コラテラル・ダメージ
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映画の森てんこ森■映画解説
コラテラル・ダメージ (2002)
COLLATERAL DAMAGE
 映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』を紹介します。

 映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の主なスタッフ
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の音楽
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の主なキャスト
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』のあらすじ
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』のトリビア
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』のスタッフとキャスト
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 コラテラル・ダメージ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の感想
■映画『 コラテラル・ダメージ 』のアーノルド・シュワルツェネッガー知事のエッセイ
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』のポスター、予告編および映画データ
コラテラル・ダメージ
コラテラル・ダメージ
Links:  Official Web Site
Trailers:

上映時間 Runtime: 1:48
製作国 Country: アメリカ USA
製作会社
Production Company:
Bel Air Entertainment
Hacienda Productions
Warner Bros.
全米配給会社 Distributer: Warner Bros.
全米初公開 Release Date: 2002/02/08
日本初公開 R. D. in Japan: 2002/04/20
日本公開情報 : ワーナー
ジャンル Genre: アクション/サスペンス
Action / Thriller
MPAA Rating 指定: Rated R for violence and some language.
日本語公式サイト
http://www.warnerbros.co.jp/collateraldamage/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』の解説

 映画『コラテラル・ダメージ』は、9月11日の米国同時多発テロ事件の影響で公開は無期限延期になった話題作。映画『コラテラル・ダメージ』は、アーノルド・シュワルツェネッガーが消防士となって、麻薬組織が起こした爆弾テロ事件の巻き添え=「コラテラル・ダメージ」を被(こうむ)って死んでしまった妻子の復讐をするというアクションサスペンス映画。『 逃亡者 (1993) 』のアンドリュー・デイヴィス監督の真骨頂とアーノルド・シュワルツェネッガーの頑張りが見所だ。
 本作『コラテラル・ダメージ』ではアーノルド・シュワルツェネッガーは火器(銃やマシンガン)は使わず、消防士としての経験と智恵を働かして活躍する。従来の彼のイメージからすると、超人的な英雄でもなく、マシンガンを操る戦闘のプロでもないのが、いつも強いアーノルド・シュワルツェネッガーを期待して観ている幸にとってチョッと寂しい。映画『コラテラル・ダメージ』はアーノルド・シュワルツェネッガーにとって30作目だが、光り輝いていた往年のオーラはないが、死力を尽くして闘う等身大の男を演じる姿は流石ハリウッド大俳優だなと思わせる。
 アーノルド・シュワルツェネッガーにとっては、リアルなアクションで精一杯頑張った、シュワちゃん最高の一大アクション娯楽作。

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■映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』の主なスタッフ

○『 コラテラル・ダメージ 』の監督: アンドリュー・デイヴィス
穴/HOLES (2003) HOLES
逃亡者 (1993) THE FUGITIVE

○『 コラテラル・ダメージ 』の製作: デヴィッド・フォスター
ザ・コア (2003) THE CORE

○『 コラテラル・ダメージ 』の製作: Mitchell Dauterive
フライトプラン (2005) FLIGHTPLAN
ボーン・スプレマシー (2004) THE BOURNE SUPREMACY
ラスト サムライ (2003) THE LAST SAMURAI

○『 コラテラル・ダメージ 』の製作総指揮: ホーク・コッチ
ホステージ (2005) HOSTAGE

○『 コラテラル・ダメージ 』の製作総指揮: ニコラス・メイヤー
白いカラス (2003) THE HUMAN STAIN 』

○『 コラテラル・ダメージ 』の原案・脚本: デヴィッド&ピーター・グリフィス兄弟
ハンテッド (2003) THE HUNTED

○『 コラテラル・ダメージ 』の撮影: アダム・グリーンバーグ
サンタクロース・リターンズ! クリスマス危機一髪 (2002) THE SANTA CLAUSE 2: THE MRS. CLAUSE

○『 コラテラル・ダメージ 』の編集: ドヴ・ホーニグ
逃亡者 (1993) THE FUGITIVE

○『 コラテラル・ダメージ 』の編集: デニス・ヴァークラー
イントゥ・ザ・ブルー (2005) INTO THE BLUE
リディック (2004) THE CHRONICLES OF RIDDICK
デアデビル (2003) DAREDEVIL

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■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の音楽

○『 コラテラル・ダメージ 』の映画音楽: グレーム・レヴェル
キングダム・オブ・ヘブン (2005) KINGDOM OF HEAVEN
シン・シティ (2005) SIN CITY
デンジャラス・ビューティー2 (2005) MISS CONGENIALITY: ARMED AND FABULOUS
アサルト13 要塞警察 (2005) ASSAULT ON PRECINCT 13
ワイルド・タウン/英雄伝説 (2004) WALKING TALL
オープン・ウォーター (2003) OPEN WATER
フレディVSジェイソン (2003) FREDDY VS. JASON
デアデビル (2003) DAREDEVIL
ビロウ (2002) BELOW
交渉人 (1998) THE NEGOTIATOR

○『 コラテラル・ダメージ 』の映画音楽: ティム・シモネック
 グレーム・レヴェルとコラボしている作品が大部分だが、
Mr.インクレディブル (2004) THE INCREDIBLES 』や
タイムリミット (2003) OUT OF TIME 』ではオーケストラの指揮者

○『 コラテラル・ダメージ 』の挿入歌: ジョン・ニュートン
ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK
デス・トゥ・スムーチー (2002) DEATH TO SMOOCHY
ロミオ・マスト・ダイ (2000) ROMEO MUST DIE

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■映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』の主なキャスト

●アーノルド・シュワルツェネッガー as ゴーディー・ブルーアー@コラテラル・ダメージ
80デイズ (2004) AROUND THE WORLD IN 80 DAYS
ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン (2003) THE RUNDOWN 』
ターミネーター3 (2003) TERMINATOR 3: RISE OF THE MACHINES 』等、
近年の作品はアップしてあるのに、以前の現役バリバリの時の作品は沢山観ているのにあまり書いていなくて・・・

●フランチェスカ・ネリ as セリーナ@コラテラル・ダメージ
これ以上の幸せはない (2002) LA FELICITA NON COSTA NIENTE (原題) / HAPPINESS COSTS NOTHING (英題)
ハンニバル (2001) HANNIBAL

●イライアス・コティーズ as ブラント@コラテラル・ダメージ
シモーヌ (2002) SIMONE/S1M0NE
アララトの聖母 (2002) ARARAT
ノボケイン 局部麻酔の罠 (2001) NOVOCAINE
シン・レッド・ライン (1998) THE THIN RED LINE

●クリフ・カーティス as クラウディオ(ウルフ)@コラテラル・ダメージ
ニューオーリンズ・トライアル (2003) RUNAWAY JURY
ピアノ・レッスン (1993) THE PIANO

●ジョン・レグイザモ as フェリックス@コラテラル・ダメージ
ランド・オブ・ザ・デッド (2005) LAND OF THE DEAD
スパン (2002) SPUN
I『 アイス・エイジ (2002) ICE AGE
ムーラン・ルージュ (2001) MOULIN ROUGE!
ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET

●ジョン・タートゥーロ as アームストロング@コラテラル・ダメージ
シークレット・ウインドウ (2004) SECRET WINDOW 』でジョニー・デップ Johnny Depp につきまとうあの気味の悪い男だ
N.Y.式ハッピー・セラピー (2003) ANGER MANAGEMENT
Mr.ディーズ (2002) MR. DEEDS 』

●タイラー・ガルシア・ポジー as マウロ@コラテラル・ダメージ
メイド・イン・マンハッタン (2002) MAID IN MANHATTAN 』でジェニファー・ロペス Jennifer Lopez の息子の役だった子

●ハリー・レニックス as ドレイ@コラテラル・ダメージ
Ray/レイ (2004) RAY
サスペクト・ゼロ (2004) SUSPECT ZERO
マトリックス レボリューションズ (2003) THE MATRIX REVOLUTIONS
マトリックス リローデッド (2003) THE MATRIX RELOADED

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■映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』のあらすじ

 ロサンゼルス消防庁の消防隊長を務めるゴーディーは、ダウンタウンの高層ビルの1階にあるカフェで妻と幼い息子を待たせていた。時間に遅れたゴーディーが駆け付けたとき、突然爆発が起き、彼の目の前で最愛の妻と子どもが死んでしまう。ゴーディーは爆発直前に犯人を目撃、その情報を当局に知らせる。だが、やがてゴーディーは政府に犯人を捕らえる意志がないことを知る。そこには、国家の目的のために多少の犠牲はやむを得ないという“コラテラル・ダメージ”の考えが働いていた。国家に裏切られたゴーディーは、ついに自らの手で犯人への裁きを下す決意をする。<『 コラテラル・ダメージ (2001) COLLATERAL DAMAGE 』プレス・リリース>

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■映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』のトリビア

【コラテラル・ダメージのトリビア その1】  『 コラテラル・ダメージ 』の封切は、2001/09/11 の米国多発テロの為に当初の予定よりも4ヶ月延期になってしまった。

【コラテラル・ダメージのトリビア その2】  また、米国多発テロの余波で、『 コラテラル・ダメージ 』の宣伝ポスターやウェブサイトでの爆弾等の画像と語は削除されて自粛せざるを得なかった。『 コラテラル・ダメージ 』関連のネット上のゲームも完全に削除された。

【コラテラル・ダメージのトリビア その3】  『 コラテラル・ダメージ 』の舞台はコロンビア Colombia という設定だが、実際にはメキシコ Mexico で撮影された。理由は、コロンビアは実生活で反乱組織の攻撃の危険性や山岳・密林地帯での誘拐の危険度が大きかったからだ。

【コラテラル・ダメージのトリビア その4】  『 コラテラル・ダメージ 』の初期の脚本原稿では、アクションの舞台はリビア Libya に設定されていた。そしてアーノルド・シュワルツェネッガー扮する主人公は、家族を殺したアラブ人のテロリストたちを追っていくように書かれていた。それを、他の原稿で、舞台を南米大陸北西部のコロンビア共和国に変更したという経緯がある。コロンビアにしたのはアンドリュー・デイヴィス監督の意向だった。

【コラテラル・ダメージのトリビア その5】  『 コラテラル・ダメージ 』の主人公ゴーディー・ブルーアーと息子がレヴェル社 Revell の模型玩具で遊んでいる時に、『 コラテラル・ダメージ 』の映画音楽担当のグレーム・レヴェル Graeme Revell の名がクレジットで流れる。同じ苗字でも無関係らしいけど。

【コラテラル・ダメージのトリビア その6】  アーノルド・シュワルツェネッガー映画の殆どに登場するという俳優スヴェン・オリトールセン Sven-Ole Thorsen は、『 コラテラル・ダメージ 』でも、ノークレジット uncredited で、爆弾の爆発する直前にカフェの外で座って犠牲者となる役で出ている。実生活でもシュワちゃんと一緒に葉巻を吸う親しい間柄で、『 コラテラル・ダメージ 』でも葉巻を吸っている人物だ。
 スヴェン・オリトールセンの出ている映画は:
Uボート 最後の決断 (2004) IN ENEMY HANDS / U-BOAT 』 
ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン (2003) THE RUNDOWN 』
チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE
トータル・フィアーズ (2002) THE SUM OF ALL FEARS
バンディッツ (2001) BANDITS
グラディエーター (2000) GLADIATOR 』等に出演
ホステージ (2005) HOSTAGE
コラテラル (2004) COLLATERAL
ドラキュラ (1992) BRAM STOKER'S DRACULA 』等でスタント。
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【『 コラテラル・ダメージ 』のスタッフとキャスト】
監督: アンドリュー・デイヴィス Andrew Davis (Directed by)
製作: デヴィッド・フォスター David Foster (producer)
    スティーヴン・ルーサー Steven Reuther (producer)
    ローウェル・ブランク Lowell Blank (associate producer)
    Mitchell Dauterive (associate producer)
    テレサ・タッカー=デイヴィス Teresa Tucker-Davies (associate producer)
    ジョン・シメール John Schimmel (co-producer)
製作総指揮: ホーク・コッチ Hawk Koch (executive producer)
    ニコラス・メイヤー Nicholas Meyer (executive producer)
原案: ロナルド・ルース Ronald Roose (story)
    デヴィッド・グリフィス David Griffiths (story)
    ピーター・グリフィス Peter Griffiths (story)
脚本: デヴィッド・グリフィス David Griffiths (screenplay)
    ピーター・グリフィス Peter Griffiths (screenplay)
撮影: アダム・グリーンバーグ Adam Greenberg (Cinematography by)
編集: ドヴ・ホーニグ Dov Hoenig (Film Editing by)
    デニス・ヴァークラー Dennis Virkler (Film Editing by)
音楽: グレーム・レヴェル Graeme Revell (Original Music by)
    ティム・シモネック Tim Simonec (Original Music by)
    サルヴァトーレ・バジレ Salvatore Basile (Selena's song)
    ジョン・ニュートン John Newton (song "Amazing Grace")

出演: アーノルド・シュワルツェネッガー Arnold Schwarzenegger as Gordy Brewer ゴーディー・ブルーアー
    フランチェスカ・ネリ Francesca Neri as Selena Perrini セリーナ
    イライアス・コティーズ Elias Koteas as Peter Brandt ブラント
    クリフ・カーティス Cliff Curtis as Claudio Perrini クラウディオ(ウルフ)
    ジョン・レグイザモ John Leguizamo as Felix Ramirez フェリックス
    ジョン・タートゥーロ John Turturro as Sean Armstrong アームストロング
    ジュー・ガルシア Jsu Garcia as Roman ローマン
    タイラー・ガルシア・ポジー Tyler Garcia Posey as Mauro マウロ
    リック・ワーシー Rick Worthy as Ronnie ロニー
    レイモンド・クルツ Raymond Cruz as Junior ジュニア
    リンゼイ・フロスト Lindsay Frost as Anne Brewer アン・ブルーアー
    ハリー・レニックス Harry Lennix as Dray ドレイ
    シェリー・マリル Shelley Malil as Doctor ドクター

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ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 コラテラル・ダメージ (2002) COLLATERAL DAMAGE 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。
 以下に、映画『コラテラル・ダメージ』感想を書いておきます。

■映画『 コラテラル・ダメージ COLLATERAL DAMAGE 』の感想

 映画『コラテラル・ダメージ』は、アーノルド・シュワルツェネッガーが消防士となって、麻薬組織が起こした爆弾テロ事件の巻き添えで妻子を殺された復讐のため、たった独りでコロンビアにあるゲリラの本拠地に乗り込んで行くというアクションサスペンス映画だ。本作『コラテラル・ダメージ』の製作は確か2001年だった。そして10月に公開される予定が、9月11日の米国同時多発テロ事件の影響で公開は無期限延期になった。そう言えば凡そ116 億円もの製作費を投じて描いたニューヨークの創世記マーティン・スコセッシ監督の『 ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK 』の公開も1年延期されたことも話題になったっけ。本作『コラテラル・ダメージ』の全米公開は2002年2月8日、日本では4月20日公開だ。

 「コラテラル・ダメージ」という言葉は映画で何度か連呼されていつのまにか覚えた言葉だが、実際「コラテラル・ダメージ」って難しい言葉だ。映画タイトルの『コラテラル・ダメージ』の〔collateral damage コラテラル・ダメージ〕の〔collateral コラテラル〕を三省堂のネット辞書で引くと<(形容詞)平行する、 従属[副次]的な、 傍系の、 【商業】追加担保のついた (名詞)傍系の親戚〔米〕 担保物件、 見返り証券>という意味があり、〔collateral damage コラテラル・ダメージ〕で<付随的被害>とある。本作『コラテラル・ダメージ』では、「コラテラル・ダメージ」の意味は、テロや武力行使によって生じる付随的=間接的な被害と解釈すればいいだろう。

 映画『コラテラル・ダメージ』では、あの頑強で強いアーノルド・シュワルツェネッガーがマシンガンも銃も全く使わない。「コラテラル・ダメージ(付随的被害)」の意味通り、米国の対コロンビア政策にかかわる政府要人を狙う暗殺作戦に巻き添えで死んだ家族の被害者として復讐をする主人公ゴーディー(アーノルド・シュワルツェネッガー)も、嘗(かつ)てアメリカの軍事行動の巻き添えで我が子を失った過去を持つテロリストの男も、実際のところ立場が全く逆だが、コラテラル・ダメージの被害者で悲しい人生だ。

 映画『コラテラル・ダメージ』の中で、予告編でもあったように、ゲリラのアジトの村に捕らえられた主人公ゴーディー(アーノルド・シュワルツェネッガー)を救出するため、アメリカ政府のヘリコプターが村を襲撃するシーンがある。ここでも当然巻き添えになる民間人はいる。「コラテラル・ダメージ」である。
 同じように、アメリカで人気のTV番組の映画『 24 TWENTY FOUR (3rd Season) (2003〜2004) 24 』では、ジャック・バウアーがテロリストを壊滅させるためたった一人で作戦を立てて悪者ラモン・サラザールとヘリコプターで逃走するシーンがある。追跡する政府側の上官がヘリにバウアーの追撃をするタイミングを図って指示する緊迫するシーン。ロサンゼルスの市上空圏に入っていると民間人に被害が生じる。所謂(いわゆる)「コラテラル・ダメージ」のリスクを排除して撃ち落すという難しいドキドキする場面だ。
 映画『コラテラル・ダメージ』ではゲリラの本拠地での爆撃。一方『 24 TWENTY FOUR (3rd Season) 』ではロサンゼルスの上空。しかし、結果として前者は爆撃して「コラテラル・ダメージ」が生じ、後者は免(まぬがれ)れる。

 映画『コラテラル・ダメージ』はアーノルド・シュワルツェネッガーを主役に据え、約100億円投入して製作した話題作なのにどこかスカッとしないのは、ひょっとしてこの『コラテラル・ダメージ』はオリジナル・フィルムじゃないのかしら?あちこち編集して端折(はしょ)ったのでは?と思えてくる。9.11米国同時多発テロ事件の後、高まるアメリカ合衆国の対テロ撲滅政策と世論の前に、「主人公の消防士もテロリストも、立場は違えども『コラテラル・ダメージ』の被害者です。戦争や武力紛争や軍事介入や対テロ撲滅作戦などでは必ず子供や老人などの弱者や民間人が巻き添えを食って殺されたり傷ついたりします。武力解決は絶対にできない!軍事報復は絶対にノー!」とは大声で言えなかった背景があるのかもしれないのでは?と思ったのは私だけの穿(うが)った考え?


参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.warnerbros.co.jp/collateraldamage/
■映画『 コラテラル・ダメージ 』の更新記録
2005/10/08新規: ファイル作成
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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