ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路@映画の森てんこ森
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 映画の森てんこ森■映画解説と予告編とレヴュー
ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010)
NANNERL, LA SOEUR DE MOZART
※クリックでYouTube『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 NANNERL, LA SOEUR DE MOZART』予告編へ
※予告編はYouTube「共有」モードで掲載。Trailer Courtesy of MrCinemotions
(C)copyright 2010 Les Films Alyne. All rights reserved.
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【 目次 】
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』の解説
 ネタバレが含まれている場合があります。
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』の映画データ
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』のディテイル&トリビア
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』のスタッフとキャスト
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』のあらすじ
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のネタバレが含まれている場合があります。
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』の感想
 ※ご注意:映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』Wikipedia情報
■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) 』の更新記録

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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の解説
ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』ポスター
Links:  Official Web Site(日本語)
Official Web Site(仏語)
Trailers:  日本語予告編
仏語予告編
「IMDb予告編
Poster Courtesy of IMDb
【解説】

 人も羨む天賦の才能に恵まれながら時代の波に押し流された一人の女性がいた

 18世紀中頃、ヨーロッパの音楽界を震撼させた神童ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。彼の傍らには、知られざる"もうひとり"のモーツァルトが存在した!その人の名は、マリア・アンナ・モーツァルト、愛称ナンネル、ヴォルフガングの4歳年上の実姉である。

ベルサイユ宮殿のロケ敢行!絢爛たる宮廷絵巻と重厚なバロック音楽との華麗なる二重奏

 監督は『夕映えの道』などで知られるルネ・フェレ。「カミーユ・クローデル(『 カミーユ・クローデル (1988) CAMILLE CLAUDEL
)」や「アデル・ユゴー」のように、自分を犠牲にして永遠に忘れ去られた女性を描きたかった」と語るように、それまで歴史のベールに隠されていたナンネルの青春の光と影を、観る者のイマジネーションを刺激する繊細な映像美で丁寧に綴っていく。

 ヴォルフガングとは無邪気な姉弟の愛情で結ばれ、弟の成功を一途に願う家族に従順に従い、それでも抑えきれないナンネルの音楽への情熱と、王太子との身分違いの恋の果てに決意した揺るぎない覚悟は、観る者を驚かせると同時に、潔い清々しさに満ちている。

 華麗なるヴェルサイユ宮で繰り広げられる数奇なる運命のドラマ。女性が音楽家として生きることが許されなかった時代、懸命に自らの運命を模索したナンネルの情熱と絶望は、現代を生きる私たちにとっても感動と共感で胸揺さぶられるに違いない。

※EPK、公式サイト引用
Text:安藤奈津Ann
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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のデータ
■邦題:ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
■フランス語題・原題:NANNERL, LA SOEUR DE MOZART
■メディア:映画/カラー
■上映時間:120分
■製作国:フランス
■制作会社:レ・フィルム・アリヌ(Les Films Alyne)
■製作年:2010年
■製作費:不明
■興行収入:不明
■海外興行収入: 不明
■全世界興行収入: 不明(2011年3月20日現在)
■フランス公開年月:2010年6月9日
■アメリカ公開年月:2011年1月7日(パーム・スプリングス国際映画祭)
■日本公開年月:2011年4月9日(全国順次公開)
■日本配給情報:劇場公開(アルバトロス・フィルム)
■ジャンル:ドラマ
■映倫:G
■公式サイト(日本)
 『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 http://nannerl-mozart.com/
■公式サイト(英語版)
 『NANNERL, LA SOEUR DE MOZART』 http://www.nannerllasoeurdemozart.com/ (フランス語)
■IMDb情報
 『NANNERL, LA SOEUR DE MOZART』 http://www.imdb.com/title/tt1653911
■AlloCine情報
 『NANNERL, LA SOEUR DE MOZART』 
 http://www.allocine.fr/film/fichefilm_gen_cfilm=180724.html
■キャッチコピー:
 等しく才能に恵まれながらも、時代の波に押し流された女性ナンネル。その秘められた音楽への情熱と儚い恋の物語
 偉大なる天才作曲家モーツァルト。その蔭には運命に翻弄された姉ナンネルがいた---
■劇場公開情報:2011年4月9日(土)
 2011年4月9日(土)、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開

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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のディテイル&トリビア
◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#01
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の監督はルネ・フェレ Rene Feret
 1945年5月26日、フランスのノール地方ラ・バセ生まれ。俳優の道を目指し、ストラスブール国立演劇学校に入学。その後、父の死が原因となり、精神病院に入院する。この辛い経験が初監督作品 "Histoire de Paul" のテーマとなり、ジャン・ヴィゴ賞を受賞。その後も出身地ノール地方を舞台にした自伝的作品2本発表。カンヌ映画祭に出品された"La Communion Solennelle"と"Bapteme"で成功を収める。『哀しみのアレクシーナ』のヴァレリー・ストローや"Les Freres Gravet"のジャック・ボナフェなど、お気に入りの俳優と共にある種の劇団を作り上げたルネ・フェレは、『夕映えの道』のような現代的かつ心理的な作品も発表する。90年代末にJLMプロダクションを設立。レジス・ヴァルニエ監督の『イースト/ウェスト 遥かなる祖国』などに俳優として出演、また自作でも小さな役を演じ続けている。"L'Enfant du Pays"では、"La Communion Solennelle"と"Bapteme"の流れを汲む家族の自伝的な作品に立ち戻っている。2007年、"Il a Suffi que Maman s'en aille"で最も私的な作品を発表。サガモール・ステヴナンとサロメ・ステヴナンが演じるカップルを通して、自身の娘たちとの関係について描いている。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#02
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の音楽は、マリー=ジャンヌ・セレロ Marie-Jeanne Serero
 12才でパリ国立高等音楽院に入学。ソルフェージュ、和声、対位法、管弦楽法、声楽指導、ピアノ伴奏のクラスで多くの賞を獲得する。1989年から同音楽院で声楽指導、93年から音楽音響科、2007年からは映像音楽科の教鞭を執りながら、多くの公演や音楽祭で歌唱の指導にあたり、管弦楽の作曲に身を捧げている。ピアニストとしても数年間、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、クリスチャン・エダ・ピエール、ディディエ・ロックウッドらとコンサートを行う。その他、アルバムのアレンジや映画音楽の管弦楽化 (『キャラメル』『 花咲ける騎士道 (2003) FANFAN LA TULIPE 』)、映画音楽の作曲、現代舞踊やオペラ、舞台のための作曲(2010年5月にコメディ・フランセーズで上演されたアラン・フランソン演出の『三人姉妹』、2009年に国立コリーヌ劇場で上演された「桜の園』) なども行っている。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#03
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のナンネル役マリー・フェレ Marie Feret
 1995年7月13日 パリ生まれ。現在、リセの第2学年(日本の高校2年生)の優秀な生徒。10歳の時、父親であるルネ・フェレ監督の"Il a Suffi que Maman s'en aille"に出演。家族と共に演技をすることを気に入っているが、現段階で女優を目指しているわけではない。音楽の教育は受けたことがなかったため、本作出演にあたって1年間ヴァイオリンを習い、現在も趣味として楽しんでいる。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#04
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のレオポルド・モーツァルト役マルク・バルベ Marc Barbe
 職業適正証を手に、フランスからアメリカに移り、指物細工師の仕事をする。10年を過ごした後、小説や演劇の脚本の翻訳家としてフランスに戻った彼は、その後、俳優のキャリアをスタートさせる。ジェラール・モルディヤ監督の"En Compagnie d'Antonin Artaud"(93)でスクリーン・デビューし、サミー・フ レイと共演。その後、イヴォン・ マルシアーノ監督の『絹の叫び』(96)に出演する。1998年、"Sombre"でフィリップ・グランドリュー監督との決定的な出会いをし、欲望を感じる女性を殺さずにはいられないシリアル・キラーの役を演じる。4年後、同監督の"La Vie nouvelle"に出演。舞台やTVでも活躍しており、"Paddy"や"Trois Huit"でも主役を演じている。映画では2004年、レティシア・マッソンによる女性監督という職業の深淵の世界を描いた"Pourquoi (pas) le Bresil ?"で主役を飾っている。2007年には、オリヴィエ・ダアン監督によるエディット・ピアフの伝記映画『エディット・ピアフ  愛の讃歌』のレイモン・アッソ役、フローラン・エミリオ・シリ監督の『いのちの戦場―アルジェリア 1959』の野蛮なベルトー大尉役とフランス映画の大作2本で存在感を示している。"Nuit de chien"(09)を筆頭に、多くの出演作がある。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#05
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のアンナ・マリア・モーツァルト役のデルフィーヌ・シュイヨー(デルフィーヌ・シュイロット) Delphine Chuillot
 ストラスブール国立演劇学校を卒業後、レオス・カラックス監督に発見され『ポーラX』(99)に出演。同じ頃、ニコラ・フィリベール監督のドキュフィクション『僕たちの舞台』(98)でデルフィーヌ役を演じる。その後、演劇の世界に傾倒、エリック・ラカスカード、次いでジャン・ルイ・マルティネリの劇団に参加する。映画と舞台での活動を同時に行っているが、舞台では"Fragments d'une nuit d'ete"(99)や"Platonov"(02)が代表作として挙げられる。最近ではアルノー・デ・パリエール監督"Parc"(09)などがある。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#06
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のヴォルフガンク・モーツァルト役ダヴィッド・モロー David Moreau
 11歳の素晴らしいヴァイオリン奏者。パリの国立地方音楽学院在学中。現在も毎日3時間半のヴァイオリンの練習をしている。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#07
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の王太子役クロヴィス・フワン Clovis Fouin
 1988年生まれ。幼い頃より演劇を始める。演劇やTVで主に活躍中。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#08
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のイザベル役サロメ・ステヴナン Salome Stevenin
 ジャン=フランソワ・ステヴナンの娘で、兄サガモールやロバンソン同様、小さな頃から映画の現場と慣れ親しみ、親譲りの職業につく。3歳の時、パトリシア・マズイ監督の"Peaux de vaches"で父親と共演。続いてクロード・リッシュの孫娘役を演じたフィリップ・ド・ブロカ監督の『陽だまりの庭で』(95)など、多くの映画やテレビドラマに出演する。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#09
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のルイーズ・ド・フランス役リザ・フェレ Lisa Feret
 1996年12月1日生まれ。現在、リセの第3学年。父親であるルネ・フェレ監督作品に2度出演している。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#10
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』に関して、IMDbの映画データには予告編 Trailer やスチルが見当たらないが、AlloCine(NANNERL, LA SOEUR DE MOZART) にはある。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#11
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』では、ルネ・フェレ監督が脚本と製作も担当している。また、音楽教授として出演もしている。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#12
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の助監督はジュリアン・フェレ Julien Feret が務めている。また製作も担っている。そして音楽の先生として出演もしている。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#13
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、ある意味ルネ・フェレ一家総出で出来上がった映画といえる。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#14
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の物語は、実話といえないが、1763 年 6月9日から始まって〜1766 年11月29日 ザルツブルクに戻るまでの時系列にしたがって、ルネ・フェレ監督のイマジネーションを基に自由に脚色して出来上がった物語である。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#15
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の主人公ナンネルの実際の生年は1751年7月30日で、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは1756年1月27日生まれである。ナンネル・モーツァルトとヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの年の差は約4歳半である。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#16
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の主人公ナンネルの「ナンネル」とは愛称で、本名はマリア・アンナ・モーツァルト(Maria Anna Walburga Ignatia Mozart)である。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#17
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』で登場するモーツァルト一家は、父レオポルト・モーツァルト、母はアンナ・マリーア・ペルトルで、七人の子供の内、他の五人は幼児期に死亡し、唯一、4歳上のナンネル(マリア・アンナ)と弟ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。この幼児の低い生存率は当時のヨーロッパでは普通であったらしい。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#18
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』では、父親レオポルドの存在が大きい。父レオポルドの本名は、ヨーハン・ゲオルク・レオポルト・モーツァルト(Johann Georg Leopold Mozart)で、作曲家、ヴァイオリニスト、音楽教育理論家でもある。1719年11月14日生まれ、ドイツのアウクスブルクに生まれ、1787年5月28日オーストリアのザルツブルクに没した。レオポルト・モーツァルトの最大の業績は、息子であるヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの才能を発見し、芽生えさせ、当時考えうる世界最高の音楽教育を与え、歴史上比類のない作曲家として開花させたことである。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#19
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の父親レオポルドは、元々は哲学や歴史を修めるために大学に行ったが、途中から音楽家に転じたという経歴を持つ。ザルツブルクの宮廷作曲家・ヴァイオリニストであった事から娘ナンネルに3歳から音楽を習わせた。死ぬまで宮廷副楽長の地位にあった。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#20
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』で登場する父レオポルドは、歴史的事実として、1759年、姉のナンネルの音楽教育を目的とした、通称『ナンネルの楽譜帳』を編纂した。この時ヴォルフガングは3歳で、すでに姉ナンネルのレッスンのそばに立ち、教えられた訳でなく3度の和音を自ら弾いた。ヴォルフガングの才能を感じたレオポルトは、1760年、ヴォルフガングが4歳のときから『ナンネルの楽譜帳』を使用した正式なレッスンをはじめた。ナンネルは8歳。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#21
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』で登場する『ナンネルの楽譜帳』の中には、ヴォルフガングが作曲した4つのピアノ曲(K.1a〜1d)が書き込まれていたが、ナンネルが後にその部分を記念に切り抜いてしまったので、長い間行方不明だった。1954年、その楽譜がロンドンで発見され、レオポルトのメモ「5歳の最初の3ヶ月」という記載により、最初の作品とされたK.1よりも前に作曲されたことが判明した。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#22
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』での1763年から1766年までの家族大旅行は、今風に言えば、レオポルドがプロモーターとして企画・実行した営業・巡業である。各地でヴォルフガングとナンネルを王侯貴族に売り込み、金銭と名誉を得たプロモーターとして初めて実績を残している。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#23
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の年譜にはないが、1762年1月、ミュンヘンでバイエルン選帝侯マクシミリアン3世ヨーゼフの御前演奏をして評判をとった。レオポルドは早速、同年10月にはウィーンシェーンブルン宮殿に出向き、女帝マリア・テレジアや皇帝フランツ1世の御前演奏をして喝采を浴びる。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#24
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の1763年6月から1766年11月までの3年半、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、イギリス、スイスに及ぶ大旅行に出かける。その間、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは各地の王侯・貴族の前で神童ぶりを発揮。パリではルイ15世の御前で演奏をした。ロンドンでの3時間の演奏会の収入は、レオポルドの年収の実に8年分だった。レオポルドがヴォルフガングの才能を金銭に変えるべく営業活動に精を出したのも無理のないことだった。またこの後レオポルトはヴォルフガングを伴い、3回のイタリア旅行にでかけている。ヴォルフガングの天才としての評判は全ヨーロッパに及んだ。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#25
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の父レオポルト・モーツァルトは音楽教育理論家としても有名で、彼の自費出版した『ヴァイオリン奏法』(Versuch einer gründlichen Violinschule)は、史上初めてヴァイオリンの教授法を論理的に解説した本として、ヴァイオリンや他の弦楽器奏者だけでなく、全ての音楽家、音楽教育者にとって重要な本である。1751年に英語、1761年にフランス語、1766年にオランダ語、1804年にロシア語に訳されたほか、1800年迄に第4版まで版を重ねるなど、ヨーロッパ中で読まれ、今日まで出版され続けている。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#26
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』でルイーズ・ド・フランスのリザ・フェレもルネ・フェレ監督の娘でリセエンヌ3年生である。マリー・フェレ (ナンネル)の1歳下の妹であるが、役柄なのか姉のマリーよりずいぶん幼い感じがする。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#27
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のロケ地の一つに世界遺産ベルサイユ宮殿鏡の間がある。一度行って見てみたいなあ〜。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#28
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』出演のドミニク・マルカス Dominique Marcas は、『 パピヨンの贈り物 (2002) LE PAPILLON (原題) / THE BUTTERFLY (英題) 』に出演していたのを見つけた。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#29
 本タイトル『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の出演者の名前の日本語表記は苦労する。私はフランス語に慣れていないし、日本の映画サイトでもフランス映画の情報が少ない上に、表記が統一されていない。フランス語の名前でも英語読みのような表記があったりしてどれを使えば良いのか分からない。例えば、ナンネルの母アンナ=マリア・モーツァルト役の“Delphine Chuillot”だが、フランス語読みだとデルフィーヌ・シュイヨーだが、デルフィーヌ・シュイロットと紹介している著名な映画サイトもある。どっちが正しいのか“Delphine Chuillot”さんに聞いてみたい。

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#30
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、調査中・・・

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#31
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#32
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#33
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#34
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、

◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』 ディテイル&トリビア#35
 本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、


※『NANNERL MOZART』-Wikipedia、『LEOPOLD MOZART』-Wikipedia、『NANNERL, LA SOEUR DE MOZART』-AlloCine、『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』公式サイト引用
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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のスタッフとキャスト
【映画『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』のスタッフ】
監督 Réalisation: ルネ・フェレ René Féret
助監督 Assistant réalisateur: ジュリアン・フェレ Julien Féret
脚本 Scénario: ルネ・フェレ René Féret
製作 Producteur: ルネ・フェレ René Féret
撮影 Directeur de la photographie: バンジャマン・エシャザレッタ Benjamin Echazarreta
編集 Monteur: ファビエンヌ・フェレ Fabienne Féret
美術 Chef décorateur: ヴェロニカ・フリュブロ Veronica Fruhbrodt
音楽 Compositeur: マリー=ジャンヌ・セレロ Marie-Jeanne Serero
衣装デザイン Costumiere: ドミニク・ルイ Dominique Louis

【映画『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』のキャスト】
出演 Acteurs, rôles, personnages:
   マリー・フェレ Marie Féret ... Nannerl Mozart ナンネル・モーツァルト
   マルク・バルベ Marc Barbé ... Léopold Mozart レオポルド・モーツァルト
   デルフィーヌ・シュイヨー(デルフィーヌ・シュイロット) Delphine Chuillot ... Anna-Maria Mozart アンナ=マリア・モーツァルト
   ダヴィド・モロー David Moreau (III) ... Wolfgang Mozart ヴォルフガンク・モーツァルト
   クロヴィス・フーアン Clovis Fouin ... Le Dauphin ル・ドーファン王太子
   リサ・フェレ Lisa Féret ... Louise de France ルイーズ・ド・フランス
   アデル・ルプレートル Adèle Leprêtre ... Victoire de France ヴィクトワール・ド・フランス
   バレンティーヌ・デュヴァル Valentine Duval ... Sophie de France ソフィー・ド・フランス
   ドミニク・マルカス Dominique Marcas ... La Mère Abbesse ラ・メール・アベッス
   モナ・ヘフトル Mona Heftre ... Madame Van Eyck マダム・ヴァン・エイク
   サロメ・ステヴナン Salomé Stévenin ... Isabelle d'Aubusson イザベル・ドビュッソン
   ニコラ・ジロー Nicolas Giraud ... Maître de musique Versailles ベルサイユの音楽教師
   アーサー・トス Arthur Tos ... Hugues Le Tourneur ユーグ
   オセアンヌ・ジュベール Océane Jubert ... Marie-Josèphe de Saxe マリー=ジョセフ・ド・サックス
   ジュリアン・フェレ Julien Féret ... Maître de musique abbaye アバイェの音楽教師
   ルネ・フェレ René Féret ... Le professeur de musique 音楽教授

※スタッフやキャストの呼称はできるだけ原語に近い表記を心掛けていますが、誤りなどあればご容赦ください。
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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』のあらすじ
【あらすじ】

 人も羨む天賦の才能に恵まれながら時代の波に押し流された一人の女性がいた

 18世紀中頃、ヨーロッパの音楽界を震撼させた神童ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。彼の傍らには、知られざる"もうひとり"のモーツァルトが存在した!その人の名は、マリア・アンナ・モーツァルト、愛称ナンネル、ヴォルフガングの4歳年上の実姉である。

 父レオポルトの薫陶によって3歳から音楽を学び、たちまちその才能を開花させた14歳のナンネルには、11歳の弟ヴォルフガングがいた。3年半にも及ぶ長い演奏旅行の最中、父はヨーロッパ各地の演奏会で"神童"と絶賛を浴びるヴォルフガングを溺愛し、ナンネルにはヴァイオリンに触れることさえ禁じる。
 「女性は作曲家にはなれない」が常識の18世紀ヨーロッパの音楽界。それでもナンネルは、ヴォルフガングのヴァイオリン演奏の伴奏を務め、聴衆を魅了するのだった。やがて、一家は時のルイ15世が君臨するヴェルサイユ宮で演奏する機会に恵まれる。

 その滞在中、ナンネルは王太子ルイ・フェルディナンと出会い、恋に落ちる。彼女の音楽の才能に気づいた王太子に作曲を勧められ、創作の歓びに目覚めていくナンネル。しかし、女性が作曲をするなど、当時では許されないことだった・・・。


※以上はEPK(プレス向け資料)のデータを一部編集して掲載
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ネタバレ注意@映画の森てんこ森
ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。
■映画『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』の「テキストによる映画の再現」レヴュー
【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』ストーリー/あらすじ】
◆ここからは、ストーリーの結末やネタバレが含まれている場合があります。御注意下さい。
Warning! This synopsis may contain spoilers.
※以下は「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」日本語版オフィシャルサイトからの引用です。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』ナンネルの物語#01】  私(ルネ・フェレ)は歴史書や自伝、当時の書簡に登場するような本物の18世紀の世界に没頭しました。ルイ15世の宮廷の作法や、彼の愛人たち、17歳で男やもめとなった王太子ルイ・フェルディナン。信心深い彼は父親のふしだらな生活にまつわるスキャンダルに終生悩まされました。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』ナンネルの物語#02】  そして私(ルネ・フェレ)の夢想が始まります。ナンネルには、彼女の音楽の才能が花開いていく過程を見せる場面を作りたいと思いました。でもかつてヴァイオリンの演奏を女の子らしくないという理由で止められたのと同じように、父親の反対にあってしまうという筋書きを。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』ナンネルの物語#03】  ナンネルは森の中の忘れられたような修道院に暮らすルイーズ・ド・フランスと出会います。ルイーズはヴェルサイユ宮殿宛の手紙をナンネルに託します。そしてナンネルは男装をして王太子に会わなくてはなりません。そして王太子は彼女に作曲を依頼するのです。こうして物語が誕生しました。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』監督からのメッセージ#01】  モーツァルトの家族たちの膨大な書簡が実在します。それは3年半もヨーロッパ中を一家総出で演奏旅行をするという常軌を逸した行動の資金を提供したザルツブルクの友人へ、モーツァルトの父レオポルドが送った手紙に始まります。感謝の意をこめてレオポルドは旅行の詳細を綴りました。自分の神童たちをヨーロッパ中の宮廷にお披露目するのは、尋常ではない冒険でした。私はこれらの手紙を読み、その旅行の様子を想像しました。馬車の中でさえ凍えるほど寒い冬、みすぼらしい宿、そして突然現れるヴェルサイユ宮殿、国王の謁見、嗅ぎタバコ入れなどの大人たちへのささやかな贈り物、素敵なドレス、絶えず資金不足になること、あるいは病気への恐怖、そしてもちろん次から次へと続く演奏会。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』監督からのメッセージ#02】  そしてナンネルのキャラクター像が浮かびました。モーツァルトには姉がいたのです!4歳年上の彼女もまた神童で、素晴らしい声楽家であり卓越したハープシコード奏者でした。舞台と共に育った子供で、3歳のときから父親から音楽を学びました。しかし彼女は女の子であり、やがてヴォルフガングが生まれました。この姉がハープシコードを弾くのを、小さい頃から驚きをもって眺めていたことが、幼い天才の才能を驚くような速さで開花させたことは疑いありません。ヴォルフガングはほどなくナンネルを凌駕し、弟と部屋を共有するには年をとりすぎてしまったナンネルは旅から離脱します。その後は、自らの人生を父親と弟の思い出に彼らの死後40年あまりも捧げました。彼女と同じように自分を犠牲にした女性たち、カミーユ・クローデルやアデル・ユゴー、その他の永遠に忘れ去られた女性たちにも思いをはせて、この映画を作ろうと思ったのです。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』想像上の音楽】  通常は映画のサウンドトラック音楽をそれほど好んで使いませんが、この作品の場合は違います。音楽はまさに生きている、主要な登場人物なのです。またナンネル・モーツァルトが作曲したであろう音楽を作ることが大切でした。その音楽はヴォルフガングの曲とは違うものの、モーツァルトファミリーの雰囲気を持ち、バロック音楽でなくてはなりません。私は製作をつとめた"Sarah"(モーリス・ドゥゴーソン監督)の撮影以来30 年の友人であるガブリエル・ヤレドに相談しました。彼はプロジェクトを気に入り、マリー=ジャンヌ・セレロを紹介してくれました。彼は正しかった。女性の作曲家である必要がありました。彼女は、モーツァルトの姉の音楽という過去の音楽の作曲をしながら、現代の音楽家でもあるという大胆な挑戦を見事に成し遂げました。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』モーツァルト一家の西方大旅行の軌跡】  本作の物語は以下の年表の史実を自由に脚色しています。
1763 年 6月09日 ザルツブルクを出発(ナンネル11歳、ヴォルフガング7歳)。
6月10日〜12日 ヴァッサーブルク滞在。
6月12日〜22日 ミュンヘン滞在。演奏会出演(13日)。
6月22日〜7月6日 アウグスブルク滞在。演奏会開催(28日、30日、7月4日)。
7月06日〜14日 ウルム、ルードヴィヒスブルク、ブルフザールに滞在。
7月14日〜7月下旬 シュヴェツィンゲン滞在。演奏会出演(14日)。
7月下旬〜8月3日 ハイデルベルク、マンハイムに滞在。
8月03日〜10日 マインツに滞在。
8月10日〜31日 フランクフルト滞在。演奏会開催(18日ほか計4回)。
8月31日〜9月14日 マインツ滞在。
9月14日 ライン河を下る。
9月17日〜27日 コブレンツ滞在。御前演奏会出演(18日)。
9月27日〜10月5日 ボン、ブリュール、ケルン、アーヘン、リエージュに滞在。
10月05日〜11月15日 ブリュッセル滞在。演奏会開催(11月7日)。
11月18日 パリ到着。聖アントワーヌ街のホテルに居住。
12月24日 ヴェルサイユ到着。
1764 年 1月01日 ヴェルサイユ宮殿の晩餐会に招待。
1月08日 パリに戻る。演奏会開催(3月10日、4月9日)。
4月10日 ロンドンに向けてパリ出発。
4月19日 カレー到着。
4月22日 ドーヴァー海峡横断。
4月23日 ロンドン到着。セシル・コートの理髪師の家を宿舎に。
4月27日 イギリス国王ジョージ三世と王妃に謁見。
5月19日 再び国王に謁見。
6月05日 スプリングガーデンで演奏会開催。
6月29日 ヴォルフガング、チェルシーの事前演奏会に出演。
8月06日〜9月25日 レオポルドが病気に罹り、療養のためチェルシーに滞在。
9月下旬 ロンドンに戻り、ソーホー地区に居住。
10月25日 宮廷訪問。
1765 年 2月21日 ヘイ・マーケットで演奏会開催。
5月13日 ブルワー・ストリートで演奏会開催。
7月24日 ロンドン出発。
8月01日 ドーヴァー海峡横断。
8月05日〜9月4日 リル滞在。レオポルドとヴォルフガング、病気に罹る。
9月10日 デン・ハーグ到着。ナンネル、チフスに罹る。
10月21日 ナンネル、臨終の秘蹟を受ける。その後、回復。
11月15日 ヴォルフガング、病気再発。年内に回復。
1766 年 1月22日 演奏会開催。
1月29日〜3月上旬 アムステルダム滞在。演奏会開催(1月29日、2月26日)。
3月上旬〜4月上旬 デン・ハーグ滞在。
4月上旬〜5月上旬 アムステルダム滞在。演奏会開催(4月16日)。
5月10日〜5月28日 パリ滞在。
5月28日〜6月1日 ヴェルサイユ滞在。
6月01日〜7月9日 パリ滞在。
7月12日〜7月26日 ティジョン滞在。演奏会開催(7月18日)。
7月26日〜4週間 リヨン滞在。
8月20日〜9月10日 ジュネーヴ滞在。
9月中旬〜9月下旬 ローザンヌ滞在。演奏会開催(9月15日、18日)。
9月下旬〜10月10日 チューリッヒ滞在。演奏会開催(10月7日、9日)。
10月下旬〜11月上旬 ドナウエッシンゲン滞在。
11月06日 アウグスブルク到着。
11月08日〜11月27日 ミュンヘン滞在。御前演奏会出演(11月22日)。
11月29日 ザルツブルクに戻る。

出典: 「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」日本語版オフィシャルサイトより引用、編集して掲載。
以上。

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◆『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART』感想

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#01】  モーツァルトのミステリー映画『 アマデウス (1984) AMADEUS 』をレンタルで観て面白かった記憶がある。その頃、モーツアルトはコンスタンツェと結婚したとか、お父さんがレオポルドだとか、宮廷音楽家サリエリなどを知ったのだろうけど、ナンネルについては私はほとんど知らなかった。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#02】  ナンネルについて「ナンネル・モーツァルト - Wikipedia」で調べると<マリア・アンナ・モーツァルト(Maria Anna Walburga Ignatia Mozart, 1751年7月30日 - 1829年10月29日)は、愛称ナンネルまたはナンネルル(Nannerl、現代ドイツ語の発音はナナール) で知られる、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの実姉。>とある。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#03】  また、続けると<7歳のときに父親の手ほどきでクラヴィーア演奏を始める。当初は彼女も神童であるかに思われた。我が子の楽才を世に知らしめんとした父親に同伴されて、ウィーンやパリなどの都市を旅する。幼い頃には演奏旅行で、時に最高の俸給を稼ぎ出したように、傑出したチェンバロ奏者やピアニストとして認められていた。しかしながらついにナンネルの才能は、弟の陰に隠れるようになった。彼女自身も才能ある音楽家であったのだが、しばしば演奏旅行の合間に弟ヴォルフガングの伴奏役に回り、作曲家としても名を揚げることはできなかった。ヴォルフガングは数多くのピアノ曲、とりわけ連弾曲を作曲し、姉と二人で並んで演奏できるようにした。ヴォルフガングは姉ナンネルルの才能を尊敬し、彼女ならウィーンで音楽教師として成功することができると確信していたにもかかわらず、彼女の有望な前途は実らなかった。>そうだ。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#04】  本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の公式サイトで、ルネ・フェレ監督は、ナンネル・モーツァルトは3歳の頃から父レオポルドから音楽を学び、10歳そこそこで素晴らしい声楽家であり卓越したハープシコード奏者。4歳年下のヴォルフガンク・モーツァルトと同じように、いわゆる神童だったという旨を書いている。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#05】  そんな優秀なナンネル・モーツァルトが、女性であるがゆえに、弟神童ヴォルフガンク・モーツァルトの蔭に隠れてしまう存在になってしまう。当時のヨーロッパの女性観から、父レオポルトは弟ヴォルフガングを中心に考え、姉ナンネルは音楽よりも結婚するのが相応しいと見なしたのである。ルネ・フェレ監督は、ナンネル・モーツァルトが当時おかれていた時代と弟ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの稀代の天才音楽家の蔭で、華々しい歴史から消えてしまったナンネルにスポットを当てて、ナンネルの青春の光と影を、観る者のイマジネーションを刺激する繊細な映像美で綴っていく。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#07】  映画ではなく実際のナンネル・モーツァルトの結婚については、彼女は自ら花婿候補を選んだが、父親レオポルドに反対されて、父親の選んだ「立派な」相手こと富裕な判事、ヨハン・バプティスト・フランツ・フォン・ベルヒトルト・ツー・ゾネンブルクのもとに嫁ぐ。ナンネル本人にとっては、実際好き嫌いはどうだったのか私は量り知ることはできないが、父親は可愛い娘ナンネルの行く末を考えての英断だったのかも知れない。いくら父が賢明な判断をして薦められても、好きでもない人との結婚は、私だったら耐えられないよ!

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#07】  1785年頃、父親レオポルドが死んだ後のナンネル・モーツァルトの人生を調べてみると、彼女の結婚後連絡が途切れていたモーツァルト姉弟は再び接触するようになったが、両者のやり取りは形式的なものとなり、相続問題ばかりを話題にしている。ナンネルの後半生は、彼女が嫌っていた街ザルツブルクでの教育活動を軸として動いた。この間、1801年に愛情を感じていなかった夫と死別し、1820年に失明した。生き残ったただ一人の実子(名はレオポルト)は55歳まで生きた。そしてナンネル・モーツァルトは1829年に78歳の長寿を全うした。かなりの財産を残していたようだ。
 ちなみに、弟ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは妻コンスタンツェとの間に2人の実子(つまりフランツ・クサーヴァー・モーツァルトとカール・トーマス・モーツァルトでナンネルにとっては甥)を残しているが、子供たちは後継を残さなかったので系統は途絶えている。ナンネルの系統も曾孫の代で途絶える事となった。

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#06】  本映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』は、ある意味ルネ・フェレ一家総出で出来上がったこだわりの映画といえるかも知れない。ひょっとして親ばか(スミマセン!)パパのルネ・フェレ監督が姉娘マリーが可愛くて、マリーの青春の貴重な一ページとして映画を撮ってあげたのかも知れない。妹のリザも出演しているけどね。どうもそんな気がするんですけど・・・。だって私の姉が嫁いでから父は時々家族で撮ったビデオを見ているもの。それもお姉ちゃんがたくさん映っているほうばっかだよ・・・

【『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』感想#07】  ナンネルを演じるルネ・フェレの実娘マリー・フェレはこの映画に出演しているときは15歳か16歳のリセエンヌ(高校生)。美貌の誉れ高き謎めいたヒロイン、ナンネルを演じきれるか興味津々だが、予告編で観る限り、彼女には色々な表情があり魅力的である。父レオポルドへの従順さとルイ15世の王太子であるルイ・フェルディナンへの恋心。そして音楽と作曲への熱き思い。16歳の等身大ナンネル・モーツァルト=マリー・フェレの演技をじっくり楽しみたい。


以上、テキスト:安藤奈津Ann
参考資料:IMDb
       Wikipedia「Maria Anna Mozart(ナンネル・モーツァルト)
       Wikipedia「Wolfgang Amadeus Mozart(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
       Wikipedia「Leopold Mozart(レオポルト・モーツァルト)
       Wikipedia「Anna Maria Mozart(アンナ・マリア・モーツァルト
       Wikipedia「Constanze Mozart(コンスタンツェ・モーツァルト)
       Wikipedia「Georg Nikolaus von Nissen(ゲオルク・ニコラウス・ニッセン)
       Wikipedia「Franz Xaver Wolfgang Mozart(フランツ・クサーヴァー・モーツァルト)
       Wikipedia「Karl Thomas Mozart(カール・トーマス・モーツァルト)
       allcinema ONLINE
       Nostalgia.com
       CinemaClock.com
       「ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路」日本語版・フランス語版オフィシャルサイト
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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』Wikipedia情報
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■映画『 ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路 (2010) NANNERL, LA SOEUR DE MOZART 』の更新記録
◆ファイル作成:2011/03/19(土)作成者:安藤奈津(Ann)
◆ファイルアップ:2011/03/21(月)
◆俳優リンク追記と修正:2011/03/22(火)

【編集後記】
 初めて映画のページ、それも近日公開フランス映画『ナンネル・モーツァルト 悲しみの旅路』ファイルを作りました。正直言ってむずかしかったです。このページを作成するのにご指導や情報いただきありがとうございます。
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