イントゥ・ザ・サン
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イントゥ・ザ・サン (2005)
INTO THE SUN
 映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』をレヴュー紹介します。映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』は 2005/05/03 の時点で邦題が分からなかったので「イントゥ・ザ・サン (原題)」としておいたら『 イントゥ・ザ・サン 』に確定した。

 映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の主なスタッフ
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の主なキャスト
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』のトリビア
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』のスタッフとキャスト
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 イントゥ・ザ・サン 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の結末
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 8つ星 
■映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』のポスター、予告編および映画データ
イントゥ・ザ・サン
イントゥ・ザ・サン
ポスターはhttp://qwipster.net/
より引用させて頂きました。

Links:  Official Web Site
Trailers:
上映時間 Runtime: 1:37
製作国 Country: アメリカ USA
製作会社
Production Company:
Destination Films [us]
Steamroller Productions [us]
全米配給会社 Distributer: Columbia TriStar Home Entertainment [us] (2005) (USA) (DVD)
Screen Gems Inc. [us] (2004) (worldwide) (all media)
全米初公開 Release Date: 2005/02/15 (DVD premiere)
日本初公開 R. D. in Japan: SPE
日本公開情報 : 2005/11/26 予定
ジャンル Genre: アクション/アドベンチャー/スリラー
Action / Adventure / Thriller
MPAA Rating 指定: Rated R for strong violence, language, some sexuality and nudity.
日本語公式サイト
http://www.sonypictures.jp/movies/intothesun/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』の解説

 『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』はスティーヴン・セガールが出演・製作・原案・脚本の四役を務める究極のアクション映画。『 イントゥ・ザ・サン 』のロケ地はタイのバンコックと東京だ。日本が大いに関係するからポスターも旭日旗(きょくじつき)まであって、だからタイトルが『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』。
 今回のスティーヴン・セガールは、麻薬密売で中国人マフィアと手を組み巨大組織をつくろうとしている日本の台頭ヤクザをやっつける元CIAエージェントに扮する。セガール得意の大阪弁も披露して、今回は日本刀を主流に派手なエンターテインメントに徹した作品である。『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』にはアメリカ人・日本人・中国人が出演し、台詞も英語・日本語・中国語が飛び交って面白い。有名な日本人俳優も大勢登場する。

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■映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』の主なスタッフ

○『 イントゥ・ザ・サン 』の製作総指揮: マック・ヤスダ
 スティーヴン・セガールと親交の深いマック・ヤスダ氏は
奪還 DAKKAN アルカトラズ (2002) HALF PAST DEAD 』でプロデューサー
『 イントゥ・ザ・サン 』では東京都知事として出演もしている

○『 イントゥ・ザ・サン 』の製作: エリー・サマハ
サウンド・オブ・サンダー (2004) A SOUND OF THUNDER
隣のヒットマンズ 全弾発射 (2004) THE WHOLE TEN YARDS
あなたにも書ける恋愛小説 (2003) ALEX AND EMMA
セイブ・ザ・ワールド (2003) THE IN-LAWS
バリスティック (2002) BALLISTIC: ECKS VS. SEVER
シルベスター・スタローン ザ・ボディガード (2002) AVENGING ANGELO
フィアー・ドット・コム (2002) FEAR DOT COM
『 奇蹟の詩 サード・ミラクル (1999) THE THIRD MIRACLE
フィオナが恋していた頃 (1998) THIS IS MY FATHER

○『 イントゥ・ザ・サン 』の製作: ケヴィン・ヴァン・トンプソン
BEING JULIA (2004)

○『 イントゥ・ザ・サン 』の製作: ビン・ダン
ブルドッグ (2003) A MAN APART

○『 イントゥ・ザ・サン 』の製作: エリック・アンダーソン
バリスティック (2002) BALLISTIC: ECKS VS. SEVER

○『 イントゥ・ザ・サン 』の製作: チェリン・グラック
SAYURI (2005) MEMOIRS OF A GEISHA
オースティン・パワーズ ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER

○『 イントゥ・ザ・サン 』の撮影: ドン・E・ファンルロイ
ヒューマン・キャッチャー (2003) JEEPERS CREEPERS 2

○『 イントゥ・ザ・サン 』の編集: マイケル・J・ダシー
マインドハンター (2004) MINDHUNTERS
ワイルド・レンジ 最後の銃撃 (2003) OPEN RANGE

○『 イントゥ・ザ・サン 』の美術: ピーター・J・ハンプトン
トルク (2004) TORQUE
シャンハイ・ヌーン (2000) SHANGHAI NOON

○『 イントゥ・ザ・サン 』の衣装: ティム・チャペル
バナナ★トリップ (2002) BOAT TRIP
デンジャラス・ビューティー (2001) MISS CONGENIALITY

○『 イントゥ・ザ・サン 』の音楽: スタンリー・クラーク
トランスポーター (2002) THE TRANSPORTER
デッドロック (2002) UNDISPUTED
アンダーカバー・ブラザー (2002) UNDERCOVER BROTHER
ロミオ・マスト・ダイ (2000) ROMEO MUST DIE

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■映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』の主なキャスト

●スティーヴン・セガール as トラヴィス・ハンター@イントゥ・ザ・サン
沈黙の追撃 (2005) SUBMERGED
ICHIGEKI 一撃 (2004) OUT OF REACH
沈黙の聖戦 (2003) BELLY OF THE BEAST
沈黙の標的 (2003) OUT FOR A KILL
奪還 DAKKAN アルカトラズ (2002) HALF PAST DEAD 』等
『 イントゥ・ザ・サン 』では、スティーヴン・セガールは出演・製作・原案・脚本の四役を務めている。

●マシュー・デイヴィス as エージェント・マック@イントゥ・ザ・サン
ビロウ (2002) BELOW
ブルークラッシュ (2002) BLUE CRUSH
キューティ・ブロンド (2001) LEGALLY BLONDE
パール・ハーバー (2001) PEARL HARBOR

●大沢たかお as 黒田@イントゥ・ザ・サン
『 世界の中心で、愛をさけぶ (2004) 』(セカチュー)
『 解夏 (2003) 』等が大ヒットの大沢たかおさんが、日本人俳優では主演級。

●ウィリアム・アザートン as エージェント・ブロック@イントゥ・ザ・サン
ラスト サムライ (2003) THE LAST SAMURAI

●ロー・ワイコン as チェン@イントゥ・ザ・サン
80デイズ (2004) AROUND THE WORLD IN 80 DAYS

●マック・ヤスダ as 東京都知事@イントゥ・ザ・サン
奪還 DAKKAN アルカトラズ (2002) HALF PAST DEAD 』でプロデューサー、『 イントゥ・ザ・サン 』でマック・ヤスダ氏は東京都知事役として出演もし、製作総指揮でもあります。

●保田謙 as ヤクザ@イントゥ・ザ・サン
終盤、大沢たかおさんに切られて血だらけの顔がそうです。

●保田聡太郎 as クラブのマネージャー@イントゥ・ザ・サン
クラブのマネージャーとして刑事をスティーブンの所まで案内する役です。(コロッケが出て来てすぐです。)

●安達直人 as 知事の広報官@イントゥ・ザ・サン
街宣車の上で知事の横にいる知事の広報官の役です。
『 ビーファイターかぶと 』主役の一人、クワガーとして毎週TVに出ていました。

●栗山千明 as 東京都知事の娘あやこ@イントゥ・ザ・サン
キル・ビル (2003) KILL BILL: VOLUME 1 』で強烈な印象を残した栗山千明さんは、マック・ヤスダ氏扮する東京都知事の娘あやこの役です。

●山口佳奈子 as なや子@イントゥ・ザ・サン
山口佳奈子さんというのは、知事の広報官の役の安達直人 さんが擁するライジング系のプロダクションに所属する新人女優で、今回大抜擢です。

●日本人俳優は他にも、寺尾聡、伊武雅刀、コロッケ、豊原功輔、藤田宗久、hitomi らも豪華出演。

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■映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』のトリビア

 『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』でスティーヴン・セガールの配役名がトラヴィスだということで、海外で興味深い憶測がなされている。『 エグゼクティブ・デシジョン (1996) EXECUTIVE DECISION 』でもスティーヴン・セガールの配役名はトラヴィス( Lt. Colonel Austin Travis )だった。それで、『 イントゥ・ザ・サン 』は『 エグゼクティブ・デシジョン 』の" prequel (本編よりも時間的に以前の話を扱う続編)"(
エクソシスト ビギニング (2004) EXORCIST: THE BEGINNING
インファナル・アフェア 無間序曲 (2003) 無間道II (原題) / INFERNAL AFFAIRS II (英題) 』参照)ではないか、なんて声も。つまり、トラヴィスは『 イントゥ・ザ・サン 』の後に体重を減らして、『 エグゼクティブ・デシジョン 』で軍に入隊し、テロリストにハイジャックされた飛行機に乗り移ろうとして英雄的に死んでいった、なんちゃって! 世界中のスティーヴン・セガール・マニア(英語では" Seagalogists ")はそんなことまで想像しているのだ。
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【『 イントゥ・ザ・サン 』のスタッフとキャスト】
監督: ミンク mink (Directed by)
製作総指揮: マック・ヤスダ Mac Yasuda (executive producer)
    フィリップ・B・ゴールドファイン Phillip B. Goldfine (executive producer)
    トレイシー・スタンリー Tracee Stanley (executive producer)
製作: エリー・サマハ Elie Samaha (producer)
    スティーヴン・セガール Steven Seagal (producer)
    ケヴィン・ヴァン・トンプソン Kevin Van Thompson (producer)
    チェリン・グラック Cellin Gluck (producer)
    ビン・ダン Binh Dang (associate producer)
    エリック・アンダーソン Erik Anderson (co-producer)
    フランク・ヒルデブランド Frank Hildebrand (line producer)
    ジム・ベッグ Jim Begg (supervising producer)
原案: スティーヴン・セガール Steven Seagal (story)
    ジョー・ハルピン Joe Halpin (story)
脚本: スティーヴン・セガール Steven Seagal (screenplay)
    ジョー・ハルピン Joe Halpin (screenplay)
    トレヴァー・ミラー Trevor Miller (screenplay)
撮影: ドン・E・ファンルロイ Don E. FauntLeRoy (Cinematography by)
編集: マイケル・J・ダシー Michael J. Duthie (Film Editing by)
美術: ピーター・J・ハンプトン Peter J. Hampton (Production Design by)
衣装: ティム・チャペル Tim Chappel (Costume Design by)
音楽: スタンリー・クラーク Stanley Clarke (Original Music by)

出演: スティーヴン・セガール Steven Seagal as Travis Hunter
    マシュー・デイヴィス Matthew Davis as Agent Mac (Sean)
    大沢たかお Takao Osawa as Kuroda
    エディ・ジョージ Eddie George as Jones
    ウィリアム・アザートン William Atherton as Agent Block
    ジュリエット・マーキー Juliette Marquis as Jewel
    ロー・ワイコン 盧惠光 Ken Lo as Chen
    ペース・ウー 呉佩慈 Pace Wu as Mai Ling
    寺尾聡 Akira Terao as Matsuda
    マック・ヤスダ Mac Yasuda as Governor of Tokyo
    保田謙 Ken Yasuda as Yakuza Soldier
    保田聡太郎 Sotaro Yasuda as Maitre D'
    安達直人 Naoto Adachi as PR Man
    栗山千明 Chiaki Kuriyama as Ayako
    伊武雅刀 Eve Masatoh as Kojima
    山口佳奈子 Kanako Yamaguchi as Nayako
    コロッケ Korokke as Club MC
    豊原功輔 Kosuke Toyohara as Fudomyo-o
    藤田宗久 Munehisa Fujita as Detective Maeda
    大木正司 Shoji Oki as Ishikawa
    hitomi as Model

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『 イントゥ・ザ・サン 』のの「テキストによる映画の再現」レヴュー
 私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【イントゥ・ザ・サン 第01段落】  ここはミャンマーのジャングルのゴールデン・トライアングル Golden Triangle, Myanmar Jungle 。ミャンマー・タイ・ラオスの三ヶ国の北部国境地帯は逆三角形をしていて大規模なケシ栽培で悪名高く、「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれる。「麻薬三角地帯」「魔のゴールデン・トライアングル」とも称せられている。象が人を乗せて川を渡り、上空からはサテライトでケシの花を映し出す。

【イントゥ・ザ・サン 第02段落】  アジア人たちは麻薬密売の元になるケシの栽培と収穫をしている。それを偵察しているのがトラヴィス・ハンター(スティーヴン・セガール)。彼はパートナーと茂みに隠れて銃を構えている。トラヴィスはCIAエージェントなのだ。ここで女性がレイプされそうになったのを黙って見ていられなくなったトラヴィスは発砲し、アクションが始まった。爆破や銃撃戦があり、味方のヘリコプターが飛来してトラヴィスと相棒を救出する。この辺りは『 地獄の黙示録 (1979) APOCALYPSE NOW 』の感じ。

【イントゥ・ザ・サン 第03段落】  ヘリは舞い上がり、印象的なオレンジ色の夕陽の画像に変わった。そして映画のクレジット。日本的な琴のBGMに優美で和風な刺青(いれずみ)の絵の背景。タイトル『 INTO THE SUN 』と同時に漢字でもエキゾチックに「向望太陽」が。そう、「イントゥ・ザ・サン(直訳:太陽の中へ)」の通り、これから日本が舞台となっていくこの映画『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』は、以降も太陽が頻繁にフォーカスされていくのが目立つ。そしてシーンは、日本ということで、寺ではお坊さん。スティーヴン・セガールは黒い紋付袴で焼香をしている。

【イントゥ・ザ・サン 第04段落】  舞台は一転して近代的シーンに。現代の東京がハイテクなCG駆使で映し出された。こうやって改めて見ると、東京って海外の大都市に劣らず綺麗で立派だナ。東京都知事の鷹山進之介(マック・ヤスダ)は車上で街頭演説をしている。知事に並んで、車上には知事の娘あやこ(栗山千明のカメオ出演)が微笑み、知事の広報官(安達直人)も控えている。知事は「未来の為に、私が東京を、日本を変える。不審なる外国人入国者の国外追放に関する条例を検討中です…。」と。スピーチを終えた知事は新宿の都庁の一階ホールで、潜んでいた男に突然銃撃を受けて即死してしまった。男は出現したオートバイに同乗して逃走。

【イントゥ・ザ・サン 第05段落】  東京都知事が暗殺されて間もなく、東京のCIA本部 CIA Headquarters, Tokyo のエージェント・ブロック(ウィリアム・アザートン)にFBIのジョン・デイヴィスから電話連絡があった。東京都知事が暗殺されたのはヤクザが関係ありそうだから調査してくれということだ。そこで、日本で長年暮らして日本事情に詳しい元CIAエージェント、トラヴィス・ハンター(スティーヴン・セガール)を呼び寄せることにした。トラヴィスは日本刀の店を営んでいて自らも凄い腕前の剣士である。エージェント・ブロックから電話を受けた時は、日本刀の客( Hatake )と大阪弁で商談していた。東京なんだけど、客も大阪弁!

【イントゥ・ザ・サン 第06段落】  颯爽と革の黒いロングコートに身を包んだトラヴィスがCIAのエージェント・ブロックに会いに訪れる。二人は長年の知己である。ブロックは、東京都知事暗殺に関し、FBIはテロリストが絡んでいるとも言っているけれど地元ヤクザだと思うから、ヤクザのことを洗ってくれと任務を依頼する。でも日本通のトラヴィスは、ヤクザが政治に介するとは考えられないと思う。捜査には、FBIのルーキー、エージェント・マック(マシュー・デイヴィス)をトラヴィスのパートナーにつけてくれた。でも新人だし日本事情は疎いから、トラヴィスの足手まといになるだけだけど。

【イントゥ・ザ・サン 第07段落】  東京都知事暗殺現場では、刑事の前田(藤田宗久)に物証を用意させ、監視カメラのテープを見てみる。すると、映っている男のペンダントで、ヤクザとは見えない東洋人だと気付く。そこで、旧知の仲の中国老人に会いに東京のチャイナタウン China Town, Tokyo (横浜の中華街?)に赴いた。その中国人に、中国人秘密結社とヤクザとの関わりについて調べておいてくださいと頼んだ。その老人の孫娘がメイ・リン(ペース・ウー)で今はお年頃。幼い時に会ったきりのトラヴィスとは久しぶりの対面だった。

【イントゥ・ザ・サン 第08段落】  前後するが、その頃、東京郊外でベンツから降りる新進気鋭の若手ヤクザ黒田(大沢たかお)がいた。黒田は部下を引き連れて中国マフィア、つまり中国の秘密結社のアジトに来たところだ。中国マフィアの頭はチェン(ロー・ワイコン)といい、日本のヤクザ黒田と手を組んだので、中国人部下は不平を言う者もいる。そういう部下は容赦なく殺している。黒田もチェンも悪くて残酷そう。

【イントゥ・ザ・サン 第09段落】  次に、新鋭ヤクザ黒田はタイのバンコック Bangkok, Thailand に来て、中国マフィアのチェンと会っている。アヘン輸送は魚市場でするので見つからないから大儲け確実だ、と豪語している黒田。そしてゴールデン・トライアングルへと向かう。黒田という若手ヤクザは伝統的な中年・老人ヤクザのやり方とは異なって、中国マフィアと手を組んで麻薬密売を独占しようとしている。そして仁義なんか捨ててお金だけを頼りに巨大な組織を創り上げようとしている。ひいてはアメリカ、世界にまで権力を伸ばそうと企てているのだ。

【イントゥ・ザ・サン 第10段落】  黒田に扮する大沢たかおにはビックリ! 今まで大沢たかおのイメージはソフトで、悲恋を演じる誠実な優しい青年像なのが多かった。それがこんなに変われるとは、さすが俳優さんだ。ヘアスタイルはオールバック、服装は真っ赤や真っ白、新鋭ヤクザらしく短気で残虐というワル。劇中、大沢たかおは英語を随分喋る。

【イントゥ・ザ・サン 第11段落】  東京では、トラヴィスはヤクザ情報を入手するために日本人の知人を訪問し続ける。日本庭園に芸者さん。ここでトラヴィスが「先生」と呼んでいる財界の実力者、松田(寺尾聡)と話をして協力を要請。松田は、最近若いヤクザが台頭してきている旨を教えてくれた。そこにCIAから電話で、トラヴィスは中国人犯罪秘密結社つまり「蛇頭」(
レクイエム (2004) WAKE OF DEATH / AFTER DEATH
メダリオン (2003) 飛龍再生 (原題) / THE MEDALLION (英題)
リーサル・ウェポン4 (1998) LETHAL WEAPON 4 』等、参照)が絡んでいると判明したと伝える。

【イントゥ・ザ・サン 第12段落】  トラヴィスは、FBIルーキーのエージェント・マックを日本に慣れさせるためにそこらじゅうを一緒に連れまわっている。下町の市場のある町は、ヤクザの組織がこの辺が縄張り。このロケ地は、実際に、若きスティーヴン・セガールが武術を習いながら成長した地域だそうだ。ここでヤクザが中国人と連れ立って歩いているのを見て、十年前はそんなことなかったのだが、とトラヴィスはエージェント・マックに言う。ここでチンピラヤクザに因縁をつけられて、格闘。腕力だけでやっつけるトラヴィス。エージェント・マックは米国人を象徴してか、拳銃を暴発させてしまった。日本の場違いなところでの発砲なので、これまでに築き上げた信用を失くしたと、トラヴィスにもエージェント・ブロックにもマックは叱られた。

【イントゥ・ザ・サン 第13段落】  トラヴィスはナイトクラブ「フュージョン FUSION 」に行って、ここの若い女性オーナー、なや子(山口佳奈子)に、ヤクザの情報を訊きに行き、刺青師の不動明王(豊原功輔)のことを教えてもらった。その刺青師は妻子をヤクザに殺された過去がある。刺青師は、黒田というヤクザが中国人と手を組んで麻薬密売を独占しようとしていることを教えた。小島という中堅ヤクザだけが黒田に対抗しているとも教えてくれた。そこで、小島(伊武雅刀)とも会って、黒田と中国人マフィアとの関係や黒田の野望を聞き出し、トラヴィスと小島はどちらが先に黒田をヤルか楽しみだねと、連携を約束し合う。

【イントゥ・ザ・サン 第14段落】  ところで、本名トラヴィス・ハンターだが、彼には呼び名が色々ある。「 Dai-Ryu 」「マスター」「トラヴィスさん」「ビッグ・パパ」だ。そしてナイトクラブ「 FUSION 」のあの女性「なや子」は、トラヴィスの愛する人でもあるのだ。公園のベンチで愛をささやき合い、CIAの仕事はいつか辞めて一緒になろう、とか甘い関係である。ラブシーンもちょっとあり。でも、スティーヴン・セガールの娘の藤谷文子さん(『 サンサーラ (2003) SANSA 』参照)と同年齢くらいだからちょっと控え目だったみたい。

【イントゥ・ザ・サン 第15段落】  台頭ヤクザの黒田のもとには「これは警告だ」と手紙が届けられるし、アメリカ人で日本育ちの刀の名手がこそこそ嗅ぎまわっているということに、黒田はイライラを隠しきれない。部下に当り散らし、部下はなや子のクラブ「 FUSION 」に。トラヴィスもここにいて、そこではエンターテイナー(コロッケ)が野口五郎の物真似なんかしている。スタイルのいい hitomi もモデルとしてここで登場。すると、爽やかな長身のクラブ・マネージャー(保田聡太郎)に案内されて、前述の前田刑事が黒田の情報を持ってトラヴィスに会いに来た。

【イントゥ・ザ・サン 第16段落】  黒田は築地の魚市場に表向きには水産会社を持っていて、更にはトラック「黒田水産」で麻薬を運搬しているのだ。だからなかなかシッポがつかめないわけだ。トラヴィスは相棒のエージェント・マックを築地魚市場に写真を撮らせに向かわせた。でも、新人エージェント・マックはやりすぎて、黒田水産の事務所に侵入までして追いかけられる。ここで間一髪、逃げられたが、後に捕まり、黒田の前で首を折られて殺されてしまった。黒田は組員もどんどん殺すし、大変残酷に描かれている。若い組員が自分の失敗を悔いる指詰めの儀式は、西洋人が見たらゾッとするだろう。

【イントゥ・ザ・サン 第17段落】  若い相棒エージェント・マックが殺されて、トラヴィスは仕返しをしに黒田の手下の組員達の部屋に急行した。そして日本刀でバッサバッサと斬りまくる。そこで組員達が観ていたのは、藤谷文子さん(=アヤコ・セガール Ayako Seagal )主演の『 ガメラ 大怪獣空中決戦 (1995) GAMERA: THE GUARDIAN OF THE UNIVERSE 』等の『 ガメラ 』シリーズのヴィデオだ。やっぱりお父さんだから娘が可愛いのだろう、『 ガメラ 』はスティーヴン・セガールもので有名だ。組員が日本育ちの刀の名手のアメリカ人に殺されたというので、居所を教えたのじゃないかと疑った黒田は頭に来て、ヤクザ(保田謙)を切り殺す。不本意に殺されたそのヤクザ、顔は血でいっぱいだ。

【イントゥ・ザ・サン 第18段落】  『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』では、スティーヴン・セガール共演の若い女性は三人いる。一人は恋人なや子、もう一人は中国人メイ・リン(上述チャイナタウンで再会した)、そしてもう一人は、CIAエージェント・ブロックが「ベイビー」と呼んでトラヴィスを秘かに監視させている謎の女ジュエル(ジュリエット・マーキー)だ。ジュエルは途中、チラッチラッと謎めいて顔を出す。メイ・リンは大人しくしているけれど、実はクンフーや剣という武術の秀でた女性だ。メイ・リンは中国人ということで、蛇頭のチェンに、アメリカ人の友人が会いたがっていると伝言する役もする。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !

【イントゥ・ザ・サン 第19段落】  黒田による惨殺は続く。中堅ヤクザ小島のボス、関東石川組の石川組長(大木正司)も殺され、トラヴィスの恋人なや子までも殺される。トラヴィスがプレゼントした鼈甲の簪(かんざし)まで、死んだなや子から奪っていった黒田の部下。トラヴィスは蛇頭のチェンを殺した後、前田刑事からなや子が殺されたことを聞いて怒りに燃えるのだ。

【イントゥ・ザ・サン 第20段落】  トラヴィスはあの刺青師のところへ行き、彼も家族を黒田に皆殺しにされたことを知った。そして日本刀を手に取り、意を決してこう呟くのだ:「今日はネ〜、この刀使うヨ〜。人斬るヨ〜。」と。英語にしたら" This one is so sharp. I'll use it tonight. This kills very well. "というフツーの言い回しなんだけど、これが大阪弁だからいかにもスティーヴン・セガールらしい!こういうところが、『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』がアクション・スリラーでありながら楽しめるところだ!

【イントゥ・ザ・サン 第21段落】  トラヴィスと刺青師はベンツのジープで、黒田のいる東京の東部に乗り込んだ。寺だろうか、邸内では、チェンが死んだのを喜んで黒田の部下達が乾杯している。そこに侵入した二人はお礼参りだと言って、どんどん真剣で斬りまくる。箸で首を刺して殺すのは『 キス・オブ・ザ・ドラゴン (2001) KISS OF THE DRAGON 』の流れかナ。二人が乱闘していると、助っ人にメイ・リンが現れた。トラヴィスと幼い頃からの武術の面の知り合いだから、黙っていられなくなったのだ。ラストの斬り合いは『 忠臣蔵 』のようでもあり、この映画は幾つも日本の要素が入っている。そして遂に、黒田とトラヴィスの一騎討ちとなる。刀の名手トラヴィスに勝てる者はいない、黒田はとうとうトラヴィスに斬り殺された。

【イントゥ・ザ・サン 第22段落】  現場の事後処理は、CIAのエージェント・ブロックの差し金で、ジュエルとFBIのチームが証拠隠滅に当たっている。偽装の"Fast Beautiful Inc."と書かれたバンが現場に横付けされて、青い液体で死体も刀も壁も塗りつぶしてしまっているから、警察は犯人検挙にどうにも手が出ない。その頃、関東石川組の組長相続の儀式が執り行われ、小島義道が相続を祝われている。こうしたヤクザの親分たちの勢ぞろいや刀を使ったアクションは『 キル・ビル (2003) KILL BILL: VOLUME 1 』と雰囲気に相通ずるところがあり、『 キル・ビル (2003) KILL BILL: VOLUME 1 』が好きな観客ならこの『 イントゥ・ザ・サン (2005) INTO THE SUN 』も面白くて好きだろう。

【イントゥ・ザ・サン 第23段落】  お寺では、なや子の葬式が行われている。冒頭のお坊さんとトラヴィスの焼香のシーンはこれだったのか! 思い出の公園でなや子を思い出すトラヴィスは、孤独に立ち尽くす。夕陽が赤い…。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず6374文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      Untitled Document
       http://www.cn.emb-japan.go.jp/jp/2nd%20tier/12pubj/mag20011211a.htm
      Mac Yasuda 氏より情報提供
■映画『 イントゥ・ザ・サン INTO THE SUN 』の更新記録
2005/05/03新規: ファイル作成
2005/05/06更新: ◆レヴュー作成
2005/05/10更新: ◆スタッフ情報更新
2005/09/27更新: ◆タイトル確定とデータ追加
2005/10/06更新: ◆追記
2006/01/09更新: ◆データ追加
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幸田 幸
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