ブルークラッシュ＠映画の森てんこ森

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ブルークラッシュ　(2002)

BLUE CRUSH

　映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』をレヴュー紹介します。

　映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』の解説
　ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』のスタッフとキャスト
■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』の＜もっと詳しく＞
　＜もっと詳しく＞は映画『ブルークラッシュ』の「テキストによる映画の再現」レヴュー（あらすじとネタバレ）です。※ご注意：映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』の結末
■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』の更新記録

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幸の鑑賞評価：７つ星　

■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』のポスター、予告編および映画データ

ブルークラッシュ

Links:	Official Web Site
Trailers:	Quick Time7.5Mb Quick Time9.7Mb

上映時間 Runtime：	1:44
製作国 Country：	アメリカ　USA
製作会社 Production Company：	Imagine Entertainment [us] Shutt/Jones Productions [us] Universal Pictures [us]
全米配給会社 Distributer：	MCA/Universal Pictures [us] Universal Pictures [us]
全米初公開 Release Date：	2002/08/16
日本初公開 R. D. in Japan：	2003/06/21　予定
日本公開情報：	ギャガ・コミュニケーションズ
ジャンル Genre：	ドラマ／ロマンス／青春／スポーツ Drama / Romance /Teens / Sports
MPAA Rating 指定：	Rated PG-13 for sexual content, teen partying, language and a fight.
日本語公式サイト
http://www.gaga.ne.jp/bluecrush/

●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.

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■映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』の解説

　映画『ブルークラッシュ　(2002) BLUE CRUSH 』では、ハワイのマウイ島で繰り広げられる青春模様が、サーフィンに情熱をかける若い女性を通して楽しく描かれる。そんな原作「 Maui Surfer Girls 」の舞台をオアフ島に移して映画化したのがこの『ブルークラッシュ』という作品。
　映画『ブルークラッシュ』のストーリー。アン・マリー（ケイト・ボスワース）は近く催されるサーフィン大会での優勝を狙って、毎朝、日の昇る前からトレーニングを重ねている。しかし、以前に転覆して恐ろしい目に遭ったのが災いして、なかなか大波恐怖症は治らない。そんな彼女を応援するルームメイトたち。そこにプロ・フットボールでクォーターバック選手のマットが現れる。果たして恋の行方は？そして、サーフィン大会の優勝は？
　『ブルークラッシュ』は、サーフィンの醍醐味が心から味わえる、非常にダイナミックに美しい映画。ビキニの女性達のスリムな肢体がウラヤマシイ…。

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【『ブルークラッシュ』のスタッフとキャスト】

監督：ジョン・ストックウェル　John Stockwell　(Directed by)
製作：ブライアン・グレイザー　Brian Grazer　(producer)
　　　　カレン・ケーラ　Karen Kehela　(producer)
　　　　スージー・バービエリ　Suzy Barbieri　(co-producer)
　　　　リック・ダラゴ　Rick Dallago　(co-producer)
製作総指揮：ルイス・Ｇ・フリードマン Louis G. Friedman　(executive producer)
　　　　キャシー・ジョーンズ Kathy Jones　(executive producer)
　　　　バフィ・シャット Buffy Shutt　(executive producer)
原作：スーザン・オーリアン Susan Orlean　(magazine article Surf Girls of Maui)
原案：リジー・ウェイス Lizzy Weiss (story)
脚本：リジー・ウェイス Lizzy Weiss (screenplay)
　　　　ジョン・ストックウェル　John Stockwell　(screenplay)
撮影：デヴィッド・ヘニングス　David Hennings　(Cinematography by)
編集：エマ・Ｅ・ヒコックス　Emma E. Hickox　(Film Editing by)
音楽：ポール・ハスリンジャー　Paul Haslinger　(Original Music by)
メイク：カレン・イボシ・プライザー　Karen Iboshi Preiser　(makeup artist)
　
出演：ケイト・ボスワース　Kate Bosworth　アン・マリー
　　　　マシュー・デイヴィス　Matthew Davis マット
　　　　ミシェル・ロドリゲス　Michelle Rodriguez エデン
　　　　サノエ・レイク　Sanoe Lake リナ
　　　　ミカ・ブーレム　Mika Boorem ペニー
　　　　クリス・タロア Chris Taloa　ドリュー
　　　　カーラ・アレクサンダー　Kala Alexander　カーラ
　　　　ルーベン・テハダ　Ruben Tejada　ＪＪ
　　　　ココ・ホー　Coco Ho　アン・マリー子役

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＜もっと詳しく＞

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

■映画『ブルークラッシュ』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
　私は日本公開前に字幕スーパーなしの英語で観たので、わかる範囲でレヴューします。映画データについては調査した時点と公開される時点で異なる場合があります。本作の内容については、語学力と経験・常識不足のため、間違いや勘違いや適切でない表現があるかもしれません。どうかご理解賜りますようお願いいたします。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。
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【ブルークラッシュ　第01段落】　　原作のスーザン・オーリアンは、映画『アダプテーション　(2002) ADAPTATION 』の元となった「 The Orchid Thief （邦題：蘭に魅せられた男）」という本も書いたニューヨークの著名な作家。オーリアンは 1998 年 12 月に「 Women's Outdoor Magazine 」という雑誌に、実在する女性サーファーの記事を書いた。それが「 Maui Surfer Girls 」で、この話を元に映画化されたのがこの『ブルークラッシュ』である。" Blue Crush "とは、直訳すれば「青い粉砕」で、文字通り、うねり寄せる紺碧の大波が真っ白な泡粒状につぶれる様を意味しているのだろう。

【ブルークラッシュ　第02段落】　　サーフィン大会優勝にかける主人公の若い女性アン・マリーには、本当に若々しくスリムなケイト・ボスワースが健康的に演じている。ケイト・ボスワースは 14 歳にして乗馬のチャンピオンだった。それで、何気なく受けたロバート・レッドフォード Robert Redford 監督・製作・出演の『モンタナの風に抱かれて (1997) THE HORSE WHISPERER 』のオーディションに合格、ヒロインの友人役で出演するという好機に恵まれた。そういう身体的能力が買われて、このサーフィンの女王の役に選ばれた経緯である。彼女は実生活で学生としても真面目で、高校では優等を維持し、大学はプリンストン大学 Princeton University に進むそうだ。因みに、瞳の色は両目で異なり、片方が淡かっ色 hazel で、もう片方がブルーだそうだ。おばあちゃんの家の白ネコと同じだ！失礼…。
『ルールズ・オブ・アトラクション　(2002) THE RULES OF ATTRACTION 』
『ワンダーランド　(2003) WONDERLAND 』
『ビヨンド the シー夢見るように歌えば～　(2004) BEYOND THE SEA 』等に出演だ。

【ブルークラッシュ　第03段落】　　映画の始まりは強烈だった。大波でサーフィンする姿と、波に飲まれてもがく姿。それに、幼いアン・マリー（子役：ココ・ホー）が母親らしき女性に叱られている幼時の記憶。…これは夢だった。アン・マリー（ケイト・ボスワース）はハワイのオアフ島 Oahu, Hawaii の浜辺の掘っ建て小屋で住んでいる、 18 か 20 歳くらいの若い女性。ブロンドの肩までのストレートヘアに、褐色に焼けた肌が自然美だ。まだ日の明けない暗いビーチを独りトレーニングに出かける。椰子の木がいかにもハワイらしい。懸垂もするし、腹筋もするし、砂浜をランニングもする。そして「 Pipe Masters surf competition まであと～日」と書き直している。

【ブルークラッシュ　第04段落】　　「 Pipe Masters surf competition 」というのは、オアフ島ノース・ショア the North Shore で年１回行われるサーフィン選手権のことらしい。パイプラインで競技するというのだが、これは大波が崩れる時に出来る「筒（パイプ）」状の中を横にサーフィンして抜ける競技のようだ。七週間に渡って競われるシリーズ最後に男性部門と女性部門で各チャンピオンが決定する。もう 30 年以上の歴史があり、非常に権威のある選手権なので、これに優勝すると、それに伴うメリットが莫大なのだ。記事にされたり、グラビアに出たりして、スポンサーがついて、収入が保障される。

【ブルークラッシュ　第05段落】　　ビッグウェイブに乗ってサーフィンするのは、最近では
『００７／ダイ・アナザー・デイ (2002) DIE ANOTHER DAY 』で観た。あれは確かマウイ島のロケだったから、ノース・ショアにしろ、マウイにしろ、太平洋のど真ん中のハワイは大きな波に恵まれているのだろう。サーフィンする方にとっては、この映画は凄～く観応えがあると思う。 Tom Carroll 、Keala Kennelly 、Kate Skarratt 、Rochelle Ballard 、Layne Beachle 、Megan Abubo といった正真正銘のサーファー達が出演しているし、波の実写の迫力の大きさは言葉では表現できないくらい。

【ブルークラッシュ　第06段落】　　アン・マリーは、エデン（ミシェル・ロドリゲス：
『バイオハザード (2001) RESIDENT EVIL 』等に出演）とリナ（サノエ・レイク）という同じ年頃の女性二人と、妹のペニー（ミカ・ブーレム：
『パトリオット (2000) THE PATRIOT 』等に出演）の三人とその掘っ建て小屋で生活している。アン・マリーは幼い頃からサーフィンをしているから、バランスのとり方は体で覚えている。母親は、アン・マリーと妹ペニーの二人の子供を捨てて蒸発してしまったから、こんな暮らしを強いられている。だから、パイプマスターズ選手権で優勝して、是非とも金銭的に安定した生活を手に入れたいのだ。

【ブルークラッシュ　第07段落】　　アン・マリーは椰子の木に登ってケータイをかけている。相手はノース・ショアの砂浜で寝ているＪＪ（ルーベン・テハダ）という男の子。どうやら波の様子を訊いているようだ。いい大波だと聞いて、彼女はルームメイト達と妹を起こして、旧式のポンコツ車にサーフボードを乗せて練習に出発する。空はまだ紫赤色をしていて未明だ。ノース・ショアに到着する頃には空は明るくなった。仲間の男の子たちと一群になって、ひたすら沖に向かって漕いで進む。サーフィンはウェットスーツを着てするものだと思っていたら、それは寒い場合なのかしら、ここでは女性はビキニ、男子は海パンでサーフィンしている。

【ブルークラッシュ　第08段落】　　大波に男子が先に乗ってサーフィンに挑んでいる。波が崩れるパイプ状の中を滑りぬけていくのは、どうやったら出来るの？と思うくらい超人的な技だ。力強く、美しく、撮影もスゴイ。どんなに大変だったろう。それに合わせたＢＧＭは
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン (2002) CATCH ME IF YOU CAN 』のポール・ハスリンジャー。若者らしくノリにノッた音楽だ。
『 8 Mile (2002) 8 Mile 』でのラップのような歌も随分流れていた。" Rock Star "という歌を聞かせるチャド・ヒューゴー Chad Hugo とファレル・ウィリアムス Pharrell Williams は、N.E.R.D. として
『キス・オブ・ザ・ドラゴン (2001) KISS OF THE DRAGON 』
『アバウト・ア・ボーイ (2002) ABOUT A BOY 』
『オースティン・パワーズ　ゴールドメンバー (2002) AUSTIN POWERS IN GOLDMEMBER 』
『デアデビル (2003) DAREDEVIL 』
『ブラック・ダイヤモンド (2003) CRADLE 2 THE GRAVE 』でも歌っている。

【ブルークラッシュ　第09段落】　　アン・マリーとエデンとリナは、生活費を稼ぐために、高級ホテルのメイドとして働いている。オフの時間がすべてサーフィンなわけだ。この日も早朝のサーフィン練習をしてから、ファストフード店でやっと朝食にありつき、ホテル出勤に少し遅刻してしまう。三人はビキニから、メイドさんのユニフォームに着替え、朝礼（
『メイド・イン・マンハッタン (2002) MAID IN MANHATTAN 』参照）。客部屋のシーツ換えに、窓ガラス拭き、トイレ掃除とキレイでない仕事は続く。でも、三人はプロらしからぬ事もしでかすのだ。客のコンピュータを勝手に使ってみたり、客の派手な衣装をちゃっかり着てしまったり。こういう毎日である。

【ブルークラッシュ　第10段落】　　親友リナは言わばコーチの係。実際にリナ役のサノエ・レイクは６歳のときからサーフィンを始めており、本当に上手なのだ。母親 Laola Lake はサーフィン・チャンピオンである。日本人とハワイ原住民と英国人の血が混ざっているから、人懐っこいちょっと日本的な顔をしている。サノエは日本語の名前ではなく、ハワイの言葉で「 Mist of the Mountains 山々の霧」という意味の美しい名だ。
『マトリックス(1999) THE MATRIX 』
『マトリックス・リローデッド (2003) THE MATRIX RELOADED 』
『マトリックス　レボリューションズ　(2003) THE MATRIX REVOLUTIONS 』
『恋愛適齢期　(2003) SOMETHING'S GOTTA GIVE 』
『コンスタンティン　(2004) CONSTANTINE 』等のキアヌ・リーヴス Keanu Reeves も、
『ミッドナイトをぶっとばせ！ (1988) THE NIGHT BEFORE 』で書いたようにハワイの奇麗な名前だ。こんなサノエ・レイクと一緒に撮影していたら、ケイト・ボスワースも頼れただろうナ。厳しい練習で二人のボードが激突したりするシーンも、サノエの方でリードしてくれたのだろうと想像している。

【ブルークラッシュ　第11段落】　　もう一人の親友エデンは応援と勇気付けの係。間もなく開催される「 Pipe Masters surf competition 」にアン・マリーが優勝できるよう、練習に付き添い、力強く励ます。アン・マリーは以前にサーフィン中に浅い海中の珊瑚礁に頭を打ちつけたことが恐怖として残っており、なかなか立ち直れないのだ。そんな彼女を、ジェットスキーで沖合いに連れ出し、ビッグウェイブに乗るタイミングと勇気を与えている。この場面は、代役でなくミシェル・ロドリゲス自身が演じている。あんな大波の海で、怖かっただろうナ。このシーンはウェットスーツ着用。また、イルカの群れの上をサーフボードで進んだり、海底を三人で歩行訓練したりと、日常見たこともない海の光景が見事だ。

【ブルークラッシュ　第12段落】　　この時期はアメリカのプロ・フットボールＮＦＬの選手団がそのホテルに滞在していた。巨漢の選手達の中に、マット（マシュー・デイヴィス：
『パール・ハーバー(2001) PEARL HARBOR 』
『キューティ・ブロンド(2001) LEGALLY BLONDE 』
『ビロウ (2002) BELOW 』等に出演）という 30 歳くらいの気のよさそうな男性がいて、アン・マリーの様子を笑顔で見ている。仲間の選手が客室にキチャナイものを残して、メイド達にいやな思いをさせたので、マットはアン・マリーに謝りに近づいた。そして、彼女達にサーフィンを指導してもらうように頼む。アン・マリーもエデンもリナも、妹のペニーも、ひとりずつフットボール選手にサーフィンの一から教えてあげることになった。ビーチでキャッキャ言いながら、楽しいレッスンが始まる。

【ブルークラッシュ　第13段落】　　指導は無料ではない。１時間 20 ドル（＄１＝￥ 120 換算で 2400 円）でいいとアン・マリーは言ったが、ホテルを通した正規の料金並みの１時間 150 ドル（ 18,000 円）をマットは払ってくれると言う。丁度、アン・マリーは客に失礼を働いたとしてやめさせられるところだったので、彼女は有難くこちらの仕事にいそしんだ。だから、エデンとリナがメイドとして働いている時、アン・マリーは海でマットと一対一で教えている。海がキラキラ輝き奇麗だ。小さな子も上手に滑っているし、サーフボードに犬を乗せて滑っている人もいる。二人は二台のサーフボードを寄せて、いつしか語り合う仲になっていた。

【ブルークラッシュ　第14段落】　　指導の甲斐あって、マットはとうとうサーフできるようになった。客室で料金を払うからと言うので、アン・マリーもついて行く。ちょっといいムードになって抱き合うと、タイミング悪く電話が。彼の応対から奥さんか恋人だと思い、アン・マリーはガックリ。でも、姪（めい）だと言う。本当みたい。この日は、もう遅いからと言って料金を受け取ると彼女は帰る。帰宅すると、早速、親友たちと妹にからかわられ、お金は皆で分けた。なお、妹ペニーは学校（高校？）もサボりがちだし、ディスコで不良っぽい男達と遊んでいたりして、姉にも反抗的だった。でも、姉の選手権優勝への意気込みと、こうしたフットボール選手達との明るい交流で、だんだん素直になってきている。

【ブルークラッシュ　第15段落】　　翌日もマットとアン・マリーは一緒に行動。今日はマットの運転するＲＶ車で（ホテル滞在の身だからレンタカーかしら？）。二人は島陰のビーチで練習していると、こいつは地元の奴ではないから、ここ local spot は使ってはダメだと邪魔が入る。喧嘩を吹っ掛けられて、マットは殴られた。えッ、アメリカン・フットボールのクォーターバックをしているのに、素人に負けるのかな？それから二人はホテルのマットの部屋に…。翌朝、そのベッドの上で目を覚ましたアン・マリーは、ルームメイトに電話をかけて、妹をちゃんと学校に行かせるように頼む。そして、初めてホテルの"客"として、ブルーベリーワッフルのルームサービスを注文する。

【ブルークラッシュ　第16段落】　　いつもの掘っ建て小屋の室内と大違いのきれいな贅沢な部屋で、アン・マリーは別世界にいるみたい。依然としてメイドをしているエデンとリナがルームサービスで入ってきた。"客"としてはしゃいでいるアン・マリーに、彼女達はパイプマスターズ選手権まであと三日よ、とゲキを入れる。そして、その後、海で練習させながら、あのカリフォルニアから来ている男に夢中になっているのは、怖がって逃げているのでしょう、と痛いところを突かれる。実際、アン・マリーは珊瑚礁に打ちつけられた怖さが尾を引いていて、大波に上手く乗れないのだ。そんな精神のアンバランスを、恋で自分を誤魔化そうとしているのかも。

【ブルークラッシュ　第17段落】　　ハワイ名物フラダンス hula dance のディナーショーに、アン・マリーはマットと現れる。フラダンスは
『リロ＆スティッチ (2002) LILO & STITCH 』等、ハワイの映画にはやはり欠かせない。アン・マリーは黒いセクシーなドレスとハイヒールを初めて買って身につけていく。パートナーのマットはその美しさに見とれる。しかし、洗面所で自分の良くない噂を耳にした彼女は、ハイヒールを脱いでその女性に投げつける。パイプマスターズ選手権の直前に恋に浮かれているように他人に見えるのは、確かなのだ。彼女は憂鬱になってそのドレスのまま海の中に歩いていく。

【ブルークラッシュ　第18段落】　　驚いたマットも海中に追ってくる。何が欲しいのか？と訊くマットに、先ず妹を大学に進ませたいことを告げる。それに、保護者のいない彼女達は、今はその日暮らしのどん底の生活を送らざるを得ないから、収入を確保して、この生活から脱皮しなくてはならないのだ。しかし、このパイプマスターズ選手権で乗るノース・ショアの波は、世界で最も"重い"波なのだと言う。ちょっとの失敗で人は死ぬ。そんな危険と隣り合わせの競技会。どうしてよいか分からないアン・マリー。・・・

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
　ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !

【ブルークラッシュ　第19段落】　　パイプマスターズ選手権の当日になった。ノース・ショアには世界中からのカメラマンやプレス等のマスメディアが犇めき合っている。ここで優勝すれば、すぐに声がかかり、スポンサーがついてくれる。観客席でエデンとリナとペニーが心配そうに待っていると、来た来た！アン・マリーは心の不安定さを蹴飛ばして、颯爽と競技会場に姿を見せた。やるしかない！というところまで到達したのだ。競技者登録を済ませ、選手用の揃いのＴシャツを与えられ、順番を待つアン・マリー。サーフボードを漕いで沖合いに進み、いい波を待つ。ライバルの選手たちは上手くいく人もいれば、珊瑚礁に打ち付けられて負傷する人もいる。アン・マリーは最初、パイプ内を上手く横滑りして行ったが、もう少しの所で転覆。紐が引っかかって水上になかなか上がれなく、苦しい思いもする。

【ブルークラッシュ　第20段落】　　負傷者応急処置のテント内で横たわっているアン・マリーに、マットが優しく声をかける。マットも見守ってくれていたのだ。マットは、ＮＦＬのプロ・フットボールで最初の頃、ひどく体をぶち当てられたことを話す。でもきれいなタッチダウンができたことも。こうして、マットは何気なく彼女に勇気を授ける。そこで、アン・マリーは再度チャレンジ。沖合いに進み、タイミングを取りかねていると、最強のライバルの女性が、大波に乗るコツとタイミングをすぐそばで教えてくれる。まさにプロの大物の選手に心からのアドヴァイスを受け、アン・マリーは GO! 滑っていった。いいぞいいぞ！陸では、ペニーら三人が声をからして応援している。妹のペニーは完全に反抗態度から脱して、姉を思って真剣に応援している。勿論マットや仲間の愉快なフットボール選手達も声援している。

【ブルークラッシュ　第21段落】　　ついに大成功。アン・マリーはこの日最大のビッグウェイブを上手につかみ、見事なパイプの中を剃刀（かみそり）の刃のように鋭く突き進んでいった。そして、その波が崩れ落ちる前に、体勢を整えたまま、水上に滑り出たのだ。ビーチは観客もスタッフもマスコミも大フィーヴァー。ライバルも祝福してくれる。アン・マリーのこの大波を滑るサーフィン姿は、さっそく専門雑誌 SURFER の表紙を飾る。スポンサーも成功の瞬間に付いた。彼女は自分の力で成功をつかみ、安定した生活を保障された。マットとも、きっと心を通わせた幸せカップルになることだろう。オシマイ。

以上。
＜もっと詳しく＞からスペースを含まず7257文字／文責：幸田幸

参考資料：「映画の森てんこ森」映画タイトル集
　　　　　　　http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
　　　　　　IMDb
　　　　　　allcinema ONLINE
　　　　　　Nostalgia.com
　　　　　　CinemaClock.com
　　　　　　BLUE CRUSH　公式サイト（英語版）
　　　　　　http://www.blue-crush.com/
　　　　　　SurferSite Online Surf Magazine
　　　　　　http://www.surfersite.com/surftrip/2001-01/200101-9.html
　　　　　　タウン情報 - ホノルル
　　　　　　http://www.jorudan.co.jp/towninfo/103/5/43/234/193493.html
　　　　　　Kidzworld Media Inc.
　　　　　　http://www.kidzworld.com/site/p2409.htm
　　　　　　MAUI TIME Theresa McGregor Her Life Story Portrayed on the Big Screen
　　　　　　http://www.mauitime.com/v05iss05/surfspt.html
　　　　　　Women Outside, Fall 1998 Life's Swell
　　　　　　http://web.outsideonline.com/magazine/wofall98/wofsurfer.html

いつも参考にしておりますallcinema ONLINE さんには、2003年03月23日の時点で [ 解説 ]は出ていませんので、これをアップしました。Thanks to allcinema ONLINE.

■映画『ブルークラッシュ』の更新記録
2003/03/23新規：ファイル作成
2004/12/27更新： ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/04/02更新： ◆データ追加
2005/10/06更新： ◆追記

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幸田　幸
coda_sati@hotmail.com

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