ワンダーランド
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ワンダーランド (2003)
WONDERLAND
 映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』をレヴュー紹介します。映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』は 2004/06/22 の時点で邦題が分からなかったので仮題「ワンダーランド殺人事件」としておいたら『 ワンダーランド 』に決まった。

 映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の主なスタッフ
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の音楽
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の主なキャスト
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』のあらすじ
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』のトリビア
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』のスタッフとキャスト
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ワンダーランド 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の結末
■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の更新記録

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幸の鑑賞評価: 7つ星 
■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』のポスター、予告編および映画データ
ワンダーランド
ワンダーランド
Links:  Official Web Site
Trailers: 公式サイトで観られます。
上映時間 Runtime: 1:46
製作国 Country: アメリカ/カナダ
USA / Canada
製作会社
Production Company:
Emmett/Furla Films [us]
Killer Films [us]
Lions Gate Films Inc. [ca]
全米配給会社 Distributer: Lions Gate Films [us]
全米初公開 Release Date: 2003/10/24
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/05/28 予定
日本公開情報 : 東北新社
ジャンル Genre: 犯罪/ミステリー/ドラマ/スリラー/エロティック
Crime / Mystery / Drama / Thriller / Erotic
MPAA Rating 指定: Rated R for strong violence/grisly images, pervasive drug use and language, some sexuality/nudity.
日本語公式サイト
http://www.wonderland-movie.jp/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』の解説

 原題「ワンダーランド」だけ見るとファンタジーのように勘違いしそうだけど、『 ワンダーランド 』は、ヴァル・キルマー主演で、ハリウッドのワンダーランドという通りに沿った地域で起こった実際の殺人事件を基にして命名された映画だからだ。実際、英語の別題は「 THE WONDERLAND MURDERS (ワンダーランド殺人事件)」という。事件関係者は一人ひとり違う見解を述べるので真相が分からない。『 閉ざされた森 (2003) BASIC 』でも言及した『 羅生門 (1950) RASHOMON 』風に、当事者が各自異なる供述をするという展開になるのがこの映画の特徴であろう。
 『 ワンダーランド 』ではヴァル・キルマーがいい味出していた。女性二人の真摯な愛も好感が持てた。

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■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』の主なスタッフ

○『 ワンダーランド 』の製作総指揮:  ピーター・ブロック
真珠の耳飾りの少女 (2003) GIRL WITH A PEARL EARRING

○『 ワンダーランド 』の製作総指揮: マイケル・バーンズ
コンフィデンス (2003) CONFIDENCE

○『 ワンダーランド 』の製作総指揮: マーク・バタン
ニュースの天才 (2003) SHATTERED GLASS

○『 ワンダーランド 』の製作総指揮: ランドール・エメット
奪還 DAKKAN アルカトラズ (2002) HALF PAST DEAD
沈黙の標的 (2003) OUT FOR A KILL
沈黙の聖戦 (2003) BELLY OF THE BEAST
アウト・オブ・タイム (2004) NINE LIVES / UNSTOPPABLE

○『 ワンダーランド 』の製作総指揮: ジュリー・ヨーン
ケミカル51 (2002) THE 51st STATE (原題) / FORMULA 51 (米題)

○『 ワンダーランド 』の製作: マイケル・パセオネック
バッファロー'66 (1998) BUFFALO '66
フレイルティー/妄執 (2001) FRAILTY

○『 ワンダーランド 』の製作: スコット・プットマン
私は「うつ依存症」の女 (2001) PROZAC NATION
と、随分充実したメンバーが揃っている。

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■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』の音楽

○『 ワンダーランド 』音楽: クリフ・マルティネス
NARC ナーク (2002) NARC
ソラリス (2002) SOLARIS
ホワイト・ライズ (2004) WICKER PARK

○『 ワンダーランド 』の音楽: マイケル・A・レヴィン
ヴェロニカ・ゲリン (2003) VERONICA GUERIN 』
ティアーズ・オブ・ザ・サン (2003) TEARS OF THE SUN
シンドバッド 7つの海の伝説 (2003) SINBAD: LEGEND OF THE SEVEN SEAS
マッチスティック・メン (2003) MATCHSTICK MEN
シュレック2 (2004) SHREK 2

○『 ワンダーランド 』の挿入歌: ボブ・ディラン Bob Dylan
アメリカン・ビューティー (1999) AMERICAN BEAUTY
17歳のカルテ (1999) GIRL, INTERRUPTED
ハイ・フィデリティ (2000) HIGH FIDELITY
バンディッツ (2001) BANDITS
ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密 (2002) DIVINE SECRETS OF THE YA-YA SISTERHOOD
ムーンライト・マイル (2002) MOONLIGHT MILE
ハンテッド (2003) THE HUNTED
ドリーマーズ (2003) THE DREAMERS

○『 ワンダーランド 』の挿入歌: ビリー・ジョエル Billy Joel
プリティ・ブライド (1999) RUNAWAY BRIDE
エージェント・コーディ (2003) AGENT CODY BANKS

○『 ワンダーランド 』の挿入歌: イギー・ポップ Iggy Pop
トレインスポッティング (1996) TRAINSPOTTING
スクール・オブ・ロック (2003) THE SCHOOL OF ROCK
コーヒー&シガレッツ (2003) COFFEE AND CIGARETTES

というように、挿入歌は豪華なアーティスト達の曲が堪能できそうだ。

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■映画『 ワンダーランド WONDERLAND 』の主なキャスト

●ヴァル・キルマー as ジョン・ホームズ
ポロック・2人だけのアトリエ (2000) POLLOCK
ハードキャッシュ (2002) HARD CASH / RUN FOR THE MONEY
ミッシング (2003) THE MISSING
ブラインド・ホライズン (2004) BLIND HORIZON
マインドハンター (2004) MINDHUNTERS
アレキサンダー (2004) ALEXANDER
キス・キス バン・バン (2005) KISS KISS, BANG BANG

●ケイト・ボスワース as ドーン・シラー
ブルークラッシュ (2002) BLUE CRUSH
ルールズ・オブ・アトラクション (2002) THE RULES OF ATTRACTION
ビヨンド the シー 夢見るように歌えば〜 (2004) BEYOND THE SEA
綴り字のシーズン (2005) BEE SEASON
スーパーマン リターンズ (2006) SUPERMAN RETURNS

●リサ・クドロー as シャロン・ホームズ
アナライズ・ユー (2002) ANALYZE THAT

●ジョシュ・ルーカス as ロン・ローニアス
メラニーは行く! (2002) SWEET HOME ALABAMA
ハルク (2003) THE HULK
ウォルター少年と、夏の休日 (2003) SECONDHAND LIONS

●ディラン・マクダーモット as デヴィッド・リンド
パーティ★モンスター (2003) PARTY MONSTER
ニューオーリンズ・トライアル (2003) RUNAWAY JURY

●ティム・ブレイク・ネルソン as ビリー・デヴェレル
シン・レッド・ライン (1998) THE THIN RED LINE
グッド・ガール (2002) THE GOOD GIRL
マイノリティ・リポート (2002) MINORITY REPORT
穴/HOLES (2003) HOLES
スクービー・ドゥー2 モンスター パニック (2004) SCOOBY-DOO 2: MONSTERS UNLEASHED

●クリスティナ・アップルゲイト as スーザン・ローニアス
マーズ・アタック! (1996) MARS ATTACKS! 』
クリスティーナの好きなコト (2002) THE SWEETEST THING
ハッピー・フライト (2003) VIEW FROM THE TOP 』

●ナターシャ・グレッグソン・ワグナー as バーバラ
ハイ・フィデリティ (2000) HIGH FIDELITY

●テッド・レヴィン as 刑事サム・ニコ
アリ (2002) ALI

●フランキー・G as 刑事ルイ・クルーズ
コンフィデンス (2003) CONFIDENCE

●エリック・ボゴシアン as エディ・ナッシュ
チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル (2003) CHARLIE'S ANGELS: FULL THROTTLE

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■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』のあらすじ

 『 ワンダーランド 』の舞台は 1981 年の7月。何かが狂った夏のことだった。ロサンゼルスのハリウッド・ヒルズ地区。そこのワンダーランド大通り Wonderland Avenue 沿いのローレル・キャニオン Laurel Canyon (映画『 しあわせの法則 (2002) LAUREL CANYON 』『 マルホランド・ドライブ (2001) MULHOLLAND DR. / MULHOLLAND DRIVE 』参照)で四人が惨殺されるという事件が起こった。警察は、ドラッグを巡るチンピラ同士の殺人事件だと当初は見ていたが、調査していくうちに、LAの夜の街の犯罪王が絡み、更には、元ポルノスターのジョン・ホームズ(ヴァル・キルマー)が絡んでいると突き止める。

 ジョン・ホームズは以前はポルノスターとしてその道のトップに君臨した男。シャロン(リサ・クドロー)という妻がいるが、離婚しないまま別居している。妻はしっかり者で、夫がドラッグに嵌って良くない生活をしていても、自分で間違いを起こせば学べるという人生哲学を持っている。ジョン・ホームズには、彼よりずっと年下で十代の愛人ドーン・シラー(ケイト・ボスワース)がいる。ドーンはスチルによると、可愛いチワワを飼っているようなので、犬好きの方はワンちゃんについ目が行ってしまうだろう。

 ジョン・ホームズのドラッグ仲間は、ロン・ローニアス(ジョシュ・ルーカス)とスーザン(クリスティナ・アップルゲイト)の夫婦、デヴィッド・リンド(ディラン・マクダーモット)、バーバラ(ナターシャ・グレッグソン・ワグナー)、ビリー・デヴェレル(ティム・ブレイク・ネルソン)とジョイ(ジャニーン・ガロファロー)のカップルらがいる。

 ジョンは、LAの夜の街の帝王であり麻薬取引の犯罪に手を染めているエディ・ナッシュ(エリック・ボゴシアン)という男とも知り合う。ある日、ドラッグ取引でロン・ローニアスとジョン・ホームズは犯罪王エディ・ナッシュの所に赴く。しかし取引は成立しなかった。その時、ホームズはナッシュの家の勝手口のドアをロックしなかった。そこで、リンドとローニアスとビリーはナッシュの家からヤクや金品を強奪することができた。

 しかし、その後、ビリーのアパートで四人(ロン、ビリー、と女性二人)の死体が発見されるのだ。これが、ローレル・キャニオン殺人事件 the Laurel Canyon Murders 或いはワンダーランド殺人事件 the Wonderland Murder Case と呼ばれる実際の事件である。デヴィッド・リンドは、犯行はジョン・ホームズの手によると警察に訴える。でも、ジョンとしたら、自分は嫌々参加しただけで、何でも騙されやすいタイプだと供述する。刑事サム・ニコ(テッド・レヴィン)や刑事ルイ・クルーズ(フランキー・G)は事件の真相が分からなくなってしまう。関係者は、一人ひとり違う見解を述べるからだ。

 この映画『 ワンダーランド 』は、『 閉ざされた森 (2003) BASIC 』でも言及した『 羅生門 (1950) RASHOMON 』風に、当事者が各自異なる供述をするという展開になる。しかし、『 羅生門 』の域には到底達しておらず、様々な供述を並べていても、それをまとめるのを忘れているかのようだとか、テーマとして何も結論が出されないとかいう辛口の批評も聞かれる。半世紀以上経ても東洋西洋を問わず映画界のバイブルになっているほどの『 羅生門 』であるから、それと比較される方が可哀想と言えば可哀想だよネ、『 ワンダーランド 』は。

 なお、このあらすじは映画『 ワンダーランド 』を観る前に書いたものです。鑑賞後に書いたレヴューは下記<もっと詳しく>にあります。

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■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』のトリビア

【ワンダーランドのトリビア その1】  『 ワンダーランド 』で精神病質者であるロン・ローニアスに扮したジョシュ・ルーカスが語るには、「ローニアスは演じるのにホントに不愉快な人物。本人を知っているお巡りさんと話す機会があり、ローニアスは実に恐ろしく、唖然とするような奴だったと聞いた。ローニアスは判明しただけでも 27 人も殺しており、ローニアスが殺された時はサクラメント署 Sacramento police でパーティをして祝ったそうだ。」

【ワンダーランドのトリビア その2】  主人公ジョン・ホームズには、当初は
デュース・ワイルド (2002) DEUCES WILD
バイバイ、ママ (2005) LOVERBOY
等のマット・ディロン Matt Dillon が第一候補だったが、
シティ・オブ・ゴースト (2002) CITY OF GHOSTS 』撮影の為に降りて、ヴァル・キルマーとなった経緯がある。

【ワンダーランドのトリビア その3】  ヒロインのドーンが飼っているチワワ Chihuahua は役名はソア Thor で、本名はマックス Max 。セーラ・クリフォード Sarah Clifford 所有のワンちゃんでこの『 ワンダーランド 』が映画初出演だ。セーラ・クリフォードはこういう映画でセット製作に携わっている映画人。
悪いことしましョ! (2000) BEDAZZLED
セレンディピティ (2001) SERENDIPITY
ブルドッグ (2003) A MAN APART
マトリックス リローデッド (2003) THE MATRIX RELOADED
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (2003) PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL
フォーチュン・クッキー (2003) FREAKY FRIDAY

【ワンダーランドのトリビア その4】  『 ワンダーランド 』日本配給は
マゴニア (2001) MAGONIA
DEMONLOVER (2002) DEMONLOVER
ディープ・ブルー (2003) DEEP BLUE
ロスト・イン・トランスレーション (2003) LOST IN TRANSLATION 』等の東北新社である。
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『 ワンダーランド 』のスタッフとキャスト】
監督: ジェームズ・コックス James Cox (Directed by)
製作: マイケル・パセオネック Michael Paseornek (producer)
    ホリー・ウィアズマ Holly Wiersma (producer)
    アレン・フィシャー Allen Fischer (associate producer)
    キャプテン・モズナー Captain Mauzner (associate producer)
    ドーン・シラー Dawn Schiller (associate producer)
    ジェームズ・タウンゼント James Townsend (associate producer)
    アリ・フォーマン Ali Forman (co-producer)
    スコット・プットマン Scott Putman (co-producer)
製作総指揮: ピーター・ブロック Peter Block (executive producer)
    マイケル・バーンズ Michael Burns (executive producer)
    マーク・バタン Marc Butan (executive producer)
    ランドール・エメット Randall Emmett (executive producer)
    ジョージ・ファーラ George Furla (executive producer)
    ピーター・クライドマン Peter Kleidman (executive producer)
    トム・オーテンバーグ Tom Ortenberg (executive producer)
    ジュリー・ヨーン Julie Yorn (executive producer)
脚本: ジェームズ・コックス James Cox (written by)
    キャプテン・モズナー Captain Mauzner (written by)
    トッド・サモヴィッツ Todd Samovitz (written by)
    D・ロリストン・スコット D. Loriston Scott (written by)
撮影: マイケル・グレイディ Michael Grady (Cinematography by)
編集: ジェフ・マケヴォイ Jeff McEvoy (Film Editing by)
音楽: クリフ・マルティネス Cliff Martinez (Original Music by)
    マイケル・A・レヴィン Michael A. Levine (additional music)

出演: ヴァル・キルマー Val Kilmer as John Holmes
    ケイト・ボスワース Kate Bosworth as Dawn Schiller
    リサ・クドロー Lisa Kudrow as Sharon Holmes
    ジョシュ・ルーカス Josh Lucas as Ron Launius
    クリスティナ・アップルゲイト Christina Applegate as Susan Launius
    ディラン・マクダーモット Dylan McDermott as David Lind
    ティム・ブレイク・ネルソン Tim Blake Nelson as Billy Deverell
    ジャニーン・ガロファロー Janeane Garofalo as Joy Miller
    ナターシャ・グレッグソン・ワグナー Natasha Gregson Wagner as Barbara Richardson
    フランキー・G Franky G as Louis Cruz
    テッド・レヴィン Ted Levine as Sam Nico
    エリック・ボゴシアン Eric Bogosian as Eddie Nash

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。
 私は日本公開前に『 ワンダーランド 』を観る機会に恵まれたのでレヴューします。

■映画『 ワンダーランド 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー

【ワンダーランド 第01段落】  千本以上のポルノ映画に出演したという伝説のスターがいる。寝た女性は一万四千人。この人物はジョン・ホームズ(ヴァル・キルマー)。映画『 ワンダーランド 』はジョン・ホームズが現役ポルノスターから衰退した後の話である。

【ワンダーランド 第02段落】  時は 1981 年 6 月 29 日、ロサンザルス。ハリウッド・ヒルズ the Hollywood Hills, Los Angeles のとあるモテルの一室で、チワワを抱いた若い女性ドーン・シラー(ケイト・ボスワース)が泣いている。同室の男性は外出したまま戻ってこないし、モテルの宿泊料金も未払いなのでドーンは追い出される。町の女たちに交ざってドーンが街頭で困惑した顔で座り込んでいると、中年女性が車に保護してくれた。まだ二十歳にもなっていないドーンは、チワワの Thor なんて抱いているし、擦れた女性には見えないから、中年女性は宗教的・人道的行為として自宅に保護してくれたのだ。自分を大切にしなきゃね、とか。

【ワンダーランド 第03段落】  ところが、ドーンはそんな大人しい子ではない。保護女性の家から電話して、カレシを呼び寄せるのに成功。カレシこそが、ずっと年上のジョン・ホームズである。久しぶりに再会したジョンとドーンは奥のバスルームでドラッグを吸ってエクスタシーに溺れ、他人の家だというのにHに及び、中年女性はカンカンになって二人を追い出した。

【ワンダーランド 第04段落】  ジョン・ホームズはアタッシュケースにドラッグの袋をいっぱい入れている。ジョンはドーンを乗せて車をルート10を東へ飛ばし、ヤクを換金しようとする。サンタモニカ並木道 Santa Monica Boulevard 、ハリウッド大通り Hollywood Avenue の明るいLAの街を疾走する。そしてある家の前で停まって、そこから出てきたときは換金が巧くいかなかったと嘆いている。窓ガラスを割って物が投げられたりして、ただ事じゃなさそう。そしてジョン・ホームズはまた出て行った。ドーンは「行かないで〜」と必死にすがるけど、どうしても用事があるのだと言う。

【ワンダーランド 第05段落】  7 月 1 日、ジョン・ホームズは憔悴した様子でドーンのもとに戻ってきた。交通事故に遭った、玉突き衝突だった、と言い、ぐったりしている。翌朝の新聞に「ワンダーランド大通りで残虐な殺人事件」という大きなニュースが出た。麻薬がらみで四人が惨殺され、一人が重体だと載っている。前日にジョンが交通事故だったと言って尋常でない態度だったのは何か関係があるのだろうか。

【ワンダーランド 第06段落】  この事件は麻薬をめぐったチンピラたちのいざこざだとLAPD(ロサンゼルス市警)は考えていると、情報提供の電話が鳴った。それはデヴィッド・リンド(ディラン・マクダーモット)という男からで、エディ・ナッシュ(エリック・ボゴシアン)という大物が絡んでいると言う。エディ・ナッシュはパレスチナから 1953 年に渡米してきて、短期間でハリウッド一のクラブオーナーに到達したというやり手の男だ。麻薬や武器を扱う暗黒街の王でもあり、そのあくどい手口は警察も舌を巻いている。白骨化した死体を埋めていても、歯を抜いて身元がバレないようにしているという。

【ワンダーランド 第07段落】  7 月 2 日、翌日の新聞には「謎の殺人事件」という見出しになっている。実際、このワンダーランド殺人事件は迷宮入りした現実の事件だ。この日、昨日警察に電話してきたデヴィッド・リンドが惨殺の現場に来ている。事件はワンダーランド大通り 3678 番地( 3678 Wonderland Avenue )の、ビリー(ティム・ブレイク・ネルソン)のアパートで起こった。ビリーと、ジョイ(ジャニーン・ガロファロー)と、ロン愛称ロニー(ジョシュ・ルーカス)とその妻スーザン(クリスティナ・アップルゲイ)、バーバラ(ナターシャ・グレッグソン・ワグナー)らがいて、四人は稀に見る残虐な殺され方。一人生き残ったのはスーザンで、殴られた傷が痛々しくショック状態で殆ど何も思い出せない。

【ワンダーランド 第08段落】  血まみれの現場に入り、仲間を失って呆然として、デヴィッド・リンドは刑事ニコ(テッド・レヴィン)と刑事クルーズ(フランキー・G)に会う。そして事件直前の状況を取調室で語り始める。・・・殺されたロニー達のこのグループはドラッグを安く仕入れては、薄めて町にさばいていた。事件の前、ここでパーティをしており、薄暗い室内でドラッグを吸ったり酒を飲んだり男女が抱き合ったりしていた。銃も四丁、手に入れて見せびらかしている。そこに元ポルノスター、ジョン・ホームズも来ている。ジョンはもう昔のようにポルノ映画界の仕事はなくなっているから、麻薬売買のこういう連中と仲間になっているわけだ。

【ワンダーランド 第09段落】  そんなジョンには誰も麻薬を売ろうとしないので収入源が乏しい。そこで、ロニーの入手したアンティーク・ガン四丁を売ってお金にしてくる仕事をジョンはどうにかもらった。ジョンはポルノスターという‘名声’で、夜の街の帝王エディ・ナッシュにも可愛がられていたので、このエディ・ナッシュに買ってもらいにいく。エディ・ナッシュには、ドーンをガブリエルという偽名にして相手をさせたこともあり、ジョンにとって特別な人物なのだ。もっとも、ドーンにそんな嫌な役割をさせてしまった後、全身を洗ってあげて嫌なことは忘れてくれとジョンは謝っていたわるくらい、ドーンは愛しい存在である。

【ワンダーランド 第10段落】  ジョンはエディ・ナッシュに銃を売りにいくと、ほんの少量のヤクだけ持たされて銃の代金はなしで帰ってきた。派手すぎて買ってもらえなかったそうなのだ。銃を取られて帰ってきたジョンにロニー達は憤慨し、報復を企む。それはエディ・ナッシュの屋敷に侵入してドラッグと金品を奪うことだ。そこで、エディ・ナッシュの家に二、三十回行ったことがあるというジョンに間取図を書かせ、行ってキッチンのドアの鍵を開いておけという計画だ。そして犯行は実行された。エディ・ナッシュの側近の男には銃でかすり傷を負わせ、エディ・ナッシュには銃で脅して金庫の番号を吐かせたり、結構過激な怖い強盗であった。

【ワンダーランド 第11段落】  こうしてロニー達は、麻薬・現金・宝石・諸々のドラッグ、合計 120 万ドル($1=¥ 105 換算で1億2千6百万円)をエディ・ナッシュから強奪することに成功した。大成功の収穫物を皆で分けるが、ジョンには分け前は非常に少なかった。銃を取られてきた失敗者本人であるわけだから甘くはしてくれないのだ。この後、今、取調室で口述しているデヴィッド・リンドが所用でサクラメント Sacramento に赴いて留守の間に、今度はエディ・ナッシュ側がワンダーランド大通り 3678 番地のビリーのアパートに報復に押し入って惨殺をしたのだ、と言う。

【ワンダーランド 第12段落】  ところで、ポルノスター、ジョン・ホームズには妻シャロン(リサ・クドロー)がいるのだが、別居している。お互い若いときは夢中で愛し合った仲なのだけど、ジョンの生活信条の不確かさに愛想をつかして疎遠にしているのだ。心の中ではまだジョンのことを愛しているのだな、とシーンごとで感じ取ることが出来る。ジョンが新しい恋人、ハイティーンの娘ドーンを引き合わせても、普通の妻が嫉妬や激怒を表すのと違って、そういう感情は超越してしまっている。若いドーンに、自分のことを大切にしなさいね、とアドヴァイスしたり、チワワを預かってあげたりするような関係にある。

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◆ここからは、結末まで書いていますので、ストーリー全体が分ります。御注意下さい。
 ATTN: This review reveals the movie content. Please don't say that I didn't say !

【ワンダーランド 第13段落】  さて、上述のワンダーランド殺人事件に至るまでの各自の動きに関して、関係者の語ることが色々違うのだ。台所のドアの鍵をジョンが開けておいて、ジョンはアパートで待機していたとか、外の車で見張り役をしていたとか、押し入った中に一緒にいたとか。更に、エディ・ナッシュ側が報復するのにジョンが手引きしたのだとか、ジョンがエディ・ナッシュ達と一緒にロニーたち仲間を殴り殺したメンバーに入っていたとか。こういう、人によって言うことが異なるストーリーが幾つか、長い時間を割いて描かれていく。

【ワンダーランド 第14段落】  ジョンは自分の愛する女性二人、‘新しい恋人’ドーンと‘正妻’シャロンには、あの時は交通事故に遭ったのだと語っている。シャロンから追い出された後、血まみれで戻ってきて風呂に入れてもらう時も、血まみれなのに自分は負傷していない。いったい真相はどうなのだろうか。

【ワンダーランド 第15段落】  ジョンとドーンは車でフロリダ Florida へ逃走した。半年後、ジョンは逮捕されたが、四人の殺人に関しては全て無罪。ジョンは 1988 年エイズで死去した。デヴィッド・リンドはジョン・ホームズとエディ・ナッシュの件で証言したが、二人とも無罪。リンドは 1997 年、麻薬中毒で死亡。ジョンの妻シャロン・ホームズはジョンの死後になって、事件の夜、ジョンが訪ねてきた事実を明かした。生存中にそのことを警察に話していないということは、やっぱりジョンを愛していたのだろう。シャロンとドーン、女性同士は今でも親しい間柄にいる。重体だったスーザンは回復しても、殴られた恐怖と痛さ苦しさで「影」しか覚えていないと言う。ドーンはジョンとフロリダへ逃走の半年後、警察に通報したからジョンは逮捕されたけどジョンは無罪になっている。今は夫と娘と暮らしながら自らの経験を執筆している。エディ・ナッシュは 1988 年の裁判で無罪になった。2001 年に、 1981 年 7 月 1 日夜の役割共謀の罪を認め、 37 ヶ月の刑を受けた。今はハリウッドで自由の身である。・・・これが、迷宮入りしたワンダーランド殺人事件の結末である。

以上。
<もっと詳しく>からスペースを含まず4195文字/文責:幸田幸

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.wonderlandthemovie.com/
■映画『 ワンダーランド (2003) WONDERLAND 』の更新記録
2004/06/22新規: ファイル作成
2004/12/10更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/03/14更新: ◆情報追記
2005/04/02更新: ◆タイトル変更
2005/04/22更新: ◆レヴュー
2006/01/09更新: ◆データ追加
2006/02/16更新: ◆データ追加
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幸田 幸
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