シルヴィア
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シルヴィア (2003)
SYLVIA
 映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』を紹介します。

 映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の主なスタッフ
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の主なキャスト
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』伝説の詩人シルヴィア・プラスについて
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』桂冠詩人テッド・ヒューズについて
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のあらすじ
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のトリビア
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のスタッフとキャスト
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 シルヴィア 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の更新記録
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のエッセイ「シルビアを観て」(画面切替)

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のポスター、予告編および映画データ
シルヴィア
シルヴィア
Links:  Official Web Site
Trailers:

QuickTime

上映時間 Runtime: 1:50
製作国 Country: イギリス UK
製作会社
Production Company:
BBC (British Broadcasting Corporation) [gb]
British Film Council [gb]
Capitol Films
Ruby Films [gb]
全英配給会社 Distributer: BBC (British Broadcasting Corporation) [gb]
全英初公開 Release Date: 2003/11/06 (London Film Festival)
2004/01/30
日本初公開 R. D. in Japan: 2004/12/25 予定
日本公開情報 : ザナドゥー+エレファント・ピクチャー
ジャンル Genre: ドラマ Drama
MPAA Rating 指定: Rated R for sexuality/nudity and language.
日本語公式サイト
http://www.sylvia-movie.com
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の解説

 映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』は、オスカー女優グウィネス・パルトロウ(『 スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (2004) SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW 』等)が、伝説の女流詩人シルヴィア・プラスを体当たりで演じた作品。相手役の桂冠詩人テッド・ヒューズは、英国人俳優のダニエル・クレイグが演じる。監督は、映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』が二作目となる、ニュージーランド出身の女流監督クリスティーン・ジェフス。長い間、シルヴィア・プラスがなぜ自殺したのかは謎のまま。映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』がそれをどの様に描いているのかが興味あるところだ。

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の主なスタッフ

○『 シルヴィア 』の監督: クリスティーン・ジェフス

○『 シルヴィア 』の製作: アリソン・オーウェン
エリザベス (1998) ELIZABETH 』< 1999 年アカデミー作品賞ノミネート>

○『 シルヴィア 』の製作総指揮: ジェイン・バークレイ&シャロン・ハレル
ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK
スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする (2002) SPIDER
バレエ・カンパニー (2003) THE COMPANY 』等

○『 シルヴィア 』の製作総指揮: ロバート・ジョーンズ
ユージュアル・サスペクツ (1995) THE USUAL SUSPECTS
ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK
堕天使のパスポート (2002) DIRTY PRETTY THINGS
猟人日記 (2003) YOUNG ADAM
CODE46 (2003) CODE 46 』等

○『 シルヴィア 』の製作総指揮: デヴィッド・M・トンプソン
リトル・ダンサー (2000) BILLY ELLIOT
アイリス (2001) IRIS
堕天使のパスポート (2002) DIRTY PRETTY THINGS
イン・ディス・ワールド (2002) IN THIS WORLD 』等

○『 シルヴィア 』の音楽: ガブリエル・ヤーレ
カミーユ・クローデル (1988) CAMILLE CLAUDEL
イングリッシュ・ペイシェント (1996) THE ENGLISH PATIENT 』< 1997 年アカデミー音楽賞受賞>
リプリー (1999) THE TALENTED MR. RIPLEY 』< 2000 年アカデミー音楽賞ノミネート>
抱擁 (2002) POSSESSION
ボン・ヴォヤージュ (2003) BON VOYAGE
コールド マウンテン (2003) COLD MOUNTAIN 』< 2004 年アカデミー音楽賞ノミネート>
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス? (2004) SHALL WE DANCE? 』』等

○『 シルヴィア 』の編集: タリク・アンウォー
アメリカン・ビューティー (1999) AMERICAN BEAUTY 』< 2000 年アカデミー編集賞ノミネート>等

○『 シルヴィア 』の美術: マリア・ジャコヴィック
リトル・ダンサー (2000) BILLY ELLIOT
めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』等

○『 シルヴィア 』の衣装: サンディ・パウエル
『 オルランド (1992) ORLANDO 』< 1994 年アカデミー衣装デザイン賞>
『 鳩の翼 (1997) THE WINGS OF THE DOVE 』< 1998 年アカデミー衣装デザイン賞>
『 ベルベット・ゴールドマイン (1998) VELVET GOLDMINE 』< 1999 年アカデミー衣装デザイン賞ノミネート>
恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』< 1999 年アカデミー衣装デザイン賞受賞>
エデンより彼方に (2002) FAR FROM HEAVEN
ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK 』< 2003 年アカデミー衣装デザイン賞ノミネート>
アビエイター (2004) THE AVIATOR 』等

※「バーニーズニューヨーク銀座店」にて、G・パルトロウが実際に映画『 シルヴィア 』で使っていた衣装の展示展があるそうです。

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の主なキャスト

●グウィネス・パルトロウ as シルヴィア・プラス
恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』< 1999 年アカデミー主演女優賞受賞>
リプリー (1999) THE TALENTED MR. RIPLEY
デュエット (2000) DUETS
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ (2001) THE ROYAL TENENBAUMS
愛しのローズマリー (2001) SHALLOW HAL
デブラ・ウィンガーを探して (2002) SEARCHING FOR DEBRA WINGER
抱擁 (2002) POSSESSION
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER
ハッピー・フライト (2003) VIEW FROM THE TOP 』
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (2004) SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW 』等

 残念ながらアメリカでの映画『 シルヴィア 』の評判はイマひとつみたいだが、グウィネス・パルトロウは、このシルヴィア・プラスの役に 4 年以上もの間愛着を持っていたらしく、演技もよくできているそうだ。映画『 シルヴィア 』では美しいグウィネス・パルトロウを堪能できるだろう。

 シルヴィア・プラスが自殺した年齢と同じ 30 歳でシルヴィアを演じたグウィネス・パルトロウ。彼女の私生活は、演じたシルヴィアとは違って順風満帆な様子。 2002 年にコンサート後のバックステージで出会ったという、イギリスのロック・グループ、“コールドプレイ( Coldplay )”のフロントマンであるクリス・マーティン Chris Martin と 2003 年 12 月 5 日にカリフォルニアで極秘結婚。 2004 年 5 月には、 5 歳年下のクリスとの間に、アップル・ブライス・アリソン・マーティン Apple Blythe Alison Martin ちゃんが産まれた。

●ダニエル・クレイグ as テッド・ヒューズ
エリザベス (1998) ELIZABETH 』
ロード・トゥ・パーディション (2002) ROAD TO PERDITION 』等

●ジャレッド・ハリス as アル・アルヴァレス
舞台よりすてきな生活 (2000) HOW TO KILL YOUR NEIGHBOR'S DOG
17歳の処方箋 (2002) IGBY GOES DOWN
Mr.ディーズ (2002) MR. DEEDS 』
バイオハザード II アポカリプス (2004) RESIDENT EVIL: APOCALYPSE 』等

 ジャレッド・ハリスは、『 グラディエーター (2000) GLADIATOR 』『 ハリー・ポッターと賢者の石 (2001) HARRY POTTER AND THE SORCERER'S STONE / HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE 』『 モンテ・クリスト伯 (2002) THE COUNT OF MONTE CRISTO 』『 ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002) HARRY POTTER AND THE CHAMBER OF SECRETS 』『 ケイナ  (2003) KAENA LA PROPHETIE (原題) / KAENA THE PROPHECY (米題) 』等のリチャード・ハリス Richard Harris ( 1930-2002 )の息子。

●ブライス・ダナー as アウレリア・プラス

 主演のグウィネス・パルトロウの母親。

●マイケル・ガンボン as トーマス教授
スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW
ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK
ワイルド・レンジ 最後の銃撃 (2003) OPEN RANGE
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (2004) HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー (2004) SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW 』等

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』伝説の詩人シルヴィア・プラスについて

 シルヴィア・プラス Sylvia Plath は 1932 年 10 月 27 日(蠍座)にマサチューセッツ州ジャマイカ・プレーン Jamaica Plain, Massachusetts で生まれた。シルヴィアの父、オットー・プラス Otto Plath はドイツ移民。ボストン大学 Boston University の生物学教授で、ハチの研究を専門にしていた。シルヴィアの母、アウレリア・プラス Aurelia Plath はドイツ語と英語の高校教師だった。ウォーレン・プラス Warren Plath はシルヴィアの弟。一家はボストン Boston 近くのウィンスロップ Winthrop で暮らしていた。

 父オットーが糖尿病による併発症で亡くなるまで、シルヴィアはかなり裕福な子供時代を過ごしていた。 1940 年、8 歳の時、父の死の知らせを受けたシルヴィアは「もう神様とお話しないわ。」と言ったという。(母アウレリアはそれから数 10 年後の 1987 年に亡くなった。)

 シルヴィアは学校で優秀だった。初めて作品が公表されたのは、8 歳の時。短い 2 行連句がボストン・(サンデイ)・ヘラルド Boston [Sunday] Herald に掲載された。シルヴィアは出版するために雑誌社に作品を送り、学校新聞を編集した。

 10 代の頃、シルヴィアはメジャーな雑誌や新聞で自分の詩を発表しようと頻繁に詩を送った。 45 社に断られた後、ついにシルヴィアの短編の一つ、「 And Summer Will Not Come Again 」が公表された。その雑誌は再び彼女の作品を掲載し、すぐに“ The Christian Science Monitor ”や“Mademoiselle and Harper's ”といった他の雑誌も彼女の作品を取り上げた。

 全国学業成績認定委員会のメンバーであるシルヴィアは奨学金を得て、マサチューセッツ州ノーサンプトン Northampton, Massachusetts にあるスミス大学 Smith College に進学。 1953 年、スミス大学での三年目の夏に、シルヴィアは“ Mademoiselle ”誌の客員編集者として招かれた。後に、彼女の自伝的小説「ベル・ジャー( The Bell Jar )」(河出書房新社)でその時のニューヨークでの経験を劇的に表現している。

 家に戻ったシルヴィアは、ハーバード Harvard のフィクション・ライティング・コースに受け入れられなかったことを知った。そのすぐ後の 1953 年 8 月 24 日、シルヴィアは自殺を試みた。散歩に出かけるというメモを残し、這って家の下に入った彼女は大量の睡眠薬を飲んだ。 3 日後に発見された彼女は、マクリーン病院 McLean hospital に連れて行かれた。極度の精神療法および電気ショック療法を受けた後、彼女は二学期にはスミス大学に戻った。 1955 年 6 月、彼女は最も優秀な成績で卒業した。

 1955 年 10 月、フルブライト留学生となったシルヴィアはケンブリッジ大学のニューマン・カレッジ Newnham College, Cambridge へ。シルヴィアは 1956 年 2 月 26 日にパーティでテッド・ヒューズと出会う。 2 人は 1956 年 6 月 16 日に結婚した。

 1957 年の春、研究を終えたシルヴィアは、スミス大学から勤め口を提供された。彼女はそれを受け、テッドと共にアメリカへと戻った。スミス大学での仕事が始まる前に、母アウレリア・プラスは娘夫婦にケープコッド Cape Cod での休暇をプレゼントした。シルヴィアとテッドはそこで執筆活動に夏を費やした。

 シルヴィアは教えることへの期待に興奮したが、殆ど文筆業に従事する時間が無く、その現実に疲れてしまった。教師をして一年後、シルヴィアは仕事をやめた。代わりに、ボストンのマサチューセッツ総合病院 Massachusetts General Hospital の精神科の受付係として働いた。シルヴィアは密かに 1953 年に入院したマクリーン病院から来たセラピストのルース・ブーシェ Ruth Boucher に会い始めた。又、シルヴィアの詩に影響を与えたロバート・ローウェル Robert Lowell の監督下で、夜の詩のクラスにも出席し、シルヴィアはそれを続けることができた。

 1959 年 12 月、夫婦はイギリスへ戻り、プリムローズ・ヒル Primrose Hill で居を構えた。シルヴィアはすでに妊娠していて、 1960 年 4 月 1 日にフリーダ・レベッカ・ヒューズ Frieda Rebecca Hughes を産んだ。又、同年の 10 月にはシルヴィアの詩集「 The Colossus 」が出版された。シルヴィアは「 The Bell Jar 」も書き始め、再び妊娠した。しかし、翌 2 月に流産してしまった。

 次の夏、ヒューズ一家はデヴォン Devon の North Tawton にあるコート・グリーン Court Green へ引越した。シルヴィアとテッドの息子、ニコラス・ヒューズが 1962 年 1 月 17 日に生まれた。

 1962 年 7 月、夫テッドとアッシア・ウェヴィル Assia Wevill との浮気が発覚。その年の 9 月にヒューズ一家はバラバラに。翌月から、シルヴィアは少なくとも 26 の「エアリアル( Ariel )」(エアリアルはシェイクスピア Shakespeare の「テンペスト( Tempest )」に登場する空気の精)の詩を書いた。

 12月、シルヴィアは子供達と一緒にロンドンに向かい、嘗てウィリアム・バトラー・イェーツ William Butler Yeats が暮らした、プリムローズ・ヒルのフィッツロイ・ロード 23 Fitzroy Road に引っ越した。その冬のイギリスの天候は、この 100 年で最も寒かった。 1963 年 2 月 11 日、シルヴィアはガスオーブンからの一酸化炭素中毒で自殺した。 30 歳だった。

 彼女の死の直前、 1963 年 1 月に「 The Bell Jar 」の初版がペンネームを使って出版された。しかし、 1971 年 2 月までアメリカでは出版されなかった。

 1962 年秋からのシルヴィアの作品が殆ど収録されている詩集「エアリアル」が 1965 年に出版された。

 死後、20年が経った 1982 年、シルヴィア・プラスは遺作の詩集でピューリツァー賞 the Pulitzer Prize を受賞した。

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』桂冠詩人テッド・ヒューズについて

 エドワード(テッド)・ヒューズは 1930 年 8 月 17 日(獅子座)にイギリスはヨークシャーのぺニン山脈にある Mytholmroyd で生まれた。

 テッドは、第一次世界大戦の退役軍人であるウィリアム・ヒューズ William Hughes とイーディス・ヒューズ Edith Hughes の三番目の子供。テッドの父親は 1937 年に鉱山都市のメックスボロー Mexborough に移るまで大工だった。テッドの母親が少しの遺産を受け取ると、一家はそこに店を開き、新聞、雑誌、タバコを売った。その商売のお蔭で、テッドはコミックや少年用の雑誌を読めるようになり、作家への夢を育んだ。

 テッドはメックスボロー・グラマー・スクールMexborough Grammar School に通い、ラテン語を学び、詩を書き始めた。 1944 年の教育法 The 1944 Education Act により、どの階級のイギリス人でも大学へ進学しやすくなり、 1948 年にテッドはケンブリッジ大学のペンブルック・カレッジへの奨学金を獲得する。英国空軍での兵役により、テッドは 2 年遅れて学業をスタートさせた。 1951 年 10 月、考古学と人類学に切り替えたテッドだが、国語を勉強するためにペンブルックへ行った。

 卒業後、テッドはロンドンで暮らした。テッドはよくケンブリッジに戻り、マイケル・ボッディやルーカス・マイヤーズといった友人と一緒に週末を過ごした。彼らや他の仲間と一緒に、テッドは文芸雑誌「 St. Botolph’s Review 」を創刊し、 1956 年 2 月 26 日に就任パーティが催された。

 ケンブリッジ女性組合の二階ホールで、ジャズバンドが演奏している中、テッドは初めてシルヴィア・プラスに出会った。 2 人は 4 ヶ月も経たない間に結婚した。

 翌年、夫婦はアメリカ合衆国へと渡る。テッドは 1957〜1959 年までアーモスト Amherst にあるマサチューセッツ大学 the University of Massachusetts で英語とクリエイティヴ・ライティングを教えた。 1959 年後半にヒューズ一家がイギリスに戻るまでには、テッドはすでに出版で成功していた。

 とても早い時期から、テッドの作品はかなり認められた。テッドの最初の詩集、「The Hawk in the Rain」はハーパーズ詩賞 the Harper’s Poetry Prize を受賞する。彼の文学は数々の栄誉を受けた。

 シルヴィアとテッドは 2 人の子供を授かるが、一家がデヴォンの田舎で滞在するまでには、夫婦はますます疎遠になっていた。 1962 年 9 月、アッシア・ウェヴィルとの浮気がばれ、シルヴィアとテッドは別れる。 1963 年 2 月、シルヴィアは自殺した。

 1965 年、テッドはアッシアとの間にシューラ Shura と名づけた子供を儲ける。 4 年後、アッシアはその娘を殺し、自殺した。

 1970 年、テッドはキャロル・オーチャード Carol Orchard と再婚。 1984 年、テッドはイギリスの詩人に与えられる最高の栄誉である、桂冠詩人 Poet Laureate (イギリスで国王から任命され、王室の慶弔に公的な詩をつくることを義務とした詩人。現在は慶弔の詩は任意となり、終身年俸を与えられる名誉職。欽定(きんてい)詩宗。「大辞林」)となった。

 シルヴィアの死から 30 年以上もの間、テッドはシルヴィア・プラスと彼女とともに過ごした年月について話すことを拒んでいた。 1998 年 1 月、テッドはシルヴィアとの生活についての詩集「 Birthday Letters 」を発表。テッドは再びウィットブレッド詩賞 Whitbread Poetry award を受賞した。同年 10 月、テッドは癌により 68 歳で亡くなった。

 『 アイアン・ジャイアント (1999) THE IRON GIANT 』(アイアン・ジャイアントの声は、『 ノックアラウンド・ガイズ (2002) KNOCKAROUND GUYS 』『 トリプルX (2002) XXX 』『 ブルドッグ (2003) A MAN APART 』『 リディック (2004) THE CHRONICLES OF RIDDICK 』等のヴィン・ディーゼル Vin Diesel )でアニメ映画化された「アイアン・マン―鉄の巨人 (The Iron Man) 」( 1968 )は、テッドの有名な児童文学作品である。

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のあらすじ

 1956 年。シルヴィア(グウィネス・パルトロウ)はフルブライト留学生としてイギリスへ渡り、テッド(テッド・ヒューズ)と出会う。 2 人はすぐにお互いの全てに魅了される。出会いから 4 ヶ月で 2 人は結婚した。研究が終わった時、教師の仕事をオファーされたシルヴィアは、夫のテッドと共にアメリカへ戻る。働く妻であったシルヴィアは、仕事と家庭とそして創作活動をしたいという夢の間で苦しむ。一方、新たに作品を出版したテッドは文壇の注目を浴び、女性からの関心も得る。 1959 年後半にイギリスへ戻ったシルヴィアとテッドは、 2 人の約束を更新させ、子供を儲けた。しかし、テッドの文学的成長がシルヴィアに影を落とし、シルヴィアの創作意欲が湧き上がってくると、 2 人の結婚は破綻し始める。その怒りと情熱を作品へと注ぐシルヴィアは、まるで神が自分を通して言葉を発しているようにさえ思えた。シルヴィアの運命、そしてテッドの運命は、解決できないほどに絡まりあい…。

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■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』のトリビア

 アメリカのシーンは実はニュージーランド New Zealand で撮影されたもの。ニュージーランドでは日本と同じ右ハンドル・左側通行。シルヴィアが雨の中飛び出して、アメリカの左ハンドルの車に乗るというシーンがあるそうなのだが、その時、シルエットで見える他の車は、右ハンドルらしい。

 シルヴィアとテッドの実の娘、フリーダ・ヒューズさんは、この映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の製作に腹を立て、その気持ちを表した詩を書いたそうだ。フリーダさんは、映画への協力や母シルヴィアの詩の使用許可を与えることを拒否したらしい。
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【『 シルヴィア 』のスタッフとキャスト】
監督: クリスティーン・ジェフス Christine Jeffs (Directed by)
製作: アリソン・オーウェン Alison Owen (producer)
製作総指揮: ジェイン・バークレイ Jane Barclay (executive producer)
    シャロン・ハレル Sharon Harel (executive producer)
    ロバート・ジョーンズ Robert Jones (executive producer)
    トレイシー・スコフィールド Tracey Scoffield (executive producer)
    デヴィッド・M・トンプソン David M. Thompson (executive producer)
脚本: ジョン・ブラウンロウ John Brownlow (Writing credits)
音楽: ガブリエル・ヤーレ Gabriel Yared (Original Music by)
撮影: ジョン・トゥーン John Toon (Cinematography by)
編集: タリク・アンウォー  Tariq Anwar (Film Editing by)
美術: マリア・ジャコヴィック Maria Djurkovic (Production Design by)
衣装: サンディ・パウエル Sandy Powell (Costume Design by)

出演: グウィネス・パルトロウ Gwyneth Paltrow as Sylvia Plath
    ダニエル・クレイグ Daniel Craig as Ted Hughes
    ジャレッド・ハリス Jared Harris as Al Alvarez
    ブライス・ダナー Blythe Danner as Aurelia Plath
    マイケル・ガンボン Michael Gambon as Professor Thomas
    アミラ・カサール Amira Casar as Assia Wevill
    アンドリュー・ハヴィル Andrew Havill as David Wevill
    ルーシー・ダヴェンポート Lucy Davenport as Doreen
    リディ・ハラウェイ Liddy Holloway as Martha Bergstrom
    デイヴィッド・バーキン David Birkin as Morecambe
    アリソン・ブルース Alison Bruce as Elizabeth
    ジュリアン・ファース Julian Firth as James Michie
    ジェレミー・フォウルズ Jeremy Fowlds as Mr. Robinson
    マイケル・ミアース Michael Mears as Charles Langridge
    アンソニー・ストラチャン Anthony Strachan as Michael Boddy

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ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.sylviamovie.com/
■映画『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』の更新記録
2004/07/28新規: ファイル作成
2004/08/09更新: ◆テキスト内容一部とファイル書式更新
2004/11/23更新: ◆一部データ更新
2005/02/25更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/03/30更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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