シャイな幸の独り言
★10の百乗はなんて言うの?
2002年05月11日(土)UP
 今日5月8日(水)、会社で、検索エンジンの話を取引先の部長様からお聞きしました。幸にはいいお話でとても勉強になりましたので、会社の仕事の差し支えない程度で書きます。
 幸の知っている検索エンジンで有名なものは、「Google」です。例えば「Google」で幸の「映画の森てんこ森」を検索していただくと、5/8現在で187件中のトップにランクされ、以下のようになっています。


 しかし名称表示は、「+++ Coda21 Change URL +++」の古いものです。それにこれは移転前の古いアドレスです。さらに幸の書いたメッセージの文言は今となっては更新してもらいたいと願っているものです。これは「Yahoo!」や「EXCITE」でも同じ結果が得られました。残念です。しかし、検索結果として上がらないよりはましですので受け入れています。

 次に、「infoseek」の検索では、以下のようになっています。
 やはり、トップに上がっています。これは納得です。皆様のお陰でアクセス数も毎日予想以上に多く、喜んでいます。

1. 映画の森てんこ森 : 62%
映画の紹介と採点 映画の完全あらすじと短評 予告編紹介と上映 映画批評および各種データベースへのリンク付き
http://sound.jp/coda21/index.htm   2002.04.25 更新
 この「infoseek」の結果は、幸が「META」に情報を書き入れたテキストがそのまま反映され、そして更新もされています。URL登録したのは確か「Google」と同じ日でしたから、「infoseek」の方が、幸の「映画の森てんこ森」にとって好ましい検索結果です。

 さて、Google」と「infoseek」における、この違いはどこにあるのでしょうか?

 幸には専門的な詳しいことは全く分かりませんが、それは、勿論、検索エンジンの違いだそうです。検索エンジンは、やはり多くの人が使っているものほど優秀らしいのです。そもそも「Google」は、1998年に出た頃、PC趣味の当時インターネットに夢中の父でさえ「Goo」だと思っていたらしく、「グーグル」とか「ゴーグル」と発音していました。幸は父に「ゴーグルならスペルは goggle と書くで。」といった覚えがあります。今ではグーグルGoogle」は、Yahoo! JapanExciteNiftyBiglobeSo-netの検索サービスにも検索エンジンを提供しているほど目覚しい成長を遂げました。日本では70%の検索サービGoogle 検索エンジンを使っているといわれています。その理由は、検索の複雑な取り合わせなどにより、ユーザーが入力したキーワードを基にして次第に問題解決していく数学的段階的手段=アルゴリズム(algorithm)に長けたシステムを編み出してあるのだろうと思います。アメリカでは、 SEO = 検索エンジン最適化という、検索エンジンで自分のHPを上位に表示するノウハウが注目を浴びつつあります。やがて日本でもこの考え方が定着するでしょう。
 余談ですが、幸は面白い事実を部長様から教えて頂きました。

「世界大百科事典16」
平凡社1975年版P.441より転載
 仰るには「Google という名前は、1の後に0を百個つけた英語の数字『googol』をモジったものだよ。数詞の『一、十、百、千、万、〜』は言い換えれば『10のべき乗』だろう。だから10の100乗のことなんだ。そのくらいの天文学的数字のデータやURLの検索はやってのけるっていう意味だよ。」といつも薀蓄深い部長さんです。

 へー凄い名前なんだな。と思った途端、幸は日本語ではなんと言うのか知りたくなりました。
 お忙しく東京に日帰りでお帰りになる部長様にはこれ以上質問できなかったので、家に帰ってから調べまくりました。

 確か高校のとき数学の先生に教えてもらったことがあるので、2階屋根裏収納から高校生の時のノートを見つけました。
 「一・十・百・千・万・億・兆・京・垓・※・穰・溝・澗・正・載・極・恒河沙・阿僧祇・那由他・不可思議・無量大数」と書いてあります。(※は「禾」へんに「予」と書きWEB上では表示できないのでこうしました。)スキャナで取り込もうと思ったのですが、幸の汚い字をお見せするよりは、幸が生まれた時から家にあった平凡社1975年版の「世界大百科事典」の抜粋(左図)を転載しておきます。
 これらは「数詞」ですが、一以上は「大数」といいます。これは一未満の「小数」の反対語だからなるほどでしょう。しかし、小⇔大の対義語通り数字で「大数」があると習ったのは高校のときです。
 色々調べても十の百乗の位を表す言葉が見当たりません。最大の「無量大数」でも10の88乗です。そんな筈が無い、英語より日本語の方が語彙が多い筈。
 ありました。やはり日本でも「阿曽祇=あそうぎ」が「算法統宗」では、10の104乗です。なんと中国の古単位では上の※の(のぎへん「禾」に「予」)「じょ」が10の128乗とあります。

 因みに、漢字の表記にいくつかの説があるそうですが幸には難しくてどれが正しいのか全く分かりません。特に上述の※の文字は学説も一定していないらしいです。また「阿曽祇=あそうぎ」の「祇」に当たる漢字は左の百科事典とは偏が異なります。そして「無量大数」は、「無量」と「大数」と分かれているなど、いろいろな指摘点や説があるそうです。難しいことは、これもまた学者様にゆだねます。

 さあ、ここまで勉強してきて、本題の「10の百乗」は一体日本語でなんと言うのでしょうか。

 現代通用している大百科事典ではそれに当たる数はありませんが、あえて言うならどうなるのでしょうか?「10の100乗」は、幸なりに考えて「万恒河沙=まんごうがしゃ」と言うのではないかと思っています。
 えっ?・・・「まんごうがしゃ」です。「恒河沙」の、「恒河」は中国語でインドのガンジス川を意味し、「沙」は「砂の粒」のことだそうです。したがって「恒河沙」という数はガンジス川の砂の粒のように多い例えでしょうか。因みに、阿僧祗(あそうぎ)・那由他(なゆた)は「梵語」(サンスクリット語)で「asamkhya」と「nayuta」と言い、いずれも無限・無量を表します。詳しいでしょう。実はこれは「Google」で検索して知ったことです。下に参考資料としてURLを挙げておきます。エヘヘ(^o:*)

 下に英語の数詞の単語を勉強のため挙げておきます。
 興味深いのは、10の3乗は千だから「kilo=キロ」、6乗は「mega=メガ」.。9乗が「giga=ギガ」は、40GBのハードディスクなどと言っていますよね。それがブロードバンドの次世代のコンピュータは「2TB=2テラバイトのハードディスク」というようになるのでしょうか?
prefix symbol value expanded value English name
yotta Y 1024 1 000 000 000 000 000 000 000 000 U.S. septillion; U.K. quadrillion
zetta Z 1021 1 000 000 000 000 000 000 000 U.S. sextillion
exa E 1018 1 000 000 000 000 000 000 U.S. quintillion; U.K. trillion
peta P 1015 1 000 000 000 000 000 U.S. quadrillion
tera T 1012 1 000 000 000 000 U.S. trillion; U.K. billion
giga G 109 1 000 000 000 U.S. billion
mega M 106 1 000 000 million
kilo k 103 1 000 thousand
hecto h 102 100 hundred
deca da 101 10 ten
100 1 one
deci d 10-1 0.1 tenth
centi c 10-2 0.01 hundredth
milli m 10-3 0.001 thousandth
micro u 10-6 0.000 001 millionth
nano n 10-9 0.000 000 001 U.S. billionth
pico p 10-12 0.000 000 000 001 U.S. trillionth; U.K. billionth
femto f 10-15 0.000 000 000 000 001 U.S. quadrillionth
atto a 10-18 0.000 000 000 000 000 001 U.S. quintillionth; U.K. trillionth
zepto z 10-21 0.000 000 000 000 000 000 001 U.S. sextillionth
yocto y 10-24 0.000 000 000 000 000 000 000 001 U.S. septillionth; U.K. quadrillionth

 以上。幸のお勉強でした。

[text by Sati]


【参考資料】
※世界大百科事典 平凡社1975年版
※Counting by powers of ten
http://www.vendian.org/envelope/dir0/counting_by_tens.html
※単位の目次 (Index of Units English-Japanese)
http://www2.justnet.ne.jp/~ssuzuki/unit.htm
※大数の表
http://village.infoweb.ne.jp/~fxba0016/misc/suumei/hyou.html
※「無量大数(むりょうたいすう)って幾ら?」
http://www.sutv.zaq.ne.jp/yuba/kusa/011p.htm
※吉田光由と塵劫記
http://www.jh.oizumi.u-gakugei.ac.jp/html/sogo3-wasantoha3114.html
※和算 …江戸時代の数学…
http://www2s.biglobe.ne.jp/~hotori/wasan.html#huk
※和算小唄(三味線と歌謡あり)
http://www.t3.rim.or.jp/~takaomi/wasan.html
※京都大学所蔵 和算資料 [算法統宗]
http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/wa2/wa2cont.html
coda_sati@hotmail.com
「映画の森てんこ森」の表紙へ
© 2002 Sachi CODA at Eigano-Mori Tenko-Mori, CODA21. All Rights Reserved.