レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 | ||||
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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語@映画の森てんこ森 | ||||
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 | ||||
2004年11月16日火曜日 | ||||
昨日(2004年11月15日)の朝日新聞朝刊の第34面社会欄に、<村上空へ
子供ら衝撃 山古志村 ひどい有り様・・・戻りたい>という記事があった。読んだ。会社のお昼休みに、[
asahi.com:ニュース特集:新潟県中越地震 ]も読んだ。以下に引用する。
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レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 (2004) LEMONY SNICKET'S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS |
朝日や毎日の記事をネットで探して読んで色々と思うことがあった。 山古志村の小中学生112人は保護者に付き添われて、長岡市の長岡工業高校のグラウンドから、約10人ずつ陸上自衛隊のヘリコプターに約15分間乗せてもらって、上空から山古志村の被災状況を見た。ヘリコプターに乗せてもらうのは嬉しいかも知れないが、自分のお家の悲惨な姿を見るのは、私は怖い。 矢張り子供たちの中には、被災した自宅を見たくないなどの理由でヘリに乗らなかった子どもも10人ほどいたし、毎日新聞によると「悲しくなった。帰りたいけれど怖い」と衝撃を受けた様子。目に涙を浮かべて見入る子もいたという。「明るく振る舞っている子も内心はどうなのか」という草間頼雄教育長のコメントあり。また「子供たちに現実を受け止めてもらいたい」とヘリによる訪問を県に依頼したという村。長島忠美村長は「現実を目に焼き付けてもらうことで、村に帰るという気持ちを持ってもらいたかった」と説明している(毎日新聞)という。 |
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現地ではひどい有り様だろう震災の爪跡を子供たちに見せる事の良し悪しの議論はチョッと横に置いといて、大人の決断で惨状を見せた以上、その後の心のケアが大切でないかと私は思う。慣れない避難所での集団生活や余震の不安などで緊張の連続で精神面と身体に変調を来たしている大人も少なくはない。中には地震のPTSD(心的外傷後ストレス障害)もなくはないだろう。ましてや小さな心で大人以上に怖い思いをしている子供たちの見学後のショックについては、大人がどう受け止め、どうアフターケアしていくのだろうか?大いに気になる。 さて、冒頭で「asahi.com:ニュース特集:新潟県中越地震」の記事を引用したのは、数日前から私が調査して書いた映画『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 (2004) LEMONY SNICKET'S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS 』の原作本を読んだからだ。この『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 』は、ハッピーエンドは無くても、ハラハラドキドキのストーリー展開でワクワクし、生きる勇気を与えられる。これは、秀作だ!と思ったからだ。 映画『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 (2004) LEMONY SNICKET'S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS 』は、あの『 ハリー・ポッター 』と並ぶ人気作品「世にも不幸なできごと」シリーズの映画化作品で、2004年アメリカで公開されるクリスマス映画の中でも期待度大の映画だ。 原作の著者のレモニー・スニケットの「読者諸兄へ」ばりに映画の紹介してみよう。 … しかし、皆さんご注意!ハッピーエンドの映画をお好みの方には、この映画『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 』はお勧めできない。題名が示すとおり、”世にも不幸なできごと”に見舞われる可哀相な3人の姉弟妹の物語であるからだ。原作本に書かれてある通り、きっと映画もハッピーエンドなしになるはず。もし、勧善懲悪・ハッピーエンドをお好みの諸君は、この映画のチケットは破り捨てて、幸せ満載の映画を観に行ってください。 …という風な言い回しになるかなぁ。 この『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 』は、ハッピーエンドは無くても、ハラハラドキドキのストーリー展開でワクワクし、生きる勇気を与えられるのがこの「世にも不幸なできごと」シリーズの不思議なところ。しかも、映画『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 』では、『 スリーピー・ホロウ (1999) SLEEPY HOLLOW 』等のティム・バートン監督作品で美しいセットを創り上げたスタッフが、この不運に彩られた映画をより魅惑的にみせるだろうし、また、シリーズの強烈な悪役であるオラフ伯爵を、ジム・キャリー(『 トゥルーマン・ショー (1998) THE TRUMAN SHOW 』『 ブルース・オールマイティ (2003) BRUCE ALMIGHTY 』『 エターナル・サンシャイン (2004) ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND 』等)というまさに適役が演じ、名女優メリル・ストリープ(『 めぐりあう時間たち (2002) THE HOURS 』等)も登場する。 3人(正確には4 人)の子役も、『ハリー・ポッター』シリーズに勝るとも劣らないカワイイ子たちだ。 そのカワイイ3人のボードレールの子供達は普通以上のポテンシャルがある。だから、次々と降りかかる災難に立ち向かえる。その諦めないでどうにかしようという姿勢は、とても大切だ。ハリー・ポッターなら何の苦労もなさそうな魔法で物事を解決するけど、ボードレールの子供達は自らの知恵と知識と発想で事に当たる。こういうストーリーこそ、不穏な未来が待ちかまえてそうな今の時代の子供達や私には必要ではないかと思う。 「ひどい有り様を見て、かえって村に戻りたいという気持ちが強まった。村を立て直すためには、子どもも一緒に頑張らないといけない」と話した小学5年生の高野遥花ちゃん(10)。正に『 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 』の3人のボードレールの子供達に劣らない逞(たくま)しい彼女の言葉に、新潟県中越地震被災地の復興の明るい未来を見た。 <村上空へ 子供ら衝撃 山古志村 ひどい有り様・・・戻りたい>という朝日新聞の記事の横に<紀宮さま婚約へ 寄り添う心メール育む>というおめでたい活字があった。 |
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参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集 http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm IMDb allcinema ONLINE Nostalgia.com CinemaClock.com 朝日新聞朝刊2004年11月15日第34面社会欄 asahi.com:ニュース特集:新潟県中越地震 http://www.asahi.com/special/041023/TKY200411140161.html MSN-Mainichi INTERACTIVE 事件 [ 毎日新聞 2004年11月14日 19時21分【安高晋】] http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/ 20041115k0000m040040000c.html |
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Text by Sati |
coda21「映画の森てんこ森」幸田幸。 coda_sati@hotmail.com |
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