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 シャイな幸の独り言
ストーンヘンジ タイトル
世界遺産ストーンヘンジは雄大で神秘的だった!!
2004年01月18日日曜日 「シャイな幸の独り言」トップへ
 古代ローマとジョージア王朝の雰囲気を感じた後に向かったのは、原始時代の遺跡である世界遺産のストーンヘンジ Stonehenge 。

 ロンドン London から南西方向の由緒あるバース Bath の町を大急ぎで観光して、名物料理ローストビーフの昼食に舌鼓を打つ。バースの鉄道駅の真ん前、こじんまりしたザ・ロイヤル・ホテルのグリル・レストラン The Royal Hotel Grill Restaurant で予約してあったので、温かいお料理でホッとした。
ストーンヘンジ 01
ザ・ロイヤル・ホテルの名物ローストビーフ

 ホテルのエントランスも、レストランやホールも、内装が物凄く可愛く綺麗で感激。その上、丁度クリスマスの直後で、欧米では新年1月6日くらいまでクリスマス・デコレーションをそのままにしておくので(我が国で門松や正月飾りを1月 15 日まで飾っておくように)余計に華麗で美しかった。インテリアの立派な所は海外ではいくらでもあるけど、このグリル・レストランは非常に人間味のある家庭的温かさのある雰囲気で最高!それに、イギリス料理は「・・・」とよく言われているけど、ここの料理は美味しかったデスよ。温野菜の芽キャベツがちょっと硬くて苦かったのは仕方ないとして。デザートのラズベリー・ケーキも甘〜くてグーッ。
ストーンヘンジ 02
豪華で可愛い内装で、豊かな昼食


ストーンヘンジ 03
クリスマスのデコレーションがとっても素敵

 また観光バスは発車した。バースの鉄道駅前から出た。ロンドンへの帰路にある、ロンドンまで 100 km ほどの地点にあるストーンヘンジ Stonehenge が次の目的地である。 Stonehenge とも Stone Henge とも表示されるようだ。バース出発が午後 1:30 、満腹でいい気持ちで車窓を眺めながら田舎道を進む。英国の田園風景がたっぷり観れて楽しめるシーンで思い出す映画は『 エニグマ (2001) ENIGMA 』『 抱擁 (2002) POSSESSION 』『 めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』等だ。季節こそ違えど、イギリスの田園の美しいシーンが観られる。村や小さな町に近づくと、しばらく「不思議の国のアリス」を連想するような可愛らしい家並みが続き、その後は又イングランド独特の平野がずっと続く。イタリヤやフランスの地形と違って、イギリスは山が少なくて、広大な平野が大部分。高低があっても丘陵程度である。同じ島国でも、日本は平野部分が国土の約2割に対し、イギリスは約8割が平野だそうだ。それにメキシコ暖流のお蔭で、カムチャッカ半島と同緯度にありながら雪も滅多に降らないという恵まれた気候。肥沃で広大な農耕地と温暖な気候、それだけでも大昔からローマ人やゲルマンやノルマンが侵入したがったのも当然だと納得した。
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観光バスはバース鉄道駅前から一路ストーンヘンジへ

ストーンヘンジ 05
ソールズベリーの平原を時速90kmで快適に走る

 バース出発から1時間ほどバスはすっ飛ばし、左右の風景は相変わらず広々した緑地だけ。どこまでもどこまでも緑の草原。すると、右手の進行方向にポツポツポツと黒胡麻を立てたような物がかすかに見えてきた。ストーンヘンジだ!ここはソールズベリーの平原 Salisbury Plain 。バースの町から1時間 10 分、遂に午後 2:40 、ストーンヘンジに到着。平原のまん真ん中に一直線に延びる公道から、バスは左脇の「ストーンヘンジ駐車場」へ速度を落として入っていく。入場門で、バースのローマン・バス見物の際と同様に、日本語でも聞ける音声ガイド(電話の受話器みたいでしゃもじのような形)を受け取って、公道の下を潜る通路で向こう側へ。通路にも古代の人達が巨石を運ぶイメージ画が描かれていて、ワクワク。ここはフランスでジヴェルニーのモネの館 Maison et Jardins de Claude Monet - Giverny に駐車場から地下をくぐって行ったのとよく似ているなと思った。
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ストーンヘンジ案内板と幸の乗った観光バス

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ストーンヘンジ全体の見取り図

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ストーンヘンジの入場玄関の表示

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モネの館の通路と同じような造りの地下道
 見渡す限りの平原のど真ん中で冷たい風の吹きさらし。流石ソールズベリー平原は寒い。コートに、用意してきた手袋にマフラーといった防寒具を身につけて、草地に作られた幅1〜2メートル程のコンクリートの遊歩道をしずしずと進んでいく。遠景にあるストーンヘンジがだんだん近づいてきた。ストーンヘンジは、巨石が同心円状に配置されており、世界の七不思議にもなっている巨石遺構。一つの石は高さ5〜6メートル、重さ数十トン。サークルの直径約 110 メートル。映画『 シャンハイ・ナイト (2003) SHANGHAI KNIGHTS 』にも登場したし、学生時代に歴史か地理で習ってからずっと本物を見たいと思ってきた。それが正に目の前にある!人によっては「ただの石の置物じゃないか」という印象も無きにしも非ず。でも、私にとっては、ドンと静かに重く並んで聳え建っている巨石群が私を出迎えてくれているように思えた。私は「来てよかったなぁ」と感慨深く、幸せだった。
ストーンヘンジ 10
ストーンヘンジの遊歩道を歩いて
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ストーンヘンジが次第に大きく見えてくる
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ストーンヘンジを目の前にして写真撮影

 ストーンヘンジの作られた目的は定かではない。約 5000 年前は一種の集会所だったと考えられている。夏至の太陽がヒールストーン Heelstone (溝の外、祭壇石 Altar Stone の北東に置かれている石)を通って祭壇石を照らすという正確さは、古代の人達の太陽信仰と結びついた宗教的なものと推測されている。ストーンヘンジの位置は北緯 51 度 2 分、西経 1.8 度で、夏至と冬至の方角がほぼ直交する特殊な緯度だと知った。古代の人はどうやってこんな複雑高度な事を分かったのかしら。また、“ Stonehenge ”という言葉はアングロサクソン Anglo-Saxon の“ Stanhengest (= hanging stones 覆いかぶさる石・のしかかる石)”から来ている。当時の人々にはこの巨石群はそう映ったらしい。この古代ロマンの謎の巨石遺跡ストーンヘンジは、 1986 年 11 月 28 日に世界遺産 World Heritage に指定された。
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ローマン・バスと同様のシステムの日本語音声ガイド
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ストーンヘンジの周りの草原で羊が草を食む
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再び地下道を通ってストーンヘンジの出口へ
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ストーンヘンジお土産ショップでピン・バッジを買う
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身長2mもある優しいイギリス人運転手マークさん

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観光バスはハマースミスにあるホテル・ノボテルへ

 ストーンヘンジは、以前は何の囲いもなく真近くで感触を味わうことが出来たそうだが、現在は世界遺産保護という立場から、ロープを張られた遊歩道から見ることになっている。同心円状の巨石遺跡の 20 メートルほど外側を並行して一回りする仕組みだ。音声ガイドで説明を聞きながら写真を撮っては、ゆっくり歩んでいくこと半時間あまり。ストーンヘンジのすぐ周りは、一面の緑の野原で、羊達が何十頭も遊んでいた。そもそもこの地は所有者がいて、ストーンヘンジの史跡面積を国家に寄贈したそうだから、その周りは牧草地で当然なんだ。北海道、札幌の「羊が丘展望台」の風景と感じが似ている。寒風吹きすさぶソールズベリー平原から、また地下道をくぐってストーンヘンジのお土産屋さんに入ってみる。思い出にピン・バッジを買って、もう薄暗くなってきた中をバスの席へ急ぐ。午後 3:20 、バスはストーンヘンジをあとにした。イギリスはこの時期午後4時から夜みたいに暗くなるから、入場時刻も 3:30 までと書いてある。ストーンヘンジを出発したとたんに霧雨が降り始めて車窓を濡らす。さっきまで晴れていて(いや、曇っていて)よかったな、ホッ。

 観光バスは一路ロンドン、ハマースミス(Hammersmith, London)へと帰路を急ぐ。ハマースミスの街の風景が見えてくると、ロンドンに滞在してまだ三日目だが、なんだか家に帰って来たような気がした。幸はロンドンに結構合っているのかも知れない。そんなことを思いながら、夕食に出るのも疲れたので、日本から持ってきた「パパットライス」をホテルの受付に持って行ってチンをしてもらって、ハマースミスの地下商店街のスーパー・テスコ TESCOで買ってあったキッパーフィレッツ Kipper fillets(ニシンか鱈か?)をおかずに食べた。

 因みに、英語で「パパットライス」をチンしてもらうのを頼む時は、幸はこう言った。
 Will you do me a favour?
 Will you please put this in the microwave for two minutes?
 --お願いがあります。
 --これを2分間電子レンジに入れていただけませんか?

 勿論よく通じた。ホテルのコンシェルジュ(concierge)は、じっと見て、「これって一体なんだろう?変なものを食う日本人の女の子だな」とでも思ったのではないだろうか?
 でも、そんなことはお構いなし!美味しかったデス。ホッ。

 夕食は、白ご飯でパワーをつけて、明日は「リバー・ボートでテムズ川下り」して「グリニッジ天文台」へ行くぞ〜!

参考資料:
Stonehenge
http://www.passports.com/trips/cityfact/cityfact.asp?city=Stonehenge
Text by Sati
coda21「映画の森てんこ森」幸田幸。
coda_sati@hotmail.com
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