逃亡者
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逃亡者 (1993)
THE FUGITIVE
 映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』をレヴュー紹介します。

 映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』を以下に目次別に紹介する。
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』の解説及びポスター、予告編
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』の映画データ
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』の主なキャスト
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』のスタッフとキャスト
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 逃亡者 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』のTVドラマシリーズ
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』のストーリー
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』の結末
■映画『 逃亡者 THE FUGITIVE 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の解説及びポスター、予告編
逃亡者
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■映画『 逃亡者 』の解説

 映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の主演ハリソン・フォードは一時は俳優をあきらめスタジオ大工として生活後、「スター・ウォーズ」のハン・ソロ役で大ブレイク。「地獄の黙示録」出演後、「レイダース/失われたアーク 《聖櫃》 」のインディ・ジョーンズ役でスターとしての地位を確立した。映画『 逃亡者 』の製作アーノルド・コペルソンは「セブン」「プラトーン」もプロデュース。映画『 逃亡者 』の続編とも言える『 追跡者 (1998) U.S. MARSHALS 』も製作。
 映画『 逃亡者 』は、デビッド・ジャンセン主演で大ヒットしたアメリカTVシリーズ「逃亡者」を完全オリジナル映画化したアクション・サスペンス。役柄とシチュエーションをそのままにリメークした娯楽作品。医師リチャード・キンブル=ハリソン・フォード(『 K−19 (2002) K-19: THE WIDOWMAKER 』『 ハリウッド的殺人事件 (2003) HOLLYWOOD HOMICIDE 』等)が妻殺しの容疑でジェラード捜査官=トミー・リー・ジョーンズ(『 ハンテッド (2003) THE HUNTED 』『 ミッシング (2003) THE MISSING 』等)の執拗な追跡を受け、片腕が義手の真犯人を求め逃亡を続ける話。
 映画『 逃亡者 』は、アカデミー賞では、作品・撮影・作曲・音響効果編集・編集・録音の各賞がノミネートされ、トミー・リー・ジョーンズがアカデミー賞助演男優賞・LA批評家協会助演男優賞・ゴールデングローブ助演男優賞を受賞した。
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の映画データ
 上映時間 130分
 製作国 アメリカ
 公開情報 WB
 初公開年月 1993/09
 ジャンル アクション/サスペンス
 《米国コピーTagline》A murdered wife. A one-armed man. An obsessed detective. The chase begins.
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■映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の主なキャスト
●ハリソン・フォード as リチャ−ド・キンブル
『 スター・ウォーズ (1977) STAR WARS 』
レイダース/失われたアーク《聖櫃》 (1981) RAIDERS OF THE LOST ARK
インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説 (1984) INDIANA JONES AND THE TEMPLE OF DOOM
刑事ジョン・ブック/目撃者 (1985) WITNESS
ワーキング・ガール (1988) WORKING GIRL
インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 (1989) INDIANA JONES AND THE LAST CRUSADE
推定無罪 (1990) PRESUMED INNOCENT
パトリオット・ゲーム (1992) PATRIOT GAMES
エアフォース・ワン (1997) AIR FORCE ONE
ホワット・ライズ・ビニース (2000) WHAT LIES BENEATH
地獄の黙示録・特別完全版 (2001) APOCALYPSE NOW REDUX
K−19 (2002) K-19: THE WIDOWMAKER
ハリウッド的殺人事件 (2003) HOLLYWOOD HOMICIDE

●トミー・リー・ジョーンズ as ジェラード捜査官
依頼人 (1994) THE CLIENT
バットマン・フォーエヴァー (1995) BATMAN FOREVER
メン・イン・ブラック (1997) MEN IN BLACK
追跡者 (1998) U.S. MARSHALS
ダブル・ジョパディー (1999) DOUBLE JEOPARDY
スペース カウボーイ (2000) SPACE COWBOYS
メン・イン・ブラック2 (2002) MEN IN BLACK II
ハンテッド (2003) THE HUNTED
ミッシング (2003) THE MISSING

●ジュリアン・ムーア as 女医アン・イーストマン
妹の恋人 (1993) BENNY & JOON
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク (1997) THE LOST WORLD: JURASSIC PARK
ブギーナイツ (1997) BOOGIE NIGHTS
理想の結婚 (1999) AN IDEAL HUSBAND
マグノリア (1999) MAGNOLIA
ハンニバル (2001)HANNIBAL
めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS
エデンより彼方に (2002) FAR FROM H
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【『 逃亡者 』のスタッフとキャスト】
監督: アンドリュー・デイヴィス Andrew Davis
製作: アーノルド・コペルソン Arnold Kopelson
製作総指揮: キース・バリッシュ Keith Barish
    ロイ・ハギンズ Roy Huggins
脚本: ジェブ・スチュアート Jeb Stuart
    デヴィッド・トゥーヒー David Twohy
撮影: マイケル・チャップマン Michael Chapman
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード James Newton Howard

出演: ハリソン・フォード Harrison Ford リチャード・キンブル医師
    トミー・リー・ジョーンズ Tommy Lee Jones サミュエル・ジェラード捜査官
    ジュリアン・ムーア Julianne Moore アン・イーストマン医師
    ジェローン・クラッベ Jeroen Krabb チャールズ・ニコルズ医師
    ジョー・パントリアーノ Joe Pantoliano コスモ
    アンドレアス・カトスラス Andreas Katsulas フレデリック
    セーラ・ウォード Sela Ward ヘレン・キンブル
    トム・ウッド Tom Wood ニューマン
    ダニエル・ローバック Daniel Roebuck ビッグス
    L・スコット・コードウェル L. Scott Caldwell プール
    ロン・ディーン Ron Dean ケリー刑事
    ミゲル・ニーニョ Miguel Nino 警官

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ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

 まず、本作『 逃亡者 (1993) THE FUGITIVE 』の「テキストによる映画の再現」レヴューに入る前に、アメリカTVドラマシリーズ「逃亡者」について書こう。

【映画『 逃亡者 』のTVドラマシリーズ】

【映画『 逃亡者 』のTVドラマシリーズ 第01段落】  この映画は、アメリカTVドラマシリーズ「逃亡者」を抜きにしては語れまい。このTV番組は全米では 1963 〜 1967 に放映され、日本でも約三十年前、TBSで放映。日米ともに高視聴率を誇り、 60 年代屈指のヒット番組だった。懐かしがるオールド・ファンは多いに違いない。 デビッド・ジャンセン=逃亡者リチャ−ド・キンブルという図式が出来あがってしまうほどの当たり役だった。

【映画『 逃亡者 』のTVドラマシリーズ 第02段落】  矢島正明さんの日本語版オープニング・ナレーションはこう言う。『リチャード・キンブル。職業、医師。正しかるべき正義も時として盲る事がある。彼は身に覚えの無い妻殺しの罪で死刑を宣告され、護送の途中列車事故に遭って辛くも脱走した。孤独と絶望の逃亡生活が始まる。髪の色を変え、重労働に耐えながら、犯行現場から走り去った片腕の男を探し求める。彼は逃げる、執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら。現在を、今夜を、そして明日を生きるために…。( allcinema 逃亡者 < TV > から引用させてもらいました)』

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【映画『 逃亡者 』のストーリー】

【逃亡者 第01段落】  さて、映画版はリチャ−ド・キンブル役はハリソン・フォード、ジェラード捜査官はトミー・リー・ジョーンズ。トミー・リー・ジョーンズはこの作品での演技がが認められ、晴れて続編『 追跡者 (1998) U.S. MARSHALS 』の主演となった。

【逃亡者 第02段落】  イリノイ州シカゴ記念病院に勤めるリチャ−ド・キンブル(ハリソン・フォード)は、血管を専門とする優秀な外科医だ。高級な邸宅に住み、妻ヘレン・キンブル(セラ・ウォード:
プリティ・ブライド (1999) RUNAWAY BRIDE
ダンシング・ハバナ (2004) DIRTY DANCING: HAVANA NIGHTS
デイ・アフター・トゥモロー (2004) THE DAY AFTER TOMORROW 』)を愛する貞淑な夫。二人に子供はいない。

【逃亡者 第03段落】  ある日、キンブルと妻ヘレンは夕方まで、小児医療研究基金パーティーに出席。二人は退屈なのでパーティーを抜け出し車で帰宅中、当直医師が大手術をするためキンブルに応援してほしい旨の携帯電話が入る。晩を夫婦でくつろごうと思っていたが、キンブルは妻を自宅に下ろして、自分は病院へと向かった。カルテによると手術の担当医はレンツ(デヴィッド・ダーロウ)の筈だが、携帯電話をかけても応答しない。さっきのパーティーで、レンツも出席していたので、何か変だなと感じる。

【逃亡者 第04段落】  そんな時、1月 20 日、深夜0時前。高級住宅地の自宅でナイトガウンに着替えていたヘレンのもとに強盗が押し入る。夫が帰ってきたのかと嬉しがるヘレンを、強盗は頭蓋骨を鈍器で殴って襲う。丁度、その時、キンブルが手術を終えて自宅に到着。寝室に上がって行くと、妻は強盗に襲われている最中で、瀕死の状態だ。賊は右手が義手の男だ。キンブルは逃げる犯人と格闘したが、死にそうな妻の介抱を優先し、医師として処置を施そうとする。しかし、妻は死んでしまう。その時、妻の介抱よりも犯人を捕まえる方を優先していれば、逃亡を余儀なくされる羽目にならなくてすんだのに…。でも、妻を愛していたから…。

【逃亡者 第05段落】  容疑者として、夫のリチャード・キンブルが警察官に連行されてしまう。妻ヘレンは強盗に入られた瞬間、警察に 911 番の(日本は 110 番ですが)緊急電話をし、助けを求めていたが、そこに夫リチャードの名を言って切れていた。「リチャ−ド。彼が私を殺そうとしている。」と。だから、その点が、夫が殺害したと誤解されてしまったのだ。

【逃亡者 第06段落】  ベルモントの第6地区にあるシカゴ警察署。キンブルはベテラン刑事ケリー(ロン・ディーン)から事情徴収を受ける。そして、格闘した犯人は、 35 歳前後の右手が義手の男だったと説明する。しかし、シカゴ警察署の鑑識は、遺体の近くに落ちていた銃にキンブルの指紋を無数に確認、遺体の爪の中にキンブルの皮膚組織を検出。更に悪いことには、妻の実家が資産家で、彼は高額の保険金を妻にかけており、受取人は自分だ。

【逃亡者 第07段落】  ケリー刑事はこれらの状況から、キンブルを最重要容疑者として告発する。でも、ちょっとここは無理がある。警察が能無しに描かれている。何しろ彼は自供してないし、無実を訴えている。状況証拠だけだ。少なくとも、部屋で格闘したから犯人の髪の毛や足跡があるはずだ。そこらへんは鑑識はどうしたのか?因みに、TV版「逃亡者」は 54 年に実際に起こった事件をモデルに作られたが、その実際の妻殺しの容疑者は逮捕されて十年間刑務所に入れられたそうだ。それが、約 40 年ぶりに、 98 年、DNA鑑定で無実が晴れたという!

【逃亡者 第08段落】  場面は法廷。陪審員の前で審理にかけられるキンブル。この事件は盗難もなく、強盗事件としては考えにくいとされ、彼は、保険金目当ての第一級殺人の罪で、死刑が宣告されててしまう。

【逃亡者 第09段落】  ところで、こうした米国の刑法の規定を調べてみた。日本だったら、これらはすべて殺人としての1つの条文(刑法 199 条)だけだ。しかし、米国では一般に、故意による殺人を( homicide )といい、それを、謀殺( murder )つまり事前の計画( malice aforethought )の上での殺人と、故殺( manslaughter )つまり激情的な殺人との2つに分ける。多くの州では、謀殺( murder )を更に2つの級( degree )に分ける。第一級謀殺( first degree murder )は毒などの周到な準備に基づく場合や、他の重い犯罪行為の手段として謀殺をした場合( felony murder )とし、それ以外のものを第二級謀殺( second degree murder )とするのだそうだ。(『「逃亡者」と拡大する連邦の権限』 http://village.infoweb.ne.jp/~fwgc5697/E2-FUG.HTM を引用させてもらいました。勉強になりました。) キンブルは、この第一級謀殺に当たるのだ。

【逃亡者 第10段落】  彼がメナ−ド州立刑務所まで護送される途中、残り 35 km の付近で突然事件が起こる。護送車の囚人たちが看守に襲いかかり、運転手を撃って、護送車は横転し、崖を転がり落ちてしまったのだ。うめき声の中、キンブルは気がつくと、医者である彼のもとに重傷を負った看守が助けを求めてくる。それで、負傷者たちを介抱する為に手錠を外してもらう。その時、汽笛が聞こえてくるではないか。なんと護送車は、汽車の線路の上にが落ちたのだ!

【逃亡者 第11段落】  ここで、護送車と列車の衝突シーン。ミニチュアでなくて、本物の列車を使用してノース・カロナイナで撮影されたそうなので、迫力はものすごい。音響効果もアカデミー音響効果賞にノミネートされただけあって、この衝突シーンや色々のアクション・シーンでの音響は抜群に良い。後半次々と、絶え間なく展開される追跡劇も、このBGMの良さで迫力満点だ。

【逃亡者 第12段落】  この護送車の突発事故で脱走したキンブルは、妻殺しの真犯人、片腕の男を捜すためにシカゴに舞い戻るための行動を起こす。犯行現場で目撃したあの男を絶対に捜し出してやるのだ!脱走途中では、止まっているトラックから他人の服を盗んで囚人服から着替え、髪の毛を染め、髭をはやす、メガネをかける等、カムフラージュを施す。

【逃亡者 第13段落】  かくしてシカゴに戻ったキンブルは、公衆電話から親友のチャールズ・ニコルズ医師(ジェローン・クラッベ:
デンジャラス・ビューティー (2001) MISS CONGENIALITY
エバー・アフター (1998) EVER AFTER
オーシャンズ12 (2004) OCEAN'S TWELVE 』)に電話し、高架鉄道下で落ち合い、彼から金を借りる。キンブルが街に戻ってきたことに驚きながら、親友であることを強調するニコルズ医師。キンブルはその金で下町のあやしげな母子の地下の下宿部屋を偽名で借りる。そこを基点にして、真犯人捜しをするつもりなのだ。

【逃亡者 第14段落】  シカゴ記念病院に忍びこむと、気心の知れた同僚の女医アン・イーストマン(ジュリアン・ムーア)の部屋に行き、協力を求める。キンブルは誠実で信頼のおける医師だったので、無実を信じるこの女医は、彼が無事だったことを心から喜び、協力を約束する。キンブルが依頼したのは、シカゴ病院のコンピュータから片腕の男の患者リストを入手することだった。キンブルは数日後、女医から義手患者リストを受け取り、リストに載っている全員に会いに行く。

【逃亡者 第15段落】  一方、連邦刑事警察局のサミュエル・ジェラード捜査官(トミー・リー・ジョーンズ)は、逃走したキンブルを逮捕するために追跡を開始していた。キンブルと鬼ごっこのように知恵比べをして頑なに追いかけるが、いつも、あと一歩というところで逃げられてしまう。因みに、昔のTV番組では、ジェラードの肩書きは州警察の警部とされていた。米国は州ごとに独立した警察制度であるから、イリノイ州の警部がアメリカ全土を飛び回るのはおかしい。すると映画版では、ジェラードは連邦保安官補になっていて、全国を回っても話が合うように改善されていた。

【逃亡者 第16段落】  トミー・リー・ジョーンズはハリソン・フォードより4歳年下。映画の中でジェラード捜査官は砂糖をたくさん振り掛けたドーナッツが大好物。そして、制服のさえない灰色のスラックスをいつもはいている。常に制服姿の勤務の鬼なのだ。彼は執拗にキンブルを追いかけ、追跡劇中に警察官たちの間抜けさを見せつける。そうしている間に、信念をもってどこまでも執拗に逃げるキンブルは本当は犯人ではないのかと思い始める。そして、キンブルという容疑者を逮捕することが、逆に無実を証明することなのだと、捜査劇の中でも見えてくる。

【逃亡者 第17段落】  例えば、キンブルが病院に忍び込んで雑役夫の格好に化けて廊下を行くと、急患の 12 歳の男の子が担ぎこられてくる。病院の医師たちはそれが重体なのを見抜いていない。それを見て、キンブルはとっさにカルテに正しい診察を走り書きして手術室に送り込み、少年の命を救った。その様子を見ていた医師は雑役夫がそんな診断できる筈がないので、仮装は直ぐにバレる。そして、警察官達が追う中、救急車を盗んで逃亡する。自分の身分がバレそうになっても急患を救うキンブルの人間性に、ジェラード捜査官は何かを感じるのだ。

【逃亡者 第18段落】  キンブルはジェラード捜査官に追われて救急車で逃走した後に、追いつめられてダムに着く。このダムは、イリノイ州から州境を南に越えたケンタッキー州のバークレー・ダムだ。キンブルは脇腹に深手を負っているにも拘わらず 30 m のダムから飛び降り、激流に飲み込まれる。目もくらむ高さから決死のダイビング。でもキンブルは不死身…。映画、映画!。このシーンは迫力十分で、この映画のハイライトの一つだ。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !


【逃亡者 第19段落】  そうしている間にも、連邦警察とシカゴ市警の合同捜査がキンブルに迫っている。一方、キンブルは病院の義手のコンピュータリストの中から、犯人を特定するために条件を絞っていき、とうとう手がかりに辿りついた。該当する義手の男と、キンブルの「親友」ニコルズ医師との接点が見つかったのだ。

【逃亡者 第20段落】  怖い顔をして、ある一流ホテル( Hilton and Towers Hotel )の会場に姿を現すキンブル。今夜、ここである祝賀パーティが催されていた。パーティは始まったばかり。華やかな会場でタキシードとドレスに身を包んだ紳士淑女たちが、壇上を見上げている。そこで機嫌よくスピーチをし始めるのは医師のチャールズ・ニコルズだ。

【逃亡者 第21段落】  ここにキンブルが入ってくる。殺人犯・脱走犯が入ってきた!パニックが起こる会場。壇上のニコルズは、決死の顔つきで自分をにらむキンブルに、あいそ笑いをし、冷や汗をかく。向こうで話し合おうじゃないか、と言ってパーティ部屋からキンブルを出す。そして殴りかかり、格闘になる二人。

【逃亡者 第22段落】  このパーティは、新薬発表の祝賀会だった。もともとこの新薬は、副作用など、まだ危険性があるので認可してはいけないものだったが、ニコルズ医師は巨額の収入となることに目をつけ、危険性の真相を知っているキンブルをもみ消すために、彼を妻殺しの殺人犯にしつらえたのだった。勿論、義手の男を使ってキンブルの妻を殺させたのもニコルズ医師だ。良き親友を装っていた、自分に一番近いところにいた医師仲間が犯人だったとは!

【逃亡者 第23段落】  ニコルズを殴り倒して真実を暴露したキンブルを、パーティ会場の陰からジェラード捜査官は満足した顔で見守るのであった。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず5552文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       
■映画『 逃亡者 』の更新記録
2002/02/02新規: ファイル作成
2004/07/11更新: ◆テキストとリンク一部およびファイル書式
2005/01/04更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/04/02更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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