青い棘
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青い棘 (2004)
WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN (独題)
LOVE IN THOUGHTS (英題)
 映画『 青い棘 (2004) WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN (独題) / LOVE IN THOUGHTS (英題) 』を紹介します。映画『 青い棘 (2004) WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN / LOVE IN THOUGHTS 』は 2004/11/16 の時点で邦題が分からなかったので「ラブ・イン・ソーツ」としておいたら『 青い棘 』に決まった。

 映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の主なスタッフ
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のロケーション
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の由来
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のあらすじ
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の映画祭話題性
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のスタッフとキャスト
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 青い棘 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 青い棘 (2004) WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN / LOVE IN THOUGHTS 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の更新記録

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幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のポスター、予告編および映画データ
青い棘
青い棘
ポスターはhttp://www.betacinema.com/
より引用させて頂きました。

Links:  Official Web Site
Trailers:

公式サイトで観られます。

上映時間 Runtime: 1:30
製作国 Country: ドイツ
Germany
製作会社
Production Company:
X-Filme Creative Pool [de]
Zweites Deutsches Fernsehen (ZDF) [de]
arte [fr/de]
全独配給会社 Distributer: X Verleih AG [de] (2003) (Germany) (theatrical)
Beta Cinema [de] (worldwide sales)
全独初公開 Release Date: 2004/02/12
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/10/29 予定
日本公開情報 : アルバトロス・フィルム
ジャンル Genre: ドラマ/ロマンス
Drama / Romance
MPAA Rating 指定: Germany:16 / Hong Kong:III / Argentina:16
日本語公式サイト
http://www.aoitoge.com/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の解説

 『 青い棘 』は 1927 年にドイツで起きた若者達の自殺事件という歴史的に有名な実話を取り上げたロマンスドラマである。『 青い棘 』監督・脚本のアヒム・フォン・ボリスや主役ダニエル・ブリュールは『 グッバイ、レーニン! (2003) GOOD BYE, LENIN! 』でよく知られる。『 青い棘 』はごく内輪の若者達数人の‘愛’をめぐって、はかなく不可解な若者像を牧歌的風景の中でショッキングに見せる話題作だ。

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■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の主なスタッフ

 映画『 青い棘 』はドイツ映画なので、知っている作品に関与しているメンバーはこれくらいだった。

○『 青い棘 』の監督・脚本: アヒム・フォン・ボリス
グッバイ、レーニン! (2003) GOOD BYE, LENIN! 』 の共同著者

○『 青い棘 』の製作: シュテファン・アルント
ショコラーデ (1998) MESCHUGGE (原題) / THE GIRAFFE (英題)
プリンセス&ウォーリアー (2000) DER KRIEGER UND DIE KAISERIN (原題) / THE PRINCESS AND THE WARRIOR (米題)
ヘヴン (2002) HEAVEN
グッバイ、レーニン! (2003) GOOD BYE, LENIN!

○『 青い棘 』の音響: Stefan Busch と Nico Krebs と Fabian Schmidt
ヒトラー 最期の12日間 (2004) DER UNTERGANG (原題) / THE DOWNFALL (英題)

○『 青い棘 』の音響: Marcus Sujata
9000マイルの約束 (2001) SO WEIT DIE FUBE TRAGEN (原題) / AS FAR AS MY FEET WILL CARRY ME (英題)

○『 青い棘 』の特殊効果: Jens Schmiedel
スターリングラード (2000) ENEMY AT THE GATES
リベリオン (2002) EQUILIBRIUM
奪還 DAKKAN アルカトラズ (2002) HALF PAST DEAD
トゥー・ブラザーズ (2004) TWO BROTHERS

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■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のロケーション

 映画『 青い棘 』はドイツ国内で撮影された。ブランデンブルク州 Brandenburg とザクセン州ライプチヒ Leipzig, Saxony だ。

ザクセン州ライプチヒでロケが行われたのは:
バイオハザード (2001) RESIDENT EVIL
戦場のピアニスト (2002) THE PIANIST
アナトミー2 (2003) ANATOMIE 2 (原題) / ANATOMY 2 (英題)
80デイズ (2004) AROUND THE WORLD IN 80 DAYS
ボーン・スプレマシー (2004) THE BOURNE SUPREMACY
イーオン・フラックス (2005) AEON FLUX 』等がある。

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■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の由来

 映画『 青い棘 LOVE IN THOUGHTS 』のドイツ語の原題は「 WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN 」といい、英語に直訳すると「 WHICH USES THE LOVE IN THOUGHTS 」となる。このタイトルは、ある詩から引用されたもので、「愛が、もし思考の中(= Love in thoughts )でしか存在しないとしたら、愛とはどんなに無益なものなのだろう」ということなのだそうだ。

 映画『 青い棘 』は、ドイツのベルリン郊外の町で 1927 年の 6 月の週末に起きた有名な事件:「 Steglitz Student Tragedy (直訳:シュテッグリッツの学生の悲劇)」を題材にしている。その事件はドイツ国民を震撼とさせ、数ヶ月にわたって新聞の見出しを飾ったという、ドイツでは若者のグループ自殺の悪名高き悲惨な事件なのである。この実話は Arno Meyer Zu Kueingdorf が著した「 The Suicide Club (直訳:自殺クラブ)」という小説にもなっている。

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■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』のあらすじ
※本作『 青い棘 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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 さて、映画『 青い棘 』の冒頭はこんなシーンから。

 「あなた達には何も分からない。」とポール・クランツ(ダニエル・ブリュール:『 グッバイ、レーニン! (2003) GOOD BYE, LENIN! 』『 ラヴェンダーの咲く庭で (2004) LADIES IN LAVENDER 』)は取調べの二人の刑事達に返答している。刑事達は、この青年ポールこそが新聞のヘッドラインを賑わせた‘自殺クラブ’の首謀者なのだと確信している。しかし、ポールは後遺症で麻痺しているので、 1927 年の 6 月の運命の週末に実際に起こったことを説明しようにも、うまく表現できない・・・。こういう映画の冒頭から、何か途方もなく恐ろしいことが起こることが予想できよう。

 映画は一転して、燦々と太陽の輝く、詩的でロマンチックな光景へと推移する。舞台はドイツ中部の都市ワイマール Weimar 、1927 年の六月のことだった。ポール・クランツとギュンター・シェラー(アウグスト・ディール:『 アナトミー2 (2003) ANATOMIE 2 (原題) / ANATOMY 2 (英題) 』)は学校も同じで大の親友だ。ギュンターはゲイで、ポールはストレートだけどまだ女性とは未体験。ゲイとストレートという違いがあるけれど、お互いそれは熟知していて親友である。ポールは労働階級の家庭の息子で、内向的性格で詩人である。一方、ギュンターは裕福な上流階級に育ち、傲慢で向こう見ず。こういう正反対の家庭環境と性格であるけれど、二人が追求しているものは同じ。最も楽しい瞬間、最大の愛、人生で最高の地点、そして万事を終わらせる適切なタイミング。

 ギュンターのリッチな両親は週末に外出して留守になることになったので、ギュンターはポールを誘って、ベルリン Berlin 郊外の自分の家の別荘に行くことにした。学校の友人も数人一緒だ。無謀運転したり、裸で泳いだり、お酒、ドラッグ、射撃、占い、喧嘩、それにセックスと、若者達はワイルドパーティに明け暮れる。しかし、この映画の本質はこういう若者の乱痴気騒ぎなのではない。

 ポールはギュンターの妹ヒルデ(アンナ・マリア・ミューヘ)に以前に会ったことがあり、強く印象を受けたので、また会えると思うと内心ワクワクした。初恋であろう。そしてヒルデに山荘で再会して、照れ屋でまだ童貞のポールは直ぐに恋に落ちる。ヒルデは恋愛経験豊富で、そんな初心(うぶ)なポールをもてあぞぶ。夜に庭でヒルデと会ったポールはこの世で一番幸せかと思うくらいだった。

 しかし困ったことに、ヒルデは一人の男性と付き合うというタイプでなく、同時に何人でも平気という遊び人の女の子だ。ヒルデは一途なポールのことは本気にしておらず、一番関心のある男性は、自分よりもずっと貧しいハンス(テューレ・リントハルト)というちょっと年上の男性なのだ。ハンスはレストランかダンスクラブのキッチンで働いているコックさん。ハンスに扮するテューレ・リントハルトは、ヨーロッパ映画界の「流星 Shooting Stars 」の一人として名を挙げられているから、マークしておこうっと! 『 0:34 レイジ34フン (2004) CREEP 』のフランカ・ポテンテ Franka Potente と同じだ。

 そのハンスはというと、ヒルデの兄であるギュンターのゲイの対象人物でもある。兄の‘恋人’と妹も寝ている。当惑するギュンター。また、ポールがヒルデと最高に幸福な思いをした金曜の夜の翌朝、ヒルデはベルリンに戻ってしまって、ポールはがっかりだ。ポールとギュンターの親友同士は、射撃を練習しながら人生について議論する。「人生で真に幸福なのは一度きりで、人生の残りの期間はその幸せだった瞬間の思い出によって罰せられるのじゃないかな。人生が最も美しい時に人生にさよならすべきじゃないかな。」とギュンターは哲学めいたことを発する。

 自分達の‘思考の素晴らしさ’に囚われた二人は協定を結んだ。「自分達がもはや愛を感じなくなった時に人生に別れを告げること。それも、自分達から愛を奪った連中を道連れにして。」 そしてハンスが突然姿を現すと、感情のコントロールがきかなくなり、四人は強いお酒と、音楽と、人生への渇望とで、死へと突っ走るのである。ポールとギュンターと、ヒルデとハンスの四人である。愛情と反乱、幸福の探求、感情の混乱、過激と罪責感。強いて言えば、死ぬ理由は愛だけ。こういう「 Steglitz Student Tragedy (シュテッグリッツの学生の悲劇)」の四日間を描いた映画である。

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■映画『 青い棘 (2004) LOVE IN THOUGHTS 』の映画祭話題性

 映画『 青い棘 』の実話「シュテッグリッツの学生の悲劇」はヨーロッパでは知られているが、北米では知名度は皆無かもしれない。でも、米国のサンダンス映画祭 Sundance Film Festival を皮切りに、世界各地の国際映画祭で出品されているところを見ると、注目度‘大’の作品のようである。実際、映画『 青い棘 』は、スイス、香港、ロシア、チェコ、オランダ、アルゼンチン、フランス、ポーランド、イギリスの各映画祭や、ニューヨーク・レズビアンとゲイ映画祭、パリ・ゲイとレズビアン映画祭などで 2004 年にぞくぞく出品されている。

 コペンハーゲン国際映画祭 Copenhagen International Film Festival では、『 青い棘 』でヒルデを演じたアンナ・マリア・ミューヘが 2004 年最優秀女優賞 Golden Swan Best Actress を獲得した。

 また、イタリアのヴェローナ(ベローナ)・ラヴ・スクリーン映画祭 Verona Love Screens Film Festival では、『 青い棘 』監督・脚本のアヒム・フォン・ボリスが同年最優秀映画賞 Best Film に輝いた。
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【『 青い棘 』のスタッフとキャスト】
監督: アヒム・フォン・ボリス Achim von Borries (Directed by)
製作: シュテファン・アルント Stefan Arndt (producer)
    Christophe Mazodier (producer)
    Marcos Kantis (line producer)
原作: Arno Meyer Zu Kueingdorf (novel "The Suicide Club")
脚本: アヒム・フォン・ボリス Achim von Borries (Writing credits)
    Hendrik Handloegten (Writing credits)
    Annette Hess (Writing credits)
    Alexander Pfeuffer (Writing credits)
撮影: Jutta Pohlmann (Cinematography by)
編集: Gergana Voigt (Film Editing by)
    Antje Zynga (Film Editing by)
音楽: Thomas Feiner (Original Music by)

出演: ダニエル・ブリュール Daniel Bruhl as Paul Krantz
    アウグスト・ディール August Diehl as Guenther Scheller
    アンナ・マリア・ミューヘ Anna Maria Muhe as Hilde
    テューレ・リントハルト Thure Lindhardt as Hans
    ヤナ・パラスケ Jana Pallaske as Elli
    Christoph Luser as Macke
    Marius Frey as Bittner
    Fabian Oscar Wien as Fritz
    Tino Mewes as Django
    Verena Bukal as Rosa

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 青い棘 (2004) WAS NUTZT DIE LIEBE IN GEDANKEN / LOVE IN THOUGHTS 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      公式サイト(独語)
       http://www.liebe-in-gedanken.de/index.php?modul=home&mode=flash
■映画『 青い棘 』の更新記録
2004/11/16新規: ファイル作成
2004/12/05更新: ◆一部テキスト追記と書式変更
2005/01/15更新: ◆タイトル変更
2005/09/25更新: ◆データ追加
2006/01/14更新: ◆データ追加
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幸田 幸
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