キス・オブ・ライフ | |||||||||||||||||||||||||
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キス・オブ・ライフ (2003) | |||||||||||||||||||||||||
KISS OF LIFE | |||||||||||||||||||||||||
映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS
OF LIFE 』を紹介します。 映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』以下に目次的に紹介する。 ■映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』のポスター、予告編および映画データ ■映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』の解説 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。 ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』の主なスタッフ ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』の監督・脚本 ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』のあらすじ ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』のトリビア ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』のスタッフとキャスト ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』の<もっと詳しく> <もっと詳しく>は映画『 キス・オブ・ライフ 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。 ■映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』の更新記録 >>「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え) |
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幸の観たい度: 8つ星 | |||||||||||||||||||||||||
■映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』のポスター、予告編および映画データ | |||||||||||||||||||||||||
キス・オブ・ライフ
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●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。 Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com. Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc. |
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■映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS
OF LIFE 』の解説 映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』は『 キス・オブ・ザ・ドラゴン (2001) KISS OF THE DRAGON 』と途中まで同じ文句だけど、キスでもロマンティックな話でなくて、「死」から「生」を見つめ直すというシリアスなドラマである。何気なく毎日を過ごし、家族と口論したり気分を害したりと色々あるが、突然事故で亡くなったら遺された家族の思いはどんなだろう。そして死亡した当人は死んでも死に切れないだろう。だからゴーストになって出没する。そういう深刻な内容なので、身近に悲劇のあった方は要注意。『 キス・オブ・ライフ 』は『 運命を分けたザイル (2003) TOUCHING THE VOID 』や『 ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 (2004) THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS 』という英国とフランスの合作である。 ▲TOPへ ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』の主なスタッフ ○『 キス・オブ・ライフ 』の製作: キャロル・スコッタ 『 ビハインド・ザ・サン (2001) ABRIL DESPEDACADO (原題) / AVRIL BRISE (仏題) / BEHIND THE SUN (英題) 』 ○『 キス・オブ・ライフ 』の製作総指揮: ビル・アランとエマ・ヘイター 『 ラヴェンダーの咲く庭で (2004) LADIES IN LAVENDER 』 ○『 キス・オブ・ライフ 』の製作総指揮: デヴィッド・M・トンプソン 『 リトル・ダンサー (2000) BILLY ELLIOT 』 『 アイリス (2001) IRIS 』 『 堕天使のパスポート (2002) DIRTY PRETTY THINGS 』 『 イン・ディス・ワールド (2002) IN THIS WORLD 』 『 CODE46 (2003) CODE 46 』 『 シルヴィア (2003) SYLVIA 』 『 ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 (2004) THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS 』 ○『 キス・オブ・ライフ 』の製作総指揮: ポール・トリビッツ 『 家族のかたち (2002) ONCE UPON A TIME IN THE MIDLANDS 』 『 マグダレンの祈り (2002) THE MAGDALENE SISTERS 』 『 運命を分けたザイル (2003) TOUCHING THE VOID 』 ▲TOPへ ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』の監督・脚本 ○『 キス・オブ・ライフ 』の監督・脚本: エミリー・ヤング まだ 30 歳という若い監督は英国人だが、ポーランド Poland の著名な国立映画学校を卒業してこの『 キス・オブ・ライフ 』がデビュー作。その映画学校 Lodz Film Academy は、 ロマン・ポランスキー Roman Polanski 『 ナインスゲート (1999) THE NINTH GATE 』 『 戦場のピアニスト (2002) THE PIANIST 』や イエジー・スコリモフスキー Jerzy Skolimowski 『 マーズ・アタック! (1996) MARS ATTACKS! 』 『 GO!GO!L.A. (1998) L.A. WITHOUT A MAP 』 等の精鋭たちの出身校でもある。 エミリー・ヤング自身、十年ほど前に母親に死なれているので、死について実感がこもっている。もし母親が亡くなっていなかったら、この作品は生まれなかっただろうと語っている。 ▲TOPへ ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』のあらすじ ※本作『 キス・オブ・ライフ 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。 ▲TOPへ 映画『 キス・オブ・ライフ 』の舞台はロンドン London 。『 キス・オブ・ライフ 』のワーキングタイトルは「 Helen of Peckham (ペッカムのヘレン)」というから、南ロンドンの地名ペッカム・ライ Peckham Rye の辺りなのだろう。 ここに暮らしているヘレン(インゲボルガ・ダクネイト:『 セブン・イヤーズ・イン・チベット (1997) SEVEN YEARS IN TIBET 』でブラッド・ピット Brad Pitt の奥さん役)は主婦だけど、ちっとも安楽な毎日でない。夫が長期の単身赴任で不在だからだ。しかも、十代の娘ケイト(ミリー・ファインドレイ)は男の子に夢中なお年頃で気むずかしい。腕白で生意気な息子テリー(ジェームズ・E・マーティン)にはてこずっている。実の父親(デヴィッド・ワーナー: 『 タイタニック (1997) TITANIC 』 『 PLANET OF THE APES 猿の惑星 (2001) PLANET OF THE APES 』 『 ラヴェンダーの咲く庭で (2004) LADIES IN LAVENDER 』)とは同居しているけれど、高齢の為かちょっと頭がおかしくて頼りにならない。 夫ジョン(ピーター・ミュラン: 『 マグダレンの祈り (2002) THE MAGDALENE SISTERS 』 『 猟人日記 (2003) YOUNG ADAM 』)は国連 UN から東欧の紛争地帯に難民救済で派遣されているのだ。ヘレンはこういうイライラの毎日で、三日後の自分の誕生日にはせめて夫に戻ってきてもらいたいと切に思う。ところが、夫は帰国したくても上司から許可してもらえなかった。だから夫婦は電話では激しい口論になる。 ヘレンはさぼり坊主の息子を朝、学校まで車で送った。すると、その直後、スピード違反の車によってヘレンの車は大事故を被った。怠け者のその男の子は車の事故を目撃するが、本能的に怖くて逃げた。ヘレンは事故で重傷を負い、無意識の中で、自分が死んでいるのか昏睡しているのかも分からない状態になる。いや、実は死んでしまったのだが、リンボ limbo (天国と地獄との間で洗礼を受けてない人の霊などが集まる所<EXCEED英和辞典より>)と呼ばれる所に彷徨っているわけだ。 その頃、夫ジョンは、妻の三日後の誕生日に間に合うように、上司の命令を振り切って危険な旅路に出る。紛争中だから、辺りはカラシニコフ(旧ソ連製の攻撃用ライフル)を抱えた軍服の兵士達がうようよしている。電話口であんなに喧嘩してしまって悩んでいる筈の妻のもとへと、四日間の危険な旅が始まった。ロケはクロアチアとボスニア Croatia and Bosnia ( 『 アワーミュージック (2004) NOTRE MUSIQUE (原題) / OUR MUSIC (英題) 』 『 ライフ・イズ・ミラクル (2004) LA VIE EST UN MIRACLE (仏題) / LIFE IS A MIRACLE (英題) 』参照)でなされているが、劇中ではその地名は明確には言及されていないそうだ。とにかく紛争の激しい東欧ということになっている。 夫ジョンは元ユーゴスラビア Yugoslavia (『 ハンテッド (2003) THE HUNTED 』参照)の廃墟の辺りをひたすら進んでいた。無論、妻の突然の死のことは全く知らない。途中、地元の人々が彼に色々と話しかけてきて、それが妻へレンに語りかけているかのようだそうだ。映画は、母親を亡くした悲しみに呆然となっているロンドンの自宅の様子と、ボスニアの紛争の悲劇性を、行ったり来たりしながら見せていく。夫ジョンは、自分が帰らなければ一家はまとまりがなくなってしまうという重荷と責任とを自覚しながら、独り、旅を続けているのだ。 自宅では、これまで当たり前のように接して、姉弟喧嘩やらで梃子摺らせてきた母親の喪失で、子供たちは憔悴している。息子は死んだ母親に会えた夢を見て、目を覚ますと、もう一度、死んだ母親に会うことになる。そしてそのことがまた別の夢だと分かって、再び目を覚ます。寝室の隅には、亡くなった母親がじっと見つめているではないか。ただし、ゴーストになっているので息子には見えない。こういう愛する者と愛される者とが死後にゴーストになって接触し合うのは、『 ゴースト/ニューヨークの幻 (1990) GHOST 』等でも観られる。 死んだヘレンの心配事は死後も続いているのだ。だから、自分が死んで狼狽している子供たちと非力な父親を見下ろしながら、そして同時に、愛する夫の帰宅を待ちながら、死に切れていない状態に留まってしまう。こういうシーンは、ヘレンを幽霊のような映し方にして、在命中にやり残したことを死後にやろうという潜在意識で描かれている。『 キス・オブ・ライフ 』ではナレーションの手法が使われ、現実の世界と、フラッシュバックや夢や空想や家族のヴィデオ等を通してストーリーは語られていく。『 キス・オブ・ライフ 』は五人の登場人物たちの潜在意識にある切望を叙情的な美しさで描いた作品で、死、後悔、損失、悲嘆、和解がテーマと言えよう。 帰国して自宅に戻った夫に降りかかる妻の死という驚きと衝撃は計り知れない。それも、最後の電話が、妻の誕生日に戻れないということからの喧嘩だったのだから、後悔しても、し切れないだろう。そこに、きっとヘレンのゴーストが出てきて夫と仲直りするのだ。ポスターで分かるように、妻の方はシルエットがぼんやりしている。だから、亡霊だけど、現実の世界の夫と、二人とも心を通わせてキスをするのだ。タイトル『 キス・オブ・ライフ 』(=命のキス、生のキス)の所以だ。こうして夫と和解できて、やっとヘレンは解放される、つまり仏教で言えば‘成仏する’のだ。安らかに天国へと旅立つ筈だ。 ▲TOPへ ■映画『 キス・オブ・ライフ KISS OF LIFE 』のトリビア 因みに、主役ヘレンの役は当初はカトリン・カートリッジ Katrin Cartlidge ( 『 クレア・ドーラン (1998) CLAIRE DOLAN 』 『 フロム・ヘル (2001) FROM HELL 』)に決定していた。それが、デス…撮影がちょうど始まろうという時に突然、病死してしまった( 2002/09/07 )。この映画『 キス・オブ・ライフ 』は「突然の死」に関するものだけど、余りにも悲劇の一致は偶然とは言え、ちょっと怖いな。『 キス・オブ・ライフ 』はカトリン・カートリッジの思い出に捧げられている。“ The film is dedicated to her memory. ”とよくエンドロールで出てくる死者への追悼だ。同様に、彼女は『 ドッグヴィル (2003) DOGVILLE 』でも追悼扱いされている。 代わってヘレン役になったインゲボルガ・ダクネイトはリトアニア Lithuania 人(元ソ連)の女優さんで、ロンドンに仕事の基点を置いてはいるが、英語には訛りがある。だからイギリスの主婦役としたら英語にちょっと難があるので、それに合わせて、実父役のデヴィッド・ワーナーは、英国人であるにも拘らず英語をちょっと下手にする必要があったそうだ。 あと、ソニアという役で、芸達者なジェマ・ジョーンズも出演している。こんな映画のこんな役に出ているから、ああ、あの人か、って感じ。 『 いつか晴れた日に (1995) SENSE AND SENSIBILITY 』でダッシュウッド夫人役 『 ブリジット・ジョーンズの日記 (2001) BRIDGET JONES'S DIARY 』でお母さん役 『 ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002) HARRY POTTER AND THE CHAMBER OF SECRETS 』で校医マダム・ポンフリー役 『 シャンハイ・ナイト (2003) SHANGHAI KNIGHTS 』でヴィクトリア女王役 『 ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12カ月 (2004) BRIDGET JONES: THE EDGE OF REASON 』でお母さん役。 |
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【『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』のスタッフとキャスト】 | |||||||||||||||||||||||||
監督: エミリー・ヤング Emily Young (Directed
by) 製作: ゲイル・グリフィス Gayle Griffiths (producer) キャロル・スコッタ Carole Scotta (co-producer) 製作総指揮: ビル・アラン Bill Allan (executive producer) エマ・ヘイター Emma Hayter (executive producer) デヴィッド・M・トンプソン David M. Thompson (executive producer) ポール・トリビッツ Paul Trijbits (executive producer) キャット・ヴィラーズ Cat Villiers (executive producer) 脚本: エミリー・ヤング Emily Young (Writing credits) 撮影: ヴォイチェフ・シェペル Wojciech Szepel (Cinematography by) デヴィッド・スコット David Scott (additional photography) 配役: ゲイリー・デイヴィ Gary Davy (Casting by) 音楽: マーレイ・ゴールド Murray Gold (Original Music by) 出演: インゲボルガ・ダクネイト Ingeborga Dapkunaite as Helen ピーター・ミュラン Peter Mullan as John デヴィッド・ワーナー David Warner as Pap ミリー・ファインドレイ Millie Findlay as Kate ジェームズ・E・マーティン James E. Martin as Telly ジェマ・ジョーンズ Gemma Jones as Sonia ロージー・ウィギンズ Rosie Wiggins as Nadine ▲TOPへ |
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<もっと詳しく> | |||||||||||||||||||||||||
ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。 |
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映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS OF LIFE 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。 参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com |
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■映画『 キス・オブ・ライフ (2003) KISS
OF LIFE 』の更新記録 2004/11/25新規: ファイル作成 2004/12/05更新: ◆一部テキスト追記と書式変更 2005/04/04更新: ◆データ追加 2005/09/05更新: ◆データ追加 |
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幸田 幸 coda_sati@hotmail.com |
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