わが家の犬は世界一＠映画の森てんこ森

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わが家の犬は世界一　(2002)

CALA, MY DOG!

幸の観たい度：８つ星　

■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』のポスター、予告編および映画データ

わが家の犬は世界一

ポスターはhttp://www.asianfilms.org/
より引用させて頂きました。

Links:	Official Web Site
Trailers:	日本語公式サイトで観られます。

上映時間 Runtime：	1:40
製作国 Country：	中国　China
製作会社 Production Company：	Huayi Brothers [cn]
中国配給会社 Distributer：	Celestial Pictures Huayi Brothers [cn] Taihe Film Investment Co. Ltd. [cn]
中国初公開 Release Date：	2003/02/02
日本初公開 R. D. in Japan：	2005/04/30　予定
日本公開情報：	ザジフィルムズ
ジャンル Genre：	コメディ／ファミリー／ドラマ Comedy / Family / Drama
MPAA Rating 指定：	Not rated.
日本語公式サイト
http://www.zaziefilms.com/wagayano-inu/

●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.

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■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』の解説

　『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』は「カーラ・マイドッグ」というタイトルだけ見たら分からないが中国の映画だ。『わが家の犬は世界一』の漢字の原題は「■拉是條狗」。「カーラ」の「カー」の漢字■は、「峠」のつくりの部分の字。「狗」は「犬」という意味である。
　『わが家の犬は世界一』は中国の近年のエスカレートするペットブームを題材に、庶民の犬への愛着と奔走をコミカルに描く。でも、『わが家の犬は世界一』はコメディでありながら、中国社会の風刺を効かせていると専らの評判だ。『わが家の犬は世界一』は日本には二年以上も遅れてやって来る。犬の映画と言えば最近では我が国でも『いぬのえいが　(2004) 』というのも人気があるし、動物好きの人は『わが家の犬は世界一』もやはり観たくなるだろうナ。

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■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』と映画祭

　『わが家の犬は世界一』はベルリン国際映画祭 2003 Berlin International Film Festival 正式出品作品であり、香港国際映画祭 2003 Hong Kong International Film Festival クロージング作品でもある。

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■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』の主なスタッフとキャスト

○『わが家の犬は世界一』の製作：ワン・ツォンレイ　王中磊
『ハッピー・フューネラル　(2001) BIG SHOT'S FUNERAL / THE FUNERAL OF THE FAMOUS STAR / 大腕 (原題) 』

○『わが家の犬は世界一』の製作総指揮：フォン・シャオガン　馮小剛
『ハッピー・フューネラル　(2001) BIG SHOT'S FUNERAL / THE FUNERAL OF THE FAMOUS STAR / 大腕 (原題) 』監督・脚本
『カンフーハッスル　(2004) 功夫 (原題) / KUNG FU HUSTLE (英題) 』出演

●『わが家の犬は世界一』の出演：グォ・ヨウ　葛優 as ラオ
『ハッピー・フューネラル　(2001) BIG SHOT'S FUNERAL / THE FUNERAL OF THE FAMOUS STAR / 大腕 (原題) 』

●『わが家の犬は世界一』の出演：シア・ユイ　夏雨
『再見　ツァイツェン　また逢う日まで　(2001) 我的兄弟姐妹 (原題) / ROOTS AND BRANCHES (英題) 』

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■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』のあらすじ
※本作『わが家の犬は世界一』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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　映画『わが家の犬は世界一』で犬のカーラを飼っているのは北京 Beijing の工場労働者ラオ（グォ・ヨウ）という中年の冴えないオジサンだ。家族はいる。妻ユイラン（ディン・ジャーリー）は威張り散らしていて、ラオは仕事から帰宅しても夫婦で仲良く団欒、という生活ではない。ペットのカーラこそが心を癒してくれる存在である。また、息子リアン・リアン（リー・ビン）がいるけど、反抗期の男の子ということで、父子の会話も途絶えている状態だ。

　ペットのカーラは犬種はペキニーズで、この一家では主人ラオが一番可愛がっている。ペキニーズ Pekinese / Pekingese は中国語で「北京狗」と書く。読み方は普通話（標準語）で「ベイジンゴウ」、香港などの広東語では「パッキンガオ」と発音される。

　中国では犬を飼うには色々な厳しい制約があり（下記トリビア参照）、実はラオはそれを守っていない一般庶民の一人なのだ。飼育許可証の登録制度は信じられないくらい高額だし、散歩の時には登録済である証明書「犬証」を携えていないといけない。この映画『わが家の犬は世界一』の主人公ラオは庶民の労働者であって給料も少ないから、そんな高額な犬の税金を支払うことはできないため、公には内緒で飼っているわけだ。

　因みに、映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』の製作された 2002 年の時点で、犬一頭の登録費は初年度五千人民元（１元＝￥13 換算で 65,000 円）であり、これは日本でのお金の価値と中国とでは全然違うから、我が国にとっての 65,000 円という感覚ではないのだ。中国では三年間分の貯金の額くらいだそうだから。

　ある日、奥さんのユイランがカーラを公園で散歩させていると、運悪く、警察当局の手入れに遭遇してしまった。正規の登録をしていない犬はその場で没収されてしまうという世にも恐ろしい制度だ。翌日の午後４時までに登録費用の五千元を払わなければカーラは殺されてしまう。あと 18 時間しかない。貧しい庶民が五千元を用意しようにも、一体どうしたらいいのか。ワンちゃんを取り戻すことはできるものなのか。お金を用意できなければ路地の屋台で犬のバーベキューにされてしまう。実際、屠殺された何匹もの犬たちがトラックから降ろされるシーンがあって、苦しそう･･･。

　ラオはカーラがいなくなった家で放心状態。妻はそんなに悲しまないでラオをいじめたりせがんだりしている。何とかしなけりゃという一途の思いのラオは、裏でコネで何とかならないかと思案したり近所のバツ一の女性に助けを請いでみたりする。でも、そうすることがラオとユイランの夫婦関係を余計に悪化させてしまった。また、高校生の息子リアン・リアンはカーラがいなくなって心を取り乱してしまい、向こう見ずな行動に出る。けれどそれが、疎遠になっていた父と子の関係を取り戻すきっかけとなる。

　映画『わが家の犬は世界一』は、このように、飼い犬の没収という出来事から、低賃金で働く庶民の人間の尊厳を描き、家庭内の夫婦関係と親子関係の見直しへと展開させていく。そして、中国の不法な犬の商売屋の容易く安価な犬の売買の問題も提示している。一番衝撃を与えるのは、ペットを自由に飼えないという中国の犬事情だろう。そういう社会的事実が、この映画『わが家の犬は世界一』をコミカルだけでなく、切ない現実味を十分に帯びた作品として観る者を考えさせるのだ。

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■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』のトリビア

　因みに、中国で犬を飼うにはどういう制約があるのか調べてみた。地方ごとに違うようなので、この映画『わが家の犬は世界一』の舞台、北京について整理してみる。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その１】　　1995 年に「北京市厳格限制養犬規定」が施行されて犬を飼うのが厳しくなったのは、中国の近代化に伴ってペットを飼う人がどんどん増え、衛生面等の問題が生じたから。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その２】　　この映画『わが家の犬は世界一』の製作された 2002 年の時点で、犬一頭の登録費は初年度 5,000 人民元（１元＝￥13 換算で 65,000 円）、二年目から 2，000 人民元（26,000 円）。お金の価値が全然違うから、中国では庶民からは高嶺の花なのだ。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その３】　　『わが家の犬は世界一』が製作された一年後、 2003 年 10 月に犬一頭の登録費は改定されて少しは安くなったそうだ。初年度 1,000 人民元（13，000円）になり五分の一に、二年目から 500 人民元（ 6,500 円）になり四分の一に。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その４】　　飼える犬のサイズまで制定されている！成犬の体長 35cm までとか体重 5kg までとか、いわゆる小型犬 22 種類だけ。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その５】　　中国の子供の「ひとりっこ政策」と同じに（？！）、犬でも‘一匹政策’がとられているとは！一家庭で飼える犬は一匹だけ。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その６】　　犬を飼うのに自由意志では飼えない。村や町の委員会の同意が必要なのだそうで。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その７】　　犬を散歩など連れ出している時は、登録済である証明書「犬証」を所持していなければならない。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その８】　　外国人で犬を飼いたければ、公安局外国人出入境管理処で申請を行わねばならない。パスポート必要。

【わが家の犬は世界一のトリビア　その９】　　‘戸籍のない’犬、つまり未登録の犬は「黒戸犬」と呼ばれる。『わが家の犬は世界一』の頃、 2001 年 9 月には、「黒戸犬」は北京で４割くらい。広州市では６万匹のうち、登録されている犬はたった五百匹だったそうだ（ 1 ％より少ない。）。ということは、「黒戸犬」は大都会でリッチな人も多い北京では 40 ％だけど、全国レベルではひょっとして 99.9 ％くらいかもしれないナ。

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■映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』は中国映画

　『わが家の犬は世界一』は中国映画ということで、「映画の森てんこ森」で中国の作品（香港を含む）で解説やレヴューを書いているのは：
『２０４６　(2004) 2046 』
『ＬＯＶＥＲＳ　(2004) 十面埋伏 (原題) / HOUSE OF FLYING DAGGERS (英題) 』
『カンフーハッスル　(2004) 功夫 (原題) / KUNG FU HUSTLE (英題) 』
『愛の神、エロス　(2004) EROS 』
『香港国際警察／NEW POLICE STORY　(2004) 新警察故事 (原題) / NEW POLICE STORY (英題) 』
『ＰＴＵ　(2003) PTU 』
『インファナル・アフェア　終極無間　(2003) 無間道III (原題) / INFERNAL AFFAIRS III (英題) 』
『インファナル・アフェア　無間序曲　(2003) 無間道II (原題) / INFERNAL AFFAIRS II (英題) 』
『ションヤンの酒家（みせ）　(2003) 生活秀 (原題) LIFE SHOW (英題) 』
『ツインズ・エフェクト (2003) 千機變 (原題) /THE TWINS EFFECT (英題) 』
『マッスルモンク　(2003) 大隻[イ老] (原題) / RUNNING ON KARMA / AN INTELLIGENT MUSCLE MAN（英題) 』
『失われた龍の系譜～トレース・オブ・ア・ドラゴン　(2003) TRACES OF A DRAGON: JACKIE CHAN & HIS LOST FAMILY 』
『ＣＥＯ最高経営責任者　(2002) 首席執行官 (原題) / C.E.O. (英題) 』
『ＨＥＲＯ　(2002) HERO (英題) / 英雄 (原題) 』
『インファナル・アフェア　(2002) 無間道 (原題) / INFERNAL AFFAIRS (英題) 』
『クローサー　(2002) SO CLOSE / 夕陽天使 (原題) 』
『レディ・ウェポン　(2002) 赤裸特工 (原題) / NAKED WEAPON (英題) 』
『ハッピー・フューネラル　(2001) BIG SHOT'S FUNERAL / THE FUNERAL OF THE FAMOUS STAR / 大腕 (原題) 』
『フルタイムキラー全職殺手　(2001) FULLTIME KILLER 』
『ブラックマスク２　(2001) 黒侠ＩＩ (原題) / BLACK MASK 2: CITY OF MASKS (英題) 』
『少林サッカー　(2001) SHAOLIN SOCCER / 少林足球 (原題) 』
『再見　ツァイツェン　また逢う日まで　(2001) 我的兄弟姐妹 (原題) / ROOTS AND BRANCHES (英題) 』
『天上の剣　The Legend of ZU　(2001) 蜀山伝 / THE LEGEND OF ZU 』
『藍宇（ランユー）　情熱の嵐　(2001) LAN YU 』
『宋家の三姉妹　(1997) 宋家皇朝 / THE SOONG SISTERS 』
『ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ烈火風雲（ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ／天地雄覇）(1993) 黄飛鴻鐡雎門蜈蚣 (原題) / CRAWS OF STEEL / THE LAST HERO IN CHINA 』
『マスター・オブ・リアル・カンフー／大地無限　(1993) 太極張三豊 (原題) / THE TAI-CHI MASTER (英題) 』
『阿羅漢（あらはん）　(1986) 南北少林 / MARTIAL ARTS OF SHAOLIN 』
『少林寺２　(1983) 少林小子 / SHAOLIN TEMPLE 2 』
『少林寺　(1982) 少林寺 / THE SHAOLIN TEMPLE 』等があります。

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【『わが家の犬は世界一』のスタッフとキャスト】

監督：ルー・シュエチャン　路學長　Lu Xuechang　(Directed by)
製作：ワン・ツォンレイ　王中磊　Wang Zhonglei　(producer)
製作総指揮：フォン・シャオガン　馮小剛　Feng Xiaogang　(executive producer)
脚本：ルー・シュエチャン　路學長　Lu Xuechang　(Writing credits)
撮影：チャン・シクイ　Zhang Xigui　(Cinematography by)
編集： Kong Jinlei　(Film Editing by)
美術： Lu Dong　(Art director)
音響： Wang Xueyi　(Sound)
音楽：ジアン・ミン　向民　Xiang Min　(Original Music by)

出演：グォ・ヨウ　葛優　Ge You as Lao Er ラオ
　　　　ディン・ジャーリー　丁嘉麗　Ding Jiali as Yu Lan 妻ユイラン
　　　　シア・ユイ　夏雨　Xia Yu
　　　　リー・ビン　Li Bin as Liang Liang 息子リアン・リアン
　　　　リー・チンチン　Li Qinqin as Yang Li
　　　　リー・ミン　Li Min

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＜もっと詳しく＞

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

　映画『わが家の犬は世界一　(2002) CALA, MY DOG! 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料：「映画の森てんこ森」映画タイトル集
　　　　　　　http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
　　　　　　IMDb
　　　　　　allcinema ONLINE
　　　　　　Nostalgia.com
　　　　　　CinemaClock.com
　　　　　　公式サイト　ザジフィルムズ
　　　　　　犬にまつわる雑学
　　　　　　　http://www.geocities.jp/whiskywat/top/zatugaku/zatu7.html
　　　　　　北京news
　　　　　　　http://page.freett.com/beijing/news/0205.htm
　　　　　　Cala, My Dog!
　　　　　　　http://www.hollywoodreporter.com/thr/icopyright_display.jsp?
vnu_content_id=1911229

■映画『わが家の犬は世界一』の更新記録
2005/04/11新規：ファイル作成

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幸田　幸
coda_sati@hotmail.com

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