ヴェニスの商人
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ヴェニスの商人 (2004)
THE MERCHANT OF VENICE
 映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』を紹介します。映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』は 2004/10/23 の時点で邦題が分からなかったので「ヴェニスの商人 (仮題)」としておいたら『 ヴェニスの商人 』に確定した。

 映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』を以下に目次的に紹介する。
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』のポスター、予告編および映画データ
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』の解説
 ネタばれをお好みでない方はこの解説をご覧下さい。
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』の主なスタッフ
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』の主なキャストと登場人物
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』のあらすじ(原作のあらすじです。)
■映画『 ヴェニスの商人 』悪徳金融業者シャイロックの歴史的背景
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』のスタッフとキャスト
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』の<もっと詳しく>
 <もっと詳しく>は映画『 ヴェニスの商人 』の「テキストによる映画の再現」レヴュー(あらすじとネタバレ)です。※ご注意:映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の内容やネタバレがお好みでない方は読まないで下さい。
■映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の更新記録

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幸の観たい度: 8つ星 
■映画『 ヴェニスの商人 THE MERCHANT OF VENICE 』のポスター、予告編および映画データ
ヴェニスの商人
ヴェニスの商人
ポスターはThe Z Review UKより
引用させていただきました。
Links:  Official Web Site
Trailers: QuickTime
上映時間 Runtime: 2:18
製作国 Country: アメリカ/イタリア/ルクセンブルグ/イギリス
USA / Italy / Luxembourg / UK
製作会社
Production Company:
Arclight Films
Avenue Pictures Productions [us]
Navidi-Wilde Productions Ltd. [gb]
Delux Productions [lu]
Immagine e Cinema [it]
Istituto Luce [it] 等
全米配給会社 Distributer: Arclight Films [us]
Sony Pictures Classics [us]
全米初公開 Release Date: 2004/12/29 (limited)
日本初公開 R. D. in Japan: 2005/10/29 予定
日本公開情報 : アートポート=東京テアトル
ジャンル Genre: ドラマ/コメディ
Drama / Comedy
MPAA Rating 指定: Rated R for some nudity.
日本語公式サイト
http://www.venice-shonin.net/
●スチルはnostalgia.com、予告編はcinemaclock.comより許諾をえて使用しています。
Filmography links and data courtesy of The Internet Movie Database & Nostalgia.com.
Filmography links and data courtesy of CinemaClock Canada Inc.
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■映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の解説

 映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』は、『 イル・ポスティーノ (1994) IL POSTINO (原題) / THE POSTMAN (英題) 』の監督・脚本マイケル・ラドフォードが描く、現代的な演出のシェイクスピアの世界。ヴェニスのユダヤ人が生きざるを得なかったゲットー、明白な理由なしにアントニオに平手打ちを受けるシャイロックを描く。何がシャイロックをあのような状態に追い込んだのか、その背景が解き明かされる。さらに映画『 ヴェニスの商人 』は、舞台のヒロイン、富豪の娘ポーシャを獲得する経済的な動機などにもスポットを当てる。シェイクスピアが「ベニスの商人」を書いた 16 世紀後半に時代を設定し、陰りゆくヴェニスを舞台にヴェニスの高級娼婦(『 娼婦ベロニカ (1998) DANGEROUS BEAUTY / A DESTINY OF HER OWN 』に詳しく記述)やアントニオとバッサーニオのキスも登場するらしい。
 シェイクスピア作品の登場人物の中で、圧倒的な存在感を持つユダヤ人高利貸しシャイロックを演じるのは、名優アル・パチーノ(『 セント・オブ・ウーマン/夢の香り (1992) SCENT OF A WOMAN 』等)。ヴェニスの商人アントニオ役にジェレミー・アイアンズ(『 仮面の男 (1998) THE MAN IN THE IRON MASK 』)、その友人バッサーニオ役にジョセフ・ファインズ(『 恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE 』)と、シェイクスピア劇の本場である英国の俳優陣がイタリア系アメリカ人俳優と共に映画を引っ張る。ポーシャ役は大抜擢の新人リン・コリンズが演じる。

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■映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の主なスタッフ

○監督&脚本: マイケル・ラドフォード
イル・ポスティーノ (1994) IL POSTINO (原題) / THE POSTMAN (英題) 』< 1996 年アカデミー監督賞&脚色賞ノミネート>

○製作: ケイリー・ブロコウ
マインドハンター (2004) MINDHUNTERS 』等

○製作: マイケル・コーワン&ジェイソン・ピエット
スティール (2002) RIDERS / $TEAL / STEAL (別題)
かげろう (2003) LES EGARES (原題) / STRAYED (英題) 』(co-producer)
トリコロールに燃えて (2004) HEAD IN THE CLOUDS 』等

○製作: バリー・Navidi
 BAFTA (英国映画テレビ芸術アカデミー)の一員。

○製作総指揮: エドウィジュ・フェネシュ
  イタリアで 60 年代からセクシー女優として活躍してきたエドウィジュ・フェネシュ〔 1948 年 12 月 24 日生まれ。〕は、本作『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の映画製作会社の一つ、“ Immagine e Cinema ”の創始者でもある。 90 年代半ば、イタリアの有名な財界人のルーカ・コルデーロ・ディ・モンテゼモーロ Luca Cordero di Montezemolo 氏〔フェラーリ Ferrari の社長で 2004 年にイタリア経団連会長に選出された。 1947 年 8 月 31 日生まれ。〕と婚約していたらしい。美人でやり手って感じ。

○製作総指揮: ピーター・ジェームズ
トリコロールに燃えて (2004) HEAD IN THE CLOUDS 』(co-executive producer)

○製作総指揮: ロバート・ジョーンズ
ユージュアル・サスペクツ (1995) THE USUAL SUSPECTS
ゴスフォード・パーク (2001) GOSFORD PARK
堕天使のパスポート (2002) DIRTY PRETTY THINGS 』(producer)
猟人日記 (2003) YOUNG ADAM
CODE46 (2003) CODE 46
シルヴィア (2003) SYLVIA
0:34 レイジ34フン (2004) CREEP
ラヴェンダーの咲く庭で (2004) LADIES IN LAVENDER 』等

○製作総指揮: ジェイムズ・シンプソン
トリコロールに燃えて (2004) HEAD IN THE CLOUDS 』(co-executive producer)

○製作総指揮: マンフレッド・ワイルド

○脚本: ウィリアム・シェイクスピア
ロミオ&ジュリエット (1996) WILLIAM SHAKESPEAR'S ROMEO & JULIET / ROMEO + JULIET
真夏の夜の夢 (1999) WILLIAM SHAKESPEARE'S A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM 』等

○音楽: ジョスリン・プーク
ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK 』(cue "Dionysus")等

○撮影: ブノワ・ドゥローム
イザベル・アジャーニの惑い (2002) ADOLPHE 』等

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■映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の主なキャストと登場人物

●アル・パチーノ as シャイロック
『 ゴッドファーザー (1972) THE GODFATHER 』< 1973 年アカデミー助演男優賞ノミネート>
『 セルピコ (1973) SERPICO 』< 1974 年アカデミー主演男優賞ノミネート>
『 ゴッドファーザーPART II (1974) THE GODFATHER: PART II 』< 1975 年アカデミー主演男優賞ノミネート>
『 狼たちの午後 (1975) DOG DAY AFTERNOON 』< 1976 年アカデミー主演男優賞ノミネート>
『 ジャスティス (1979) ...AND JUSTICE FOR ALL 』< 1980 年アカデミー主演男優賞ノミネート>
『 ディック・トレイシー (1990) DICK TRACY 』< 1991 年アカデミー助演男優賞ノミネート>
『 摩天楼を夢みて (1992) GLENGARRY GLEN ROSS 』< 1993 年アカデミー助演男優賞ノミネート>
セント・オブ・ウーマン/夢の香り (1992) SCENT OF A WOMAN 』< 1993 年アカデミー主演男優賞受賞>
インソムニア (2002) INSOMNIA
シモーヌ (2002) SIMONE/S1M0NE
リクルート (2003) THE RECRUIT
ジーリ (2003) GIGLI 』等

(*^o^*) 2004 年 9 月 5 日夜、ヴェネチア国際映画祭での本作『 ヴェニスの商人 』のプレミア上映で、コンピュータシステムが 200 枚多く入場券を発行してしまった為に、アル・パチーノの席が無くなるという事態が発生したらしい。結局、アル・パチーノは予定の席より数列後ろに着席し、 1 時間 10 分遅れで映画上映が始まったそうだ。このトラブルに逆鱗の共同プロデューサーもいたそうだが、アル・パチーノ本人は映画を観たい人が沢山いたので喜んでいたみたい。

(*^o^*) 大阪府南部をドライヴしている時、「でる・ぱちーの」というパチンコ店があって、ウケました。

【シャイロック】
 ヴェニスのユダヤ人高利貸し。アントニオを主としたヴェニスのキリスト教徒たちからの不当な扱いに腹を立てたシャイロックは、無慈悲にも支払いにアントニオの肉一ポンドを要求し、復讐をしようと企む。シャイロックは他の劇中登場人物から冷酷非道な怪物のように見られているが、ステレオタイプな悪人から離れ、まさに人間らしい本性を示すこともある。これらの矛盾や説得力のある憎しみの表現のお蔭で、シャイロックはシェイクスピア作品で最も忘れられないキャラクターの一人となっている。

●リン・コリンズ as ポーシャ
恋は邪魔者 (2003) DOWN WITH LOVE
50回目のファースト・キス (2004) 50 FIRST DATES / FIFTY FIRST DATES 』等

【ポーシャ】
 ベルモントの裕福な娘であるポーシャは、まさに才色兼備。金・銀・鉛の三つの小箱の中から正しいものを選んだ求婚者と結婚しなければならないという父親の遺言に縛られているポーシャだが、心から愛するバッサーニオと結婚することができる。劇中の登場人物の中で断然一番賢いのはポーシャで、若い判事の助手に変装し、シャイロックのナイフからアントニオを救う。

●ジェレミー・アイアンズ as アントニオ
『 運命の逆転 (1990) REVERSAL OF FORTUNE 』< 1991 年アカデミー主演男優賞受賞>
仮面の男 (1998) THE MAN IN THE IRON MASK
タイムマシン (2002) THE TIME MACHINE
キングダム・オブ・ヘブン (2005) KINGDOM OF HEAVEN 』等

【アントニオ】
 ヴェニスの商人アントニオは、友人バッサーニオのためにシャイロックの契約にサインをし、もう少しで命を落とすはめになる。アントニオはちょっと気の変わりやすい人物で、不可解なことだがよく塞ぎこむ。シャイロックに指摘され、アントニオはユダヤ人への度し難い嫌悪感を持つ。しかしながら、アントニオは友人思いで、契約があるにもかかわらず、シャイロックに慈悲深い〔?〕ところをみせるけど…。

 映画『 ヴェニスの商人 』では、アントニオとバッサーニオがキスするシーンがあるみたい。原作の分析においても、どうやらアントニオの憂鬱の原因はバッサーニオへの愛情 affection のせいのようだ。バッサーニオはアントニオの無限の感情を最大限に利用する。アントニオは海外貿易で全財産を危険にさらしていたが、潜在的に死を意味するにも拘らず、シャイロックから借金するバッサーニオの保証人になることに合意する。多分体の付き合いのないバッサーニオとの報われない関係において、アントニオがすすんで自分の肉を一ポンド捧げるということは重要だそうで、二人のパートナーが“一つの肉”となるところで、グロテスクにも結婚の儀式をほのめかす結合を意味するらしい。アントニオのバッサーニオに対する感情の性質を示す証拠は、劇中後半にも見られる。
“Pray God Bassanio come / To see me pay his debt, and then I care not”(III.iii.35-36).

 自らの愛を完結できなかったとしても、富を取り戻し、アントニオにとってできるだけ幸福に劇は終わる。そして、アントニオはヴェニスの通りで塞ぎこんで過ごすという趣味の日々に戻るだろう。結局“別の趣味”を追い求めることができなくなり、そのはけ口〔?〕として、ユダヤ人はキリスト教への改宗をすべきと主張して、シャイロック虐めをする。 16 世紀の観客にとっては、改宗によりシャイロックが地獄に落ちずに済むので、この要求は慈悲深いものだが、現代人からすれば納得いかないなぁ。その辺りのところが映画『 ヴェニスの商人 』で今の時代に合わせた表現がなされているんじゃないかな?

●ジョセフ・ファインズ as バッサーニオ
エリザベス (1998) ELIZABETH 』
恋におちたシェイクスピア (1998) SHAKESPEARE IN LOVE
スターリングラード (2000) ENEMY AT THE GATES
レオポルド・ブルームへの手紙 (2002) LEOPOLD BLOOM / LEO
シンドバッド 7つの海の伝説 (2003) SINBAD: LEGEND OF THE SEVEN SEAS 』等

【バッサーニオ】
 ヴェニスの紳士で、アントニオの親友。裕福なポーシャを愛したために、バッサーニオはアントニオを保証人にしてシャイロックからお金を借りる。無能な実業家であるバッサーニオだが、ポーシャの肖像画が入った小箱を正しく選び出し、立派な求婚者であることを身をもって示す。

●クリス・マーシャル as グラシアーノ
アイリス (2001) IRIS
サハラに舞う羽根 (2002) THE FOUR FEATHERS
ラブ・アクチュアリー (2003) LOVE ACTUALLY 』等

【グラシアーノ】
 バッサーニオの友人で、ベルモントまで彼に同行する。粗野でお喋りな青年のグラシアーノは、裁判の間、最も積極的にシャイロックを侮辱する。バッサーニオがポーシャに求愛している間、グラシアーノはポーシャの侍女ネリサと恋に落ち、結局結婚する。

●ズレイカ・ロビンソン as ジェシカ
オーシャン・オブ・ファイヤー (2004) HIDALGO 』等

【ジェシカ】
 ジェシカはシャイロックの娘であるが、父親の家での生活を嫌って、キリスト教徒の若い紳士であるロレンゾーと駆け落ちをする。彼女の心には疑わしいところもある。劇中の登場人物たちは、ジェシカがユダヤ人であるという事実を乗り越えられるかどうかと思っている。そして観客には、母親が父親にあげた指輪を売ったジェシカがとても無感覚なようにも感じられる。

●チャ ーリー・コックス as ロレンゾー
ドット・ジ・アイ (2003) DOT THE I 』等

【ロレンゾー】
 バッサーニオとアントニオの友人であるロレンゾーは、シャイロックの娘、ジェシカに恋をする。ジェシカが父親の家から逃げる手助けしようと策動し、結局ジェシカとベルモントへ駆け落ちする。

●マッケンジー・クルック as ランスロット・ゴボー
ギャザリング (2002) THE GATHERING
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (2003) PIRATES OF THE CARIBBEAN: THE CURSE OF THE BLACK PEARL
ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方 (2004) THE LIFE AND DEATH OF PETER SELLERS 』等

【ランスロット・ゴボー】
 バッサーニオの使用人。駄洒落のうまいコミカルな人物であるランスロットは、バッサーニオのもとで働くためにシャイロックのところでの奉公をやめる。

●ヘザー・ゴールデンハーシュ as ネリサ
スクール・オブ・ロック (2003) THE SCHOOL OF ROCK 』等

【ネリサ】
 ポーシャの侍女。

●ジョン・セッションズ as サリーリオ
真夏の夜の夢 (1999) WILLIAM SHAKESPEARE'S A MIDSUMMER NIGHT'S DREAM
ギャング・オブ・ニューヨーク (2001) GANGS OF NEW YORK 』等

【サリーリオ】
 ヴェニスの紳士で、アントニオ、バッサーニオ、ロレンゾーの友人。サリーリオは新婚夫婦のジェシカとロレンゾーに付き添ってベルモントへ行き、アントニオの裁判のためにバッサーニオとグラシアーノと共に戻ってくる。サリーリオはよく仲間のサレーニオと殆ど見分けが付かなくなる。

●アラン・コーデュナー as テュバル
ムーンライト・マイル (2002) MOONLIGHT MILE
五線譜のラブレター (2004) DE-LOVELY 』等

【テュバル】
 ヴェニスのユダヤ人で、シャイロックの友人の一人。

●グレゴール・フィッシャー as サレーニオ
ラブ・アクチュアリー (2003) LOVE ACTUALLY 』等

【サレーニオ】
 ヴェニスの紳士で、サリーリオとよく連れ添っている。

●トニー・スキエーナ as レオナルド

●ジュリアン・ネスト as ヴェニスの裁判所書記

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■映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』のあらすじ
※本作『 ヴェニスの商人 』のあらすじは、日本公開前に幸田幸が書いたものです。作成現時点で出来るだけ正確な情報を心掛けていますが、データや内容に誤りや適切でない表現があるかもしれません。どうか宜しくご了解いただきお読みくださいますようお願いいたします。本コンテンツの複写や転用等はお控えください。また、リンクやメールをいただく場合はここを必ずお読みくださいますように。映画会社や配給会社や宣伝担当会社からの情報提供はこちらをお読みください。
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 さて、映画『 ヴェニスの商人 』のストーリー。
 ヴェニス〔イタリア語ではヴェネチア〕の商人、アントニオ(ジェレミー・アイアンズ)は自分でも説明できない憂鬱について友人達に不平を言っている。彼の友人バッサーニオ(ジョセフ・ファインズ)は、ベルモントの町に暮らすポーシャ(リン・コリンズ)に求婚するためにひどくお金を必要としている。ポーシャは莫大な遺産を受け継いでいる女性だ。バッサーニオはポーシャのもとに旅立つためにアントニオにお金を貸して欲しいと頼む。アントニオは同意するが、彼は自分自身にだってお金を貸すことなどできない。アントニオが全財産を投資した貿易船が未だに海の上にあるからだ。アントニオは、自分をローンの保証人としてバッサーニオが町の金融業者の一人からお金を借りるように提案する。ベルモントでは、ポーシャが父親の遺言のせいで悲しみを露(あらわ)にしている。その遺言によると、ポーシャは金・銀・鉛の三つの小箱のうち正しい一つを選び出した男性と結婚しなければならない。今のところ、ポーシャの求婚者の中に彼女の意中の人はいない。ポーシャと侍女のネリサ(ヘザー・ゴールデンハーシュ)は以前訪ねて来たバッサーニオに思いを馳せる。

 ヴェニスではアントニオとバッサーニオが、貸付のことでユダヤ人高利貸しのシャイロック(アル・パチーノ)に話を持ちかけた。シャイロックはアントニオに積年の恨みがある。アントニオは、法外な利率でお金を貸すシャイロックや他の高利貸しのユダヤ人達にいつも酷いことを言い、無利子のローンを行ってシャイロックたちのビジネスの邪魔をしている。アントニオは自分の行いに対して謝ろうとしないが、シャイロックは快く振舞い、バッサーニオに無利子で 3000 ダカット〔昔、ヨーロッパではダカット金(銀)貨が使用された〕を貸すと申し出る。しかし、もし返済できなければ、シャイロックはアントニオの体から一ポンド〔※〕の肉をゲットする。バッサーニオが警告したにもかかわらず、アントニオは同意する。シャイロック自身の家庭では、彼の使用人ランスロット(マッケンジー・クルック)がシャイロックのところでの仕事を辞め、バッサーニオのもとで働くことを決意し、そしてシャイロックの娘ジェシカ(ズレイカ・ロビンソン)はアントニオの友人ロレンゾー(チャ ーリー・コックス)との駆け落ちを企てている。その夜、ヴェニスの通りは飲み騒ぐ者たちで溢れかえり、ジェシカは小姓の身なりをしたロレンゾーと逃げる。祝いの夜の後、バッサーニオはポーシャを得るため、友人のグラシアーノ(クリス・マーシャル)とベルモントへ出発する。

〔※〕ポンド[pound]…ヤード‐ポンド法の重さの単位の1つ。記号lb。1ポンドは約 454 g。〈江〉 [漢]封度。<「コンサイス カタカナ語辞典」> シェイクスピアの『ベニスの商人』に由来して、“a pound of flesh(肉 1 ポンド)”には、「合法的だが苛酷な要求」という意味がある。<「新英和中辞典第6版(研究社)」>

 ベルモントでは、ポーシャはモロッコ大公を迎え入れている。モロッコ大公はポーシャと結婚するため、正しい小箱を選びにやって来たのだ。モロッコ大公は三つの小箱に刻まれた銘を研究し、金色の小箱を選ぶ。しかし、それは間違っていた。ヴェニスでは、大金と高価な宝石と共に娘が逃げたことを知ったシャイロックが怒り狂っている。しかし、アントニオの船が難破したという知らせを聞きつけると、シャイロックは喜ぶ。ベルモントでは、アラゴン大公がポーシャを訪ねている。アラゴン大公もまた小箱を注意深く調べたが、銀色の小箱を選んで失敗する。バッサーニオがポーシャのもとに到着し、二人は互いに愛を告白する。ポーシャが小箱を選ぶ前に待つように頼むが、バッサーニオはすぐに箱選びをする。バッサーニオは見事成功。彼が選んだ正しい小箱は鉛でできている。バッサーニオとポーシャは喜び、グラシアーノはネリサに恋したことを告白する。二つのカップルはダブル・ウェディングをすることに決める。ポーシャは愛の証にバッサーニオに指輪を与え、どんなことがあっても指輪を手放さないとバッサーニオに誓わせる。思いがけなくロレンゾーとジェシカが彼らと一緒になる。しかし、その祝賀会は短く中断される。アントニオが全ての船を失い、シャイロックに借金を返すことができないという知らせが入ってきたのだ。バッサーニオとグラシアーノはアントニオの命を救おうとすぐにヴェニスに旅立つ。彼らが発った後、ポーシャはネリサに男性に変装してヴェニスへ行こうと言う。

 シャイロックがアントニオの命を助けてやって欲しいという多くの嘆願を無視するので、問題を解決するために裁判が開かれる。裁判を統括するヴェニス公〔元首〕が法律の専門家に助けを求めたと発表する。その裁判官とは、若い男に変装しているポーシャだ。若い裁判官に扮したポーシャはシャイロックに慈悲を見せるように頼むが、シャイロックは頑固なままで、当然のこととして肉一ポンドが自分のものであると主張する。バッサーニオはシャイロックに十分な二倍の金額を申し出るが、シャイロックは証書に書かれてあるまま取り立てると言ってきかない。その証書を吟味したポーシャは、それに法的拘束力があると知り、シャイロックにアントニオの肉を得る権利が与えられるとする。シャイロックは有頂天になって彼女の賢明さを褒め称える。しかし、肉を切り取ろうとするシャイロックに、ポーシャは注意する。証書はシャイロックに一滴たりとも血を得る権利を与えてはいない。シャイロックはアントニオの血を流さずに肉を取らなければならない。論理の罠に捕らえられ、シャイロックは慌ててバッサーニオのお金を代わりに貰うことに同意する。しかし、ポーシャはシャイロックに証書に書かれた通りにするか、何も取らないかにするようにと主張する。ポーシャは、一ヴェニス市民の命に陰謀を企てた罪で、シャイロックが財産の半分を国家に、またその半分をアントニオに譲り渡さなければならないとした。元首はシャイロックの命を救い、シャイロックの財産の代わりに罰金を取る。アントニオもまた二つの条件でシャイロックの財産の半分を貰わないことにする。その条件とは、一つ、シャイロックはキリスト教に改宗しなければならない。二つ、シャイロックは死に際してロレンゾーとジェシカに全ての所有地を遺贈しなければならない。シャイロックは同意し、その場を去る。

 ポーシャの変装を見抜けないバッサーニオは、若い裁判官に感謝の意を浴びせ、仕舞いには決して手放さないと約束した指輪を変装しているポーシャにあげざるを得なくなる。グラシアーノはポーシャの書記の変装をしているネリサに指輪を贈る。二人の女性はベルモントに戻り、月明かりの中でお互いに愛を確かめ合うロレンゾーとジェシカを見つける。バッサーニオとグラシアーノが翌日到着すると、二人の妻は夫達が不実にも他の女性に指輪を与えたと非難する。そのペテンが行き過ぎる前に、ポーシャは実は自分が裁判官であったと明かす。ポーシャとネリサの二人は夫と仲直りする。ロレンゾーとジェシカはシャイロックの財産を受け継ぐことを知って喜ぶ。そして嬉しい知らせが届く。アントニオの船が安全に戻ってきたのだ。一同はその幸運を祝う。

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■映画『 ヴェニスの商人 』悪徳金融業者シャイロックの歴史的背景

 中世のキリスト教社会では、商業や金融は悪徳とされ、キリスト教徒間による利子を伴う金貸しを禁止していたので、非キリスト教徒であるユダヤ人が金融業を担っていた。中世初期、キリスト教徒とユダヤ教徒は、お互いの教義を補完し合った、ギヴ&テイクな関係で巧くいっていたのだが、 1096 年の十字軍の遠征で状況が変わってしまう。十字軍の遠征の結果、イタリア商人が活躍し、ギルドといった同業者組合が発達し、キリスト教徒の資本家が力をつけてくると、ユダヤ人は貿易の中間業者といった商人や職人の世界から締め出されることになる。そこでユダヤ人たちは、担保物権と引き換えにお金を貸すような消費者金融に走った。消費者金融は主に貧困層を相手にした商売であり、キリスト教徒の弱みに付け込む悪徳ユダヤ人というイメージを固定化させることになってしまった。他にも色々あるかもしれないけど、ちょっと調べただけだからこれだけデス。<映画『 炎のランナー (1981) CHARIOTS OF FIRE 』レヴューより引用>
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【『 ヴェニスの商人 』のスタッフとキャスト】
監督: マイケル・ラドフォード Michael Radford (Directed by)
製作: ケイリー・ブロコウ Cary Brokaw (producer)
    マイケル・コーワン Michael Cowan (producer)
    バリー・Navidi Barry Navidi (producer)
    ジェイソン・ピエット Jason Piette (producer)
製作総指揮: エドウィジュ・フェネシュ Edwige Fenech (executive producer)
    ゲイリー・ハミルトン Gary Hamilton (executive producer)
    マイケル・ハマー Michael Hammer (executive producer)
    ピーター・ジェームズ Peter James (executive producer)
    ロバート・ジョーンズ Robert Jones (executive producer)
    ピート・マギー Pete Maggi (executive producer)
    アレックス・マーシャル Alex Marshall (executive producer)
    ジェイムズ・シンプソン James Simpson (executive producer)
    マンフレッド・ワイルド Manfred Wilde (executive producer)
原作: ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare (play)
脚本: マイケル・ラドフォード Michael Radford (screenplay)
音楽: ジョスリン・プーク Jocelyn Pook (Original Music by)
撮影: ブノワ・ドゥローム Benoît Delhomme (Cinematography by)
編集: ルチア・ズケッティ Lucia Zucchetti (Film Editing by)
美術: ブルーノ・ルベオ Bruno Rubeo (Production Design by)
衣装: サミー・シェルダン Sammy Sheldon (Costume Design by)

出演: アル・パチーノ Al Pacino as Shylock
    リン・コリンズ Lynn Collins as Portia
    ジェレミー・アイアンズ Jeremy Irons as Antonio
    ジョセフ・ファインズ Joseph Fiennes as Bassanio
    クリス・マーシャル Kris Marshall as Gratiano
    ズレイカ・ロビンソン Zuleikha Robinson as Jessica
    チャ ーリー・コックス Charlie Cox as Lorenzo
    マッケンジー・クルック Mackenzie Crook as Launcelot Gobbo
    ヘザー・ゴールデンハーシュ Heather Goldenhersh as Nerissa
    ジョン・セッションズ John Sessions as Salerio
    アラン・コーデュナー Allan Corduner as Tubal
    グレゴール・フィッシャー Gregor Fisher as Solanio
    トニー・スキエーナ Tony Schiena as Leonardo
    ジュリアン・ネスト Julian Nest as Venetian Court Clerk
    ラジカ・ヨヴィチッチ Radica Jovicic

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<もっと詳しく>

ストーリー展開の前知識やネタバレがお好みでない方は、読まないで下さい。

 映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の「テキストによる未公開映画の再現」レヴューは、現在まだ書けておりません・・・。

参考資料:「映画の森てんこ森」映画タイトル集
       http://www.coda21.net/eiga_titles/index.htm
      IMDb
      allcinema ONLINE
      Nostalgia.com
      CinemaClock.com
      asahi.com
      http://www.sparknotes.com/
■映画『 ヴェニスの商人 (2004) THE MERCHANT OF VENICE 』の更新記録
2004/10/23新規: ファイル作成
2004/10/30更新:◆解説とネタばれおよび俳優についてリンク
2004/12/10更新:◆一部テキスト追記と書式変更
2005/09/05更新: ◆タイトル確定
2005/09/25更新: ◆データ追加
2005/10/13更新: ◆追記
2006/01/09更新: ◆データ追加
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幸田 幸
coda_sati@hotmail.com
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