バス174
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バス174 (2002)
ONIBUS 174 (原題) / BUS 174 (英題)
 映画『 バス174 (2002) BUS 174 』を紹介します。「バス174」という表示も見られる。

 映画『 バス174(バス174) BUS 174 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 バス174 BUS 174 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 バス174 BUS 174 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 バス174 BUS 174 』の主なスタッフとキャスト
■映画『 バス174 BUS 174 』の海外の配給会社
■映画『 バス174 BUS 174 』の日本の配給会社
■映画『 バス174 BUS 174 』のあらすじ(ネタバレあり!)
■映画『 バス174 BUS 174 』の受賞
■映画『 バス174 BUS 174 』のトリビア
■映画『 バス174 BUS 174 』のスタッフとキャスト
■映画『 バス174 BUS 174 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 バス174(バス174) 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 バス174 BUS 174 』の更新記録

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幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』のポスター、予告編および映画データ
バス174
バス174
ポスターはwww.cinemaclock.com/
より用させて頂きました。

Links:  Official Web Site
Trailers: 公式サイトで観られます。
上映時間 Runtime: 1:59
製作国 Country: ブラジル Brazil
製作会社
Production Company:
Zazen Produções [br]
全米配給会社 Distributer: Hart Sharp Video [us]
ThinkFilm Inc. [ca] (2003) (USA) (subtitled)
全米初公開 Release Date: 2003/10/08 (New York City, New York)
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/06/04 予定
日本公開情報 : アニープラネット
ジャンル Genre: ドキュメンタリー/犯罪/ドラマ
Documentary / Crime / Drama
MPAA Rating 指定: Rated R for language, violent images and some drug material.
日本語公式サイト
http://bus174.jp/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の解説

 『 バス174(バス174) 』は、幾つもの映画賞に輝くブラジルの実話のドキュメンタリー映画だ。実話も実話、大都会のド真ん中で繰り広げられた通勤通学バスの乗っ取り、衝撃的なハイジャックの事件である。警察が機能的に動かず悲劇に終わった有名な事件で、警察の失態でマスメディアがバスの直ぐ傍を陣取ることが出来、全国にテレビ放映したという、悪名高い事件だ。『 バス174(バス174) 』は事件の四時間もの推移を追い、犯人の背景とブラジルという国家の社会の問題点「貧困」を浮き彫りにしている。

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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の主なスタッフとキャスト

 『 バス174(バス174) 』はブラジルのドキュメンタリー映画なので、知っているスタッフや俳優はいない模様。

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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の海外の配給会社

○『 バス174(バス174) 』の米国の配給会社はハート・シャープ・ヴィデオ社
スーパーサイズ・ミー (2004) SUPER SIZE ME

○『 バス174(バス174) 』のカナダの配給会社はシンクフィルム社
BEING JULIA (2004)
コントロール (2004) CONTROL
らくだの涙 (2003) DIE GESCHICHTE VOM WEINENDEN KAMEL (独題) / THE STORY OF THE WEEPING CAMEL (英題)
ジェリー (2002) GERRY

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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の日本の配給会社

○『 バス174(バス174) 』の日本の提供会社はアスミック・エース
ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ! (2005) WALLACE & GROMIT: THE CURSE OF THE WERE-RABBIT
ザ・リング2 (2005) THE RING TWO 』
ダニー・ザ・ドッグ (2005) UNLEASHED / DANNY THE DOG
マダガスカル (2005) MADAGASCAR
シャーク・テイル (2004) SHARK TALE
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 (2004) LEMONY SNICKET'S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS
コーヒー&シガレッツ (2003) COFFEE AND CIGARETTES
ハイテンション (2003) HAUTE TENSION (原題) / HIGH TENSION (英題)
運命を分けたザイル (2003) TOUCHING THE VOID
父、帰る (2003) VOZVRASHCHENIYE (原題) / THE RETURN (英題)

○『 バス174(バス174) 』の日本の配給会社はアニープラネット
やさしくキスをして (2004) AE FOND KISS... (原題) / JUST A KISS (英題)
ビハインド・ザ・サン (2001) ABRIL DESPEDACADO (原題) / AVRIL BRISE (仏題) / BEHIND THE SUN (英題)
いつか、きっと (2002) LA VIE PROMISE (原題) / GHOST RIVER (英題)

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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』のあらすじ
※本作『 バス174(バス174) 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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 映画『 バス174(バス174) 』はヘリコプターからリオデジャネイロ Rio de Janeiro, Brazil のパノラマの眺めから始まる。海岸に面しているのは裕福な者たちの住むマンション群。そしてヴィジガウ丘陵 Vidigal hill には青々と茂る森が。それから一転して、スラム街が眼下に広がる。南米最大の貧困街と言われるロシーニャ Rocinha という広大な地域だ。こうして、ブラジルの貧富の差の大きさが先ず映し出される。

 リオデジャネイロの心臓部、植物園 Jardim Botanico (Botanical Gardens) のバス停の辺りはリオの繁華街であり、バスの乗換えが多く行われる所。背の高いシュロの木が並び、優美なランの花が咲き乱れ、サンルームは八百万人が住む大都市リオデジャネイロの人々の日頃の重荷から休息を与えてくれる。バス174路線には名門の大学があり、バス174は通学する学生も便利している。近くにはグローボ・テレビ Globo という世界的規模のマスメディアの本部もある。こんな町の中心地は犯罪からは縁遠い筈だった、しかも、白昼に犯罪が起こる筈はないと誰もが思っていた。

 しかし、 2000/06/12 の午前。若い男が拳銃を持ってバス174をハイジャックし、乗客を人質にするという事件が起こる。サンドロ・ド・ナシメントという 21 歳の男(記録画像で本人)だ。初めは特に要求はなかったが、後でライフルと手榴弾を要求してきた。乗客は若い女性など11人で、彼がガンを振り回して脅かしている。ここで犯罪に対してマニュアルが整っている国との差が大きく出た。ブラジルの警察はこういう事件の処理方法を十分に用意していなかったため、普通ならすぐにバスの周りをロープで囲んで関係者以外は立ち入り禁止にするのに、それを怠った。

 だから、テレビ局のカメラや実況放送のインタヴューの面々らがバスの直ぐ周りでブラジル全国にライブでこの模様を流し始めてしまったのだ。殊に、グローボTVだけでも四台のカメラをバスの四方向に置いて、どのアングルからでもバス内部を映すという強攻策にまで出る。しかし警察はそれを止められない。刻一刻と事件が進むのを、全国のお茶の間に流すという前代未聞の不祥事がまかり通った。場面に映るハイジャック犯人サンドロ・ド・ナシメントはドラッグを飲んでおり、武器を振り回し、窓からは拳銃を突き出して大声で喚く。

 途中で解放される若い女性の人質もいる。大学に遅刻しちゃうだろ、と言って降ろしてくれたそうだ。一方、頭に銃を突きつけられた人質女性の一人は窓ガラスに口紅でこう書いた、或いは書かされた。「人質全員を殺そうとしています。」 別の女性は犯人につかまれて、バス内の通路を行ったり来たりさせられている。バスの床を撃って、人質達に一人が射殺された風に泣き叫ぶように命じたりもする。数人は窓際に立って外の警官達に助けを請う。警察は無線電話器も持っていなくて、何か指図するのに光の点滅をしたりして遅れている。

 警察でも、普通の警官隊と、エリートのSWAT(『 S.W.A.T. (2003) S.W.A.T. 』参照)がお互いの意地をかけて対立する有様。SWATはこれまでに人質を犠牲にしたことはないし、州知事は現場の責任者に電話をかけて誰も死なないように命じた。こんな白昼に、全国民がTVで見ている前で死者が出たら困るのだ。こうしてジリジリと午後の時間が過ぎていった。

 次第に夜が近づいてきた頃、ハイジャックの始まりから4時間後に、遂に犯人サンドロ・ド・ナシメントは人質女性一人を盾にしてバスから降りてきた。そこに銃声が数発。20 歳の女性 Geisa Goncalves さんが死にそうに倒れる。公式発表によると撃たれた女性 Geisa Goncalves さんの銃弾は、一発は警察の射撃手から、三発は犯人からの銃弾だった。野次馬達はハイジャック犯をリンチしようとした。すると警察はハイジャック犯を車の後部に押し込んで、何人もが体で犯人を隠し、テレビのアングルから見えなくした。犯人サンドロ・ド・ナシメントは病院までの車内で窒息死した。サンドロ・ド・ナシメントの死で三人の警官が告訴されたけど、放免されたそうだ。

 ここまでが先ず『 バス174(バス174) 』の一つ目のストーリーと考えられる。そしてもう一つのストーリーは、ハイジャック犯サンドロ・ド・ナシメントの生い立ちである。

 サンドロは父親のいない貧困家庭でスラム街で母親に育てられた。しかし、10 歳の頃、三人の強盗に母は刺し殺され、それを目撃したサンドロのトラウマは生涯続いた。叔母が引き取ってくれたものの、サンドロは出て行き、その後、サンドロはリオデジャネイロ市内の海岸地帯で観光地のコパカバーナ Copacabana で、乞食や金持ちを狙ったこそ泥をして生計を立てていた。

 1993 年、14 歳のとき、サンドロはストリートチルドレンの一人になる。こういう数十人の薄幸の子供達のねぐらは、リオデジャネイロの繁華街のカンデラリア教会 Candelaria Church の前だった。ある日、非番の警官が車を乗り付けて機関銃で乱射して、このストリートチルドレンのうち8人を射殺、大勢を負傷させるという事件が起こる。その日の早い時間に子供達と口論したのが引き金だという。この事件は「カンデラリアの大虐殺 Candelaria Massacre of 1993 」として悪名高い。その時は、ストリートチルドレンの 62 人は生き残ったが、その後、この映画の撮影までには 39 人が抹殺されたと言われている。

 サンドロは少年鑑別所や刑務所を出たり入ったり、シンナーを吸ったりコカインを盗んだり、色々な犯罪に手を染めて暮らしてきた。こういうサンドロ・ド・ナシメントの生き様と分析は数々のインタヴューで明かされる。社会学者、ジャーナリスト、元ストリートチルドレン、犯人の叔母、刑務所仲間、警官、それにSWAT隊員までも。バス174のハイジャックという大それた事件を起こして若くして死んだサンドロ・ド・ナシメント。ブラジルの貧富の差の激しい社会という問題が当然、浮き彫りにされる。インタヴューに答えるSWAT隊員はスキーマスクで顔を隠し、変声器で声が分からないようにして、匿名で用心深く語る。警察の言い訳できない戦術的な失態だと、SWAT隊員は公正に愕然とした説明をするのが印象的である。

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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の受賞

◎『 バス174(バス174) 』はコペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭 2003 CPH:DOX - Copenhagen International Documentary Filmfestival でホセ・パジーリャ監督がアムネスティ賞 Amnesty Award に輝いた。

◎『 バス174(バス174) 』は米国ノースカロライナ州で開かれるフルフレーム・ドキュメンタリー映画祭 2003 Full Frame Documentary Film Festival でホセ・パジーリャ監督が Charles E. Guggenheim Emerging Artist Award に輝いた。この時、審査員賞 Jury Award には『 ぼくの好きな先生 (2002) ETRE ET AVOIR (原題) / TO BE AND TO HAVE (英題) 』が選ばれた。

◎『 バス174(バス174) 』はハバナ映画祭 2003 Havana Film Festival でホセ・パジーリャ監督がドキュメンタリー大サンゴ賞?Grand Coral - First Prize Documentary 並びにメモリア・ドキュメンタリー賞 Memoria Documentary Award の二冠に輝いた。この時、『 永遠のハバナ (2003) SUITE HABANA 』が12部門で受賞をなしている。

◎『 バス174(バス174) 』は米国の国際ドキュメンタリー協会 2003 International Documentary Association で、プロデューサーのホセ・パジーリャとマルコス・プラドがヴィデオ・ソース賞 Video Source Award を獲得した。

◎『 バス174(バス174) 』はドイツのミュンヘン映画祭 2003 Munich Film Festival でホセ・パジーリャ監督がある将来賞? One Future Award に輝いた。

◎『 バス174(バス174) 』はオランダのロッテルダム国際映画祭 2003 Rotterdam International Film Festival でホセ・パジーリャ監督がアムネスティ国際 DOEN 特別賞 Amnesty International - DOEN Award - Special Mention に輝いた。

◎『 バス174(バス174) 』は本国ブラジルのサンパウロ国際映画祭 2002 São Paulo International Film Festival でホセ・パジーリャ監督が国際審査員賞最優秀ドキュメンタリー賞 International Jury Award Best Documentary に輝いた。この時、『 ボウリング・フォー・コロンバイン (2002) BOWLING FOR COLUMBINE 』も受賞している。

○『 バス174(バス174) 』はアメリカ監督組合 2004 Directors Guild of America, USA でホセ・パジーリャ監督がドキュメンタリー部門で著しい監督の達成をした賞 DGA Award のノミネートを受けた。この時、
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (2003) THE LORD OF THE RINGS: THE RETURN OF THE KING 』が受賞、
ロスト・イン・トランスレーション (2003) LOST IN TRANSLATION
マスター・アンド・コマンダー (2003) MASTER AND COMMANDER: THE FAR SIDE OF THE WORLD
ミスティック・リバー (2003) MYSTIC RIVER
シービスケット (2003) SEABISCUIT
フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白 (2003) THE FOG OF WAR: ELEVEN LESSONS FROM THE LIFE OF ROBERT S. MCNAMARA 』等もノミネートされている。

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■映画『 バス174 (2002) BUS 174 』のトリビア

 『 バス174 (2002) BUS 174 』のポルトガル語の原題「 Ônibus 174 」の「 Ônibus 」とは英語の bus バスのこと。
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【『 バス174 』のスタッフとキャスト】
監督: ホセ・パジーリャ José Padilha (Directed by)
    フェリペ・ラセルダ Felipe Lacerda (co-director)
製作: ホセ・パジーリャ José Padilha (producer)
    マルコス・プラド Marcos Prado (producer)
    ロドリゴ・ピメンテル Rodrigo Pimentel (associate producer)
撮影: マルセロ・デュアルチ Marcelo 'Guru' Duarte (Cinematography by)
    セザール・モラエス Cezar Moraes (Cinematography by)
編集: フェリペ・ラセルダ Felipe Lacerda (Film Editing by)
音楽: Sacha Amback (Original Music by)
    João Nabuco (Original Music by)

出演: イボネ・ベゼラ・デ・メーロ Yvonne Bezerra de Mello as Herself
    サンドロ・ド・ナシメント Sandro do Nascimento as Himself (archive footage)
    ロドリゴ・ピメンテル Rodrigo Pimentel as Himself
    ルイス・エドゥアルド・ソアレス Luiz Eduardo Soares as Himself

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 バス174 (2002) BUS 174 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      Cinema All Too Vérité
       http://www.texasobserver.org/showArticle.asp?ArticleID=1573
      公式サイト(英語版)
       http://www.bus174.com/
■映画『 バス174 』の更新記録
2005/04/13新規: ファイル作成
2005/05/27更新: ◆データ追加
2005/10/14更新: ◆追記
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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