酔画仙
表紙目次読む映画試写会レヴュー観たい度映画予告編エッセイ日誌試写会情報リンク集
映画人解説・レヴュー一覧表映画ゲーム思い出映画ブロードバンド(B)版旅行の森てんこ森
映画の森てんこ森■読む映画試写会■映画解説
酔画仙 (2002)
CHIHWASEON (原題) / STROKES OF FIRE (英語)
 映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON (原題) / STROKES OF FIRE (英語) 』を紹介します。

 映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のスタッフキャスト
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』は韓国映画
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のタイトル
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のあらすじ
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の受賞
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のスタッフとキャスト
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 酔画仙 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタばれ)です。※ご注意:映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の内容やネタばれがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の更新記録

>>
「映画解説・レヴュータイトル一覧表」へ(画面の切り替え)
幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のポスター、予告編および映画データ
酔画仙
酔画仙
ポスターはhttp://www.thegline.com/
より引用させて頂きました。

Links:  Official Web Site
Trailers:
上映時間 Runtime: 1:59
製作国 Country: 韓国 South Korea
製作会社
Production Company:
Taehung Pictures [kr]
全米配給会社 Distributer: Kino International Corp. [us]
韓国初公開 Release Date: 2002/05/10
日本初公開 R. D. in Japan: 2004/12/18 予定
日本公開情報 : エスパース・サロウ
ジャンル Genre: ドラマ Drama
MPAA Rating 指定: France:U / Hong Kong:III / South Korea:12 (cut version) / South Korea:18 (uncut version) / Switzerland:12  / UK:15 / USA:Unrated
日本語公式サイト
http://www.espace-sarou.co.jp/suigasen/main.htm
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
▲TOPへ
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の解説

 映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』は『 オールド・ボーイ (2003) OLDBOY 』主演のチェ・ミンシク演じる、韓国の‘酔画仙’と呼ばれる伝説的画家の波乱万丈の謎の人生を描いた作品。カンヌ映画祭で監督賞を獲得した優れた作品である。

▲TOPへ

■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のスタッフキャスト

 映画『 酔画仙 』の製作総指揮のカン・ウソクは『 シルミド/SILMIDO (2003) SILMIDO / 実尾島 』で監督、出演のチェ・ミンシクは『 シュリ (1999) SHURI 』『 オールド・ボーイ (2003) OLDBOY 』、アン・ソンギは『 MUSA−武士− (2001) MUSA 』等にも出演。それに、『 酔画仙 』のスタッフやキャストの漢字表記も大部分判明したくらいだから、この『 酔画仙 』に携わっているのは結構大物で豪華みたいだ。(私事で興味の問題なのですが、中国映画や韓国映画は、人名はカタカナだけでは気が済まず、漢字表記を知りたくてウェブ検索で探すのです。有名な人でないと、なかなか見つからないもので…。)

▲TOPへ

■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』は韓国映画

 映画『 酔画仙 』はTVシリーズ『 冬のソナタ 』や映画『 JSA (2000) JSA: JOINT SECURITY AREA 』『 猟奇的な彼女 (2001) MY SASSY GIRL / BIZARRE GIRL 』『 ブラザーフッド (2004) TAEGUKGI / BROTHERHOOD 』ら、いわゆる「韓流」の一つ。

 「映画の森てんこ森」では、
MUSA−武士− (2001) MUSA
イエスタデイ 沈黙の刻印 (2002) YESTERDAY
TUBE (2003) TYUBEU (原題) / TUBE (英題)
復讐者に憐れみを (2002) SYMPATHY FOR MR. VENGEANCE
オールド・ボーイ (2003) OLDBOY
箪笥 (2003) 薔花、紅蓮 (原題) / A TALE OF TWO SISTERS (英題)
春夏秋冬そして春 (2003) SPRING, SUMMER, FALL, WINTER... AND SPRING
僕の彼女を紹介します。 (2004) WINDSTRUCK
等の韓国映画の解説もしています。

▲TOPへ

■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のタイトル

 映画『 酔画仙 』は邦題で、「すいがせん」と読む。「酔っぱらった絵画の仙人」みたいなニュアンスだろうか。‘Drunken Painting Master’という意味なのだと西洋では注釈している。原題のハングルはポスターに縦書きでうっすら載っており、‘Chihwaseon’と発音するのだろう。

 映画『 酔画仙 』の英語タイトルはこういうのがある。
『 Drunk on Women and Poetry 』 (UK) (英国タイトル直訳:女と詩に酔って)
『 Painted Fire 』 (USA) (米国タイトル直訳:描かれた炎)
『 Strokes of Fire 』 (International: English title) (国際タイトル直訳:炎の筆づかい)

 米国では『 酔画仙 は、
ロシアン・ブラザー (1997) BRAT (原題) / THE BROTHER (英題)
ピアニスト (2001) LA PIANISTE (原題) / THE PIANO TEACHER (英題)
父、帰る (2003) VOZVRASHCHENIYE (原題) / THE RETURN (英題)
等の封切りをした Kino International Corp. という配給会社が扱った。

▲TOPへ

■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』のあらすじ
※本作『 酔画仙 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
▲TOPへ

 さて、映画『 酔画仙 』のストーリー。
 映画『 酔画仙 』は 19 世紀の韓国。動乱の朝鮮時代末期である。主人公は、 1833 年に生まれて 1897 年に姿を消したチャン・スンオプ 張承業 (チェ・ミンシク)という伝説の画家。彼は‘酔画仙’と称されるたぐい稀な東洋画家である。彼の波乱に満ちた画家人生を映画『 酔画仙 』は描いていく。

 映画はチャン・スンオプの晩年から始まる。そしてフラッシュバックで若き日々の様々な時期をハイライトで見せていく。・・・チャン・スンオプは愛称オーウォンと呼ばれた孤児だった。社会の階層が分かれていた時代、チャン・スンオプは無教育で乞食をして暮らし、好きな絵を描きたくも、紙も絵の具も買うお金はない。だから、こすって描けるものなら何でも利用して描き、それが非凡な才能を生み出したわけである。地元の貴族階級の人達はみな美術品のコレクターであり、批評もした。彼らはチャン・スンオプの画法を単に新しい発見として利用しようとしているだけだった。

 チャン・スンオプは極めて内気な青年に成長した。その頃、彼の絵に注目したキム・ビョンムン(アン・ソンギ)がパトロンになってくれて、画材を買うお金のことを心配せずに芸術を追求できる境遇を与えてあげる。そのお蔭で彼は画家としても人間としても一人前になった。彼の驚くべき才能は、お手本の絵を一度見ただけでそっくりそのまま複写できるという能力だった。当時は純粋に韓国独自の絵を創作することよりもむしろ中国の絵画を真似るという型にはまったやり方が主流だったから、この技は重宝された。しかし、彼は型にはまったやり方を続けることに疑問を抱く。芸術市場では彼はもう名声を得ていたが、自分でも満足しないのだ。彼は模写しても、必ず彼独自の筆使いを加えて、洞察と機転を入れた。

 『 Drunk on Women and Poetry (女と詩に酔って)』 の英国タイトルにも見られるように、韓国の伝統では絵画は詩も含んだそうなのだ。チャン・スンオプは自分が納得しない作品は幾つもずたずたにした。署名も避けた。また、逮捕された同僚の家に押し入って、別の絵に必要なほんの一滴二滴の絵の具をたらしたり、ということもする。更に、あまりできのよくないと思った作品は偽造品だと宣言すらする。つまり、それ以外の他の作品は一層価値が上がるから。と言っても、金銭的な意味でなくて芸術的な意味でだ。

 「人々は俺の絵に、自分達の期待するものを見出す。俺が画風を変えなければ、俺はずっと彼らの囚人になってしまう。」という理由で、宮廷画家でまで登りつめたにも拘らず、当時の主流の画法を敢えて拒否する。人生ずっと自分自身の絵つまり「真実の芸術」を求めていったのだ。ただし、彼は真面目派ではない。お酒と女性が大好きで、その二つがあれば、信じられないような作品を描くのだ。映画の冒頭で、彼の描く形のない墨の滅茶苦茶だったものがパッと山になる。あるシーンでは、飲酒癖がひどく、お酒に泥酔して、指に墨を厚く塗りつけたかと思うと、サルを描いた。そのサルはまるで生きているかのように粗野で、彼自身も怖がったくらいだった。

 旅をしていき、女性達、主に妓生(キーセン:英語サイトでは日本の‘ゲイシャ’と同様と説明していた。『 さゆり (2005) MEMOIRS OF A GEISHA 』参照)と出会って性愛を積み重ねていく。お酒とそういう女性とのことが、彼の芸術の原動力なのだ。ある時、彼は恋人に箪笥(たんす)をプレゼントに買って、届けると、何と女性は別の男と寝ていた。チャン・スンオプは手斧を取り上げて、箪笥をこなごなにしてしまう。こういう短気で気性の荒々しいのも彼の特徴だ。公衆の面前で酒に酔ってわめき、たわごとを言ったりする陳腐のシーンもあるが、もっと些細な瞬間こそが宝石のように輝いているという。例えば、一個の石ころを見つめたら目を離せなくなるシーン。その石ころはまるで墨のように滑らかで黒いから。

 映画の終わりの方は、動乱の朝鮮時代末期。朝鮮は政治上と社会的に動乱の時期であった。中国と日本の二国から攻められていた時期である。中国は侵略してこようとしている。チャン・スンオプは中国にへつらう王室の人達に立腹したし、権力者である中国の将軍の部屋に絵を描くように召喚されると、「我々の国に侵略してくる外国人の為に描くのだって?」と言って絵を止めてしまったくらいだ。また、日本は、腐敗した朝鮮の貴族政治への反乱を助長する立場だった。チャン・スンオプは、日本に扇動された改革者達のことを、自分を裕福にしようとしていても怒った。しかし、概して、この動乱の時期、チャン・スンオプはそういう事態にも目をつぶって、我が道を行くタイプだったようだ。

 チャン・スンオプの生涯は謎に包まれている。非凡な才能の持ち主と言うのはそんなものなのだろう。チェ・ミンシクがそれを熱演していると大評判だ。カメラワークも美しい。主人公が見るものを、カメラも立ち止まって見る。鳥の群れ、広大な景色、驚くような美の瞬間を。

▲TOPへ

■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の受賞

 映画『 酔画仙 』は 2002 年カンヌ国際映画祭 Cannes Film Festival で監督賞を獲得した。この監督賞は『 パンチドランク・ラブ (2002) PUNCH-DRUNK LOVE 』と同時に二人受賞である。

この時のカンヌのパルムドール Golden Palm 受賞は
戦場のピアニスト (2002) THE PIANIST 』。
パルムドールのノミネートには
アバウト・シュミット (2002) ABOUT SCHMIDT
デーモン・ラヴァー (原題) (2002) DEMONLOVER
スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする (2002) SPIDER 』等が挙っていた。

 映画『 酔画仙 』は 2002 年カメリメージ賞 Camerimage では金蛙賞にノミネートされた。
この時は金蛙賞 Golden Frog 受賞に『 ロード・トゥ・パーディション (2002) ROAD TO PERDITION
銀蛙賞 Silver Frog 受賞に『 エデンより彼方に (2002) FAR FROM HEAVEN
銅蛙賞 Bronze Frog 受賞に『 デーモン・ラヴァー (原題) (2002) DEMONLOVER 』だった。

 映画『 酔画仙 』は 2003 年セザール賞 Cesar Awards の最優秀外国映画賞 Best Foreign Film にノミネートされた。並びにノミネートされた作品は
マイノリティ・リポート (2002) MINORITY REPORT
オーシャンズ11 (2001) OCEAN'S ELEVEN
千と千尋の神隠し (2001) SPIRITED AWAY 』である。

この時は
8人の女たち (2002) 8 FEMMES (原題) / 8 WOMEN (英題)
スパニッシュ・アパートメント (2002) L'AUBERGE ESPAGNOLE (原題) / SPANISH APARTMENT (英題)
ぼくの好きな先生 (2002) ETRE ET AVOIR (原題) / TO BE AND TO HAVE (英題)
ミッション・クレオパトラ (2002) ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRE (原題) / ASTERIX & OBELIX: MISSION CLEOPATRA (米題)
等が他部門でも受賞やノミネートに輝いた。
▲TOPへ
『 酔画仙 』のスタッフとキャスト】
監督: イム・グォンテク 林權澤 Kwon-taek Im (Directed by)
製作: イ・テウォン 李泰元 Tae-won Lee (producer)
製作総指揮: カン・ウソク 康祐碩 Woo-Suk Kang (executive producer)
    マイケル・キム Michael Kim (executive producer)
脚本: イム・グォンテク 林權澤 Kwon-taek Im (Writing credits)
    キム・ヨンオク 金容沃 Yong-ok Kim (Writing credits)
    ミン・ビャンサム Byung-sam Min (Writing credits)
撮影: ジョン・イルソン Il-sung Jung (Cinematography by)
音楽: キム・ヨンドン 金永東 Young-dong Kim (Original Music by)

出演: チェ・ミンシク 崔岷植 Min-sik Choi as Jang "Ohwon" Seung-up チャン・スンオプ
    アン・ソンギ 安聖基 Sung-kee Ahn as Kim Byung-Moon キム・ビョンムン
    ユ・ホジョン 柳好貞 Ho-jeong Yu
    キム・ヨジン 金汝真 Yeo-jin Kim
    ソン・イェジン 孫芸珍 Ye-jin Son as ソウン

▲TOPへ
<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタばれがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON (原題) / STROKES OF FIRE (英語) 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(英語版)
       http://www.kino.com/chihwaseon/
■映画『 酔画仙 (2002) CHIHWASEON / STROKES OF FIRE 』の更新記録
2004/09/17新規: ファイル作成
2004/11/11更新: ◆データ一部
2004/12/07更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
▲TOPへ
幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
「映画の森てんこ森」へ 「旅行の森てんこ森」へ
映画解説・レヴュータイトル一覧表
映画の森てんこ森 バナー03

映画の森てんこ森 coda21幸田幸 クレジット バナー01
幸のイタリア各都市情報へ
旅行の森てんこ森 バナー03
136x70
本サイトの作文、データ及び画像などのコンテンツの無断転用はお控え下さい。
貴サイトへの御掲載についてはメールにてお知らせ頂ければ幸いです。
© 2003-2005 Sachi CODA at Eigano-Mori Tenko-Mori, CODA21. All Rights Reserved.