラとバルカンの体に燃え移った。最初は平気な素振りのバルカンだったが、やっぱり熱さに耐え切れず悶え苦しむ。その間に体の自由が利くようになったコルソは、机の上の9枚の版画を奪い、叫び声を挙げているバルカンを銃で撃った。

【ナインスゲート 第39段落】  城の外へ出てきたコルソ。城の窓からは火が噴出している。バルカンのレンジローバーに乗ったコルソが一服吸おうとした煙草を、スニーカーの女性がそっと奪った。驚くコルソ。しかし、不思議に怪しい目をした彼女に見つめられたコルソは、燃え盛る城を背景に彼女と結ばれた。このときのエマニュエル・セニエは本当に迫力があって怖い。

【ナインスゲート 第40段落】  翌朝、レンジローバーを運転するコルソの隣の助手席にはスニーカーの女性。彼女によると、バルカンが失敗したのは、最後の版画が偽物だったから。コルソが彼女に本物の版画の在りかを尋ねると、ちょうど車にガソリンを入れなくてはならなくなってしまった。ガソリンを入れ、料金を払ったコルソが車に戻ると、女性の姿はなく、ワイパーに紙が挟まっていた。その紙は7つ頭の竜の上に乗った裸の女性の版画で、赤い文字で"セニサ兄弟"と書かれていた。本物はセニサ兄弟の所にあるのだ。コルソはスペインのトレドへ向かった。

【ナインスゲート 第41段落】  セニサ兄弟の店は売られてしまったのだろうか、それとも元々なかったのだろうか?コルソがセニサ兄弟の製本屋を訪ねると、中には何もなく、2人の男 1st & 2nd Workmen (彼らもセニサ兄弟を演じたホセ・ロペス・ロデーロ)が店内を片付けていた。2人が棚をゆっくりと倒すと、その上から紙がヒラヒラと落ちてきた。コルソがその紙を拾うと、それは本物の最後の版画だった。スニーカーの女性に似ている裸の女性が7つ頭の竜に乗り、その後ろに、光り輝くお城がある。九つ目の扉は、コルソに対して開かれた。

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【映画『 ナインスゲート 』の感想】
 映画に散りばめられた謎解きや、オカルトの中にもユーモアがあって、私にとっては面白い映画だった。スニーカーの女性は魔女、セニサ兄弟はルシファーとトルキアなのかもと思った。それにしても登場した二人の魔性の女が怖かった。演じる女優は2人とも監督の奥さん。エマニュエル・セニエは、ポランスキー監督と、レナ・オリンは、ラッセ・ハルストレム Lasse Hallstrom 監督(『 サイダーハウス・ルール (1999) THE CIDER HOUSE RULES 』『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』等を監督)と結婚している。エマニュエル・セニエは夫が監督しているからか、非情に怖い美人顔なのに、可愛らしく映っている時もあった。一方、レナ・オリンは首を絞められたり、蹴飛ばされたり、結構イヤな役?夫の作品『ショコラ』の時は、いい役だったのにな。

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【映画『 ナインスゲート 』の 9 枚の版画】
 参考までに、版画の正しい順と意味(バルカンの台詞からだから、もしかしたら嘘かも)と誰の本にあったLCFの版画なのか、そして版画とストーリーとの関わりをまとめてみると…。尚ストーリーとの関わりは私の勝手な想像なので嘘かもしれません。
(版画)指を唇に当て、「静かに。」というジェスチャーをしている鎧の騎士が馬に乗ってお城に向かって行く。
(意味)沈黙の旅をする。
(本)ケスラー男爵夫人。
(ストーリー)コルソが依頼人の名を告げず、本の調査を進めていく。
(版画)迷路。
(意味)長い遠回りの道を歩む。
(本)ファルガス。
(ストーリー)アメリカからヨーロッパまでの長い距離。
(版画)橋を渡ろうとしている旅人が空の雲の間にいる人物から矢で狙われている。
(意味)矢の如き不運に耐える。セニサ兄弟は警告だと言っていた。
(本)バルカン。
(ストーリー)初めてコルソがセニサ兄弟の店を訪れた帰りに、足場が崩れてきた。
(版画)足を4のような形にして、男が逆さに吊るされている。
(意味)絞首刑も火刑も恐れない。
(本)ファルガス。
(ストーリー)バーニー殺害。
(版画)2人の男がチェスをしている。
(意味)ゲームを楽しむ。
(本)ケスラー男爵夫人。
(ストーリー)コルソが本に興味を持ってくる。「9つの扉」の真の力を知りたかったのは、コルソとバルカンの2人。リアナはお金目当てに、本を利用していただけ。
(版画)?
(意味)金を惜しまず勝利する。
(本)バルカン。
(ストーリー)?
(版画)男が後ろから斧で首を切られようとしている。
(意味)運命を笑う。
(本)ケスラー男爵夫人。
(ストーリー)コルソがケスラー男爵夫人の書庫で頭を後ろから殴られる。
(版画)犬を連れた老人が扉の前で鍵を持っている。
(意味)鍵を得る。
(本)ファルガス。
(ストーリー)最後の版画の正しいものを得る。
(版画)7つ頭の竜に乗った裸の女性の後ろには、光り輝くお城。
(意味)その鍵で9つ目の扉を開ける。
(本)バルカンの本にあったのは偽物で、お城からは火が噴出していた。本物はセニサ兄弟の店にあった。
(ストーリー)偽物の版画の方は、コルソとスニーカーの女性のH。本物の版画の方は、コルソが光り輝く城の中へと入って行くラストシーン。

 6番目の版画の絵は映画に出てきたかな?城でバルカンが机に9枚の版画を並べた時に出てくるけど、どんな絵かハッキリ分からなかった。それに、LCFの絵は、コルソのノートでは、3、8、9番目がバルカンで、2、4、6番目がファルガスとなっているが、8番目の鍵を持つ老人の版画は、ストーリーの中では確かにファルガスの本にあった。6番目の絵が謎なのは、製作者が作ったこの映画の謎なのかな?原作本を読んだら、その辺がわかる?

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず14665文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      ナイルスベーシックス -プラザアテネ・パリ-
      http://www.a-nb.com/hotel/hotelsite/plazaathena/index.html
      奈良市ホームページ
       http://www.city.nara.nara.jp/index.htm
      大村市公式ホームページ
       http://www.city.omura.nagasaki.jp/
■映画『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』の更新記録
2003/05/20新規: ファイル作成
2004/07/11更新: ◆テキスト一部とリンクおよびファイル書式
2005/03/09更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/12/16更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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