眺めのいい部屋 | |
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映画の森てんこ森■映画レヴュー | |
眺めのいい部屋 (1986) | |
A ROOM WITH A VIEW | |
眺めのいい部屋 |
【『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A
VIEW 』の解説】 映画『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A VIEW 』を紹介します。映画『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A VIEW 』は、1987 年アカデミー賞3部門など、数々の賞に輝くジェームズ・アイヴォリー監督(『 ル・ディヴォース/パリに恋して (2003) LE DIVORCE 』等)の名作。原作はイギリス人作家E・M・フォスター。映像、衣裳、ストーリー、キャストなど、何もかもが素晴らしい私の大好きな作品。 『 眺めのいい部屋 』のストーリーは、20 世紀初頭、イギリスの貴族の娘ルーシー(ヘレナ・ボナム=カーター)は、付添い人のシャーロット(マギー・スミス:『 ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK 』『 ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密 (2002) DIVINE SECRETS OF THE YA-YA SISTERHOOD 』等)を伴って、イタリア・フィレンツェを旅行する。そこで、無口で静かなイギリス人青年ジョージ(ジュリアン・サンズ)と出会い、新しい自分を発見していく…。 映画『 眺めのいい部屋 』での当時 20 歳のヘレナ・ボナム=カーターは若くて可愛い。ジュリアン・サンズ、ダニエル・デイ=ルイス(『 ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK 』等)、ルパート・グレイヴスのカッコいいイギリス人俳優からも目が離せない。 この映画を観終わった後は、キリ・テ・カナワが歌うプッチーニのアリア「私のお父さん」「ドレッタのすばらしい夢」が頭から離れなくなる。学生だった私は 映画『 眺めのいい部屋 』でイタリア・フィレンツェにロマンスと夢を感じ、フィレンツェに住みたくなった。 |
■映画『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH
A VIEW 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)※ご注意:『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A
VIEW 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 眺めのいい部屋 』の俳優 ヘレナ・ボナム=カーターとジュディ・デンチ ■映画『 眺めのいい部屋 』の感想(ネタばれご注意) >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え) |
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●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 | |
■『 眺めのいい部屋 』のデータ 上映時間 114分 製作国 イギリス 公開情報 シネマテン 初公開年月 1987/07 ジャンル ドラマ/ロマンス 《米国コピーTagline》 |
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【『 眺めのいい部屋 』のスタッフとキャスト】 | |
監督: ジェームズ・アイヴォリー James Ivory
製作: イスマイル・マーチャント Ismail Merchant 原作: E・M・フォスター E. M. Forster 脚本: ルース・プラワー・ジャブヴァーラ Ruth Prawer Jhabvala 撮影: トニー・ピアース=ロバーツ Tony Pierce-Roberts 音楽: リチャード・ロビンズ Richard Robbins 出演: ヘレナ・ボナム=カーター Helena Bonham Carter ルーシー・ハニチャーチ デンホルム・エリオット Denholm Elliott エマソン氏 マギー・スミス Maggie Smith シャーロット・バートレット ジュリアン・サンズ Julian Sands ジョージ・エマソン ジュディ・デンチ Judi Dench エレノア・ラビッシュ ダニエル・デイ=ルイス Daniel Day-Lewis セシル・ヴァイス サイモン・キャロウ Simon Callow ビープ牧師 ローズマリー・リーチ Rosemary Leach ハニチャーチ夫人 |
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◆俳優について ヘレナ・ボナム=カーター Helena Bonham Carter は、 1966/05/26 イギリス/ロンドン出身。今年で満 37 歳。『 レディ・ジェーン/愛と運命のふたり<未> (1985) LADY JANE 』で初主演をし、『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A VIEW 』 で国際的な人気を得た。出演作は、『 PLANET OF THE APES 猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES 』『 ノボケイン 局部麻酔の罠 (2001) NOVOCAINE 』『 ファイト・クラブ (1999) FIGHT CLUB 』『 鳩の翼 (1997) THE WINGS OF THE DOVE 』『 フランケンシュタイン (1994) FRANKENSTEIN / MARY SHELLEY'S FRANKENSTEIN 』『 ラ・マスケラ (1988) LA MASCHERA 』『 ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH 』『 チャーリー・アンド・チョコレート・ファクトリー (原題) (2005) CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY 』など、多数ある。 又、ジュディ・デンチ Judi Dench は、イギリス/ヨーク出身の 1934/12/09 生まれ。今年数えで 70 歳。23 歳で演劇デビューしてからイギリス演劇界で不動の地位を保つ実力者。『 ハンドフル・オブ・ダスト (1988) A HANDFUL OF DUST 』で英国アカデミーの助演賞を受賞。有名な「007」シリーズでは『 007/ゴールデンアイ (1995) GOLDENEYE 』『 007/トゥモロー・ネバー・ダイ (1997) TOMORROW NEVER DIES 』『 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ (1999) THE WORLD IS NOT ENOUGH 』『 007/ダイ・アナザー・デイ (2002) DIE ANOTHER DAY 』で上司“M”で映画に幅と厚みをつけ、彼女のこの映画における存在は欠かせないほどだ。『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』でアカデミー助演賞を受賞。その他の出演作に、『 シッピング・ニュース (2001) THE SHIPPING NEWS 』『 アイリス (2001) IRIS 』『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』『 ムッソリーニとお茶を (1998) TEA WITH MUSSOLINI 』『 ヘンリー五世 (1989) HENRY V 』や、本作『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH A VIEW 』『 ホーム・オン・ザ・レンジ (原題) (2004) HOME ON THE RANGE 』『 リディック (2004) THE CHRONICLES OF RIDDICK 』など、数多くある。 |
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<もっと詳しく> | |
ネタばれ御注意! このレヴューは「テキストによる映画の再現」を目指して作文しています。よって、ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。 |
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■映画『 眺めのいい部屋 (1986) A ROOM WITH
A VIEW 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー 【眺めのいい部屋 第01段落】 イタリアはフィレンツェにあるペンショーネ「ベルトリーニ」。イギリスの貴族の娘ルーシー(ヘレナ・ボナム=カーター:『 ラ・マスケラ (1988) LA MASCHERA 』『 PLANET OF THE APES 猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES 』『 ノボケイン 局部麻酔の罠 (2001) NOVOCAINE 』『 ビッグ・フィッシュ (2003) BIG FISH 』『 チャーリー・アンド・チョコレート・ファクトリー (原題) (2005) CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY 』等)とその付添い人の中年女性シャーロット(マギー・スミス:『 ハリー・ポッターと賢者の石 (2001) HARRY POTTER AND THE SORCERER'S STONE / HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE 』『 ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK 』『 ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002) HARRY POTTER AND THE CHAMBER OF SECRETS 』『 ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密 (2002) DIVINE SECRETS OF THE YA-YA SISTERHOOD 』『 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (2004) HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN 』等)は、部屋からの眺めに愕然とする。宿の女将との約束と違って、部屋からは景色が何も見えない。 【眺めのいい部屋 第02段落】 食堂に集うイギリス人旅行者たち。女流作家のミス・ラビッシュ(ジュディ・デンチ:『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』『 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ (1999) THE WORLD IS NOT ENOUGH 』『 ショコラ (2000) CHOCOLAT 』『 アイリス (2001) IRIS 』『 007/ダイ・アナザー・デイ (2002) DIE ANOTHER DAY 』『 ホーム・オン・ザ・レンジ (原題) (2004) HOME ON THE RANGE 』『 リディック (2004) THE CHRONICLES OF RIDDICK 』等)、アレン老姉妹、エマソン父子などが食事をしながら語り合う。部屋のことを話しているルーシーとシャーロットに、エマソン氏(デンホルム・エリオット)が自分達の眺めのいい部屋と交換しようと申し出る。しかし、彼の態度を無礼だと考えたシャーロットはルーシーを連れて席を立つ。食堂を出てからも言い争っていたシャーロットとルーシーは、偶然同じ宿に泊まっていた、今度ルーシーの村に赴任してくるビープ牧師(サイモン・キャロウ)と出会う。彼がエマソン氏との間に立って部屋のことを処理してくれたお陰で、ルーシー達はいい部屋を手に入れることができた。しかし、シャーロットはルーシーとエマソン氏の息子のジョージ(ジュリアン・サンズ)との間に何かあってはと、ピリピリしている。 【眺めのいい部屋 第03段落】 朝、目覚めると窓からドゥオモの美しい景色が見える。もうすでに身なりを整えたシャーロットが起こしにやって来た。今日、彼女はミス・ラビッシュとフィレンツェの街を散策するらしい。ペンショーネのピアノでルーシーが情熱的にベートーベンを演奏するのを聞いていたビープ牧師は、彼女に話し掛ける。「ピアノを弾く情熱を生に向けるなら、あなたは素晴らしい人生を送れるでしょう。」ベートーベンを弾くと気持ちが高ぶると言うルーシーは、一人でフィレンツェの街へと出て行く。 【眺めのいい部屋 第04段落】 ルーシーはサンタ・クローチェ教会でエマソン父子に出会う。いつも宇宙のことなど考えて暗く沈んでいる息子ジョージをエマソン氏は心配していて、<何故>という疑問符には、< yes >の答えがあることをジョージに分からせて欲しいとルーシーに頼む。イギリス的分別で雁字搦めのルーシーは、適当な言葉でその場を取り繕って去ろうとする。そんな彼女にエマソン氏は「かわいそうな娘。」と呟く。 【眺めのいい部屋 第05段落】 ミス・ラビッシュの方針で、旅行案内書を見ずに彼女と一緒に街を歩くシャーロット。ミス・ラビッシュは、イタリアを旅して変わっていく若いイギリスの娘というテーマで、ルーシーを小説の主人公にしようと考えているようだ。 【眺めのいい部屋 第06段落】 広場に出てきたルーシーは、血気盛んなイタリア男達のケンカを目の当たりにする。溢れる血を見て気絶し、倒れそうになったルーシーをジョージが抱きとめ、広場の端に連れて行く。ジョージを警戒するルーシーは、倒れた時に落としてしまった写真を彼に取りに行かせている間に、こっそり帰ろうとするが、見つかってしまい、一緒に帰ることになる。二人はアルノ川を眺める。ジョージに礼を言い今日のことは黙っておいてくれるように頼むルーシーに、彼は今日は二人の間に何かが起こった素晴らしい日だと答える。 【眺めのいい部屋 第07段落】 イタリア人を御者に、ミス・ラビッシュ、イタリアに住んでいるイーガー牧師、ビープ牧師、エマソン父子、シャーロットと一緒に、ルーシーは馬車で遠出をする。広がるイタリアの田園風景。ジョージは木に登り、理想を叫ぶ。ルーシーはシャーロットとミス・ラビッシュと一緒にいるが、二人の淑女の会話に自分は邪魔であることに気付き、一人で丘を歩く。休んでいる御者にビープ牧師はどこにいるかと尋ねるが、言葉の伝わらない彼は、ルーシーをジョージの許へ連れて行く。ルーシーの姿に気付いたジョージは、彼女に歩み寄り、思い切りキスをする。ルーシーを探しにシャーロットがやって来たために、二人は離れる。シャーロットはルーシーを急いで馬車に乗せ、連れて帰る。ジョージは雨の振る中、喜びに胸を躍らせて走って行く。 【眺めのいい部屋 第08段落】 今日の出来事は秘密にし、シャーロットはジョージに自分から話を付けておくと言う。そして宿の残りの予約を取り消し、二人はイタリアを去る。 【眺めのいい部屋 第09段落】 イギリスに戻ったルーシーは、教養を振りかざす、お堅い男であるセシル(ダニエル・デイ=ルイス)と婚約する。婚約披露会を抜け出した二人は、池の傍でキスをするが、ルーシーはセシルのぎこちないキスに、イタリアのジョージとの出来事を思い出す。 【眺めのいい部屋 第10段落】 ロンドンのセシルの家で、シューベルトを披露するルーシー。彼女のピアノに、ベートーベンでなくシューベルトを選んでよかったと、セシルも彼の母親も大満足だ。 【眺めのいい部屋 第11段落】 ルーシーはビープ牧師を介して、村のハリー卿の借家をアレン老姉妹に紹介していたが、セシルの取り計らいで、彼が美術館で会ったというイタリア帰りの父子にその借家は渡ってしまった。なんとその父子とはエマソン父子である。動揺するルーシーは、顔を潰されたとセシルに怒る。 【眺めのいい部屋 第12段落】 エマソン父子が越してきた。ジョージは明るく気さくなルーシーの弟フレディ(ルパート・グレイヴス)とすぐに仲良くなる。 【眺めのいい部屋 第13段落】 家のボイラーが壊れたシャーロットを不憫に思ったハニチャーチ夫人(ローズマリー・リーチ)は、彼女を家に招待する。間が悪いと言うかどこか神経をイラつかせるところのあるシャーロットの滞在に、ルーシーは不満顔だ。エマソン父子がこの村で暮らしていることを知ったシャーロットは、ルーシーに同情するが、そんな態度にもルーシーはまたイライラするのだった。 【眺めのいい部屋 第14段落】 フレディに誘われ、ハニチャーチ邸にテニスをしに来たジョージ。フレディの友人とルーシーを交えて、ダブルスの試合を行う。その横で、セシルはミス・ラビッシュの「バルコニーの下で」という本を朗読する。休憩でルーシーがセシルの傍の芝生に座ると、ジョージはルーシーの向かいに横になる。ミス・ラビッシュの文章を酷評するセシルとルーシー。セシルは2章がとくに酷いと、読んで聞かせる。それは、ルーシーとジョージのイタリアでの出来事が書き表されていた。怒った様にその場を離れて家に向かってくルーシーの後を追うジョージは、もう一度彼女を抱き寄せキスをする。 【眺めのいい部屋 第15段落】 家の中に戻ったルーシーは、ミス・ラビッシュに話したとシャーロットを責め、今度は自分でジョージに話をつけると、シャーロットを立ち会わせ、彼を部屋に呼ぶ。セシルと結婚すると言うルーシーに、ジョージはそれは間違っていると止めるが、ルーシーは聞く耳をもたない。 【眺めのいい部屋 第16段落】 ルーシーはセシルの人を見下したような評論家ぶった態度に我慢ならなくなっていた。彼との婚約も解消する。 【眺めのいい部屋 第17段落】 自分で自分がどうしたらいいのか分からなくなったルーシーは、ギリシャへ旅立つというアレン老姉妹について自分も旅行することを考える。婚約を解消した娘を慮って、ハニチャーチ夫人は彼女に同意するが、貴族の娘なのに将来はロンドンで働いて暮らすと言うルーシーに、まるでシャーロットのようになってしまったと嘆く。 【眺めのいい部屋 第18段落】 牧師館でシャーロットはエマソン氏と偶然に出会う。彼はルーシーの結婚を悲しむジョージのために、また引っ越すらしい。本当はルーシーとジョージの幸せを願っているシャーロットは、エマソン氏に婚約の解消を教える。自分を迎えに牧師館にやって来たルーシーを、エマソン氏のところに残して、シャーロットは外に出る。 ・・・ ◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say ! 【眺めのいい部屋 第19段落】 ルーシーはギリシャへと旅立つとエマソン氏に伝える。本当はジョージを愛しているのに素直になれないルーシーを見て、自分のこともわかっていないのに、どうして自分を信じられるんだと、エマソン氏はルーシーに言う。その言葉にハッとしたルーシー。待ちかねて出発した母とシャーロットの乗る馬車を追いかけ、二人に久しぶりの笑顔を見せる。 【眺めのいい部屋 第20段落】 シャーロットはベッドでフィレンツェから届いたルーシーの手紙を読んでいる。ペンショーネはかつてと変わりない。あの時のルーシーとシャーロットのような二人組みの女性もいる。部屋の眺めが悪いと不満をもらすその若い娘に、ジョージはルーシーの手を取り、自分達はいい眺めを持っていると嬉しそうに伝える。ルーシーはあのペンショーネの眺めのいい部屋でジョージと一緒に過ごすのだった。 【映画『 眺めのいい部屋 』の感想】 【映画『 眺めのいい部屋 』の感想 第01段落】 中学生の時に、友人達と一緒にこの映画のビデオを見た。美しい映像にロマンチックな物語と、少女だった私達はイタク感激した。成長がないのか、その感動は今も変わらない。行ったことないけれど、この映画を見てからフィレンツェは私の憬れの街である。 【映画『 眺めのいい部屋 』の感想 第02段落】 この映画は、肉体の喜びを肯定的に捉えていたイギリスの作家エドワード・モーガン・フォースター( 1879-1970 )の原作である。同じくアイヴォリー監督による彼の映画化作品には、「モーリス」( 1987 )「ハワーズ・エンド」( 1992 )がある。どれも美しい映画だけど、私は本作が一番気に入っている。 【映画『 眺めのいい部屋 』の感想 第03段落】 「眺めのいい部屋」という題は、ペンショーネでのフィレンツェの素晴らしい景色の見える部屋のことでもあるが、最終的にルーシーが手に入れることになった、開かれた考え方のことでもあると思う。どこか堅苦しいイギリスの慣習や社会的通念に縛られている貴族の娘が、感情豊かな国イタリアでの旅行を通して、自分の心の奥に潜んでいる情熱に気付くという他愛のない内容であるが、人間性を肯定した自己発見を、爽やかにロマンチックに描いており、観た後に心地よい。ジョージとセシル、イタリアとイギリス、ベートーベンとシューベルトといった対比が彼女の本質を表すのに効果的に使われていると思う。 【映画『 眺めのいい部屋 』の感想 第04段落】 シャーロットは若い頃ルーシーと同じような経験をしていたにちがいない。相手がジョージのような純粋な人でなかったのか、それとも自分がルーシーのような選択ができなかったのか、残念なことに皆から嘲笑されるような人物になってしまっている。シャーロットは、ルーシーがギリシャへ行ってしまっていたらなっていたであろう、彼女の未来予想図だったのだ。 以上。 <もっと詳しく>からスペースを含まず5219文字/文責:幸田幸 参考資料:IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com 「眺めのいい部屋」日本語版オフィシャルサイト |
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(■解説とネタばれ:2002/06/16アップ ◆俳優についてリンク更新:2003/08/31) ■テキストとリンク一部およびファイル書式更新:2004/07/11 |
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