女神が家(ウチ)にやってきた
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女神が家(ウチ)にやってきた (2003)
BRINGING DOWN THE HOUSE
 映画『 女神が家(ウチ)にやってきた (2003) BRINGING DOWN THE HOUSE 』をレヴュー紹介します。『 女神が家(ウチ)にやってきた (2003) BRINGING DOWN THE HOUSE 』は 2003/05/09 の時点で邦題が分からなかったので「ブリンギング・ダウン・ザ・ハウス」としておいたら『 女神が家(ウチ)にやってきた 』になったので慌ててタイトル変更をした。

 映画『 女神が家(ウチ)にやってきた BRINGING DOWN THE HOUSE 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の主なスタッフ
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』のスタッフとキャスト
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 女神が家(ウチ)にやってきた BRINGING DOWN THE HOUSE 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の結末
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の更新記録

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幸の鑑賞評価:7つ星 
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』のポスター、予告編および映画データ
女神が家(ウチ)にやってきた
女神が家(ウチ)にやってきた
Links:  Official Web Site
Trailers:  Quick Time3.9Mb
Quick Time8.2Mb
Quick Time20.1Mb
上映時間 Runtime: 1:45
製作国 Country: アメリカ USA
製作会社
Production Company:
Hyde Park Entertainment [us]
Touchstone Pictures [us]
全米配給会社 Distributer: Buena Vista Pictures [us]
Touchstone Pictures [us]
全米初公開
Release Date:
2003/03/07
日本初公開
R. D. in Japan:
2003/10/18 予定
日本公開情報 : ブエナ
ジャンル Genre: コメディ
Comedy
MPAA Rating 指定: Rated PG-13 for language, sexual humor and drug material.
日本語公式サイト
http://www.movies.co.jp/megami/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた BRINGING DOWN THE HOUSE 』の解説

 映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』はアダム・シャンクマン監督、スティーヴ・マーティンとクイーン・ラティファ主演のコメディ。
 『 女神が家(ウチ)にやってきた 』のストーリー...離婚している白人男性の税理士ピーター(スティーヴ・マーティン)が、インターネットのチャットで言わばブラインドデート。その相手は受刑者の黒人女性チャーリーン(クイーン・ラティファ)だとはつゆ知らず、寂しく暮らしていた彼は自宅に招いてしまう。想像と完全に違ったアフリカ系アメリカ人女性の彼女を追い返そうとするが、彼女の勢いに押されて携わっていくうちに、彼女の無実を暴き、偏見もなくなっていく。
 映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』では、人種差別という暗くなりがちな話題を、『 シカゴ (2002) CHICAGO: THE MUSICAL 』で大成功した貫禄のクイーン・ラティファが堂々と明るく演じ切る。後半はアクションも。

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■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた BRINGING DOWN THE HOUSE 』の主なスタッフ

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の監督のアダム・シャンクマンは
ブギーナイツ (1997) BOOGIE NIGHTS
ミッション・トゥ・マーズ (2000) MISSION TO MARS
ウォーク・トゥ・リメンバー (2002) A WALK TO REMEMBER 』、

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の製作のアショク・アムリトラジは
バンディッツ (2001) BANDITS
ムーンライト・マイル (2002) MOONLIGHT MILE 』、

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の製作のデヴィッド・ホバーマンは
交渉人 (1998) THE NEGOTIATOR 』、

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の編集のジェリー・グリーンバーグは
レナードの朝 (1990) AWAKENINGS
デュエット (2000) DUETS 』、

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の音楽のラロ・シフリンは
M:I−2 (2000) MISSION: IMPOSSIBLE 2 』シリーズ、

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の衣装のパメラ・ウィザーズは
愛しのローズマリー (2001) SHALLOW HAL 』、

○『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の撮影のジュリオ・マカットは
バリスティック (2002) BALLISTIC: ECKS VS. SEVER 』という豪華な顔ぶれ。
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【『 女神が家(ウチ)にやってきた 』のスタッフとキャスト】
監督: アダム・シャンクマン Adam Shankman (Directed by)
製作: アショク・アムリトラジ Ashok Amritraj (producer)
    デヴィッド・ホバーマン David Hoberman (associate producer)
    クッキー・カロセラ Cookie Carosella (producer)
    トッド・リーバーマン Todd Lieberman (co-producer)
製作総指揮: ジェーン・バーテルミ Jane Bartelme (executive producer)
    クイーン・ラティファ Queen Latifah (executive producer)
脚本: ジェイソン・フィラルディ Jason Filardi (written by)
撮影: ジュリオ・マカット Julio Macat (Cinematography by)
音楽: ラロ・シフリン Lalo Schifrin (Original Music by)
編集: ジェリー・グリーンバーグ Jerry Greenberg (Film Editing by)
衣装: パメラ・ウィザーズ Pamela Withers (Costume Design by)
 
出演: スティーヴ・マーティン Steve Martin ピーター・サンダーソン
    クイーン・ラティファ Queen Latifah チャーリーン・モートン
    ユージン・レヴィ Eugene Levy ハウイー・ロットマン
    ジョーン・プロウライト Joan Plowright アーネス夫人
    ジーン・スマート Jean Smart ケイト・サンダーソン
    キンバリー・J・ブラウン Kimberly J. Brown セーラ・サンダーソン
    アンガス・T・ジョーンズ Angus T. Jones ジョージー・サンダーソン
    ミッシー・パイル Missi Pyle アシュリー
    ベティ・ホワイト Betty White クライン夫人
    スティーヴ・ハリス Steve Harris ウィドー
    マイケル・ローゼンバウム Michael Rosenbaum トッド・ジェンドラー
    ジム・ヘイニー Jim Haynie エド・トビアス
    ランディ・オグルズビー Randy Oglesby FBI捜査官

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ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【女神が家(ウチ)にやってきた 第01段落】  インターネットのチャット。お互い顔もわからない。素性もでたらめかも。こういう危険性につい目を塞いで夢に浸る孤独な人達。この映画の出来事は、全てここから始まる。・・・

【女神が家(ウチ)にやってきた 第02段落】  ピーター・サンダーソン(スティーヴ・マーティン:
ノボケイン 局部麻酔の罠 (2001) NOVOCAINE
ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション (2003) LOONEY TUNES: BACK IN ACTION
12人のパパ (2003) CHEAPER BY THE DOZEN 』等に出演)は、米国の典型的な中流階級のWASP(ワスプ)の中年男性。<WASP〔 White Anglo-Saxon Protestant 〕アングロ-サクソン系白人で、かつプロテスタントであること。アメリカ社会の主流を構成する典型とされた。(大辞林国語辞典より)> ロサンゼルス Los Angeles, California の明るく美しく整った住宅街の瀟洒な家に住んでいる。職業は税理士。妻とは離婚しており、二人の子供とは定期的に会っているが、普段は広い屋敷に独り住い。妻を愛していないわけではないのだが、どうして妻に愛想をつかれて別れることになったか分かっていない。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第03段落】  そんな彼が今ハマッているのはインターネットのチャットだ。キーボードを微笑みながら叩いて相手の女性とチャットにいそしむピーター。相手の女性は 31 歳、 5'6" (1 foot = 30.48 cm 換算で約 168 cm )、悩殺的スタイルで、長く流れるような髪の毛をした頭のよい法廷弁護士、ハンドルネームは" Lawyer-Girl (女性弁護士)"という。メールで写真まで送付してくると、ブロンドで青い目の本当に大した美人だ。本当の名前を訊くと、"チャーリーン"だと教えてくれた。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第04段落】  ピーターは、そんな美女に合わせて涙ぐましい少し架空の返事をキーボードに打ち込む。年齢は五十は過ぎているだろうに、" 少し年上"、髪の毛は真っ白(スティーヴ・マーティンのトレードマーク白髪は銀髪?)なのをごまかしたり。法律相談にも上手に答えて、相手からオダテられている。調子よくチャットして、家族に去られた孤独のピーターは、彼女を明日の夜7時に家に招待した。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第05段落】  税理士の会社では、資産家の老女アーネス夫人(ジョーン・プロウライト)を大事な顧客に獲得できるかという事で話題が持ちきりだ。会社の上司エド・トビアス(ジム・ヘイニー:
マディソン郡の橋 (1995) THE BRIDGES OF MADISON COUNTY 』等に出演)には、トッド・ジェンドラー(マイケル・ローゼンバウム)という上昇志向いっぱいの若手もついている。いい客の取り合いって感じで、みんな必死だ。デスクでコンピュータ(
フル・フロンタル (2002) FULL FRONTAL 』と同じアップル Apple )を開いてメールが来ているのを、同僚ハウイー・ロットマン(ユージン・レヴィ:
セレンディピティ (2001) SERENDIPITY 』等に出演)に見られて気恥ずかしいピーター。「ヘェ、" Lawyer-Girl "か、美人じゃないか、インターネットのブラインドデートだね。」だなんて言われて悪い気はしない。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第06段落】  ピーターは相続金が入る資産家の老女アーネス夫人と先ずレストランで顔を合わせる。アーネス夫人には犬のフレンチブルドッグがいつもお供。名はウィリアム・シェークスピア William Shakespeare といって、白くてズングリしていて可愛い!ちゃんと人間と同じ椅子に座らせていると、レストランのボーイが犬はご遠慮を、と言ってきた。ここで税理士ピーターは頑張る。いいとこ見せて、顧客になってもらわなければ。犬が禁止だとは書面で言及していないだろう、と攻めて、犬の食事代というかチップという意味でお札を強引に渡して、ボーイに謝らせる。これで一つ点が稼げた。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第07段落】  夕方ピーターが帰宅すると、隣の家の初老の主婦クライン夫人(ベティ・ホワイト)が声をかける。いかにもおせっかいという女性。クライン夫人はピーターの会社の上司エドの妹なので、隣に住むのは偶然とは言え、普段から神経を使わねばならない。悪態や弱みを見せては、妹からの陰口でピーターの成績でマイナスになりかねないから。お喋りしたがっている夫人に、客が来ますので失礼、とピーターは急いで自宅に引きこもる。チャットの相手、美人の弁護士チャーリーンが訪ねて来るのだ。すぐに服を選び、ベルトをきつ〜く締め、キメ顔を鏡で練習し、髪を梳かし、フランシス・レイ Francis Lai の「♪男と女/ A Man And A Woman (" Un Homme Et Une Femme ")」のCDをかけてムード作り。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第08段落】  チャイムだ。来た!冷えたシャンペンをグラスについで玄関に。ドアを開けながら顔を見ずに「シャンペンはいかが」。すると、超明るい声で「シャンペン大好き!」というアフリカ系アメリカ人の女性。チャーリーン・モートン(クイーン・ラティファ:
ボーン・コレクター (1999) THE BONE COLLECTOR
シカゴ (2002) CHICAGO: THE MUSICAL
最‘狂’絶叫計画 (2003) SCARY MOVIE 3
TAXI NY (2004) TAXI 』等に出演)と名乗るその女性は、ネットの名は" Lawyer-Girl "だと言う。なるほど年齢は 31 歳くらいで合っているし、流れるような長い髪も合っている、でも悩殺的スタイルというのは、すごく大柄で立派な体型ってこと。白人女性と信じていたピーターは何かの間違いだと思い、玄関から追い出そうとする。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第09段落】  ブロンドでないし、写真と違うと言うと、送付してあったコンピュータの写真で、白人女性の後方に小さく写っている自分を示して、これよ!警察官二人に取り押さえられているこのチャーリーンがそう言えば写っている。あぁ、騙された…と、家から追い出すと、外で大声でわめいて近所は何事かと騒動に。隣人のクライン夫人はライフルまで構えて出てきた。「ニグロ Negro (黒人)がいたようだけど」とクライン夫人。チャーリーンを植え込みの陰にサッと隠して「いいえニグロなんていないですよ」とピーター。ライフルといい、この差別的台詞といい、アメリカの醜い姿の縮図が現れていた。この地域はWASPばかりで、完全なる白人社会。それに、クライン夫人が会社の上司の兄に告げ口されては困る。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第10段落】  仕方なく家に入れ、警察に電話しようとするピーター。黒人というと、こんなに困惑を露わにするものなのか。するとチャーリーンは、インターネットの自分たちのチャットの証拠をプリントアウトして持ってきていた。にっちもさっちも行かない。どうしようもなく、一晩だけ、ということで客用のベッドルームで泊まらせてあげることに。チャーリーンは柔らかい豪華なベッドで大喜びで寝る。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第11段落】  製作総指揮と出演のクイーン・ラティファは
ボーン・コレクター (1999) THE BONE COLLECTOR
カントリー・ベアーズ (2002) THE COUNTRY BEARS 』『 シカゴ (2002) 』等で観たが、今回のチャーリーン役が一番若く可愛くてびっくりした。『 シカゴ (2002) 』では、もっとおばさんだったもの。それに、『 シカゴ (2002) 』の配役名は Matron 'Mama' Morton で、この Charlene Morton と苗字が同じ設定!大ヒットしたから意図的かしら?翌朝、ピーターはチャーリーンを起こして家から追い出した。プリントアウトしたチャットも燃やしてしまったから"付き合った"証拠はなくなった、とピーターは安心してご機嫌。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第12段落】  そして子供を連れに、別れた妻ケイト(ジーン・スマート:
メラニーは行く! (2002) SWEET HOME ALABAMA 』等に出演)の家に向かった。車はシルバーのベンツ。元妻のケイトは一回りほど若い恋人が出来ていて、この週末は山荘で甘く過ごす予定。ケイトの妹はアシュリー(ミッシー・パイル:
ギャラクシー・クエスト (1999) GALAXY QUEST 』等に出演)といい、介護士?にしては派手で性格が強そうな女性。ピーターとケイトとの子供は、 14 歳の娘セーラ(キンバリー・J・ブラウン)と小学校低学年くらいの息子ジョージー(アンガス・T・ジョーンズ:
オールド・ルーキー(2002) THE ROOKIE 』等に出演)。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第13段落】  二人の子供をベンツに乗せて自宅に戻ると、家は黒人数十人に完全に"占拠"されている。庭もプールも家の中も、お酒に料理にお喋りに音楽に、と騒々しい。チャーリーンの誕生日パーティをここで勝手にしているのだ。どうにか帰らせて、一人残ったチャーリーンが後片付けをしていると、ピーターは無理やり帰す。子供達と握手もさせない。随分と人種差別が写されるナ。ピーターは白人社会の自分の立場を守り、黒人が自分の生活に入ってくるのを極度に恐れている。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第14段落】  翌日、ゴルフクラブに二人の子供を連れて行って遊ばせ、その間に、クラブのレストランでアーネス夫人と契約の話をすることになっている。夫人が到着する前に同僚のハウイーとテーブルで打ち合わせをしていると、例のチャーリーンが、また派手な格好でピーターに会いに来てしまった。慌てるピーター。ハウイーは興味津々。お金を渡して帰らそうとしても、とんでもないという姿勢でチャーリーンは居座る。すると、丁度居合わせた、妻の妹のアシュリーが、チャーリーンをウェイトレスと間違えて(わざと嫌味でかも)呼びつけ、違うと言うと、では何故こんなところにいるの?と訊く。これまた強烈な人種差別。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第15段落】  そこにフレンチブルドッグを連れた富豪アーネス夫人が来てしまった。パニックのピーター。黒人が自分と関わっているのは、商売的にダメなのだ。ピーターはチャーリーンを子供たちの乳母ということにして誤魔化した。車に乗せて家に帰るにも、隣家のクライン夫人の目があるから、プール用の大きな長方形の浮き袋でチャーリーンの姿を隠しながら家にしずしず入っていった。でも救いなのは、子供達がチャーリーンを特別扱いしないで仲良く振舞うこと。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第16段落】  クラブのレストランでチャーリーンがピーターと一緒にいるのを見たアシュリーは、姉のケイトに電話して、告げ口する。別れた後のことなのだから、どうだっていいだろうに、黒人ということが大事件らしい。後日、またアシュリーと顔を合わせたチャーリーンは、嫌な態度ばかり示すアシュリーにクラブの洗面所でアタック。恰幅のいいチャーリーンが、スリムなアシュリーを圧倒するとばかり思っていたら、そんなことなかった。アシュリーは漫画チックにカンフー的に大暴れして、互角でファイトするのだ。太・痩せの二人の女性が踏んだり蹴ったりのバトルをコミカルに見せる。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第17段落】  家では、チャーリーンはピーターの子供の相手をよくしてやる。子供もなついている。夕方、隣人のクライン夫人が幼いジョージーを自宅に呼んで遊ばせてくれることに。また、長女セーラはボーイフレンドとデートで外出。こうしてピーターとチャーリーンは二人だけになった。お腹もすいたので、外食しに二人で出かける。ピーターは、対外的でない時は、黒人アレルギーはなくなったようだ。レストランで向かい合って食事し、「4年前には恋人がいたの」というチャーリーンの話も聞く。打ち解けてきた頃、チャーリーンは音楽に合わせてダンスをピーターに誘う。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第18段落】  偶然にも、そのレストランには別れた妻ケイトと妹のアシュリーが居合わせた。ピーターが黒人女性と体をつけて親密そうにダンスしているのを目撃して、ケイトはいくら別れたとはいえ複雑な顔。また、自宅に帰って、チャーリーンはピーターに女性のアプローチの仕方を体を使って冗談っぽく指南する。それを見てしまった隣人のクライン夫人は飛び上がらんほどの驚きようだ。早速、兄のエドに告げ口したらしく、翌日出勤早々、ピーターは上司エドに小言を言われる。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第19段落】  その夜、ピーターの家の庭で、チャーリーンは黒人の男性と何やら深刻な顔つきでひそひそ話をしている。窓からそれが見えてしまったピーターが訊くと、4年前の恋人ウィドー(スティーヴ・ハリス:
マイノリティ・リポート (2002) MINORITY REPORT 』等に出演)だと言い、ちょっとワケありな感じ。そんな時、娘のセーラからケータイがかかってきた。パパに言うと叱られるから、内緒で助けに来て、とチャーリーンに頼む。デートの相手が悪かったらしく、ワルの溜まり場に連れて行かれて帰れなくなったから迎えに来て、という趣旨のようだ。チャーリーンはピーターの愛車ベンツに乗って出向き、ワルを吊るして懲らしめてやる。セーラはチャーリーンを頼りにしているし、チャーリーンも若いセーラを気遣って可愛がっている。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第20段落】  チャーリーンはピーターに、セーラの言い訳も聞いてやって、と取り成し、ピーターは思春期の娘を持つ我慢する父親の姿となる。また、引き出しにしまったあった家族写真を取り出してしんみりと眺める。翌日、急にまた元妻の所に行ってみると、妻は恋人と山荘にいる筈が、早く帰宅していた。カレとうまくいかなかったのかな。ピーターは金曜日まで子供達を預かるのを延長しようと提案している。そんなふうに、元妻にちょっと優しく話しているとケータイが鳴る。あぁまたか、という妻の顔。恐らく、離婚したのは、夫が仕事仕事でかまってくれなかった不満からなのだろう。その電話でピーターは自宅に急行することに。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第21段落】  チャーリーンが電話してくれたのは、アーネス夫人がピーターの自宅の雰囲気を見るために今すぐやってくるという連絡だ。離婚したわびしい家の男の姿を見せてはならない。「温かく、健康的で教育的で躾(しつけ)のよい家庭」を芝居しなければならないのだ。セーラもジョージーもイイ子ぶってアーネス夫人の前で芝居して協力する。その上、チャーリーンがメイドさんのふりをして大活躍してくれて、ディナーを急いで料理してくれたのだ。こんな歓待の後なら顧客契約をしてもらえる。ピーターは張り切って作り笑いをしてアーネス夫人を接待する。勿論フレンチブルドッグもお供。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第22段落】  アーネス夫人は生粋の白人至上主義者と見えて、黒人差別内容の歌やトークを聞かせ、チャーリーンは激怒。そんなドタバタの直後、テレビでFBIの緊急ニュースが流れ、チャーリーンの顔写真まで写っている。チャーリーン・モートンはLA郊外で武装で強盗を働き、刑務所から脱走した。危険だから情報のある人はすぐでFBIまで、という内容だ。全員シーン、真っ青。アーネス夫人は怒って帰り、契約はお流れとなってしまった。チャーリーンは自分は無実なのを説明したいからちょっと話を聞いて欲しい、とピーターに訴えるが、彼はその耳を持たないで家から彼女を追い出した。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【女神が家(ウチ)にやってきた 第23段落】  脱獄犯の黒人女性を家に入れていた。そんなことでは会社はクビになるだろう。会社にFBI(捜査官役のランディ・オグルズビーは
パッチ・アダムス (1998) PATCH ADAMS
パール・ハーバー (2001) PEARL HARBOR 』等に出演)が事情聴取に来ている。立場のないピーター。地下の駐車場でベンツを発車させると、先日チャーリーンに会いに来ていたウィドーが車に隠れていてピーターを脅し、その話からチャーリーンが無実だと分かった。目の覚めた思いのピーターはチャーリーンを探す。丁度、セーラが父親の新しい 600ドル ($1=¥ 120 換算で7万2千円)のセルラーフォンをチャーリーンにあげたと言うので、幸いにも連絡が取れた。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第24段落】  ピーターとの顧客契約を取りやめたアーネス夫人の邸宅には、会社の若手トッド・ジェンドラーが、ハイエナみたいに契約を自分のものにしようと食いついてきている。すると、チャーリーンが侵入してきて、ピーターには責任がないことを明言して、その若手社員トッドをノックダウンする。傍らには、ピーターの同僚ハウイーが応援で来ていて、夫人の飼い犬ウィリアム・シェークスピアを手なずけて抱っこしているではないか。ハウイーはいつからチャーリーンとこんなに近しくなったの?

【女神が家(ウチ)にやってきた 第25段落】  一方、ピーターは普段の自分をかなぐり捨てて、大胆な行動に出ている。白髪の頭には毛糸帽、そしてスーツ姿からパンクキッド姿に 180 度変えて、黒人のディスコに独り潜入していった。ここら辺から、人種差別の問題提起の映画の様相からコミカルなアクションの面が出てくるから驚き。ピーターは声まで黒人風の甲高いトーンに変えている。その姿はディスコのおネエさんに「エミネムみたい」と言われるほど(白人ラッパー Eminem :
8 Mile (2002) 8 MILE 』参照)。ピーターはチャーリーンの無実を晴らすために、自らの危険を顧みずにこのアジトに踏み入れて来たのだ。奥の部屋に連れて行かれ、リーダーの男と談判する。「強盗で手に入れた現金を持っているなら隠したいだろう。そのお役に立とうと思って来たんだ。」と話を持っていく。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第26段落】  しかし怪しまれ、あわやという時、チャーリーンとハウイーとアーネス夫人もディスコに入ってきた。アーネス夫人はヤク入りの葉巻を吸わされて意識朦朧となりかけているけど。チャーリーンは男に撃たれ、倒れる。この体格で倒れ込むと、凄い迫力と重量感!しかし、彼女の胸に入れていたピーターのケータイが弾丸を防いでくれていた。それに、持ち込んだテープに強盗のリーダーの男との会話を録音していたので、強盗が彼らの犯行だというれっきとした証拠となった。こうして、かけつけたFBIに真意が伝えられ、チャーリーンの容疑は晴れた。アーネス夫人は、朦朧としながらも、ピーターの勇敢さを称えた。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第27段落】  後日、会社。ラフなシャツ姿のピーターとハウイーがダンボール箱を抱えて会社を出て行く。アーネス夫人の莫大な財の税務管理の契約を結べたので、二人は独立してここから出て行くのだ。嫌味なボスのエドやその部下のトッドともおさらば。嬉しそう、気持ちよさそうな二人。自分たちのオフィス用の可愛い家は購入(或いは賃貸)して、家族総勢で室内の掃除や設備の準備をしている。元妻ケイトも来て、チャーリーンと対面する。ピーターは二人を紹介し、お互い握手すると、チャーリーンは気を利かせて部屋から出て行った。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第28段落】  愛しているよ、と抱き合うピーターとケイト。そこにまたケータイが鳴ったが、今度はピーターは窓の外に投げ捨てた。笑い合う二人。そして別の部屋では、驚くなかれ、チャーリーンはハウイーといい感じになっている。契約も成功したし、カップルが古巣に戻るのと、新しいカップル誕生という、こういうハッピーエンドなんだ。因みに、タイトルの「ブリンギング・ダウン・ザ・ハウス」だが、Bring Down というのは「下げる, 落とす; 倒す, 滅ぼす; 〔話〕 (誇りを)くじく; 〔俗〕 がっかりさせる; (記録を)保持する, 続ける ((to)); (罰などを)もたらす.(大辞林国語辞典より)」という意味だ。するる、「家を滅ぼす」「家をメチャメチャにする」こと、というふうに考えたらいいのだろうか。つまり、最初は白人社会に黒人が入ってきてメチャメチャになる。でも、それが転機となって逆の良い方向に修正されていく、と捉えておこうか。

【女神が家(ウチ)にやってきた 第29段落】  それにしても、この映画では人種差別の相当キツイ言動を見せ付けていたが、アメリカでは現実味が大きい筈である。封切り早々興行成績1位をとったのを見ると、人々の関心が大きい証拠。クイーン・ラティファの華麗で堂々として底抜けに明るい太陽のような存在感は、 1970 年生まれの 33 歳とは思えないな。立派デス。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず8709文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://movies.yahoo.com/house/

いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年05月09日の時点で[ データ ]及び [ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE.
■映画『 女神が家(ウチ)にやってきた 』の更新記録
2003/05/09新規: ファイル作成
2004/12/26更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/10/06更新: ◆追記
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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